ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

IA研@mixiコミュのDESIGN IT! Pre-Conference 2005 2日目レポート

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「DESIGN IT! Pre-Conference 2005」2日目のレポートです。

「DESIGN IT!」の2日目は、

 1.『「DESIGN IT!」の目指す射程』
 2.『ユーザーエクスペリエンスを構成する要素』
 3.『ウェブデザインの情報アーキテクチャ』
 4.『企業における情報デザインの重要性』
 5.『ナレッジマップと情報マップ 2つの海図で舵を取る』
 6.『松下電器産業株式会社におけるWebサイトの考え方』

の6つのセッションに参加しました。


-------------------------------------------------
1.『「DESIGN IT!」の目指す射程 』
-------------------------------------------------

このセッションでは、まず、司会進行役の篠原さんから
IT(情報技術)にもっとデザインを取り入れること、
it(それ)=(everywhere, everyone)にデザインを
しよう、ITデザイン(プレプログラミングの方法論)を
もっと重視しよう、という、DESIGN IT!の意味について、
説明されました。

続いて、今回のカンファレンスの中心となる
6つのテーマ(デザインマネジメント、コンテンツ
マネジメント、ストラテジー、IA、インタラクション、
アクセシビリティ)をベン図に落とし込んで作られた、
DESIGN IT!のマークについての説明がありました

その後、今回スピーカーとして参加している、
マーク・レティグ氏とマイケル・G・パチェロ氏に
ご登場頂き、DESIGN IT!のテーマと、このイベントへの
期待について、篠原さんと対談が始まりました。

パチェコ氏は、自分の専門分野であるアクセシビリティが、
このようなイベントの6つのテーマになる事は、以前では
考えられなかった」と話し、「さまざまな分野の人たちが
集まり、それを学ぶ事で融合されていけば面白い」と
意見を述べました。

レティグ氏も「人間には、テクノロジーを飛び越えたり、
もっと面白いものを作りたいと思う瞬間があるが、この
イベントがそのきっかけになれば良い」と、今後の
イベントへの期待を述べました。


-------------------------------------------------
2.『ユーザーエクスペリエンスを構成する要素』
-------------------------------------------------

前日の『ウェブ開発チームを成功へと導く9つのカギ』に
続いて、ジェシー・ジェームス・ギャレット氏が、ユーザー
エクスペリエンス(ユーザー体験)に必要な要素の概念を
説明しました。

ギャレット氏は、はじめに「皆さんが思う、今までの最悪の
映画は何か?」と問いかけ、最悪の体験をした場合、視聴者は
「監督やプロデューサーが悪い」と他人を責めるが、
Webサイトで最悪の体験をした場合は、逆にユーザーが、
「何か正しい選択をしなかったのかも」と、自分を責め、
2度とそのサイトを使ってもらえない事になる、という
例を説明しました。

この対策として、ギャレット氏は「ユーザー中心のデザインを
行うこと」だと提案し、5つの要素を持つ概念モデルについての
説明を行いました。

最上層--------------------------------------
 Surface(表面)
   |
 Skeleton(ページの骨格)
   |
 Structure(構造)
   |
 Scope(デザインの具現化)
   |
 Strategy(戦略)
最下層--------------------------------------

このセッションでも、非常に幅広い内容を時間の関係上、
薄く広く説明するということで終わってしまったので、
この概念モデルを詳しく説明したpdfファイルがダウン
ロードできる、ギャレット氏のサイトを紹介します。

Jesse James Garrett: The Elements of User Experience
http://www.jjg.net/elements/

また、このユーザーエクスペリエンスの考え方を詳しく
まとめた本が、2月末にソシオメディアから日本語訳され
出版されています。

ウェブ戦略としての「ユーザーエクスぺリエンス」
―5つの段階で考えるユーザー中心デザイン」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839914192/249-2692559-4137923


-------------------------------------------------
3.『ウェブデザインの情報アーキテクチャ』
-------------------------------------------------

このセッションでは、株式会社コンセントのIAである、
長谷川敦士氏が、情報アーキテクチャの概念や考え方、
構築方法や効果について説明しました。

まず、サイトを構築するのにプロモーション主体のサイト
から、ユーザー中心のサイトに変化してきていることで、
「ユーザーにとって、情報が届きやすく、探しやすくする
手段こそが、IAである」ということ、さらに「IAの手段は、
Web以外のことにも言える話である」と述べました。

さらに、情報を伝達する考えのもとでは「“正確な情報”
(完璧で間違いなく網羅された情報)と“分かりやすい情報”
(あるユーザーに対し、必要で分かりやすい情報)は異なる
ものである」と話しました。

また、IAの要素については、テキストだけという考えもあるが、
専門的な分野だけでなく、「その他の関連する要素(デザインや
技術)についても、考えなければならない」と述べました。

さらに「IAを誰が、いつやるのか?」という事については、
基本技術としてのIA(効果的な見せ方、レイアウト指示、
コンテンツ編集、ユーザビリティの配慮など)はディレクターや
デザイナーが行い、専門技術(大規模サイトのコンテンツ整理や
ユーザー分析による導線設計など)については、専門職である
IAが行うという事を提案していました。


-------------------------------------------------
4.『企業における情報デザインの重要性』
-------------------------------------------------

このセッションでは、ソニー生命で実際に行われている
情報デザインの実践例について、説明がありました。

ソニー生命では、企業ポータルの構築と業務システムの
ウェブ化に向けて、ユーザーインターフェースを含む
デザインのガイドラインを設定し、社員を教育し、徹底化
させるという標準化活動を進めたとのこと。

そのため、さまざまな問題点(情報デザインについて、
個人的に説明しても、周りの理解が得られず、「それは
君の勝手な意見だ」と判断されたり、考えのないデザインが
次々と出てくるなど)をクリアしたとのことでした。

また、現状では「まだやりたいことの3割程度しか進んで
いない」ということですが、効率的に情報デザインを浸透
させるためには、「良き理解者(ソニー生命の場合は、情報
デザインに関して、理解を示していた上司が存在していた)
の存在が非常に重要である」とも述べられました。


-------------------------------------------------
5.『企業における情報デザインの重要性』
-------------------------------------------------

このセッションでは、NTTデータのイントラネットに
存在する情報を、どうしたら利用者がうまく共有していく
ことができるかについて、実例の紹介がありました。

膨大かつ有用な情報を整理するために、IAの手法を取り入れる
(ルールの策定、カテゴライズ、ラベリング等)ことで、
効率的かつ迅速に、社内におけるナレッジ・マネジメントを
押し進めることが出来た(経営からの情報が現場にダイレクトに
伝わること、すぐに実行することがわかるなど)という例が、
詳しく紹介されました。

今後は考えをさらに進めて、パーソナライズに向けての準備を
行っているそうです。

-------------------------------------------------
6.『松下電器産業株式会社におけるWebサイトの考え方』
-------------------------------------------------

このセッションでは、松下電器産業株式会社が、ウェブサイトを
ブランド戦略を行うひとつの媒体として位置づけ、どのようにして
ブランドを構築してきたのか、またデザインなどを統一するために
どのような仕組みを作っていったのかについての実例が説明され
ました。

特に、100を超える事業場で、統一されたウェブサイト制作や管理、
運営を行うために、独自のCMSを開発したことによって、劇的に作業が
効率化されたこと、また情報を分かりやすく、素早く発信できた
ことで、結果的に“パナソニック”というブランドの認知向上も
達成することが出来たとのことです。

とはいえ、このように短期間で素晴らしい結果を出した背景には、
経営陣の理解や現場へのサポート体制、現場の意識の向上などがある
とのことです。


-------------------------------------------------

さて、いよいよDESIGN IT! も、明日が最終日です。

それでは、また明日。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

IA研@mixi 更新情報

IA研@mixiのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング