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ハイドリッヒ・ラングコミュの連続ラング小説「ゲスって言う奴がゲス」

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何から話せばよいか、まずラングがまだ小さかった頃の話をしよう

小学三年生だったラングはオーディンで毎年開かれる花火大会を楽しみにしていた

しかし、その年の、その日に限って父親に急な仕事が入り、行けなくなってしまった

どうしても諦めきれないラング少年は、一人で家を出て、花火大会を見に行った

物凄い人ごみの中、花火を見ながら歩いていると

いつの間にか知らない場所に来てしまっていた

「ここ、どこ…?」

どこをどうやって、ここに辿り着いたのか分からない

わけも分からず歩き続けた、しかし行けども行けども知らない建物ばかり

「(もうパパやママに会えないんじゃないか?)」

そう思うと涙が溢れてきた

ずいぶんと大声で泣いていたらしい

泣き声を聞きつけて、警官が駆け寄ってきた

よかった!お巡りさんが助けてくれる!

「おまわりさ…」


「黙れ下種!!」


「はわわ…」

警官は泣き声がうるさくてたまらなかったらしい

あまりに唐突な怒られ方にラング少年はびっくりして、涙はすぐに止まった

思えばこれが、人生で初めて言われた「黙れ下種」であった

警官はその後、ちゃんと家まで送ってくれた。

コメント(1)

その少年、ラングは小さい頃から大食漢だった

小学四年生のある日、母が寝坊し朝食にありつけなかったラング少年は、渋々学校へ向かう


3時限目


「…で、あるからしてぇ、“ウッド提督の再来”と称される辣腕ぶりをしめし…」

あまりに腹を空かしたラングにとって、先生の声など、馬の耳に念仏で、黒板は巨大な草餅だったら良いのになぁ…と、想像の羽を羽ばたかせようとしたその刹那、ラングのお腹が、鳴雷の如く轟いた

「…!! (しまった!鳴ってしまった!)」

我に還る程、その衝撃的 音色は衰えを知らず鳴り響く

「…!! (ヤバい、何とか誤魔化さなければ…) ゴ、ゴホンゴホンッ!あー、咳が出るなぁ、おまけに椅子もギチギチ言うし、こりゃー うるさくて堪ら…」


「黙れ下種!!」


「はわわ…」


ラングの採った行動は、もはや、表目に出るに至り、
無論 先生の逆鱗に触れる事は、誰もが予想だにするところだった


「貴様はぁ、腹の虫の鳴り響く事を誤魔化すにのみ為らずぅ、授業を妨害し、誰を以てしての“うるさい" 発言かぁ、身の程を弁えろ! 貴様のような奴は今すぐこの場から立ち去れぇぃ!!」


「面目次第もございません…」


…先生はその後、皆で楽しく給食を食べました。

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