まったくの直前ですが、今晩、新宿・シアターＰＯＯで篠田昌已に関するビデオ上映会があるそうです。以下、転載情報を。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪篠田昌已 ＡＣＴ １９８７≫（60分‐製作：園田佐登志）
★３４歳で逝った篠田の８７年(２９才)当時の演奏を残された映像で振り返る。
◆収録：ワールドスタンダード．中尾勘二 interview．東京チンドン長谷川宣伝社・楽隊．ピヂン・コンボ（トム・コラ with ルナパーク・アンサンブル）．篠田・中尾・大熊‐楽団．
シェ・シズ．マヘル・シャラル・ハシュ・バズ．チューリップ・ウォーター・パレード．ア・ムジーク．ＪＡＧＡＴＡＲＡ．西村卓也 ８mmフィルム
■上映終了後、関係者のトーク・ライヴや演奏あり。ピラルクー(篠田昌已・原田依幸・西村卓也）．篠田昌已・梅津和時ＤＵＯ．生活向上委員会・ＯＮ ＴＶ・・・など“お宝映像”も満載（！？）
▲出演：工藤冬里、西村卓也、高橋 朝、園田佐登志、ほか。
●日時１２月２３日（日）開場２３：００
▼会場：新宿シアターＰＯＯ（ＪＲ新宿駅・東南口より徒歩1分／甲州街道沿いビル３Ｆ／ＴＥＬ０３‐３３４１‐８９９２）
★企画：新宿裏窓［ｕｒａｍａｄｏ ｏｕｔｆｉｔｓ］
◆チャージ：１０００円＋ｄｒｉｎｋ（１ドリンクオーダー以降は持ち込みも可）
◎問い合わせ：裏窓
０３‐３２０７‐８３０５（前日深夜まで）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〔当日リーフよりの抜粋〕
≪篠田昌已 ＡＣＴ １９８７≫をめぐって
“蜻蛉眼鏡のぐるぐる”
「しんでるの？」
「うん」
「・・・しんでるんだ」
床に横たえられた篠田の額にそっと手を触れながら、<死>の意味を測りかねている３歳の娘が私に問いかける。
早いもので、篠田が１９９２年１２月に３４歳で逝ってから早１５年が経つ。
私が編集したこの＜ＡＣＴ １９８７＞も、彼の一周忌の折りに、大熊ワタルが企画した追悼イベントで上映したっきりなので、実に１４年ぶりの公開となる。(前回より３割方、嵩が増した。)
とは言え、私と篠田に比較的親密な交流があったのは１９８７年から８８年にかけての一時期にすぎない。
思うにそれはバンド仲間の・・・というより、マヘルやシェ・シズ等の企画を通じて出会った国立葡萄園や中央線沿線の怪しげで乱脈な人脈の一環であったよう記憶する。
あるいは、当時はまだそれほど一般的ではなかった８ミリビデオで友人知人の歌舞音曲の類を私が撮りまくっていたことが一つの接点になっていたようにも思う。
８７年当時の私は「ＡＣＴ １９８７」に登場する面々を含め、シェ・シズ、マヘル・シャラル・ハシュ・バズ、シジジーズ、光束夜、たま、青空歌劇団、トートロゴス（大里俊晴バンド）、ルナパーク・アンサンブル、イースト・バイオニック・シンフォニアなどの演奏企画を立てたり、ビデオ撮影をしたり、あるいはその内のメンバー何人かと一緒に演奏をしたりもした。
「園田君、ちょっと買い物に付き合ってよ」
亡くなる数年前のとある夏の日、篠田がかかりつけの八王子の病院に薬を取りに行った際、私はお供を仰せつかり、彼の買い物に付き合った。
最近はめっきり袖を通すことも少なくなったが、その時、たまたま買ったお揃いの渦巻模様の半袖シャツを今でも私は大事に持っている。
蜻蛉眼鏡のぐるぐる。永遠の目眩と深淵。
〔私は一時期そのカルマン渦を掬い上げ、カルマン・アンサンブルなるグループを作っていたことがある。〕
「・・・実はいつ死んでもおかしくないって、医者に言われてるんだ」
遠からず訪れるであろう自分の死期に思いを馳せてか、大きな体を豪快に揺らしながら冗談めかして〈死〉さえをも笑い飛ばそうとする篠田の表向きの明るさとは裏腹に、彼は常に死と向き合い、日々の生活を営み、残された生をいつくしむかのように演奏を続けていたのではなかろうか。
そう考えないと「ＡＣＴ １９８７」に収められた齢３０に満たない篠田の演奏の高みや精到さ、その後の自己のバンド結成への傾斜について私にはうまく説明がつかない。
盟友の中尾勘二や私にビデオ撮影をしばしば依頼してきたことは、彼にとってなにも特別なことではなかったはずだ。
それは、東京チンドン長谷川宣伝社の親方譲りであり、自分がいったん放った音へのこだわりや、放たれた音を今一度聴き直すというささやかな楽しみの所以でもあった。
ただ同時に、彼の記録へのこだわりは、今にしてみれば、篠田が友人や知人の肩にぽんと手を置きながら「あとはよろしくね！」と、それぞれに託した遺言であったようにも思える。
●園田佐登志（≪篠田昌已 ＡＣＴ １９８７≫編者）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
＜＜篠田昌已 ＡＣＴ １９８７＞＞ データ
１．ワールド スタンダード
日時：不明（８６年頃 ）
場所：フジテレビ「ノルディカ・ライヴジャック」
出演：鈴木惣一郎（ギター）．大内美貴子（ボーカル）．小池光子．松岡あきよ．
篠田昌已（アルト・サックス ）
＊ｒｅｃ．佐竹美智子
２，篠田昌已・インタビュー
日時：１９８７年９月３日
場所：国立葡萄園・篠田自室
インタビュアー：中尾勘二
＊ｒｅｃ．中尾勘二
３．東京チンドン長谷川宣伝社・楽隊
日時：１９８７年５月２２日
場所：下北沢北口・パチンコ・ミナミ会館前
出演：長谷川正夫（アルト・サックス）．高田千代子（シンバル）
長谷川八千代（ケース＝スネア ）．高田光子（ゴロス＝大太鼓）．
大川さん（旗持ち）．篠田昌已（テナー・サックス）
大熊 亘（クラリネット）
４．篠田・中尾・大熊 〜 楽団 （プレ‐シノダ・ユニット）
録画日時：１９８７年６月２４日
場所：キッド・アイラック・ホール（京王線・明大前）〜「硬質の旋班」より
出演：篠田昌已（バリトン・サックス）．中尾勘二（ドラムス）
大熊 亘（クラリネット）
５．Ｃｈｅ・ＳＨＩＺＵ／シェ・シズ
日時：１９８７年月５月２日
場所：キッド・アイラック・ホール
出演：向井千恵（胡弓）．西村卓也（ベース）．久下恵生（ドラムス）
篠田昌已（アルト・サックス）．向島ゆり子（ビアノ,アコーディオン）
６．マヘル・シャラル・ハシュ・バズ
日時：１９８７年月６月１日
場所：キッド・アイラック・ホール
出演：工藤冬里（ギター,ボーカル,ピアノ,オルガン）．
中崎博生（ユーフォニウム）三谷雅史（ベース）．
篠田昌已（アルト・サックス,フルート）．中尾勘二（ドラムス）
西村卓也（ギター）
７．チューリップ・ウォーター・パレード
日時：１９８７年４月２９日
場所：代々木体育館前広場「フジ・夢工場」ラジオニッポン・ステージ〜
代々木公園
出演：井口真吾（ディレクション）．ＶＯＬＣＡＮＯ（プロデュース,パレード）
青空歌劇団〜ロリー〜クロマルトン（歌,ダンス,パレード ）
篠田昌已 (アルト・サックス,ソプラニーノ）．梅津和時（アルト・サックス ）
少年マルタ（パレード）．品川区立城南中学校ブラスバンド部ＯＢ他
８．ピヂン・コンボ
日時：１９８８年５月３日
場所：マンダラ-２（吉祥寺）
出演：トム・コラ（チェロ）．ロリー（ボーカル,バス・マリンバ,グロッケン）
大熊 亘（ピアノ）．木村真哉（ドラムス）．篠田昌已（テナー・サックス）
西村卓也（ベース）
９．ＪＡＧＡＴＡＲＡ
日時‥１９８７年１１月８日
場所‥横浜国大ステージ
出演‥江戸アケミ（ボーカル）．ＮＡＢＥ ＣＨＡＮＧ（ベース）
ＥＢＢＹ（ギター）．ＯＴＯ（ギター）．中村貞祐（ドラムス）
ヤヒロトモヒロ（パーカッション）．篠田昌已（テナー・サックス）
吉田哲治（トランペット）．ＹＵＫＡＲＩＮＧ（コーラス）
ＳＡＳＵＧＡ ＭＩＮＡＭＩ（コーラス）
＊ｒｅｃ．中尾勘二
１０．Ａｍｕｓｉｋ／ア・ムジーク
日時：１９８８年１２月１６日
場所：東大駒場・北寮前広場＜Ｎｏｉｓｅ ＩＮ Ｘ−ｅｓ＞ 天皇Ｘディ下の噪音
出演：竹田賢一（大正琴）．千野秀一（キーボード）
篠田昌已（アルト・サックス）．小山哲人（ベース）
※テープ・ドロップあり
１１、西村卓也８ｍｍフィルム
日時‥１９８７年冬頃
場所‥国立葡萄園 篠田宅周辺
出演‥篠田．猫．友人．西村
※篠田＋西村／通称＜ビルの谷間・デュオ＞テープ音源より一部抜粋挿入
≪ビルの谷間・デュオ≫
日時：１９８７年9月１２日 前橋・街頭
演奏：篠田昌已（アルト・サックス）．西村卓也（ベース）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪篠田昌已 ＡＣＴ １９８７≫（60分‐製作：園田佐登志）
★３４歳で逝った篠田の８７年(２９才)当時の演奏を残された映像で振り返る。
◆収録：ワールドスタンダード．中尾勘二 interview．東京チンドン長谷川宣伝社・楽隊．ピヂン・コンボ（トム・コラ with ルナパーク・アンサンブル）．篠田・中尾・大熊‐楽団．
シェ・シズ．マヘル・シャラル・ハシュ・バズ．チューリップ・ウォーター・パレード．ア・ムジーク．ＪＡＧＡＴＡＲＡ．西村卓也 ８mmフィルム
■上映終了後、関係者のトーク・ライヴや演奏あり。ピラルクー(篠田昌已・原田依幸・西村卓也）．篠田昌已・梅津和時ＤＵＯ．生活向上委員会・ＯＮ ＴＶ・・・など“お宝映像”も満載（！？）
▲出演：工藤冬里、西村卓也、高橋 朝、園田佐登志、ほか。
●日時１２月２３日（日）開場２３：００
▼会場：新宿シアターＰＯＯ（ＪＲ新宿駅・東南口より徒歩1分／甲州街道沿いビル３Ｆ／ＴＥＬ０３‐３３４１‐８９９２）
★企画：新宿裏窓［ｕｒａｍａｄｏ ｏｕｔｆｉｔｓ］
◆チャージ：１０００円＋ｄｒｉｎｋ（１ドリンクオーダー以降は持ち込みも可）
◎問い合わせ：裏窓
０３‐３２０７‐８３０５（前日深夜まで）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〔当日リーフよりの抜粋〕
≪篠田昌已 ＡＣＴ １９８７≫をめぐって
“蜻蛉眼鏡のぐるぐる”
「しんでるの？」
「うん」
「・・・しんでるんだ」
床に横たえられた篠田の額にそっと手を触れながら、<死>の意味を測りかねている３歳の娘が私に問いかける。
早いもので、篠田が１９９２年１２月に３４歳で逝ってから早１５年が経つ。
私が編集したこの＜ＡＣＴ １９８７＞も、彼の一周忌の折りに、大熊ワタルが企画した追悼イベントで上映したっきりなので、実に１４年ぶりの公開となる。(前回より３割方、嵩が増した。)
とは言え、私と篠田に比較的親密な交流があったのは１９８７年から８８年にかけての一時期にすぎない。
思うにそれはバンド仲間の・・・というより、マヘルやシェ・シズ等の企画を通じて出会った国立葡萄園や中央線沿線の怪しげで乱脈な人脈の一環であったよう記憶する。
あるいは、当時はまだそれほど一般的ではなかった８ミリビデオで友人知人の歌舞音曲の類を私が撮りまくっていたことが一つの接点になっていたようにも思う。
８７年当時の私は「ＡＣＴ １９８７」に登場する面々を含め、シェ・シズ、マヘル・シャラル・ハシュ・バズ、シジジーズ、光束夜、たま、青空歌劇団、トートロゴス（大里俊晴バンド）、ルナパーク・アンサンブル、イースト・バイオニック・シンフォニアなどの演奏企画を立てたり、ビデオ撮影をしたり、あるいはその内のメンバー何人かと一緒に演奏をしたりもした。
「園田君、ちょっと買い物に付き合ってよ」
亡くなる数年前のとある夏の日、篠田がかかりつけの八王子の病院に薬を取りに行った際、私はお供を仰せつかり、彼の買い物に付き合った。
最近はめっきり袖を通すことも少なくなったが、その時、たまたま買ったお揃いの渦巻模様の半袖シャツを今でも私は大事に持っている。
蜻蛉眼鏡のぐるぐる。永遠の目眩と深淵。
〔私は一時期そのカルマン渦を掬い上げ、カルマン・アンサンブルなるグループを作っていたことがある。〕
「・・・実はいつ死んでもおかしくないって、医者に言われてるんだ」
遠からず訪れるであろう自分の死期に思いを馳せてか、大きな体を豪快に揺らしながら冗談めかして〈死〉さえをも笑い飛ばそうとする篠田の表向きの明るさとは裏腹に、彼は常に死と向き合い、日々の生活を営み、残された生をいつくしむかのように演奏を続けていたのではなかろうか。
そう考えないと「ＡＣＴ １９８７」に収められた齢３０に満たない篠田の演奏の高みや精到さ、その後の自己のバンド結成への傾斜について私にはうまく説明がつかない。
盟友の中尾勘二や私にビデオ撮影をしばしば依頼してきたことは、彼にとってなにも特別なことではなかったはずだ。
それは、東京チンドン長谷川宣伝社の親方譲りであり、自分がいったん放った音へのこだわりや、放たれた音を今一度聴き直すというささやかな楽しみの所以でもあった。
ただ同時に、彼の記録へのこだわりは、今にしてみれば、篠田が友人や知人の肩にぽんと手を置きながら「あとはよろしくね！」と、それぞれに託した遺言であったようにも思える。
●園田佐登志（≪篠田昌已 ＡＣＴ １９８７≫編者）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
＜＜篠田昌已 ＡＣＴ １９８７＞＞ データ
１．ワールド スタンダード
日時：不明（８６年頃 ）
場所：フジテレビ「ノルディカ・ライヴジャック」
出演：鈴木惣一郎（ギター）．大内美貴子（ボーカル）．小池光子．松岡あきよ．
篠田昌已（アルト・サックス ）
＊ｒｅｃ．佐竹美智子
２，篠田昌已・インタビュー
日時：１９８７年９月３日
場所：国立葡萄園・篠田自室
インタビュアー：中尾勘二
＊ｒｅｃ．中尾勘二
３．東京チンドン長谷川宣伝社・楽隊
日時：１９８７年５月２２日
場所：下北沢北口・パチンコ・ミナミ会館前
出演：長谷川正夫（アルト・サックス）．高田千代子（シンバル）
長谷川八千代（ケース＝スネア ）．高田光子（ゴロス＝大太鼓）．
大川さん（旗持ち）．篠田昌已（テナー・サックス）
大熊 亘（クラリネット）
４．篠田・中尾・大熊 〜 楽団 （プレ‐シノダ・ユニット）
録画日時：１９８７年６月２４日
場所：キッド・アイラック・ホール（京王線・明大前）〜「硬質の旋班」より
出演：篠田昌已（バリトン・サックス）．中尾勘二（ドラムス）
大熊 亘（クラリネット）
５．Ｃｈｅ・ＳＨＩＺＵ／シェ・シズ
日時：１９８７年月５月２日
場所：キッド・アイラック・ホール
出演：向井千恵（胡弓）．西村卓也（ベース）．久下恵生（ドラムス）
篠田昌已（アルト・サックス）．向島ゆり子（ビアノ,アコーディオン）
６．マヘル・シャラル・ハシュ・バズ
日時：１９８７年月６月１日
場所：キッド・アイラック・ホール
出演：工藤冬里（ギター,ボーカル,ピアノ,オルガン）．
中崎博生（ユーフォニウム）三谷雅史（ベース）．
篠田昌已（アルト・サックス,フルート）．中尾勘二（ドラムス）
西村卓也（ギター）
７．チューリップ・ウォーター・パレード
日時：１９８７年４月２９日
場所：代々木体育館前広場「フジ・夢工場」ラジオニッポン・ステージ〜
代々木公園
出演：井口真吾（ディレクション）．ＶＯＬＣＡＮＯ（プロデュース,パレード）
青空歌劇団〜ロリー〜クロマルトン（歌,ダンス,パレード ）
篠田昌已 (アルト・サックス,ソプラニーノ）．梅津和時（アルト・サックス ）
少年マルタ（パレード）．品川区立城南中学校ブラスバンド部ＯＢ他
８．ピヂン・コンボ
日時：１９８８年５月３日
場所：マンダラ-２（吉祥寺）
出演：トム・コラ（チェロ）．ロリー（ボーカル,バス・マリンバ,グロッケン）
大熊 亘（ピアノ）．木村真哉（ドラムス）．篠田昌已（テナー・サックス）
西村卓也（ベース）
９．ＪＡＧＡＴＡＲＡ
日時‥１９８７年１１月８日
場所‥横浜国大ステージ
出演‥江戸アケミ（ボーカル）．ＮＡＢＥ ＣＨＡＮＧ（ベース）
ＥＢＢＹ（ギター）．ＯＴＯ（ギター）．中村貞祐（ドラムス）
ヤヒロトモヒロ（パーカッション）．篠田昌已（テナー・サックス）
吉田哲治（トランペット）．ＹＵＫＡＲＩＮＧ（コーラス）
ＳＡＳＵＧＡ ＭＩＮＡＭＩ（コーラス）
＊ｒｅｃ．中尾勘二
１０．Ａｍｕｓｉｋ／ア・ムジーク
日時：１９８８年１２月１６日
場所：東大駒場・北寮前広場＜Ｎｏｉｓｅ ＩＮ Ｘ−ｅｓ＞ 天皇Ｘディ下の噪音
出演：竹田賢一（大正琴）．千野秀一（キーボード）
篠田昌已（アルト・サックス）．小山哲人（ベース）
※テープ・ドロップあり
１１、西村卓也８ｍｍフィルム
日時‥１９８７年冬頃
場所‥国立葡萄園 篠田宅周辺
出演‥篠田．猫．友人．西村
※篠田＋西村／通称＜ビルの谷間・デュオ＞テープ音源より一部抜粋挿入
≪ビルの谷間・デュオ≫
日時：１９８７年9月１２日 前橋・街頭
演奏：篠田昌已（アルト・サックス）．西村卓也（ベース）
|
|
|
|
|
|
|
|
篠田昌已／チンドン音楽の現在 更新情報
-
最新のアンケート
-
まだ何もありません
-
