■「天使は見えないから、描かない」の由来と意味 この言葉は、 **19世紀フランスの画家ギュスターヴ・クールベ(Gustave Courbet)** の言葉が由来とされています。 ■ギュスターヴ・クールベ(1819–1877) 写実主義(レアリスム)を代表する画家。宗教的・神話的・理想主義的な表現を否定し、「見たものしか描かない」という徹底した現実主義を貫きました。 ■クールベは、「あなたは天使を描かないのですか?」という質問を受けたとき、次のように答えたと伝えられています。 「私は天使を見たことがない。だから描かないのです。」 ("I have never seen an angel. Show me an angel and I will paint one.") この発言は、彼の芸術観――**「実在しないものは描かない」「理想や幻想ではなく、現実を描く」**という姿勢を明確に示したものです。 ■本作との関連 島本理生の『天使は見えないから、描かない』のタイトルは、このクールベの言葉に由来しているのではないかと思います。 作品においても、主人公たちが「見たくない現実」「理想と現実のギャップ」と向き合っていく姿が描かれています。
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