日本神道コミュの第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)

「日本の歴史と最後の審判」⑱-０

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと) ..*p149
一、息長足媛命の家系 ..*p149
二、応神天皇(おうじんてんのう)の誕生 ..*p165
三、三韓征伐(さんかんせいばつ)の真相(しんそう) ..*p191
四、神功天皇即位 ..*p219
五、神功天皇と吉備氏の人々 ..*p231
六、神功天皇と百済建国 ..*p251～*p271

「日本の歴史で古事記、日本書紀、続日本記などは大嘘大出鱈目の歴史です。それで神は最後の審判を実施するに当たって正しい日本の歴史を書いて心ある人々に読んで頂くために執筆を命じられたものです。」
《平成５年（1993）８月25日、安原修氏からの手紙より》

「この論文は私が神の御意志のもとに書いたものであり、これが本当の正しい日本歴史なのですからそのつもりでお読み頂きたいと思います。」
《平成７年（1995）３月24日、安原修氏からの手紙より》

　　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統..国常立尊分霊...
　　　　　　安原修(やすはらおさむ)

　✡記：令和４年（2022）２月
　　　　　五瀬月(いつせのつき)
　　　　　　　證明(しょうめい)

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[6] mixiユーザー 02月18日 10:22

『日本の歴史と最後の審判』⑱-１-4

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　　安原修(やすはらおさむ)

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)【18-1-4】
(㊦p157／㊦p149～㊦p271)

一の四、息長足媛命の家系(㊦p157／㊦p149～㊦p164)

>p157-7行~

　稻依別王が生まれた土地が多分現在の福岡県糸島郡二又町
深江であろうと思う。しかしそれが後世に応神天皇にゆかり
の地としてごまかされたのである。稻依別王と応神天皇とは
父は違うけれども同母の兄弟だったのである。稻依別王の名
は息長足媛命の母河俣稻依媛に因んで名付けられているので
ある。そして日本武尊に息長足媛命と稻依別王らを連れて景
行六年、２９４年に無事に都へ帰ったのである。
　しかし日本武尊が殺されることを希望し、且はそれを口実
にして大軍を率いて九州を遠征し、自分の領土にしようとし

>p158

ていた景行は日本武尊が生きて帰って来たことで大いに気嫌(きげん)
を悪くし、更に熊襲王家が従来通り貢物を送って来ることに
なったために九州を遠征する口実を失い、一層怒ったのであ
る。景行にとっては叔父の池速別命(いけはやわけのみこと)が私兵を連れて従軍し、
日本武尊を守ったことと、武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)が吉備の国の兵士を護
衛につけて日本武尊を守ったことがどうしても気に喰わなか
ったのである。その上武国凝別命が熊襲王家へ使者を送って
景行に貢物を送り和睦する様にさせたことがいらぬおせっか
いで許せなかったのである。
　しかし池速別命や武国凝別命のしたことは決して悪いこと
でもなく誤ったことでもなく、正しいことであったから景行
が二人を処罰すれば世間の非難を受けねばならなくなるので
ある。それで景行は池速別命には恩賞として領土を与えると
言う口実で当時大和朝廷の領土であったとは言い難い陸奧国
の牡鹿郡へ池速別命を追い払ったのである。

>p159

　更に景行は武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)にも恩賞として肥の国葦分国造(あしわけのくにのみやつこ)を賜
うと言う口実で武国凝別命夫妻と息長宿祢王の一家を肥の国
へ追い払ったのである。また息長足媛命が日本武尊の妃にな
ることを拒否し、幼い稻依別王を取り上げて息長足媛命を追
い返したのである。しかしその頃九州は大和朝廷の領土では
なかったのであるから、景行が肥の国葦北(あしきた)を武国凝別命に与えることが出来るはずはなかったのである。だから景行は武
国凝別命を敵国の熊襲へ追放したのであり、葦北国造(あしきたくにのみやつこ)を賜っ
たと言えるものではなかったのである。
　景行六年、２９４年に武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)はすでに七十七才の老人
になっていたのであり、息長宿祢王(おきながすくねのみこ)も四十五才位にはなって
いたのであり、息長足媛命は二十才に近い年令になっていた
のである。そして武国凝別命の一家は長年住みなれた吉備津
の宮や吉備の国を後にして熊襲の国へ移住したのである。そ
れはまことに悲惨極まりないことだったのである。熊襲は熊

>p160

襲国王家の領土であるから景行が葦北を武国凝別命に領土と
して与えられる訳はないのである。だから武国凝別命の一家
は熊襲王家に遠慮して葦が一面に生ひ茂った原野を開拓した
のである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-１-4 第十八章神功天皇息長足媛命【18-1-4】一の四、息長足媛命の家系㊦p157-7行～㊦p160-4行》

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　五瀬命正統.. 国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡記：令和４年（2022）２月
　　　　證明(しょうめい)

[7] mixiユーザー 02月23日 09:15

『日本の歴史と最後の審判』⑱-１-5

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　　安原修(やすはらおさむ)

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)【18-1-5】
(㊦p160／㊦p149～㊦p271)

一の五、息長足媛命の家系(㊦p160／㊦p149～㊦p164)

>p160-5行~

　葦分国造(あしわけくにのみやつこ)と言うのは本当は生ひ茂った葦をかき分けて進ま
ねばならない原野だったから葦分(あしわけ)と言うのであり、とても国(くにの)
造(みやつこ)と言えるものではないのである。そして葦(あし)と言うものは地
中深く根を張っているのであるから葦原(あしはら)を開拓することは非
常に困難なことであり、造成した水田も米の収穫の少ない悪
い田であったから「悪(あ)しき田(た)」と呼んでいたのである。それを
字を書き変えて葦北(あしきた)としてごまかしたのである。大分(おほいた)県の地
名がもとは「多(おほ)い田(た)」と言われていた様に、葦北(あしきた)は「悪(あ)しき
田(た)」と言っていたのであり、古代の日本語ではその様な言葉
使いをしていたのである。
　だから武国凝別命が景行の纒向日代朝(まきむくひしろちょう)の時に葦分国造(あしわけくにのみやつこ)或は

>p161

葦北国造(あしきたくにのみやつこ)を賜ったと言うのは事実とは違うのであり、流罪か
追放そのものであり、武国凝別命らは言語に絶する苦労をし
たのである。もっとも昔の記録には三井根子命(みゐねこのみこと)が葦北国造(あしきたくにのみやつこ)を
賜ったと書いてあり、三井根子命の本名が武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)である
ことは隠しているのである。
　しかし景行が武国凝別命の一家を葦北へ追放したことはあ
まりにも悪(あく)どい行為であったから、天孫系の天皇家を支持す
る人々は景行に反感を持つ様になったのである。また稻飯命(いないいのみこと)
の子孫北九州八幡国(やはたこく)王家や御毛沼命(みけぬのみこと)の子孫南九州日向国(ひむかこく)王家
や神武天皇の子孫南九州熊襲国(くまそこく)王家の人々は景行の暴虐を恐
ると共に武国凝別命一家に同情し、武国凝別命らと協力して
景行を打倒(だとう)しようと言う気運も盛り上がって来たのである。
　そして息長宿祢王の次女虚空津媛命(そらつひめのみこと)は八幡国(やはたこく)王品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)
と結婚し、二人の間に誉屋別命(ほむやわけのみこと)が生まれたのである。しかる
に古事記は仲哀が息長足媛命を妃にして生んだ子が品夜和気(ほむやわけ)

>p162

命(のみこと)と大鞆和気命(おほともわけのみこと)即ち応神天皇としてごまかしたのである。
虚空津媛命は八幡国(やはたこく)の品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)と結婚したのであるから言
わば八幡国の皇后となった訳である。故に誉屋別命(ほむやわけのみこと)は八幡国
の皇子として生まれた訳である。
　次に息長宿祢王の長男息長日子王(おきながひこのみこ)は御毛沼命(みけぬのみこと)の子孫南九州
日向国(ひむかこく)の皇女日向髪長大田根媛命(ひむかかみながおほたねひめのみこと)を妃に迎えたのである。日(ひ)
向髪長媛(ひむかのかみながひめ)とか日向御刀媛(ひむかのみはかしひめ)と言うのはいずれも日向髪長大田根(ひむかかみながおほたね)
媛命(ひめのみこと)のことであるが、それを名を変えて別人としてごまかし
ているのである。息長日子王(おきながひこのみこ)と日向髪長大田根媛命(ひむかかみながおほたねひめのみこと)との間に
生まれた子が日向襲津彦王(ひむかのそつひこのみこ)、河派仲彦王(かはまたなかひこのみこ)、豊国別王(とよくにわけのみこ)、飯野眞(いいのま)
黒媛命(くろひめのみこと)の四人だったのである。しかるに日本書紀は日向髪長(ひむかのかみなが)
大田根媛命(おほたねひめのみこと)を景行の妃としてごまかし、日向襲津彦王(ひむかのそつひこのみこ)、豊国(とよくに)
別王(わけのみこ)らを景行の皇子日向襲津彦皇子(ひむかのそつひこのみこ)、豊国別皇子(とよくにわけのみこ)としてごまか
したのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-１-5 第十八章神功天皇息長足媛命【18-1-5】一の五、息長足媛命の家系㊦p160-5行～㊦p162-14行》

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　五瀬命正統.. 国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡記：令和４年（2022）２月
　　　　　證明(しょうめい)

[8] mixiユーザー 02月27日 08:00

『日本の歴史と最後の審判』⑱-１-6･終

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　　安原修(やすはらおさむ)

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)【18-1-6･終】
(㊦p162／㊦p149～㊦p271)

一の六･終、息長足媛命の家系(㊦p162／㊦p149～㊦p164)

>p162-15行~

　次に息長宿祢王(おきながすくねのみこ)の二男大多牟坂王(おほたむさかのみこ)は熊襲国(くまそこく)の皇女襲武媛命(そのたけひめのみこと)

>p163

を妃に迎えたのである。大多牟坂王(おほたむさかのみこ)と襲武媛命(そのたけひめのみこと)との間に生ま
れた子が杙俣長日子王(くいまたながひこのみこ)、国乳別王(くにちわけのみこ)、豊戸別王(とよとわけのみこ)の三人だったの
である。しかるに日本書紀は襲武媛命(そのたけひめのみこと)を景行の妃としてごま
かし、国乳別王(くにちわけのみこ)、豊戸別王(とよとわけのみこ)らを景行の皇子国乳別皇子(くにちわけのみこ)、豊戸(とよと)
別皇子(わけのみこ)としてごまかしたのである。
　また大多牟坂王(おほたむさかのみこ)はすでに述べた如く日本武尊の子息長田別(おきながたわけ)
王(のみこ)としてごまかされているのであり、大多牟坂王(おほたむさかのみこ)の子杙俣長(くいまたなが)
日子王(ひこのみこ)は日本武尊の子息長田別王(おきながたわけのみこ)の子としてごまかされてい
るのである。そして杙俣長日子王(くいまたながひこのみこ)は日本書紀では河派仲彦(かはまたなかひこ)と
なっているが、杙俣長日子王と河派仲彦とは別人なのである。
杙俣長日子王(くいまたながひこのみこ)は大多牟坂王(おほたむさかのみこ)の長男であり、河派仲彦王(かはまたなかひこのみこ)は息長(おきなが)
日子王(ひこのみこ)の二男だったのである。それを同一人物としてごまか
したのである。更に飯野眞黒媛命(いいのまくろひめのみこと)は杙俣長日子王の娘となっ
ているが本当は息長日子王の娘だったのである。
　さてこれで武国凝別命の一族は八幡国王家、日向国王家、

>p164

熊襲国王家との縁組みによって三つの王家と親族となり、こ
こに武国凝別命と八幡国王家、日向国王家、熊襲国王家との
間に反景行の同盟が成立した訳である。それは武国凝別命の
一家が葦北へ行った２９４年から数年以内のことであり、３
００年より少し前のことであると考えられるのである。そし
て息長日子王が日向髪長大田根媛命と結婚したのもその頃で
あり、息長日子王の子日向襲津彦王が生まれたのが大体３０
０年頃のことであり、大多牟坂王が襲武媛命と結婚したのが
３００年頃と考えてよいのである。
　そして九州に於ける反景行の同盟の盟主は武国凝別命であ
ったが、武国凝別命はすでに八十才位であったから、
息長宿祢王が実質的に盟主として活躍したものと考えられる
のである。反景行の同盟が成立して間もない景行十二年、３
００年に景行は遂に九州占領を目的とし大軍を率いて九州遠
征を強行したのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-１-6･終第十八章神功天皇息長足媛命【18-1-6･終】一の六･終、息長足媛命の家系㊦p162-15行～㊦p164-15行》

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　五瀬命正統.. 国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡記：令和４年（2022）２月
　　　　　證明(しょうめい)

[9] mixiユーザー 03月05日 09:20

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-1

　✡論文執筆：平成七年（1995）
　　　安原修(やすはらおさむ)

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-1〕
(㊦p164／㊦p149～㊦p271)

二の一、応神天皇(おうじんてんのう)誕生(㊦p165／㊦p165～㊦p190)

>p165-1行~

　景行は大軍を率いて九州を遠征したけれども結局九州を征
服することは出来ず、東国に反乱が起こって遂に五年に及ぶ
戦いを中止して大和へ帰ったのである。しかし景行がともか
しも九州の一部を占領して熊襲国迄も軍を進めることが出来
たのは、景行に内通し協力する者がかなりあったからである。
それは紀元前に北九州にあった邪馬台国(やまたこく)の遺民で饒速日(にぎはやひ)らの
同族だった者達である。それは当時大分県の直入郡地方に住
んでいた志賀神(しがのかみ)、直入物部神(なほりもののべのかみ)直入中臣神(なほりのなかとみのかみ)と呼ばれる輩であ
る。彼らは饒速日(にぎはやひ)の同族の子孫であるから景行が大軍を率い
て攻めて来たのを歓迎し大いに協力したのである。
　その様な輩が各地にいて景行に協力したからこそ景行は熊
襲迄攻め込むことが出来、五年も戦いを続けることが出来た
のである。しかしそれでも八幡国、日向国、熊襲国を滅ぼす
ことは出来なかったのである。しかし景行は大和へ帰る時に

>p166

遠征軍の一部を九州に残して戦いを続けさせた可能性はあり
得るのである。それで景行が大和へ帰った後も、景行に内通
した輩や遠征軍で九州に残った輩との間に散発的な戦いは続
けられていたものと思うのである。
　特に八幡国は紀元前に饒速日(にぎはやひ)の邪馬台国(やまたこく)のあった所である
から饒速日(にぎはやひ)の同族の子孫も多く、都の景行を頼りにして反乱
を起こす者も多かったのではないかと思うのである。特に北
九州の奴国や伊都国の豪族らは八幡国の品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)らに反抗
する様になったものと思うのである。だから八幡国の治安は
昔より悪くなっていたものと言えよう。
　さて景行軍が葦北(あしきた)へ軍をすゝめた頃には武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)の一家
は葦北を去って八幡国へ移り、品陀眞若王らと協力して景行
軍と大いに戦ったものと思われるのである。それで景行らは
八女県(やめのあがた)から北へ攻め込むことが出来なかったのである。その
頃武国凝別命らと品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)らは三井郡の賀駄郷(かだごう)のあたりを

>p167

大本営としていたものだと思うのである。そして息長足媛命
も女性ながら兵を率いて景行軍と戦っていたものであろうと
思うのである。それは息長足媛命にとっては景行こそ最も憎
むべき仇であったからである。景行十七年、３０５年に息長
足媛命はすでに三十才位になっていたのであるが、日本武尊
と別れて以来独身だったのである。
　しかし武国凝別命と品陀眞若王が同盟して景行軍と戦う様
になって以来息長足媛命と品陀眞若王とは非常に親密な間柄
となり、二人の間に恋が芽生えたのである。息長足媛命は非
常に勝気で積極的で行動力のある女性だったのである。だか
ら日本武尊との恋も息長足媛命が先に恋をしたものと考えら
れるのであり、品陀眞若王とも息長足媛命から恋をしたもの
と思うのである。その頃品陀眞若王はすでに虚空津媛命(そらつひめのみこと)と結
婚していたのであるから息長足媛命は妹の夫と恋をしたこと
になる訳である。それで品陀眞若王は息長足媛命と虚空津媛

>p168

命姉妹の共通の夫になった訳である。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-1 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-1〕二の一、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p165-1行～㊦p168-1行》

　✡論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：March.2022, 令和四年
　　　　　　　　Show May（證明）

[10] mixiユーザー 03月15日 09:39

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-2

　✡論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-2〕
(㊦p168／㊦p149～㊦p271)

二の二、応神天皇(おうじんてんのう)誕生(㊦p168／㊦p165～㊦p190)

>p168-2行~

　息長足媛命と品陀眞若王とがいつ頃結婚したのか明らかで
はない。しかし二人の間に誉田別命(ほむたわけのみこと)即ち後年の応神天皇が生
まれたのは景行二十四年、３１２年のことである。誉田別命(ほむたわけのみこと)
と言うのは後年につけられた名であって本名ではないのであ
り、幼年時代の名は広幡(ひろはた)の八幡麿(やはたまろ)と呼ばれていたのである。
それは八幡国の皇子として生まれたからである。だから応神
天皇を仲哀天皇の皇子と言うのは後世でっちあげた大嘘なの
である。ところで応神天皇誕生の地は筑紫の国の宇美(うみ)であり、
応神天皇の生まれた土地だからその土地を宇美(うま)と名付けたと
言う。日本書紀の神功紀も同じことを書いているのである。
　しかし奇怪なことに日本書紀は応神紀に於いては応神天皇
誕生の地を筑紫(つくし)の蚊田(かだ)としているのである。それで応神天皇
誕生の地は宇美(うみ)かそれとも蚊田(かだ)かと言うことで今もって本当
のことが判っていないのである。応神天皇誕生の地は筑後国(ちくごのくに)

>p169

御井郡賀駄郷(みゐぐんかだごう)だったのである。そして応神紀に書いてある筑
紫の蚊田(かだ)とは筑前国(ちくぜんのくに)怡土郡(いとぐん)長野村蚊田(かだ)であり、現在の福岡県
糸島郡前原町長野なのである。(岩波書店日本書紀上参照)
　だから日本書紀が応神天皇誕生の地を筑紫の蚊田(かだ)としてい
るのも嘘なのである。カダと言う発音は同じでも字が違い場
所が違うのである。応神天皇誕生の地は蚊田(かだ)ではなく賀駄(かだ)で
ある。それを何故日本書紀が蚊田(かだ)と書いたのかと言うと、息
長足媛命は仲哀天皇の皇后であり、仲哀天皇が死んだ後、息
長足媛命は妊娠中の身で三韓征伐に行き、三韓から帰国して
筑紫の国で応神天皇を生んだことになっているからである。
　従って息長足媛命が筑紫の御井郡賀駄郷即ち現在の福岡県
三井郡小郡町平方のあたりで応神天皇を生んだと言うことに
なると、息長足媛命は何のために三韓から帰って御井郡賀駄
郷迄行って応神天皇を生んだのかと言う疑問が生じて来るは
ずである。少なくとも息長足媛命が御井郡賀駄郷迄行かねば

>p170

ならない正当な理由がなければおかしいことになるのである。
それで賀駄(かだ)の地名をわざと蚊田(かだ)と書いてごまかしたのである。
しかし応神天皇は息長足媛命の三韓征伐より十年も早く生ま
れていたのである。
　応神天皇が生まれた３１２年頃には武国凝別命はすでに九
十五才と言う高令であったがまだ生存していたものと思われ
るのである。そして応神天皇誕生を機として武国凝別命らは
御井郡賀駄郷を去り、肥前(ひぜん)の国の玉島(たましま)の里(さと)即ち現在の佐賀県
東松浦郡浜玉町（以前の浜崎王島町）へ移り、その地で武国
凝別命は死去したのである。浜崎玉島町に谷口と言う地名が
あり、そこに全長九十米の谷口古墳と呼ばれる前方後円墳が
ある。それが玉島の里で死去した武国凝別命の陵墓である。
それから十年後に息長足媛命は三韓征伐に行ったのであり、
その前に息長足媛命は武国凝別命の墓に詣(もう)でたのである。玉
島の里は息長足媛命にとって忘れ難い土地だったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-2 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-2〕二の二、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p168-2行～㊦p170-15行》

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)

[11] mixiユーザー 03月15日 09:40

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-3

　✡論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-3〕
(㊦p171／㊦p149～㊦p271)

二の三、応神天皇(おうじんてんのう)誕生(㊦p171／㊦p165～㊦p190)

>p171-1行~

　応神天皇誕生の地は筑後の国の御井郡賀駄郷だったのであ
り、応神天皇の父母である品陀眞若王と息長足媛命が結ばれ
た土地が御井郡賀駄郷であり、景行の攻撃を撃退するのに大
きな役割を果たしたのは武国凝別命だったのである。そして
応神天皇にとって武国凝別命は母方の曽祖父だったのである。
その様なことから武国凝別命に対して死後三井根子命(みゐねこのみこと)と言う
諡(おくりな)が奉られたのである。三井は御井郡の三井であり、根子(ねこ)は
天皇に対して贈られる特別の尊称であり、武国凝別命の祖父
孝霊天皇は大倭根子日子(おほやまとねこひこ)賦斗邇命(ふとにのみこと)だったのである。
　開化天皇の子となっている彦坐王(ひこいますのみこ)の系図に御井津比売(みゐつひめ)と言
う名がある。この御井津媛(みゐつひめ)が武国凝別命の妃丹波の阿治佐波(あぢさは)
媛命(ひめのみこと)に対する諡である。即ち武国凝別命に対して三井根子命
の諡が奉られ、妃の阿治佐波媛命に対しては御井津媛命(みゐつひめのみこと)の諡
が奉られたのである。更に彦坐王の系図に瑞穂之眞若王(みずほのまわかのみこ)と言
う名がある。瑞穂之眞若王(みずほのまわかのみこ)は近淡海(ちかつあふみ)の安直祖(やすのあたい)となっている。

>p172

近淡海の安直祖となったのは息長宿祢王であり、息長宿祢王
の陵墓が滋賀県蒲生郡安土町にある瓢箪(ひょうたん)山古墳と呼ばれる全
長１６２ｍの大前方後円墳である。息長宿祢王の本名は水(みず)
別命(わけのみこと)であり、死後の諡(おくりな)を瑞穂之眞若王(みずほのまわかのみこ)と言うのである。また
息長宿祢王の妃河俣稻依媛命に対する諡が彦坐王の系図にあ
る水穂五百依媛命(みずほいほよりひめのみこと)なのである。そして息長宿祢王の死後近淡
海の安国直を相続したのが二男の大多牟坂王(おほたむさかのみこ)であり、仲哀紀
に近淡海の安国造祖意富多牟和気(おほたむわけ)と書かれているのが大多牟
坂王なのである。
　さて応神天皇誕生後、武国凝別命らは肥の国の玉島の里へ
移ったのであるが、そこで武国凝別命が死去したために玉島
の里の谷口に武国凝別命を葬った後、息長足媛命は祖母や母
らと共に幼い応神天皇を連れてなつかしい吉備の国へ帰って
来たのである。それはその頃八幡国の各地で品陀眞若王に対
する反乱が起こっていたものと考えられるのであり、幼い誉

>p173

田別命を育てるにも不安が大きかったと言うことも理由の一
つであろうと思う。景行は九州攻略をあきらめて都へ帰った
けれども、景行が残して行った兵達や、かつての北九州邪馬(やま)
台国(たこく)時代の饒速日(にぎはやひ)の同族の子孫らが稻飯命(いないいのみこと)の子孫の八幡国(やはたこく)を
滅ぼして景行を天皇として仰ごうと考えることは極く当然だ
ったのである。だから景行が去った後も八幡国内に於ける叛
乱はしばしば起こり、品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)を悩ませていたものと思うのである。
　そしてもう一つ品陀眞若王はもとは息長足媛命の妹虚空津(そらつ)
媛命(ひめのみこと)の夫だったのであり、二人の間には誉屋別命(ほむやわけのみこと)が生まれて
いたのである。誉屋別命は誉田別命より年上であるから順序
から言えば誉屋別命が八幡国の皇太子として品陀眞若王の後
を嗣ぐのが当然と言うことになる訳である。その様なことも
あって息長足媛命は妹の虚空津媛命(そらつひめのみこと)に何かと気兼ねや遠慮を
していたものであろう。それで息長足媛命は幼い誉田別命(ほむたわけのみこと)を

>p174

連れてひそかに生まれ故郷の吉備の国へ帰って来たのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-3 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-3〕二の三、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p171-1行～㊦p174-1行》

　✡論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)

[12] mixiユーザー 03月19日 10:12

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-4

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-4〕
(㊦p174／㊦p149～㊦p271)

二の四、応神天皇(おうじんてんのう)誕生
(㊦p174／㊦p165～㊦p190)

>p174-2行~

　武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)夫妻と息長宿祢王(おきながすくねのみこ)夫妻らが葦北(あしきた)へ去った後、吉
備津の宮へは武国凝別命の長男波多武日子命(はたたけひこのみこと)夫妻らが残って
いたのである。波多武日子命は日本武尊の熊襲征伐にはかゝ
わりがなかったから追放をまぬがれたのである。それで武国
凝別命は吉備津を去るに当たって吉備津の宮は波多武日子命
に託すと共に、当時吉備の穴門に住んでいた武彦命に吉備津
へ帰って波多武日子命と協力して吉備の国を守って呉れる様
に依頼したのである。吉備津彦武彦命が穴門から帰って今の
吉備津神社の南方、東山の地に屋敷を建てて住むことになっ
たのはそれからである。波多武日子命の妃は吉備津彦武彦命
の妹大吉備建媛命であり、吉備津彦武彦命の妃は印南別嬢で
あり、大吉備建媛命も共に加古川に生まれ育ったのであり従姉(いと)
妹(こ)の間柄であったから仲が良かったのである。
　しかし武国凝別命らが吉備津を去った２９４年から六年後

>p175

に景行は大軍を率いて九州へ攻め込んだのであり、それから
五年後の３０５年に景行は九州から帰還すると早速日本武尊
に將兵も与えず東国の平定に出発させた訳であり、そのため
に吉備津彦武彦命は吉備の国の將兵を率いて日本武尊の遠征
に協力し、それがもとで五百原国造(いほはらくにのみやつこ)として駿河の国の庵原へ
追放されてしまった訳である。
　息長足媛命がなつかしい生まれ故郷の吉備の国へ帰って来
たのは誉田別命が生まれた３１２年の翌年、３１３年であろ
うと思う。それは２９４年に葦北へ行ってから約二十年ぶり
であり、息長足媛命は四十才近い年令になっていたのである。
そして３１３年頃は第五代吉備津彦武彦命が庵原へ行って五
年後のことだったのである。武彦命が景行から庵原へ行かさ
れて以来、吉備氏の人々は景行のあまりの仕打ちに怒ると共
に場合によっては景行が吉備の国を占領しようとして攻めて
来のではないかと警戒したのである。

>p176

　それ迄武彦命は吉備津神社の南方の東山に住んでいたので
あるが、そこは吉備の児島の北側の海峡であった速吸門(はやすいなど)から
近い所だったのである。当時の板倉川の河口は現在の妹尾﨑(せのをざき)
のあたりであったから景行が船で攻めて来れば妹尾﨑から板倉
川を溯って来れば吉備津はすぐに戦場になる可能性があった
のである。それで波多武日子命は吉備津彦武彦命の子らとも
相談して吉備津よりももっと内陸部の安全な場所に住居を移
すことにしたのである。波多武日子命らは吉備津から川嶋川
を溯(さかのぼ)り、支流足守川を溯って現在の足守(あしもり)の地に本拠を移した
のである。後年応神天皇が吉備の国へ来た時に寄った葉田葦(はたあし)
守宮(もりのみや)の名は足守が波多氏の本拠となっていたことから名付け
られたのである。
　そして吉備津彦武彦命の長男牟佐自命(むさじのみこと)は現在の岡山市の旭
川の上流牟佐(むさ)の地に住んでいたと考えられるのであり、三男
の功狭別命(いざさわけのみこと)らは現在の総社市東阿曽の阿宗神社(あそじんじゃ)のあたりに本

>p177

拠を移したのである。そして功狭別命(いざさわけのみこと)らは阿曽新山の山上の
かつて温羅(うら)達が築いた石造の山城を修築、増築してもし景行
らが攻めて来た場合、新山の山城を根城にして徹底的に戦う
覚悟を決めて臨戦体制で待ち構えていたのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-4 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-4〕二の四、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p174-2行～㊦p177-4行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)

[13] mixiユーザー 03月25日 10:47

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-5

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-5〕
(㊦p177／㊦p149～㊦p271)

二の五、応神天皇(おうじんてんのう)誕生
(㊦p177／㊦p165～㊦p190)

>p177-5行~

　息長足媛命が二十年ぶりに吉備の国へ帰って来たのはその
様な緊張した時代だったのである。息長足媛命らがもと住ん
でいた土地は吉備の児島であり、現在の倉敷市である。しか
し吉備の児島はもし景行らが攻めて来た場合、海に近いから
決して安全な場所ではなかったのである。それで息長足媛命
らは功狭別命(いざさわけのみこと)らの住む東阿曽に住むことにしたのである。阿
曽はまた温羅(うら)の子孫の人々の本拠である。そして息長足媛命
の母河俣稻依媛(かわまたいなよりひめ)は温羅(うら)の子孫の女性だったのである。またそ
の頃の阿曽は日本に於ける先進工業地帯だったのであり、製
鉄や鍛冶を始めとして多くの工業が栄えていたのである。だ
から吉備の国での生活は息長足媛命らにとって決して不快な

>p178

ものではなかったのである。
　ところで吉備津彦武彦命の長男牟佐自命(むさじのみこと)は２７５年頃の生
まれであるから息長足媛命とほゞ同じ年令だったのである。
しかし三男の功狭別命(いざさわけのみこと)は２８０年以後位に生まれたと考えら
れるから息長足媛命より五六才位は年下だったのである。だ
から功狭別命(いざさわけのみこと)が二十五才位で結婚したとすれば３０５年頃に
結婚した計算になるのである。そして功狭別命(いざさわけのみこと)の子らが吉備
氏の系図では武彦命の子となっている浦凝別命(うらこりわけのみこと)、御友別命(みともわけのみこと)、
吉備の兄媛(えひめ)らだったのである。御友別命(みともわけのみこと)の生年は大体３１０
年頃である。だから御友別命(みともわけのみこと)と誉田別命(ほむたわけのみこと)はほゞ同じ年か、御
友別命の方が一才か二才位年上か位だったのである。また吉
備の兄媛は誉田別命より少し年下位の年令だったのである。
　御友別(みともわけ)と言う名は本名ではなく特別に深い意味を持ってい
るのである。本名は消されてしまったから判らないが、御友(みとも)
別(わけ)とは「応神天皇の幼い頃のお友達だった人」と言う意味を

>p179

持っているのである。誉田別命(ほむたわけのみこと)こと広幡(ひろはた)の八幡麿(やはたまろ)は生まれて
間もなく母の息長足媛命に連れられて吉備の国へ来たのであ
る。そして吉備の国の阿曽郷(あそごう)で生長したのである。阿曽郷に
は功狭別命(いざさわけのみこと)の一家が住んでいたから広幡(ひろはた)の八幡麿(やはたまろ)はいつも功(いざ)
狭別命(さわけのみこと)の子らと遊んで育ったのである。広幡の八幡麿と特に
仲が良くてよく遊んでいたのが功狭別命(いざさわけのみこと)の子である御友別命(みともわけのみこと)
と吉備(きび)の兄媛(えひめ)だったのである。
　吉備の兄媛の本名は高城媛命(たかぎひめのみこと)と言う。高城媛(たかぎひめ)の名は阿曽新(あそにい)
山(やま)の山城に因んで名付けられたのである。朝鮮の言葉で城(しろ)の
ことを城(き)と言う。阿曽新山の山城を現在では鬼(き)ノ城(じょう)と呼んで
いるがもともとは新山(にいやま)の城(き)と呼んでいたものと思うのである。
それを後世吉備の国の歴史を消してごまかすに当たり、温羅(うら)
を鬼に仕立てあげ、城(き)を鬼(き)に書き変えてごまかしたものと思
うのである。それで新山(にいやま)の城(き)が鬼(き)ノ城(じょう)と呼ばれる様になった
ものと思うのである。新山は標高四百米の峻(けは)しい山であり、

>p180

この地方では高い山である。高い山の頂上にある城(き)だから高(たか)
城(き)である。その点から私は吉備の兄媛は新山の城(き)で生まれた
から高城媛(たかぎひめ)と名付けられたのではないかと思うのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-5 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-5〕二の五、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p177-5行～㊦p180-3行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[15] mixiユーザー 03月29日 09:39

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-6

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-6〕
(㊦p180／㊦p149～㊦p271)

二の六、応神天皇(おうじんてんのう)誕生
(㊦p180／㊦p165～㊦p190)

>p180-4行~

　阿曽新山の山城はもともとは馬韓(ばかん)の王子温羅(うら)が築いた山城
だったのである。しかし現存する山城の遺跡のすべてが温羅(うら)
の築造したものであると断定は出来ないと思うのである。新(にい)
山(やま)の城(き)は一旦は廃城となっていたものであるが、後世二度に
亘って吉備氏の居城として用いられたものと思うのである。
一度は景行の時代に功狭別命(いざさわけのみこと)らが景行と戦うことを予想して
居城としていたこと、もう一度は天武天皇が日本の歴史を書
き変える目的で吉備津神社に伝わる吉備氏の歴史や系図の書
物、更に吉備氏の有力者の家に伝わる歴史や系図のすべてを
没収して吉備氏の歴史を抹消しようとした時に吉備氏の人々
は天武天皇の暴虐を憎み、新山(にいやま)の城(き)を居城として天武と戦う
ことも考えたのである。

>p181

　だから新山(にいやま)の城(き)は景行の時代と天武(てんむ)の時代の二度に亘って
修築、増改築せられて居城として用いられた可能性があるの
である。功狭別命らは新山(にいやま)の城(き)に籠城(ろうじょう)することもあり得ると
予想して新山の頂上に食糧を貯蔵するための倉庫群、武器庫
群などを建設すると共に、多くの將兵と妻子達が住むことの
出来る住居群を建設し、一時は新山(にいやま)の城(き)で生活していた時期
もあったのではないかと思うのである。その様な時期に吉備
の兄媛は新山の城(き)で生まれたから、高い山の上にある城(き)で生
まれた媛と言う意味で高城媛(たかぎひめ)と名付けられたものと思う。
　そして景行二十八年、３１６年に景行は大和の纒向宮(まきむくのみや)に居
れなくなって、同族の多く住む近江の国の志賀(しが)に移り高穴穂(たかあなほ)
宮(のみや)を立てたのである。しかし年を取って先の長くないことを
感じた景行は若い稚足彦(わかたらしひこ)の將来に不安を感じ、更に吉備氏の
人々の復讐を恐れて、吉備氏の勢力を弱体化させようと図っ
たのである。そのために武彦命の長男牟佐自命(むさじのみこと)は豊(とよ)の国(くに)の国(くに)

>p182

前国造(さきくにのみやつこ)として北九州へ追われ、二男の櫛角別王(くしつぬわけのみこ)は河内(かはち)の国(くに)の
茨田下連(まむたしものむらじ)として河内へ追われ、三男の功狭別命(いざさわけのみこと)は角鹿国造(つぬがのくにのみやつこ)と
して越(こし)の国(くに)の角鹿(つぬが)へ追われ、武彦命の子で吉備の国に残った
のは四男の鴨別命(かもわけのみこと)一人と言う狀態になったのである。
　その頃景行の人気は全国的に極めて悪く、その上老(お)い先(さき)の
長くない景行であったから、武彦命らは景行の命令に服従し
なければしないで済む狀態であったのである。それは景行が
吉備の国を攻撃する余力はもう残っていなかったと考えられ
るからである。しかし景行に吉備の国を攻撃する力はなくな
っていたとしても、一つ丈牟佐自命(むさじのみこと)らに命令に服従させる手
段があったのである。それは武彦命の子らが景行の命令に従
はなければ駿河(するが)の国庵原(いほはら)にいる武彦命の一家を皆殺しにする
と言って恐迫する手段である。当時の景行が使うことの出来
る切札(きりふだ)はそれしかなかったのである。
　一方武彦命の子らは景行が先の長くない身であることを知

>p183

っていたから、景行が死ねば事態は必ず好転すると言うこと
に希望を持っていたことと、景行の最後の悪あがきを逆手に
取って吉備氏の子孫が全国各地へ発展して行くための好機と
も考えて敢えて景行の命令に反対せず、吉備の国を去って行
ったものと思うのである。そして牟佐自命(むさじのみこと)と櫛角別王(くしつぬわけのみこ)は妻子
や部下の將兵を連れて吉備の国を去って行ったのに対して、
功狭別命(いざさわけのみこと)は妻子を吉備の国に残して角鹿(つぬが)へ行ったものと思う
のである。それで吉備の国へ残った功狭別命(いざさわけのみこと)の妻子と息長足
媛命母子らは鴨別命(かもわけのみこと)が守っていたものと思うのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-6 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-6〕二の六、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p180-4行～㊦p18-9行》

[16] mixiユーザー 04月05日 11:16

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-7

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-7〕
(㊦p183／㊦p149～㊦p271)

二の七、応神天皇(おうじんてんのう)誕生
(㊦p183／㊦p165～㊦p190)

>p183-10行~

　そして３１８年に極悪非道の景行は死に、後を嗣いだ成務(せいむ)
も僅か七ヶ月後の３１９年６月に二十五才で死に、成務の弟
の仲哀が天皇になったのである。しかし仲哀は国民の支持な
くして勝手に天皇になった男であるから天皇とは名ばかりで
あり、国を治めることは出来なかったのである。それで仲哀
は角鹿国造である功狭別命(いざさわけのみこと)の所へ行って頭を下げて協力を頼

>p184

んだのである。
　一方都で景行が死に、成務も死に、十九才の仲哀が即位した
ことを知ると北九州八幡国の品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)らは大いに喜んだの
である。品陀眞若王は自分の領土の岡県主(おかあがたぬし)や那(な)の県主(あがたぬし)や伊(い)
都県主(とあがたぬし)らの反乱に手を焼いていたのであるから、都で饒速日(にぎはやひ)
系王朝の勢力が弱くなれば、八幡(やはた)国内の反乱を鎮めることも
容易になるからである。だから九州に於ける八幡国、日向国、
熊襲国などの反景行軍事同盟は九州の親景行派勢力をつぶし
て天孫系の王家の支配力を強化する好機と考えたのである。
　それは親景行派の豪族らにとっては存亡の危機だったので
ある。そこで彼らは都の仲哀の所へ使者を送って救援を求め
たのである。仲哀は九州の親景行派の豪族らを見捨てること
が出来なかったのである。それで紀伊国の徳勒津(ところつ)へ行って武
内宿祢の協力を求め、九州遠征の途についたのである。だか
ら仲哀について九州へ行った有力者の顔ぶれには碌な人物は

>p185

いないのであり、饒速日(にぎはやひ)の系統と天児屋根(あめのこやね)の系統の人物ばか
りで武内宿祢(たけしうちのすくね)丈が例外であり、天孫系の天皇家の支流に当た
る有力者は一人も仲哀について行ってないのである。
　しかし仲哀が將兵を率いて穴門の国の豊浦津(とゆらのつ)へ着き、そこ
を九州攻略の前進基地とすると、八幡国内の親景行派の豪族
らは大いに喜び勇気づけられて品陀眞若王に対する反乱が一
層活発になったのである。そこで品陀眞若王は吉備の国にい
る息長足媛命に使者を送り、八幡国へ帰って呉れる様にと依
頼すると共に、吉備の国の將兵を援軍として送って貰う様に
依頼したものと思われるのである。それで息長足媛命は急い
で角鹿へ行って功狭別命に会い、品陀眞若王からの援軍派遣
の要請を伝えて了解と協力を求めたものであろう。
　功狭別命は息長足媛命の頼みを了解し吉備の国の將兵を援
軍に送ることを約束したものと思われるのである。仲哀紀で
は仲哀が紀伊国の徳勒津(ところつ)から穴門へ向かう時に、角鹿にいる

>p186

皇后息長足媛命に使者を送って角鹿を発(た)って穴門へ来る様に
言ったことになっているがそれは大嘘である。息長足媛命は
角鹿にいたのではないけれども、角鹿にいる功狭別命に会う
ための角鹿に来たことは納得出来るのである。そして息長足
媛命は船で渟田門(ぬたのみなと)に到ったと言う。渟田(ぬた)とは若狭の国の三方(みかた)
郡の某所と言われるがそれが事実かどうかは判らないのであ
る。それは息長足媛命が船で日本海沿岸を西へ向かい、八幡
国へ行ったかどうかは明らかではないのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-7 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-7〕二の七、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p183-10行～㊦p186-8行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[17] mixiユーザー 04月05日 11:19

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-8

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-8〕
(㊦p186／㊦p149～㊦p271)

二の八、応神天皇(おうじんてんのう)誕生
(㊦p186／㊦p165～㊦p190)

>p186-9行~

　私は息長足媛命が角鹿から南へ行って船で琵琶湖を通って
淀川を下り、大阪湾から瀬戸内海を吉備津迄帰り、鴨別命と
一緒に吉備の国將兵を率いて八幡国の都へ向かったと考え
るのが最も確実性が高いと思うのである。功狭別命は角鹿へ
来ていた有力な部下を息長足媛命と共に吉備の国へ派遣し、
弟の鴨別命に吉備の国の將兵を率いて息長足媛命と共に八幡国の品陀眞若王の所へ援軍に行く様に伝えたものと思うので

>p187

ある。だから息長足媛命は鴨別命と一緒に吉備の国の將兵を
率いて八幡国へ行ったものと思うのであり、息長足媛命が先
に単独で八幡国へ行ったとは考えられないのである。
　その時鴨別命は相当多くの吉備の国の將兵を率いて八幡国
へ向かったのだと思うのである。しかしそのためには大きな
船が沢山必要であるが、船が足りなかったのだと思う。それ
で息長足媛命と共に吉備の国へ帰っていた母の河俣稻依媛(かはまたいなよりひめ)が
船の建造や調達のために活躍したから大船足尼(おほふねたらしあま)と言う尊称を
奉られたものと思うのである。功狭別命(いざさわけのみこと)は後年吉備の国へ帰
って来て第六代吉備津彦建功狭日命(たけいささひのみこと)として活躍したのであり、
功狭別命の陵墓が岡山市新庄下にある全国第四位の大きさを
誇る造山古墳(つくりやまこふん)である。そして造山古墳の陪塚(ばいづか)として知られる
千足古墳(せんぞくこふん)が功狭別命(いざさわけのみこと)の重臣であり、息長足媛命、鴨別命(かもわけのみこと)らと
共に兵を率いて九州へ行った武將の墓であると思うのである。
　千足(せんぞく)古墳は前方後円墳ではなく帆立貝式古墳(ほたてがいしきこふん)と呼ばれる形式

>p188

である。その点から考えて帆立貝式古墳の被葬者は吉備氏の
子孫ではないことが判るのであり、造山古墳の陪塚(ばいづか)である点
から考えても功狭別命の重臣だった人であると断定出来るの
である。更にもう一つ、千足古墳(せんぞくこふん)は石障(せきしょう)に刻まれた直弧文(ちょつこもん)と
呼ばれる文様で有名である。直弧文(ちょつこもん)は熊本県や福岡県の古墳
に多く見られる独特の文様であるが、石障(せきしょう)の石材そのものも
北九州のものと考えられて居り、直弧文(ちょつこもん)も九州の石工が刻ん
だものであると考えられている。直弧文(ちょつこもん)を刻んだ石障(せきしょう)がどの
様ないきさつで千足古墳(せんぞくこふん)に用いられたかは不明であるが、千(せん)
足古墳(ぞくこふん)の被葬者が第六代吉備津彦建功狭日命(たけいささひのみこと)の重臣であり、
息長足媛命や鴨別命らと共に八幡国へ援軍に行き、更に熊襲
へも行った武將の墓であると私は断定するのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-8 第十八章神功天皇息長足媛命〔2-8〕二の八、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p186-9行～㊦p188-12行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[18] mixiユーザー 04月11日 08:03

『日本の歴史と最後の審判』⑱-２-9･終

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔2-9･終〕
(㊦p188／㊦p149～㊦p271)

二の九･終、応神天皇(おうじんてんのう)誕生
(㊦p188／㊦p165～㊦p190)

>p188-13行~

　息長足媛命と鴨別命らが吉備の国の將兵を率いて八幡国へ
到着したのは仲哀元年、３２０年の冬のことであろうと思う
のである。八幡国王品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)は息長足媛命と皇子の広幡(ひろはた)の

>p189

八幡麿(やはたまろ)らに再会出来たことを喜ぶと共に、息長足媛命が鴨別(かもわけ)
命(のみこと)と吉備の国の精兵を連れて帰って来て呉れたことを大いに
歓迎したのである。そしてその翌年の仲哀二年、３２１年正
月に仲哀らは岡県主(おかのあがたぬし)熊鰐(わに)や伊覩県主(いとのあがたぬし)五十迹手(いとて)ら親景行派の豪
族らの手引きで豊浦津(とゆらのつ)から儺県(ながあがた)へ渡り、橿日宮(かしひのみや)を立てたので
ある。しかし仲哀は八幡国王品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)と戦って儺県(ながあがた)へ上陸
したのではなく、品陀眞若王らを見くびって一戦も交えずに
儺県(ながあがた)へ上陸したのであるから品陀眞若王の將兵は無傷のまゝ
で残っていたのであり、更に援軍に来た吉備の国の將兵らが
多数加わっていたのであるから八幡国軍の兵力は大いに増強
されていたのである。そのことに気付かなかったか、見くび
ったことが仲哀の命取りになったと言えるのである。
　仲哀は橿日宮を立てた翌年、３２２年の春二月に八幡国王
品陀眞若王と吉備鴨別命の連合軍、それに息長宿祢王、息長
日子王、大多牟坂王と熊襲王家の連合軍に東西から挟み撃ち

>p190

にせられて乱軍の中で矢に当たってあっけなく死んだものと
思うのである。しかし主將の仲哀が戦死すると仲哀軍はたち
まちおじけついて戦意を失い、全軍総くずれとなって我勝に
穴門の豊浦津へ逃げ帰ったのである。武内宿祢以下の全將兵
が仲哀に引きずられて仕方なく九州遠征に参加していたので
あるから、もともと彼らに戦意はなかったのである。
　仲哀が死んだ後、武内宿祢以下の全將兵が何故穴門の豊浦
津迄帰ったかと言うことの重要な意味に気付いた人はいない
のである。九州は大和朝廷の領土ではなく、まして仲哀軍に
とっては敵地だったのである。だから総敗軍になった後は危
険でそこには居れなかったのである。しかし息長足媛命は仲
哀軍を撃破した側であるから橿日宮(かしひのみや)や仲哀軍の陣地を占領し
てそこに残っていたのである。そのことに気付いた歴史家は
いないのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-２-9･終第十八章神功天皇息長足媛命〔2-9･終〕二の九･終、応神天皇(おうじんてんのう)誕生㊦p188-13行～㊦p190-14行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[19] mixiユーザー 04月13日 08:33

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-1

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔３-1〕
(㊦p191／㊦p149～㊦p271)

三の一、三韓征伐(さんかんせいばつ)の真相(しんそう)
(㊦p191／㊦p191～㊦p218)

>p191-1行~

　豊浦津(とゆらのつ)へ逃げ帰った武内宿祢らは戦死した仲哀のために殯(もがり)
をしたのである。殯(もがり)をするには夜は燈火をつけるのであるが、
彼らは敗残兵(はいざんへい)であるから八幡国軍が攻めて来ることを恐れて
夜も燈火(ともしび)もつけず真暗闇の中で仲哀の殯をしていたのである。
彼らが八幡国軍や息長宿祢王軍をいかに恐れていたかと言う
ことがよく判るのである。そして武内宿祢以下の諸將はそれ
からどうすればよいかと言うことについて大いに議論を重ね
たものと思うのである。
　すでに仲哀が戦死し、戦いは総敗軍となったのであるから
九州遠征を中止して都へ帰るのが一番当然な方法だったので
ある。しかし遠征軍にはもう帰る所はなかったのである。そ
れは角鹿にいる第六代吉備津彦功狭別命(いざさわけのみこと)が明確に反仲哀の態
度を示したからである。仲哀は父景行の残した志賀高穴穂宮
で即位したのであって、自分の都を持たず、自分の良臣や忠

>p192

臣を持っていなかったのである。それに民心が饒速日系王朝
から離れてしまっていたのであるから敗残兵の彼らに帰るべ
き場所などあろうはずはなかったのである。
　武内宿祢は吉備鴨別命が吉備の国の精兵を率いて息長足媛
命らと共に八幡国へ援軍に来ていることを知った時、万事休(ばんじきゅう)
すと思い、絶望的になったものであろう。景行が吉備氏の人
々にいかに極悪非道なことをしたかと言うことは世間の人々
皆が知っていたことである。だからこの期に及んで吉備氏一
族の宗家である第六代吉備津彦功狭別命(いざさわけのみこと)が弟の吉備鴨別命(かもわけのみこと)に
命じて吉備の国の精兵を率いて八幡国へ援軍として行かせた
ことは、全国の吉備氏の人々が仲哀と対決することを表明し
たことになるのである。
　仲哀軍が穴門の豊浦津から船で瀬戸内海を通って大和の国
か近江の国へ帰ろうとすれば必ず吉備の国を通らねばならな
いのである。吉備の国は言うに及ばず、吉備の児島も四国の

>p193

讃岐(さぬき)の国も伊予(いよ)の国も吉備氏の人々の治める国だったのであ
る。更に東の播磨(はりま)の国にも、山城の国にも吉備
氏の有力者が住んでいたのである。だから吉備氏の人々が阻
止すれば仲哀軍が瀬戸内海を通って大和の国や近江の国へ帰
ることはもはや不可能だったのである。
　また豊浦津(とゆらのつ)から日本海沿岸を通って大和の国や近江の国へ
帰るにしても、因幡の国、丹波の国、若狭の国、越の国など
に吉備氏の有力者の人々が大勢住んでいたのである。だから
仲哀軍が船で日本海沿岸を通って帰ることも不可能だったの
である。敗残の彼らにはもはや戦力など殆ど残っていなかった
のである。だから万策尽きた彼らは命が惜しければ降伏する
しか道はなかったのである。それで彼らは武内宿祢を代表と
して息長足媛命の所へ行かせ、全面降伏を申し込んだのであ
る。息長足媛命と品陀眞若王らは武内宿祢らの降伏を許した
のである。それは仲哀が死んで間もなくのことだったのであ

>p194

る。仲哀は景行の長男ではなく中の子であるから仲彦(なかつひこ)とも言
われていたのである。そして仲哀天皇とは「仲彦(なかつひこ)は哀(あわ)れな天
皇」と言う意味である。仲哀は自分の都も持たず后妃も持た
ず、良臣も持たず、二十二才で戦死した哀れな天皇だったの
である。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-1 第十八章神功天皇息長足媛命〔３-1〕三の一、三韓征伐の真相㊦p191-1行～㊦p194-5行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[20] mixiユーザー 04月19日 09:13

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-2

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章　神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)〔３-2〕
(㊦p194／㊦p149～㊦p271)

三の二、三韓征伐(さんかんせいばつ)の真相(しんそう)
(㊦p194／㊦p191～㊦p218)

>p194-6行~

　さて仲哀を戦死させて仲哀軍を撃滅し、武内宿祢らの全面
降伏を許した息長足媛命はその年の夏四月に肥前の国の玉島
の里へ行き、その地で死去した祖父武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)の墓に詣(もう)でだ
のである。それは３２２年のことであり、それより丁度三十
年前の２９２年に十六才で熊襲征伐に行く日本武尊に恋をし、
日本武尊について熊襲迄行き、熊襲よりの帰途多分今の福岡
県糸島郡二丈町深江で稻依別王(いなよりわけのみこ)を生んだのである。そしてそ
の様なことが原因で武国凝別命の一家は住みなれた吉備津を
去って葦北へ行き、言語に絶する苦労をしたのであり、高令
の武国凝別命は見知らぬ異郷の地で死去したのである。

>p195

　だから仲哀を倒したことで息長足媛命は自分達の一家の三
十年来の恨みの一部を晴らすことが出来たのである。息長足
媛命は自分が原因で祖父や家族達に多くの苦労をかけたこと
をいつも申し訳なく思っていたものであろう。だから一族の
仇を打って祖父の墓前に報告した時の息長足媛命は感慨無量(かんがいむりょう)
なものがあったであろうと思われるのである。古事記も日本
書紀もその様な事実を消してごまかしているのである。
　日本書紀では息長足媛命が玉島の里の小川で鮎(あゆ)を釣って、
「珍(めず)らしき物なり」と言ったのでその国を「梅豆邏国(めづらのくに)」と言
う様になったのであり、今松浦(まつら)と言うのは言葉が訛(なま)ったのだ
と言うことになっている。しかしこれは全くの大嘘である。
日本書紀がこの様な大嘘を書いたのは、中国の魏志東夷伝(ぎしとういでん)に
ある倭(わ)の末盧国(まつろくに)が松浦(まつら)であることを隠すために嘘をついてい
るのである。また仲哀紀に伊覩県主(いとあがたぬし)五十迹手(いとて)の国を伊蘇(いそ)の国(くに)
と呼んでいたものが今では言葉が訛(なま)って伊覩(いと)と言う様になっ

>p196

たと書いているのも、魏志東夷伝の倭(わ)の伊覩国(いとこく)が伊覩県(いとのあがた)であ
ったことをごまかすために大嘘の話をでっちあげたのである。
　それは魏志東夷伝(ぎしとういでん)の倭国(わこく)の女王卑弥呼(ひみこ)が孝霊天皇皇女女帝
倭迹迹日百襲媛命(やまとととひももそひめのみこと)であるにもかゝわらず、歴史をごまかして
神功皇后が倭国の女王卑弥呼の時代の人であると言うことに
しているために、伊覩国(いとこく)や末盧国(まつろこく)がどこであるか判らない様
にしようとして大嘘を書いたのである。
　さてそれから息長足媛命は三韓征伐(さんかんせいばつ)の計画を立て大海を渡
るに必要な大船の建造に取りかゝったものであろう。その時
から本格的に船に帆が用いられる様になり帆(ほ)かけ船(ぶね)が造られる
様になったものであろう。そしてその時も息長足媛命の母河(かは)
俣稻依媛(またいなよりひめ)が大船(おほふね)と船帆(ふなほ)を沢山作って助けたから大船足尼(おほふねたらしあま)と船(ふな)
穂足尼(ほたらしあま)の尊称を奉られたものと思うのである。この場合の尼(あま)
は仏教の尼僧(にそう)のことではなく女(あま)と言う意味である。
　ところで息長足媛命の三韓征伐(さんかんせいばつ)については多くの謎があり、

>p197

古事記も日本書紀も事実を消して大嘘を書いてごまかしてい
るのである。仲哀が死んだのが３２２年であり、息長足媛命
が三韓征伐をしたのも３２２年である。しかし三韓征伐と言
うのは事実に反しているのである。息長足媛命が征伐したの
は馬韓(ばかん)、弁韓(べんかん)、辰韓(しんかん)の三韓(さんかん)のうち辰韓(しんかん)一国丈だったのである。
当時の三韓のうち馬韓(ばかん)は後に百済(くだら)となり、弁韓(べんかん)は任那(みまな)となり、
辰韓(しんかん)は新羅(しんら)となったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-2 第十八章神功天皇息長足媛命〔３-2〕三の二、三韓征伐の真相㊦p194-6行～㊦p197-7行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[21] mixiユーザー 04月24日 08:55

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-3

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)
(㊦p197／㊦p149～㊦p271)

三の三、三韓征伐(さんかんせいばつ)の真相(しんそう)
(㊦p197／㊦p191～㊦p218)

>p197-8行~

　馬韓(ばかん)王家は北朝鮮の高句麗(こうくり)王家の同族であり、吉備の国の
阿曽新山の温羅(うら)が馬韓(ばかん)の王子であったことから吉備氏の人々
は大吉備津日子命の時代以来馬韓(ばかん)王家とは特別に親密な交流
を続けて来たのであり、馬韓の国と吉備の国とはずっと同盟
国の如き関係にあったのである。更に息長宿祢王(おきながすくねのみこ)が温羅(うら)の子
孫の河俣稻依媛(かわまたいなよりひめ)を妃に迎えて以来、吉備の国と馬韓王家の親
善友好関係は一層親密の度を増していたのである。
　次に辰韓(しんかん)はかつては白木(しらき)と呼ばれ、神武天皇の兄稻飯命(いないいのみこと)の

>p198

子孫が白木(しらき)の王家となったのであり、北九州八幡国(やはたこく)王家とは
同族の国だったのである。また弁韓(べんかん)は多くの国に別れてい
たけれども、それらの国々の中には稻飯命(いないいのみこと)の子孫の国もあっ
たのである。そして白木(しらき)は言わば八幡国(やはたこく)の分国とか同族の国
と言えるのであるが白木の王家が国を治めていたのであるか
ら一応独立国の如き狀態にあったのである。それに対して弁(べん)
韓(かん)諸国は八幡国王家の支配下にある自治州とでも言う様な狀
態にあったと考えられるのである。
　その様な訳で馬韓王家は八幡国王家の同族でもなく八幡国
王家の支配下にもなかったから吉備の国とは自由に親密に交
流することが出来たのであるが、辰韓(しんかん)、弁韓(べんかん)は八幡国王家の
同族でもあり支配下にあったから吉備氏の人々と特別親密な
関係にあった訳ではないのである。そして息長足媛命の三韓
征伐と言うけれども、息長足媛命は三韓を征伐した訳でもな
く三韓と戦った訳でもないのである。

>p199

　では息長足媛命の三韓征伐は何のために行なわれたのであ
ろうか。古事記も日本書紀も神が息長足媛命に神がゝりせら
れて仲哀天皇に白木の国を与えようと言われたにもかゝわら
ず、仲哀が神の言葉を信じなかったために神の怒りにふれて
死んだことになっている。しかしそれは息長足媛命を仲哀の
皇后としてごまかすためと、もう一つ応神天皇を仲哀の皇子
としてごまかし、王朝の交替を隠して万世一系の大嘘をつく
ためにでっちあげたものであるに過ぎないのである。そして
神が息長足媛命の胎内にいた皇子に白木の国を与えようと言
ったと言う話も嘘である。
　だから三韓征伐の本当の理由は神が白木の国を与えると言
ったからではなく、もっと別の処にあったのである。即ち白(しら)
木(き)王家は稻飯命(いないいのみこと)の子孫であり八幡国王家の同族であるが、白
木王家は独立国として認めて貰う代わりに年々八幡国王家へ
貢物を献上することになっていたものと思うのである。それ

>p200

は八幡国王家や日向国王家や熊襲国王家が大和朝廷とは同族
の国として独立を保障して貰う代わりに、大和朝廷へ毎年貢
物を献上していたのと同じことである。辰韓王家は大和朝廷
へは貢物を献上する義務はないが、八幡国王家へは宗家とし
て貢物を献上することになっていたはずである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-3 第十八章神功天皇息長足媛命三の三、三韓征伐の真相㊦p197-8行～㊦p200-5行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[22] mixiユーザー 04月29日 09:32

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-4

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章神功天皇(じんぐうてんのう) 息長足媛命(おきながたらしひめのみこと)
(㊦p200／㊦p149～㊦p271)

三の四、三韓征伐(さんかんせいばつ)の真相(しんそう)
(㊦p200／㊦p191～㊦p218)

>p200-6行~

　ところが仲哀が北九州へ攻め込んだために白木王家は八幡
国へ貢物を船で運ぶことが危険になったから一時的に貢物を
献上することを中止したのだと思うのである。それともう一
つは仲哀が攻め込んだので品陀眞若王は白木王家へ宗家の立
場から援軍を派遣する様に要請したのではないかと思うので
ある。しかし白木王家は八幡国へ貢物を献上することも援軍
を派遣することも危険だと思って品陀眞若王の要請を無視し
たのではないかと思うのである。それで仲哀が戦死して仲哀
軍が去った後、品陀眞若王と息長足媛命は相談の上で白木王
家に問貢の使者を派遣したのだと思うのである。

>p201

　神功紀(じんぐうき)には六十二年に新羅(しらき)が朝貢しなかったのでその年に
襲津彦(そつひこ)を遣(つかは)して新羅(しらき)を撃(う)たせたと書いてある。それについて
註が加えられているのでそれを引用して説明しよう。「百済(くだら)
記(き)に云(い)はく、壬午年(みずのえうまのとし)に、新羅(しらき)、貴国(かしこきくに)に奉(つかえまつ)らず。貴国、沙至比(さちひ)
跪(こ)を遣(つかは)して新羅(しらき)を打(う)たしむ。新羅人(しらきひと)、美女二人を莊飾(かざ)りて、津(とまり)に迎
へ誘(をこつ)る。沙至比跪(さちひこ)、其の美女(をみな)を受(う)けて、反(かへ)りて加羅国(からのくに)を伐(う)つ。
加羅(から)の国王己本旱岐(こきしこほかんき)、及び兒百久至(こはくくち)、阿首至(あしゅち)、国沙利(こくさり)、伊羅(いら)
麻酒(ます)、雨汶至等(にもんちら)、其(そ)の人民(ひとくさ)を將(ゐ)て、百済(くだら)に来に奔ぐ。百済(くだら)厚(あつ)く
遇(みあ)ふ。加羅(から)の国王(こきし)の妹(いろも)既殿至(けでんち)、大倭(やまと)に向(まうで)き啓(まう)して去(まう)さく、　
「天皇(すめらみこと)、沙至比跪(さちひこ)を遣(つかは)して、新羅(しらき)を討(う)たしめたまふ。而(しか)るを
新羅(しらき)の美女(をみな)を納(と)りて、捨てて討(う)たず。反(かえ)りて我(わ)が国(くに)を滅(ほろぼ)す。
兄弟(はらから)、人民(ひとくさ)、皆偽流沈(みなさすら)へぬ。憂(うれ)へ思(おも)うにえ任(しの)びず。故(かれ)、以(も)て
来(きた)り啓(まう)す」とまうす。天皇、多きに怒(いか)りたまひて、即(すなは)ち木羅(もくら)
斤資(こんし)を遣(つかは)して、兵衆(いくさびと)を領(ひき)ゐて加羅(から)に来集(まうつど)ひて、其(そ)の社稷(くに)を復(かへ)
したまふといふ。一に云(い)はく、沙至比跪(さちひこ)、天皇の怒(みいかり)を知りて、

>p202

敢(あ)へて公(あらは)に還(かへ)らず。乃(すなは)ち自(みづか)ら竄伏(かく)る。其(そ)の妹(いろも)、皇宮(みかど)に幸(つかへまつ)るこ
と有(あ)り。比跪(ひこ)、密(ひそか)に使人(つかひ)を遣(まだ)して、天皇の怒解(みいかりと)けぬるや不(いな)や
を問(と)はしむ。妹(いろも)、乃(すなは)ち夢(ゆめ)に託(つ)けて言(まう)さく、「今夜(きぞ)の夢に沙至(さち)
比跪(ひこ)を見たり」とまうす。天皇、大きに怒りて云(のたま)はく、「比(ひ)
跪(こ)、何(なに)ぞ敢(あ)へて来(きた)る」とのたまふ。妹(いろも)、皇言(おほみこと)を以(も)て報(かへりこと)す。比(ひ)
跪(こ)、免(ゆるさ)れざることを知りて、石穴(いはつぼ)に入(い)りて死(し)ぬといふ。」　
岩波書店日本書紀上参照

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-4 第十八章神功天皇息長足媛命三の四、三韓征伐の真相㊦p200-6行～㊦p202-7行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)さん。

[23] mixiユーザー 05月07日 08:35

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-5

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p202／㊦p149～㊦p271)

三の五、三韓征伐の真相
(㊦p202／㊦p191～㊦p218)

>p202-8行~

　この神功紀の六十二年と言うのが全くの大嘘なのである。
息長足媛命は皇后ではなく女帝だったのである。そして神功(じんぐう)
天皇(てんのう)の治世は３２３年から３５１年迄の二十九年だったので
あり、神功天皇は３５１年に大体七十七才位で死去したので
ある。そのことについては後で詳しく述べることにする。そ
して神功六十二年は壬午年(みずのえうまのとし)となっているのである。壬午年(みずのえうまのとし)は
日本書紀の紀年に従えば２６２年と言うことになるのであり、
その時代は女帝伊予媛命(いよひめのみこと)即ち倭国(わこく)の女王壹与(いよ)の治世だったの

>p203

であり、神功天皇(じんぐうてんのう)の治世ではないのである。
　また神功紀六十四年には百済の貴須王(くゐすわう)が死去したことにな
っているのである。百済の貴須王(くゐすわう)が死去した年は３８４年で
ある。しかるに日本書紀は百済の貴須王の死去した年を２６
４年とし、実際より暦で二運(にうん)つまり百二十年繰り上げてごま
かしているのである。そこでそのことに気付いた歴史学者ら
が神功皇后の六十四年と言うのは本当は３８４年のことだと
主張しているのである。しかし息長足媛命の治世に百済(くだら)の貴(くゐ)
須王が死去したと言うこと自体が嘘であることに気付かねば
ならないのである。日本の歴史の年代丈をごまかしたのなら
まだよい。しかし百済の歴史の年代を百二十年繰り上げてご
まかしても、後世の人々が百済の本当の歴史を研究すれば日
本の歴史と年代は合わないことが判り、嘘がばれてしまうの
である。だから日本書紀を書く時、後世の人が百済の歴史を
研究したらこの嘘はばれると言うことを計算に入れてわざと

>p204

ばれる嘘を書いたのである。
　即ち神功天皇息長足媛命は治世二十九年、享年七十七才位
で３５１年に死去したのである。しかるに神功天皇の本当の
治世がいつ頃であったか判らなくするために、神功皇后の六
十四年に百済の貴須王(くゐすわう)が死去したと言う大嘘を書き、神功皇
后の治世は３９０年頃迄続いていたのだろうと後世の人々に
思わせようとしたのである。何故その様なことをしたのかと
言うと後世の倭の五王が誰であるか判らなくするためだった
のである。それについては後の章で詳しく説明する。
　百済記の壬午年(みずのえうまのとし)は百済の貴須王(くゐすわう)が死去した３８４年の二年
前の３８２年ではなく、それより更に六十年前の３２２年
のことであり、仲哀が死んで息長足媛命が三韓征伐をしたと
言う年のことである。それはどの様なことかと言うと、仲哀
が死んで北九州に平和が帰って来、八幡国もやっと安泰とな
ったので、息長足媛命はそれ迄貢物を献上することを中止し

>p205

ていた白木(しらき)王家に問責の使者を派遣して結末をつけようとし
たのである。だから本来は大軍を率いて白木を征伐すると言
う程大げさなことではなかったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-5 第十八章神功天皇息長足媛命三の五、三韓征伐の真相㊦p202-8行～㊦p205-3行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[24] mixiユーザー 05月07日 08:44

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-6

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p205／㊦p149～㊦p271)

三の六、三韓征伐の真相
(㊦p205／㊦p191～㊦p218)

>p205-4行~

　問責の使者に選ばれたのが襲津彦(そつひこ)であり、襲津彦(そつひこ)は少数の
兵を率いて白木へ行ったものと思われるのである。ところが
白木の方では使者が若いのにつけ込んで美女を着飾(きかざ)らせて出
迎え、気嫌を取って何とか問責をかわして逃れようと図った
ものであろう。多分白木の国王は加羅(から)国が悪いのだとか何とか
言って襲津彦をごまかし、兵を貸して襲津彦(そつひこ)をけしかけ、加
羅国を征伐させたものであろう。それで百済記(くだらき)に書いてある
通りに加羅国(からこく)の国王や王子達や国民の多くが百済を頼って百
済へ逃げ込んだのである。加羅国王の妹既殿至(けでんち)は日本へ渡っ
て来て息長足媛命に会い、襲津彦(そつひこ)のやったことを訴えたので
息長足媛命は非常に怒ったのである。
　それで息長足媛命は自分から大軍を率いて白木征伐に向か

>p206

ったと言う次第である。だから息長足媛命が襲津彦を問責の
使者として派遣したのは３２２年の二月に仲哀が死んで間も
なくのことであり、それが失敗だったから息長足媛命は３２
２年の冬自分から大軍を率いて白木を攻め、白木の国王に謝
罪させ、それ以後毎年必ず貢物を献上することを約束させて
引き揚げたのである。
　またその一方息長足媛命は襲津彦によって滅ぼされた加羅(から)
国を再興させて帰ったのである。加羅国王家はやはり稻飯命(いないいのみこと)
の子孫の家系であるから八幡国(やはたこく)の品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)らとも同族であ
り、神武天皇系の天皇家や吉備氏との同族であったのであ
る。だから加羅国王(からこくおう)の妹が息長足媛命に抗議を申し込みに来
たのであり、息長足媛命もそれを無視することは出来なかっ
たから將兵を派遣して加羅国を再興させたのである。しかる
に同じ年の出来事を二つに分けて六十年後のことにしてごま
かしているのである。

>p207

　では息長足媛命が白木へ派遣した襲津彦(そつひこ)とは一体誰であろ
うか。百済記(くだらき)の沙至比跪(さちひこ)と日本書紀の襲津彦(そつひこ)が同一人物であ
ることは事実である。そして襲津彦(そつひこ)とは武内宿祢の子葛城長(かづらきのなが)
江襲津彦(えそつひこ)のことであると一般には信じられているのである。
しかし葛城襲津彦(かづらぎそつひこ)は武内宿祢の子ではないのである。息長足媛命が白木へ派遣した襲津彦(そつひこ)は、息長足媛命の弟息長日子王(おきながひこのみこと)
と日向国(ひむかこく) 皇女日向(ひむかの)髪長(かみなが)大田根(おほたね)媛命(ひめのみこと)との間に生まれた長男の日(ひ)
向襲津彦王(むかそつひこのみこ)だったのである。日向襲津彦(ひむかそつひこ)と言う名は日向国の
皇女との間に、襲の津即ち葦北(あしきた)で生まれた子であるから日向(ひむか)
襲津彦王(そつひこのみこ)と名付けられたのである。
　そして息長足媛命が大和の国を平定して天皇となってから
息長日子王や日向襲津彦王らも大和の国へ行ったのである。
そして日向襲津彦王は大和の国の葛城を本拠としたから葛城(かづらきの)
襲津彦王(そつひこのみこ)とも呼ばれる様になったのである。しかるに後世吉
備氏の歴史や系図を消してごまかす時に日向襲津彦王を景行

>p208

の皇子としてごまかし、同一人物の葛城襲津彦王(かづらきのそつひこのみこ)を武内宿祢
の子としてごまかして別人にしてしまったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-6 第十八章神功天皇息長足媛命三の六、三韓征伐の真相㊦p205-4行～㊦p208-2行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[25] mixiユーザー 05月14日 09:15

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-7

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p208／㊦p149～㊦p271)

三の七、三韓征伐の真相
(㊦p208／㊦p191～㊦p218)

>p208-3行~

　息長日子王は大体２８０年前後頃の生まれである。そして
葦北で日向国皇女の日向髪長大田根媛命(ひむかのかみながおほたねひめのみこと)を妃に迎えたのが大
体３００年前後である。だから息長日子王の長男日向襲津彦
王が生まれたのは３００年以後３０５年以前位であろうと思
うのである。故に息長足媛命が３２２年に日向襲津彦王を白
木へ派遣した時、日向襲津彦王はやっと二十才になったか、
二十才以下だったか位いの年令だったのである。では何故息
長足媛命が二十才になるかならぬかと言う若さの日向襲津彦
王を新羅への使者に派遣したのかと言うと、息長足媛命は
自分の若い頃の恋人であった日本武尊が十六才で熊襲へ行っ
た時のことをいつも思っていたのである。だから自分の甥達
をも若い時に苦労させて鍛えようと言う気だったのである。
　日向襲津彦王はまだ二十才になるかならぬかの若さであっ

>p209

たからまだ独身だったのである。それで新羅(しらき)王家は日向襲津(ひむかそつ)
彦王の若さにつけ込んで美女を使って誘惑したのである。し
かしその美女と言うのは身分の低い女性ではなく新羅(しらき)国王の
王女だったのである。そして日向襲津彦王(ひむかそつひこのみこ)は新羅(しらき)の王女と結
婚したのである。その上新羅(しらき)国王は日向襲津彦王をそそのか
して加羅国(からこく)を攻めさせたのである。それで息長足媛命はひど
く怒って大軍を率いて新羅(しらき)を攻めたのである。そのために日
向襲津彦王は伯母の息長足媛命の怒りを恐れて日本へ帰るこ
とが出来なくなったのである。
　しかし息長足媛命が大和を平定して天皇になってから、日
向襲津彦王はこっそりと日本へ帰って来て息長日子王ら
に会って何とかして息長足媛命に取りなして貰い、罪を許し
て貰おうとしたものであろう。しかし息長日子王も姉の息長
足媛命の怒りがあまりにも激しいので容易には我が子のあや
まちを許してやって下さいと言いかねたものであろう。それ

>p210

で日向襲津彦王は当時女帝神功天皇の御殿へ仕えていた妹の
飯野眞黒媛命(いいのまくろひめのみこと)を訪ねてそれとなく伯母の息長足媛命の気嫌を
伺(うかが)わせたのである。その結果息長足媛命の怒りがまだ激しく
て許して貰えそうもないのであきらめて都を去ったのである。
　百済記では沙至比跪(さちひこ)は天皇の怒りが激しくてとても許して
貰えないと思って石穴に入って死んだことになっているが、
それは嘘である。日向襲津彦王は都を去って吉備津へ来たの
である。吉備津は曾祖父武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)の故郷であり、吉備氏の
人々が大勢住んでいたからである。吉備津神社の西の方に長(なが)
江(え)と呼ばれる土地がある。当時そのあたりを川嶋川(かわしまがは)の分流板
倉川が流れていたのである。日向襲津彦王(ひむかそつひこのみこ)のまたの名を葛城(かづらき)
長江襲津彦(ながえそつひこ)と言う。普通は葛城襲津彦(かづらきそつひこ)と言うが、長江襲津彦(ながえそつひこ)
とも呼ばれていたこともあったのである。それは日向襲津彦
王が吉備津の長江に住んでいたことがあったからである。
　日向襲津彦王は吉備津の長江でしばらくほとぼりのさめる

>p211

のを待っていたのである。そして伯母の神功天皇も結局日向(ひむか)
襲津彦(そつひこ)を許して都へ呼び寄せ、葛城(かづらき)に領地を与えたから葛(かづら)
城襲津彦王(きそつひこのみこ)と呼ばれる様になったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-7 第十八章神功天皇息長足媛命三の七、三韓征伐の真相㊦p208-3行～㊦p211-3行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[26] mixiユーザー 05月18日 08:13

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-8

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p211／㊦p149～㊦p271)

三の八、三韓征伐の真相
(㊦p211／㊦p191～㊦p218)

>p211-4行~

　さて古事記も日本書紀も息長足媛命が妊娠中の身で三韓征
伐をし、帰国してから皇子の誉田別命(ほむたわけのみこと)を生んだことにしてい
るが、それはすでに何度も述べた如く大嘘である。それは息
長足媛命が若い時に妊娠中の身で日本武尊に従って熊襲へ行
き、帰途筑紫の国で稻依別王(いなよりわけのみこ)を生んだことを応神天皇誕生の
話にすり変えてごまかしたのである。応神天皇は３１２年に
筑後(ちくご)の国御井郡賀駄郷(みゐぐんかだごう)で八幡国王(やはたこくわう)品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)と息長足媛命と
の子として生まれたのである。だから息長足媛命が三韓征伐
をした３２２年には誉田別命十一才になっていたのである。
　さて三韓征伐から帰国した息長足媛命は八幡国と吉備の国
の將兵を率いて大和へ進撃したのである。その時仲哀の部下
で息長足媛命に降伏した武内宿祢らの將兵も従ったのである。

>p212

仲哀は死んだけれども近江の国には仲哀の弟香坂王(かごさかのみこ)と忍熊王(おしくまのみこ)
の二人がいたのである。香坂王(かごさかのみこ)は兄の仲哀が死んだのだから
当然自分が天皇になるべきだと考えていたであろう。しかし
世の中はそれ程甘くはなかったのである。
　仲哀に従って九州へ遠征した武内宿祢以下の將兵らはすで
に息長足媛命に降伏してしまっていたのである。そして志賀
高穴穂宮には朝廷の重臣と言える様な人は殆ど残ってはいな
かったのであり、將兵と言える程の將兵も残っていなかった
と考えられるのである。しかし香坂王と忍熊王の二人は志賀
高穴穂宮に残っていた僅かな朝臣や將兵らと、饒速日(にぎはやひ)系の人
々を集めて息長足媛命と戦うつもりだったのである。その頃
香坂王(かごさかのみこ)がやっと二十才位、忍熊王(おしくまのみこ)が十七八才位だったのであ
る。
　息長足媛命は３２２年の冬三韓征伐から帰り、３２３年の
春二月、十二才になった誉田別命を連れて大和、近江へ向か

>p213

って出発したのである。そして息長足媛命らは香坂王(かごさかのみこ)、忍熊(おしくま)
王(のみこ)らを滅ぼして近江の国を平定したのである。それで景行と
八坂入媛との間に生まれた四人の子は全部死に、饒速日(にぎはやひ)系王
朝は滅亡したのである。それは３２３年の春のことである。
　さて息長足媛命はもともと天皇の皇女でもなく皇后でもな
かったのである。だから息長足媛命が饒速日系王朝を倒した
からと言って、自分で勝手に大和朝廷の天皇になることは出
来なかったのである。息長足媛命は近江の国で香坂王、忍熊
王らを滅ぼした後、早速角鹿へ行って第六代吉備津彦功狭別(いざさわけ)
命(のみこと)の所へ行ったのだと思うのである。それは息長足媛命が九
州で仲哀軍を撃滅することが出来たのは、功狭別命が弟の鴨
別命に命令して吉備の国の將兵を率いて八幡国へ援軍として
行かせたからである。そして功狭別命が吉備の国の將兵を仲
哀打倒のために派遣したと言うことは、吉備氏の人々が饒速
日系王朝と対決すると言う意志表示に他ならないのである。

>p214

　若し仲哀が戦死した後、武内宿祢らが兵をまとめて近江の
国へ帰り、香坂王らを立てて天皇にしていたならば、饒速日
系王朝はまだ存続したかも知れないのである。それに吉備氏
の援軍なくして八幡国軍が仲哀軍に勝てたかどうかは疑わし
いのである。だから息長足媛命は角鹿に住む功狭別命に援軍の
謝礼などの目的で会いに行ったのだと思うのである。しかし
その時点では息長足媛命は天皇ではなかったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-8 第十八章神功天皇息長足媛命三の八、三韓征伐の真相㊦p211-4行～㊦p214-7行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[27] mixiユーザー 05月25日 09:19

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-9

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p214／㊦p149～㊦p271)

三の九、三韓征伐の真相(9/10)
(㊦p214／㊦p191～㊦p218)

>p214-8行~

　そして仲哀が死んだと言うことは天皇がいなくなったと言
うことであるから大和朝廷としては早急に次の天皇を立てね
ばならない訳である。しかし当時の朝廷は景行が神武天皇の
子孫の天孫系の有力者を除外して、饒速日(にぎはやひ)の子孫や天児屋根(あめのこやね)
の子孫らを重臣にして朝廷を固めていたのである。だから当
然仲哀が死んだら次の天皇も景行の系統の人物と言うことに
なる訳である。しかし仲哀が景行以来の重臣の多くを連れて
九州へ遠征し、仲哀が死んだ後、武内宿祢以下の重臣が残ら

>p215

ず息長足媛命に降伏してしまったのであるから饒速日系王朝
の朝廷そのものが消滅したに等しい狀態となっていたのであ
る。だから志賀高穴穂宮(しがたかあなほのみや)に残っていた景行の遺臣にこれと言う
人物はいなかったのである。それで仲哀が死んだと言う知ら
せが届いても近江高穴穂宮で次の天皇を決定することも立て
ることも出来なかったのである。
　従って仲哀が死んだ後、香坂王、忍熊王らが天皇になって
いた可能性はないのである。そして仲哀の朝廷は九州で消滅
した訳であるから天皇も存在しないが朝廷も存在しないと言
う狀態だったのである。そうすると次の天皇を立てる主導権
は当然ながら神武天皇の直系の子孫である吉備氏の宗家第六
代吉備津彦功狭別命(いざさわけのみこと)にあると言えるのである。だから功狭別(いざさわけ)
命(のみこと)が言はば発起人となって吉備氏の有力者や、天押帯日子命(あめおしたらしひこのみこと)
の子孫和珥(わに)氏の人々、更に景行以前の天孫系天皇家の重臣の
子孫などの人々と協議して誰を次の天皇に立てるかと言うこ

>p216

とを決定するのが最も良い方法であろうと思うのである。
　すでに饒速日系王朝の人気は地に堕(お)ちていたのであるから仲
哀の弟の香坂王、忍熊王の二人を天孫系の人々が選ぶ可能性
はなかったのである。そして香坂王らは自分達が天皇になる
つもりで息長足媛命らと戦って自滅したのである。そうなる
と次の天皇の最有力候補は日本武尊の遺児稻依別王(いなよりわけのみこ)か稚武王(わかたけのみこ)
の二人のうちのどちらかと言うことになるのである。景行は
邪悪な人物であったが、景行の皇子日本武尊は非常に立派な
皇子であったからこそ、第五代吉備津彦武彦命は日本武尊に
天皇家の將来と日本の国の將来を託そうとして全力を尽くし
て敗れ去ったのである。
　その様ないきさつのすべてを知っている功狭別命(いざさわけのみこと)は日本武
尊の遺児稻依別王(いなよりわけのみこ)か稚武王(わかたけのみこ)のいずれかを次の天皇に立てたい
と思ったであろう。日本武尊の妃吉備穴戸武媛命(きびあなとたけひめのみこと)は功狭別命
と兄妹であったから稚武王(わかたけのみこ)は功狭別命の甥だったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-9 第十八章神功天皇息長足媛命三の九、三韓征伐の真相(9/10) ㊦p214-8行～㊦p216-15行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[28] mixiユーザー 05月25日 09:21

『日本の歴史と最後の審判』⑱-３-10(終)

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p217／㊦p149～㊦p271)

三の十、三韓征伐の真相(10/10)
(㊦p217／㊦p191～㊦p218)

>p217-1行~

　また稻依別王(いなよりわけのみこ)は息長足媛命の生んだ子であるから功狭別命
にとっては稚武王(わかたけのみこ)の方が血縁は濃(こ)い訳である。しかし稻依別(いなよりわけ)
王(のみこ)は日本武尊の長子であり、稚武王(わかたけのみこ)よりかなり年上である。
更に稻依別王は日本武尊の庶子と言うことになっていたが、
稚武王は嫡子(ちゃくし)だったのである。だから功狭別命にとっては稻
依別王と稚武王のどちらを次の天皇に立てるかと言うことは
非常に難しい問題だったのである。それは天孫系の有力者の
人々全体にとっても同じ様に難しい問題だったのである。
　しかし九州で仲哀軍を撃破し、更に近江へ進撃して香坂王、
忍熊王らを倒して饒速日系王朝を滅ぼした最大の功労者が息
長足媛命であることは誰もが認めるところだったのである。
その息長足媛命が一子の広幡(ひろはた)の八幡麿(やはたまろ)を連れて大和の国へ来
たことが次の天皇を選ぶ條件を大きく変えたのである。息長
足媛命が近江へ進撃した時、夫の品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)も八幡国軍を率
いて進撃して来たはずである。しかし品陀眞若王は英雄とか

>p218

豪傑とか言うタイプの人ではなくひかえめであまり目立たな
いタイプの人だったと思われるのである。
　それに対して息長足媛命は勝気で積極的で行動的な女性で
あったから、仲哀軍の撃滅も、三韓征伐も、近江進撃もすべ
て息長足媛命が主体となって行なわれたのである。そして品
陀眞若王は神武天皇の兄稻飯命の子孫であるから天孫系の名
門の人ではあるが、北九州八幡国の国王であると言うことは
大和朝廷の天皇よりはずっと格が下がると言うことだったの
である。だから品陀眞若王自身が仲哀を倒し、近江へ進撃し
て饒速日系王朝を滅ぼしたのであれば、品陀眞若王が天皇に
なっても大和の国の人々は喜んで認めたであろうけれども、
実際は息長足媛命が主導権を握っていたのであるから品陀眞
若王を大和朝廷の天皇に立てようと言う声は上がらなかった
のである。それに対して息長足媛命を女帝として立てようと
言う声がかなり高くなったものと思われるのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-３-10(終) 第十八章神功天皇息長足媛命三の九、三韓征伐の真相(10/10) ㊦p217-1行～㊦p218-15行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[29] mixiユーザー 06月01日 10:23

『日本の歴史と最後の審判』⑱-４-1

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p219／㊦p149～㊦p271)

四の一、神功天皇(じんぐうてんのう)即位
(㊦p219／㊦p219～㊦p230)

>p219-1行~

四、神功天皇(じんぐうてんのう)即位
　日本書紀は息長足媛命が三年の春正月に誉田別皇子(ほむたわけのみこ)を立て
て皇太子とし、磐余(いはれ)に都をつくったと言う。ところが応神紀
には応神天皇は神功皇后の摂政三年に皇太子となったと書き、
その時三才であったと書いているのである。誉田別皇子は仲
哀の死んだ年に生まれたことになっているのであるから息長
足媛命の三年には四才になる訳である。昔は数え年で年令を
計算していたのであるから極端な言い方をすれば十二月三十
一日生まれの人は一日経って年が明ければ二才と言っていた
のである。だから息長足媛命の三年には誉田別皇子(ほむたわけのみこ)は四才に
なっていたことになるのであるが敢えて三才としているので
ある。それは何故であろうか。
　神功紀には二年の冬十二月に仲哀を河内国の長野陵(ながのみささき)に葬っ
たと書いてある。しかし息長足媛命が仲哀を葬る必要はない
のである。仲哀が死んで三年近くもたって葬ったと言うのも

>p220

おかしいのである。もっとも仲哀は一応天皇だったのであり、
仲哀が死んだ後一族は死に絶えていたのであるから息長足媛
命があわれに思って墓を造ってやったと言う可能性はあるか
もしれない。しかしそうであるとしても二年の十二月と言うの
はおかしいのである。誰が仲哀の墓を造ったのか明らかでは
ないが、息長足媛命が近江へ進撃した３２３年に仲哀の墓は
造られたものと思うのである。二年は天皇を河内国の長野陵
に葬ったと言うこと丈しか書いてない。それは息長足媛命が
仲哀の皇后であったと思わせるための嘘である。だから三年
の春正月に誉田別皇子を立てて皇太子にしたと言うのが本当
は二年であり、その年に誉田別皇子は十三才になっていたの
である。
　ところで神功紀は十三年の春二月に息長足媛命は武内宿祢
に命じて誉田別皇子に従って角鹿(つぬが)へ行かせ、笥飯大神(けひのおほかみ)を拝ま
せたと言う。そして誉田別皇子が角鹿から帰った時息長足媛

>p221

命は盛大な宴会を開き酒をくんで誉田別皇子(ほむたわけのみこ)のために祝った
と言うのである。しかし息長足媛命が角鹿から帰った誉田別
皇子のために何故盛大な宴会を開いて祝ったのか、その本当
の理由を知る人はいないのである。日本書紀に従えば神功皇
后の摂政十三年に誉田別皇子は十三才になったことになるの
である。しかし誉田別皇子が十三才になった年は息長足媛命
の二年、３２４年だったのである。しかし日本書紀は仲哀の
死んだ年に誉田別皇子が生まれたことにしてごまかしたから、
息長足媛命の三年に誉田別皇子は三才だったことにし、十三
年に十三才になったことにしたのである。
　だから息長足媛命が武内宿祢に命じて誉田別皇子に従って
角鹿へ行かせたのは仲哀が死んだ３２２年の二年後の３２４
年だったのである。しかし誉田別皇子が角鹿の笥飯大神(けひのおほかみ)を拝
んで帰ったと言う丈では本当のことは判らないのである。古
事記では誉田別皇子は角鹿の伊奢沙和気大神(いざさわけのおほかみ)と名をを取り代

>p222

えたと書いている丈で詳しいことは判らないのである。
　応神紀では誉田別皇子は角鹿の笥飯大神(けひのおほかみ)を拝んだ時に大神
と名を取りかえたと書き、大神の名は云来紗別神(いざさわけのかみ)と言い、太
子の名は誉田別尊(ほむたわけのみこと)と言うから、名を取りかえる前は大神が誉(ほむ)
田別神(たわけのかみ)で太子の元の名は云来紗別尊(いざさわけのみこと)と言ったのだろうととぼ
けたことを書いているのである。誉田別皇子が参拝したのは
現在の気比神宮(けひじんぐう)である。気比神宮(けひじんぐう)は気比(きび)神宮であり、本当は
吉備神宮である。気比神宮は第五代吉備津彦武彦命の三男功(いざ)
狭別命(さわけのみこと)が景行の志賀高穴穂朝の時、景行から吉備の国を追わ
れ、角鹿国造を賜うと言う口実で角鹿へ行かされたために、
角鹿の国に吉備氏の祖先大吉備津日子命を祀るために立てた
のである。だから気比神宮の元の祭神は吉備の大神即ち大吉
備津日子命だったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-４-1 第十八章神功天皇息長足媛命四の一、神功天皇(じんぐうてんのう)即位㊦p219-1行～㊦p222-13行》

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[30] mixiユーザー 06月06日 10:23

『日本の歴史と最後の審判』⑱-４-2

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p222／㊦p149～㊦p271)

四の二、神功天皇(じんぐうてんのう)即位
(㊦p222／㊦p219～㊦p230)

>p222-14行～

　そして気比神宮の神主が第六代吉備津彦功狭別命(いざさわけのみこと)であり、
功狭別命はまた角鹿国造(つぬがのくにのみやつこ)でもあったのである。また息長足媛

>p223

命はもともと大吉備津日子命の曾孫であるから十三才になっ
た誉田別皇子(ほむたわけのみこ)を気比神宮(きびじんぐう)へ参拝に行かせると共に第六代吉備
津彦功狭別命(いざさわけのみこと)のところへあいさつに行かせたと言うことも当
然考えられるのである。誉田別皇子は生まれて間もなく母の
息長足媛命に連れられて吉備の国へ来たのであり、吉備の国
の阿曽郷で功狭別命らに守られて生長したのであり、功狭別
命が景行から吉備の国を追われて角鹿へ行く迄の数年間を阿
曽郷で一緒に生活していたのであるから親しい間柄だったの
である。そして息長足媛命が誉田別皇子を角鹿へ行かせたの
は、息長足媛命自身の意志と言うよりも、功狭別命(いざさわけのみこと)が息長足
媛命のところへ重要な話があるから誉田別皇子を是非角鹿へ
連れて来て欲しいと言う使者を送ったからであろうと思う。
　それは仲哀が３２２年に死んでからすでに満二年経って居
り、功狭別命を始めとして天孫系の天皇家の人々は一日も早
く次の天皇を立てねばならないと思っていたからである。そ

>p224

して功狭別命は多くの人々と協議し、更に大和の国の人々の
人気などを考慮した上で、息長足媛命を女帝として立て、誉
田別皇子を皇太子として立てることを決定したのである。そ
れは誉田別皇子はやっと十三才になったばかりであるから天
皇に立てるには年が若過ぎるからである。それに息長足媛命
の実力は誰もが認めていたのであるから息長足媛命を女帝と
して立てることにしたのである。功狭別命はそのことを伝え
るために誉田別皇子を角鹿へ招いたのだと思うのである。
　古事記も日本書紀もその様な歴史的事実を消してごまかし
ているのである。云来沙別神(いざさわけのかみ)と誉田別皇子(ほむたわけのみこ)とが名を取りかえ
たと言うのもそのまま事実であるとは言えないのである。応
神天皇のもとの名は広幡(ひろはた)の八幡麿(やはたまろ)であって誉田別命(ほむたわけのみこと)ではなか
ったのである。誉田別命(ほむたわけのみこと)と言う名は角鹿(つぬが)で功狭別命(いざさわけのみこと)が八幡麿(やはたまろ)
に贈った名だったのである。だから誉田別(ほむたわけ)と言う名そのもの
に重要な意味が含まれているのである。誉田(ほむた)とは本当(ほんとう)と言う

>p225

意味である。本当(ほんとう)と言う言葉は話をする時には「本当(ほんと)、本当(ほんと)」
と言う様に用いられることが多いのである。本当(ほんと)が方言化し
て「本当(ほんだ)、本当(ほんだ)」「本当(ほうだ)、本当(ほうだ)」と言う様に用いられている
のである。だから誉田(ほむた)は「本当(ほんだ)」であり別(わけ)は本家に対する分
家と言う様な意味なのであり、系統を示しているのである。
　これはつまり天皇家の血統を示す言葉である。日本の国は
天孫降臨以来、邇邇芸尊(ににぎのみこと)の子孫が国を治めることになってい
るのであり、神武天皇即位以来神武天皇の子孫が皇位(こうい)を嗣(つ)い
で国を治めていたのである。そして景行天皇は天皇家の女帝
伊予媛命(いよひめのみこと)の皇子として生まれたのであるから一応は天皇家の
子孫と言うことは出来るのである。しかし景行天皇自身が神
武天皇の天皇家の子孫であることを拒否し、父系の御眞木(みまき)
入彦(いれひこ)や饒速日の血統を尊重して神武天皇系の天皇家を滅ぼし
て渡来人系の饒速日系王朝を立てたのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-４-2 第十八章神功天皇息長足媛命四の二、神功天皇即位㊦p223-13行～㊦p225-14行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：證明さん。令和４年（2022）

[31] mixiユーザー 06月09日 08:53

『日本の歴史と最後の審判』⑱-４-3

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p225／㊦p149～㊦p271)

四の三、神功天皇(じんぐうてんのう)即位
(㊦p225／㊦p219～㊦p230)

>p225-15行～

　だから景行の母系は天皇家の系統であるけれども、景行自

>p226

身が神武天皇系の天皇家の子孫であることを拒否して饒速日
系王朝を立てたのであるから、景行、成務、仲哀の三代の天
皇は本当の天皇ではなく、天皇家から皇位を奪った賊と言う
ことになる訳であり、偽天皇(にせてんのう)であるとも言えるのである。そ
れに対して神武天皇の直系の子孫である吉備氏の正当であり
宗家でもある功狭別命(いざさわけのみこと)は天皇ではないけれども神武天皇系の
天皇家の正統でもあったのである。だから景行、成務、仲哀
の三代は天皇ではあっても偽天皇(にせてんのう)、第六代吉備津彦功狭別命(いざさわけのみこと)
は天皇ではなくても神武天皇の本当の子孫、正統と言うこと
だったのである。
　そして功狭別命が息長足媛命の子である広幡(ひろはた)の八幡麿(やはたまろ)に誉(ほむ)
田別命(たわけのみこと)の名を贈ったと言うことは、八幡麿の父は稻飯命(いないいのみこと)の子
孫である八幡国の国王品陀眞若王(ほむたまわかのみこ)であるから天孫系の血統で
あるが、神武天皇の子孫が天皇であり天孫系の人々の本家、
宗家となったから、品陀眞若王は天皇家の分家の正統と言う

>p227

ことになるのである。それで功狭別命は自分が神武天皇の正
統の立場で息長足媛命を天皇として立てることを承認し、併(あわ)
せて広幡の八幡麿を女帝息長足媛命の皇太子として次の天皇
になることを承認すると言う意味で誉田別命(ほむたわけのみこと)の名を贈ったの
である。
　仲哀が死んだことを知った時点では功狭別命らは日本武尊
の遺児稻依別王か稚武王のいずれかを天皇に立てることを考
えていたのである。しかし稻依別王(いなよりわけのみこ)と稚武王(わかたけのみこ)以外で天皇にな
る資格のある人と言えば他ならぬ功狭別命(いざさわけのみこと)自身しかなかった
のである。だから孝霊天皇の皇太子であった大吉備津日子命
の直系の子孫である第六代吉備津彦功狭別命が天皇になって
神武天皇系の天皇家を再興すれば天孫系の人々は喜んで承認
するはずだったとも思われるのである。事実仲哀が死んだ後、
稻依別王や稚武王を天皇に立てるよりも、第六代吉備津彦功
狭別命を天皇に立てて神武天皇系の天皇家を再興しようと考

>p228

えた有力者もかなりあったのではないかと思うのである。
　しかし功狭別命は仲哀軍を撃破し、近江に進撃して饒速日
系王朝を滅亡させた息長足媛命の政治力を高く評価し、自分
が天皇になってもおかしくはない立場や権利を捨てて息長足
媛命を天皇に立て、広幡の八幡麿を皇太子に立てることを承
認したのである。天皇家の本当の正統、子孫である功狭別命
が広幡の八幡麿に本当の天皇即ち誉田天皇(ほむたすめらみこと)になる権利を与え
たのであるから、吉備氏は天皇家の本家から分家になった様
なものである。それで云来紗別神(いざさわけのかみ)と誉田別皇子(ほむたわけのみこ)が名を取りか
えたことにしてごまかしているのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-４-3 第十八章神功天皇息長足媛命四の三、神功天皇即位㊦p225-15行～㊦p228-10行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[32] mixiユーザー 06月11日 11:32

『日本の歴史と最後の審判』⑱-４-4(終)

　✡ 論文執筆：安原修　平成７年（1995）

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p228／㊦p149～㊦p271)

四の四、神功天皇(じんぐうてんのう)即位
(㊦p228／㊦p219～㊦p230)

>p228-11行～

　それで誉田別皇子と武内宿祢が角鹿から帰ってそのことを
息長足媛命に報告したから、息長足媛命は大いに喜んで盛大
な宴会を開いて祝ったのである。それは誉田別皇子が皇太子
になることを認めたと言うのみでなく、息長足媛命が女帝と
して即位することが認められたからである。だから誉田別皇

>p229

子が角鹿から帰った後に息長足媛命は大和朝廷の天皇として
正式に即位すると共に誉田別皇子を皇太子に立てたのである。
それは３２４年の春のことであり、仲哀が死んだ３２２年か
ら満二年に亘って大和朝廷の天皇は存在しなかったのである。
　故に神功天皇息長足媛命の治世元年は３２４年となるので
あるが、便技上３２２年を仲哀三年とし、神功天皇の治世元年
を３２３年として話を進めて行きたいと思うのである。故
に神功記の三年と十三年は同じ年であり神功天皇の治世二年、
３２４年のことであり、その年に息長足媛命は四十八才位で
天皇となり、誉田別皇子は十三才で皇太子に立てられたので
ある。そしてその年に大和の国の磐余(いはれ)に都を立てたのが若桜(わかさくら)
宮(のみや)である。息長足媛命の夫北九州八幡国王品陀眞若王は女帝
神功天皇の夫君として大和の国に居て政治を補佐することに
なったのである。その時点で品陀眞若王は八幡国王ではなく
なり、大和朝廷の天皇の夫君となったことになるのである。

>p230

　従って北九州八幡国は消滅したと考えられないこともない
が実際にはそれからしばらくは名目的に存在していたものと
思うのである。それは品陀眞若王と息長足媛命の妹虚空津媛(そらつひめ)
命(のみこと)との間に生まれた誉屋別皇子(ほむやわけのみこ)が八幡国王を相続したと考え
られるからである。品陀眞若王が大和の国へ行った後、誉屋
別皇子が八幡国王となり、虚空津媛命は誉屋別皇子と共に北
九州に残ったのである。そして虚空津媛命は祖父武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)
の陵墓のある肥の国の児島の里即ち現在の佐賀県東松浦郡浜
王町に近い所に住んで祖父の墓を祀っていたのだと思うので
ある。虚空津媛命の陵墓が現在の福岡県糸島郡二丈町にある
銚子塚(ちょうしづか)と呼ばれる前方後円墳である。銚子塚のある所は息長
足媛命のゆかりの地二丈町深江に近いのであり、二丈町から
県境を西へ越えると児島の里のあった浜崎玉島町、現在の浜
王町であり、浜玉町谷口にある谷口古墳が虚空津媛命らの祖
武国凝別命またの名三井根子命の陵墓である。

《日本の歴史と最後の審判⑱-４-4(終) 第十八章神功天皇息長足媛命四の四、神功天皇即位㊦p228-11行～㊦p230-15行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：證明さん。令和４年（2022）

[33] mixiユーザー 06月16日 08:56

『日本の歴史と最後の審判』⑱-５-1

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p231／㊦p149～㊦p271)

五の一、神功天皇(じんぐうてんのう)と吉備氏の人々
(㊦p231／㊦p231～㊦p250)

>p231-1行～

　景行のために遠隔の地へ追われていた吉備氏の人々にとっ
て神功天皇(じんぐうてんのう)の即位はやっと春がめぐって来た様な気持ちだっ
たのである。角鹿で息長足媛命を天皇に立て、誉田別皇子(ほむたわけのみこ)を
皇太子として立て、天孫系の天皇家を再興した功狭別命(いざさわけのみこと)はそ
れから間もなく吉備の国へ帰ったのである。それは景行によ
って吉備の国を追われて角鹿へ来ていたのであるから、景行
の王朝が滅亡した後、角鹿へ留まらねばならない理由も必要
もなかったからである。３１８年頃に吉備の国を去った功狭
別命は約六年ぶりに吉備の国へ帰り、第六代吉備津彦として
吉備の国を治め、且は吉備の国の発展のために活躍すること
になったのである。
　かつて功狭別命らの父武彦命が景行によって駿河(するが)の国(くに)庵原(いほはら)
へ追われた後功狭別命と弟の鴨別命(かもわけのみこと)らは景行が吉備の国へ攻
めて来ることをも予想して、海から近い吉備津を離れ、阿曾(あそ)

>p232

郷に拠を移し、更に阿曾新山(あそにいやま)の頂上にかつて馬韓(ばかん)の王子温(う)
羅(ら)が築いた山城を修築して居城とし、景行との決戦に備えて
いたのである。しかしその危険も去り、平和を楽しむことの
出来る様になった今、新山の山城として不便な生活を
送る必要はなくなったのである。
　そこで角鹿から帰った功狭別命は交通の便がよく、新しい
吉備の国の都とするにふさわしい場所に都を建設することに
したのである。大吉備津日子命以来吉備の国の都であった吉
備津は当時も人口が多く、現代的に言えば住宅密集地帯の様
な狀態であり、吉備中山の西の麓のかつて大吉備津日子命の
吉備津の宮のあった所は狭くて新しい都の中心にするにはふ
さわしくなかったのである。そして吉備中山の北を川嶋川(かはしまがは)本
流が東へ向かって流れ、吉備津の町の西を川島川分流の板倉
川が南へ向かって流れていたのであるから、交通の便は非常
によいけれども、吉備の国の都として更に拡大し発展する余

>p233

地はもう残ってはいなかったのである。
　それで功狭別命は吉備津から近い所に新しい都を建設する
ことにしたのである。しかしその様な歴史は大和朝廷の天武(てんむ)
天皇、持統(ぢとう)天皇、舎人親王(とねりしんのう)らによって完全に消されてしまっ
たために全く判らなくなってしまったのである。功狭別命(いざさわけのみこと)は
天皇ではなかったけれども大和朝廷の天皇に匹敵する大きな
力を持っていたのである。だから功狭別命らが建設した新し
い吉備の都は大和の国の天皇の都に劣らない大きな都で
あったことは想像に難くないのである。では新しい吉備の国
の都は一体どこにあったのであろうか。
　岡山市新庄下(しんじょうしも)にある全国で第四位、吉備の国で第一位の巨
大さを誇る大前方後円墳である造山古墳(つくりやまこふん)が第六代吉備津彦功(いざ)
狭別命(さわけのみこと)の陵墓である。次に岡山市平山(ひらやま)にある佐古田堂山古墳(さこたどうやまこふん)
と呼ばれる大前方後円墳が功狭別命の弟吉備鴨別命(かもわけのみこと)の陵墓で
ある。次に總社市三須(みす)にある吉備の国第二位、全長２７０米

>p234

の大前方後円墳である作山古墳(つくりやまこふん)が功狭別命(いざさわけのみこと)の子で第七代吉備
津彦を相続した御友別命(みともわけのみこと)の陵墓である。次に總社市上林にあ
る「こうもり塚古墳(づかこふん)」が功狭別命の長女で応神天皇妃であっ
た吉備の兄媛、本名高城媛命(たかぎひめのみこと)の陵墓である。
　
《日本の歴史と最後の審判⑱-５-1 第十八章神功天皇息長足媛命五の一、神功天皇と吉備氏の人々㊦p231-1行～㊦p234-4行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：證明(しょうめい)さん。令和４年（2022）

[34] mixiユーザー 06月22日 09:52

『日本の歴史と最後の審判』⑱-５-2

　✡ 論文執筆：平成七年（西暦1995年）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p234／㊦p149～㊦p271)

五の二、神功天皇と吉備氏の人々
(㊦p234／㊦p231～㊦p250)

>p234-5行～

　そして功狭別命の近親者であるこれらの人々の陵墓は比較
的近い距離の範囲内に存在しているのである。この様な事実
はこれらの古墳の現存する地域一帯が吉備の国の都のあった
所であることを物語っているのである。吉備津の西が旧賀茂
村であり、その北が旧高松町であり、高松町の西に旧生石村、
服部村などがあったのである。そして現存の岡山市加茂に吉
備鴨別命を祀る下加茂神社(しもかもじんじゃ)がある。下加茂神社のある場所が
吉備鴨別命の住んでいた屋敷の跡であると思うのである。そ
してそこから鴨別命の陵墓である佐古田堂山古墳(さこたどうやまこふん)迄は近いの
である。
　更に応神天皇妃吉備の兄媛の陵墓のある「こうもり塚古墳」

>p235

から北へあまり遠くない所に、応神天皇が吉備の兄媛に与え
た服部(はたおりべ)の人々が住んでいたと思われる旧服部村が存在するの
である。だから東の造山古墳と西の作山古墳との中間のどこ
かに第六代吉備津彦功狭別命の壮大な邸宅があり、そこを都
の中心として相当広い範囲に亘って都の町並が広がっていた
ものであろうと思われるのである。
　新しい吉備の国の都の市街地の北を川嶋川本流が東へ向か
って流れ、川嶋川北岸に服部(はたおりべ)の人々の住む町があり、その北
の方には阿曽郷があって温羅(うら)の子孫の人々や朝鮮から来た帰
化人の人々が大勢住み、その地方一帯は吉備の国の先進工業
地帯として活況(かっきょう)を呈(てい)していたものと思われるのである。現存
の吉備路風土記の丘のあるあたりは功狭別命の時代から吉備
の国の都の一部だった所であろう。そしてその地はそれ以後
長く吉備の国の都として栄えていたのであり、それで後世そ
こに国分寺や国文尼寺が立てられたものと思うのである。

>p236

　さて次に第五代吉備津彦武彦命の子らの妃や子孫について
簡単に述べたいと思う。武彦命の長男は牟佐自命(むさじのみこと)であり、現
存の岡山市牟佐(むさ)に住んでいたのである。そして牟佐自命(むさじのみこと)の妃は
岡山市牟佐のすぐ南にある大原と呼ばれる土地の女性だった
と思うのである。私は応神天皇皇女となっている大原郎女(おほはらのいらつめ)が
牟佐自命の妃であり、大原の地の女性であるから大原の郎女(いらつめ)
と呼ばれたのだと思うのである。牟佐自命は景行から豊の国
の国前国造として国前へ行かされたのであり、妻子を連れて
国前へ行ったものと考えられるのである。牟佐自命の子孫の
名は歴史からも系図からも完全に消されてしまっているため
に今は知る由もない。しかし牟佐自命の子孫は国前国造の地
大分穴穂御埼別(おほいたあなほみさきわけ)、海部直(あまべのあたひ)らとして今の大分県に繁栄したので
ある。また牟佐自命は晩年は故郷の牟佐に帰って来て一生を
終わったのではないかと思われるふしもある。岡山市牟佐に
ある牟佐大塚古墳はその形式が新しいと考えられて六世紀頃に

>p237

築造されたと言われているが、私は必ずしもそうではない様
に思うのである。牟佐自命は長らく北九州に住んでいて晩年
に子の一人を連れて帰って来たのではなかろうか。それで牟
佐自命の陵墓は新しい形式で築造されたからそれよりも後世
のものと考えられる様になったのではなかろうか。これは私
の単なる想像であり、私自身が牟佐大塚古墳を実地に調査研
究した訳ではないので断定は出来ないのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-５-2 第十八章神功天皇息長足媛命五の二、神功天皇と吉備氏の人々㊦p234-5行～㊦p237-7行》

　✡ 論文執筆：平成七年（西暦1995年）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：令和四年（西暦2022年）證明

[35] mixiユーザー 06月27日 08:43

『日本の歴史と最後の審判』⑱-５-3

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p237／㊦p149～㊦p271)

五の三、神功天皇と吉備氏の人々
(㊦p237／㊦p231～㊦p250)

>p237-8行～

　武彦命の子孫らが吉備氏の系図から消された様に、子孫達
の妃の名もまた消されたのである。そしてそれらの妃は応神
天皇や仁徳天皇の皇女としてごまかされているのである。応神天
皇らの皇女の中には全く皇女と考えられない女性が多いので
ある。それらの女性が系図から消された吉備氏の有力者の妃
であると断定するのである。
　武彦命の二男櫛角別命(くしつぬわけのみこと)は河内の国の茨田下連(まむたしものむらじ)となった人で
ある。だから櫛角別王の妃は応神天皇皇女となっている高目(こむく)

>p238

郎女であると断定するのである。これは高目(こむく)は河内の国の地
名に因んだ名であるからであり、高目郎女が誰の妃になった
と言うことは全く書かれていないからである。
　次に第六代吉備津彦功狭別命(いざさわけのみこと)の妃は応神天皇皇女となって
いる阿倍郎女(あべのいらつめ)であると断定するのである。阿倍郎女は地名に
因んだ名ではなく阿倍と言う姓に因んだ名である。では阿倍
郎女はどの様な素性の女性であるかと言うと四道將軍吉備津
彦命の妃である少名日子建猪心命の娘高田媛命(たかたひめのみこと)の一族で、四道將軍
吉備津彦命に従って来た阿倍氏の子孫の女性であると思うの
である。功狭別命(いざさわけのみこと)の子が吉備氏の系図では武彦命の子とされ
ている浦凝別命(うらこりわけのみこと)、御友別命(みともわけのみこと)、吉備の兄媛らである。しかし浦
凝別命が功狭別命の長男ではないのである。何故ならば名前
に別(わけ)がつくのは長男ではなく次男以下の子で分家をする子で
あることを示しているからである。だから功狭別命(いざさわけのみこと)の長男は
吉備氏の歴史や系図から消されているのである。

>p239

　功狭別命(いざさわけのみこと)の長男は応神天皇皇子となっている伊奢之眞若命(いざのまわかのみこと)
である。伊奢之眞若命は功狭別命の名をついでいるのであり、
功狭別命が角鹿から吉備の国へ帰った後を継いで角鹿国造(つぬがくにのみやつこ)と
なったのである。それで吉備の国では名も残って居らず墓も
ないのである。そして伊奢之眞若命(いざのまわかのみこと)の子の一人が深河別(ふかがはわけ)の祖
となったのである。しかし伊奢之眞若命の子女の名は完全に
消されているから判らないのである。伊奢之眞若命の妃は応
神天皇妃とせられている葛城(かづらき)の野伊呂売(のいろめ)と呼ばれる女性であ
り、素性は明らかではないが、彦湯産隅命(ひこゆむすみのみこと)の子で葛城(かづらき)の忍海(おしぬみ)
部(べ)の祖となった片岡建命(かたおかたけるのみこと)の子孫の女性であろうと思う。
　次に功狭別命の二男は御友別命(みともわけのみこと)であろうと思う。今迄吉備氏
の系図では浦凝別命(うらこりわけのみこと)が御友別命の兄となっているけれども、
浦凝別命は功狭別命の三男であり御友別命の弟であると思う
のである。しかるに浦凝別命を何故御友別命の兄としたかと
言うと、御友別命は功狭別命の二男としてよく知られていた

>p240

のである。それは御友別命は応神天皇が吉備の国阿曽郷に住
んでいた少年時代の友達として応神天皇とは特別に親しい間
柄であったからである。しかし御友別命の兄の伊奢之眞若命(いざのまわかのみこと)
を系図から消したために、二男の御友別命の兄がいなくなっ
て具合が悪くなったのである。それで三男の浦凝別命を御友
別命の兄、長男としてごまかしたのである。しかし長男に別(わけ)
の字がつくはずはないから嘘であることが判るのである。
　御友別命の妃は応神天皇皇女となっている河原田郎女であ
ると思うのである。河原田郎女は応神天皇と加具漏比売は仮空の人物で
あり、河原田郎女は応神天皇の皇女ではないのである。河原
田郎女がどの様な素性の女性であるかは判らないが吉備の国
の女性であると思うのである。また浦凝別命の妃は応神天皇
と加具漏比売との間に生まれたことになっている玉郎女(たまのいらつめ)であ
り、玉郎女は昔の吉備の児島の玉(たま)、現在の岡山県玉野市玉(たま)の

>p241

生まれか、それとも倉敷市玉島の生まれの女性であろうと思う
のである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-５-3 第十八章神功天皇息長足媛命五の三、神功天皇と吉備氏の人々㊦p237-8行～㊦p241-2行》

　✡ 論文執筆：平成７年

[36] mixiユーザー 07月02日 09:16

『日本の歴史と最後の審判』⑱-５-4

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p241／㊦p149～㊦p271)

五の四、神功天皇と吉備氏の人々
(㊦p241／㊦p231～㊦p250)

>p241-3行～

　次に応神天皇妃となった吉備の兄媛(えひめ)は武彦命の子としてご
まかされているが武彦命の娘が応神天皇の妃となったと言う
のでは全く年代が合わないのである。しかし武彦命の子であ
る功狭別命を吉備氏の系図から消したので武彦命の子として
ごまかしたのである。そして重要なことは兄媛(えひめ)と言うのは姉
娘と言う意味であって本名ではないのである。だから家庭に
女の子が一人しかいなければ兄媛(えひめ)とか弟媛(おとひめ)とか言うことはな
いのである。姉がいるのであれば必ず妹がいるのである。兄(え)
媛(ひめ)がいると言うことは仲媛(なかひめ)や弟媛(おとひめ)がいるのである。しかるに
仲媛や弟媛を消してごまかしているのである。
　すでに述べた如く功狭別命(いざさわけのみこと)には兄媛、仲媛、弟媛の三人の娘
があったのであり、景行の皇女となっている高城入媛皇女(たかぎいれひめのひめみこ)が功
狭別命の長女吉備の兄媛で高城媛命と言うのである。次に景

>p242

行の皇女となっている渟熨斗皇女(ぬのしのひめみこ)が二女の仲媛である渟熨斗(ぬのし)
媛命(ひめのみこと)である。次に景行の皇女となっている鹿弭依媛皇女(かごよりひめのひめみこ)が三女の
弟媛の鹿弭依媛命(かごよりひめのみこと)である。また兄媛、仲媛、弟媛の三人は更に
品陀眞若王の娘高城入媛命、仲媛命、弟媛命としてごまかさ
れているのである。応神天皇妃吉備の兄媛の本名が高城媛命
であり、応神天皇皇后仲媛命は品陀眞若王の娘ではなく、功
狭別命の二女吉備の仲媛、本名渟熨斗媛命(ぬのしひめのみこと)だったのである。
また吉備の弟媛鹿弭依媛命(かごよりひめのみこと)は応神天皇妃ではないのである。
　次に武彦命の四男吉備鴨別命(かもわけのみこと)の妃は応神天皇皇女となって
いる木之菟野郎女(きのうののいらつめ)である。木之菟野郎女とは紀伊国の宇野(うの)と
言う土地に因んだ名であるが、応神天皇皇女にその様な名が
つけられる訳はないのである。木之菟野郎女と言うのは嘘で
あり、本当は宇野郎女(うののいらつめ)であり吉備の児島の宇野(うの)に生まれた女性
であるから宇野郎女(うののいらつめ)と言うのだと思うのである。鴨別命の子
は県守(あがたもり)と言う名が知られているのみで後は不明である。

>p243

　次に武彦命の五男意加部彦命(おかべひこのみこと)には別(わけ)がついていない。それ
は武彦命が庵原国造(いほはらくにのみやつこ)となってから迎えた尾張氏の娘志理都紀(しりつき)
斗売(とめ)との間に生まれた子であり、生まれた時から庵原国造(いほはらくにのみやつこ)を
相続することに決まっていたのである。それで名に別がつい
てないのである。意加部彦命の妃は応神天皇皇女となってい
る三野郎女(みののいらつめ)である。三野郎女は美濃の国に生まれた女性であ
り、三野の国の本巣国造(もとすくにのみやつこ)神大根王(かむおほねのみこ)の子孫の女性であり、武彦
命とは縁の深い家系であったから妃に迎えたものであろう。
意加部彦命(おかべひこのみこと)の子女の名は全く消されてしまっているので不明
であるが、後世の庵原君(いほはらのきみ)がその子孫であり、更に戦国時代の
今川氏の家臣庵原(いはら)氏が意加部彦命(おかべひこのみこと)の子孫である。
　次に彦狭島命の長男山田日芸麿は吉備の海部(あまべ)の祖となり、
岡山県の吉井川流域を領土とし、現在の邑久(おく)郡邑久(おく)町山田庄(やまだのしょう)
を本拠としていたのであるが妃と子女の名は完全に消されて
しまって居り不明である。また彦狭島命の二男和田叔奈麿は

>p244

紀伊国の吉備の海部の祖となり、現在の和歌山県有田郡吉備
町を本拠としていたのであり、その子孫から後世橘(たちばな)氏、楠木(くすのき)
氏などが出たのである。橘氏らは敏達天皇(びだつてんのう)の子孫として系図
をごまかされているが、本当は紀伊国の吉備の海部の子孫で
ある。そして和田叔奈麿の妃と子女の名も完全に消されてし
まっているので判らないのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-５-4 第十八章神功天皇息長足媛命五の四、神功天皇と吉備氏の人々㊦p241-3行～㊦p244-6行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　

[37] mixiユーザー 07月07日 09:07

『日本の歴史と最後の審判』⑱-５-5

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p244／㊦p149～㊦p271)

五の五、神功天皇と吉備氏の人々(5/6)
(㊦p244／㊦p231～㊦p250)

>p244-7行～

　次に彦狭島命(ひこさじまのみこと)の三男稻背彦命(いなせひこのみこと)は景行の皇子としてごまかさ
れている。稻背彦命の妃は垂仁の皇女とされている稚浅津媛(わかあさつひめ)
命(のみこと)である。稚浅津媛命(わかあさつひめのみこと)は垂仁の子ではなく加古川の第四代吉
備津彦稚武吉備津日子命と讃岐国造祖五十日鶴彦命(いかつるひこのみこと)の娘莇媛(あざみひめ)
命(のみこと)との間に生まれた娘である。景行の系図では稻背入彦皇子
の子が御諸別(みもろわけ)、御諸別の子が阿良都命(あらつのみこと)、阿良都命のまたの名
が伊許自別(いこじわけ)となっている例があるが、これは後世の人々を騙す
ための大嘘である。御諸別の名は大和の国の御諸(みもろ)の山即ち三
輪山に因んでいるのであり、御諸別は御眞木入彦(みまきいれひこ)の子豊城入(とよきいれ)

>p245

彦(ひこ)の子である。
　だから稻背彦命(いなせひこのみこと)の子が阿良都命であり、阿良都命のまたの
名となっている伊許自別(いこじわけ)が御諸別(みもろわけ)の子なのである。そして阿
良都命のまたの名が荒田別命(あらたわけのみこと)なのである。荒田別命は始め紀
伊国の紀ノ川流域を領土としていたのであり、本拠が那賀(なか)郡
の荒田(あらた)と言う土地だったのである。荒田別命の妃は応神天皇
皇女となっている木之荒田郎女(きのあらたのいらつめ)であり、応神天皇皇女ではなく
紀伊国の荒田で生まれた女性であるから木之荒田郎女と言う
のである。
　稻背彦命の二男が御友別の子としてごまかされている市入
別命であり、市入別命は稻背彦命の後を嗣いで播磨国造、播(はり)
磨牛鹿(まうじか)などの祖となったのである。市入別命の妃が応神天皇
皇女となっている淡路御原皇女(あはぢみはらのひめみこ)であろうと思う。淡路御原皇
女は応神天皇の皇女ではなく、淡路島の三原で生まれた女性
であるから淡路三原郎女(あはぢみはらのいらつめ)と呼ばれたのである。しかし市入別

>p246

命の子女の名は消されているので判らないのである。
　次に稻背彦命の三男は御諸別の子としてごまかされている
鹿我別命(かがわけのみこと)である。鹿我別は加賀別であり加賀の国の江沼(えぬま)の臣
の祖となったのである。鹿我別命の妃が応神天皇と加具漏比(かぐろひ)
売(め)との間に生まれたことなっている登富志郎女(とふしのいらつめ)であろうと思
うのである。稻背彦命の子荒田別命と鹿我別命の二人は景行
が天皇になってから邪魔者として遠国へ飛ばされたのである。
荒田別命は上毛野国(かみつけぬのくに)へ飛ばされ、鹿我別命は加賀の国へ飛ば
されたのである。それで荒田別命の子の竹葉瀬(たけはせ)と田道(たみち)は上毛
野国に残って上野君の祖となったのである。鹿我別命の子は
荒田別命の孫となっている奈良別命(ならわけのみこと)と武内宿祢の子となって
いる若子宿祢(わくごのすくね)である。奈良別命は下毛野君(しもつけぬのきみ)として下野(しもつけぬ)へ飛ば
されたのであり、若子宿祢は鹿我別命の後を嗣いで加賀の江
沼臣の祖となったのである。
　次に彦狭島命の四男於知別命は活目入彦の子としてごまか

>p247

され、三川衣君(みかはころものきみ)らの祖とされている。於知別命は彦狭島命の
末子であり、大和の国で成人し結婚したものと思われるので
ある。於知別命の長男が景行の皇子となっている倭根子命で
あると私は断定するのである。倭根子命は旧事記で景行の子
とされている倭宿祢命と同一人物であると思うのであり、倭
宿祢命は三川大伴部直(みかはおほともべのあたひ)祖となっているのである。だから倭根
子命と倭宿祢命が同一人物であり、彦狭島命の四男於知別命
の長男であり、三川衣君、三川大伴部直らの祖となったもの
と思うのである。於知別命のその他の子女については系図か
ら完全に消されているために不明である。しかし於知別命の
子孫が伊予の国の豪族越智(をち)氏、河野氏らであることは間違い
ないのである。また後世の瀬戸内海の村上水軍の村上家は吉
備海部の子孫か於知別命の子孫のいずれかであろう。

《日本の歴史と最後の審判⑱-５-5 第十八章神功天皇息長足媛命五の五、神功天皇と吉備氏の人々(5/6) ㊦p244-7行～㊦p247-13行》

　✡ 論文執筆：平成７年（1995）

[38] mixiユーザー 07月12日 09:24

『日本の歴史と最後の審判』⑱-５-6(終)

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p247／㊦p149～㊦p271)

五の六、神功天皇と吉備氏の人々(6/6)
(㊦p247／㊦p231～㊦p250)

>p247-14行～

　次に武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)の長男波多武日子命の子は大吉備建媛命との間に生まれた武卵(たけかいこ)
王(のみこ)と十城別王(とをきわけのみこ)の二人丈であろうと思う。そして景行の時代に

>p248

武卵王は讃岐綾君(さぬきあやのきみ)として現在の香川県綾歌郡へ飛ばされたの
である。現在綾歌郡綾歌町に残っている快天山古墳が武卵王の墓である。武卵王の妃の名は不明である。武卵王の系図で
は高彌麻命(たかにまのみこと)と言う子が一人丈となっているがもう一人神功紀
に出て来る斯摩宿祢(しまのすくね)が武卵王の子である。武卵王は讃岐綾君(さぬきあやのきみ)
伊勢(いせ)の別(わけ)、登袁(とを)の別(わけ)、麻佐首(まさのおびと)、宮首(みやのおびと)の別(わけ)らの祖となっている
のである。ところが旧事記には日本武尊の子として武養蚕命(たけかいこのみこと)
があり波多臣祖(はたのおみのおや)となっているのである。
　日本書紀の武卵王と旧事記の武養蚕命(たけかいこのみこと)は同一人物であると
断定してよいのである。だから武卵王は讃岐綾君らの祖であ
ると共に波多臣(はたのおみ)らの祖であると言えるのである。そして武卵
王の長男高彌麻命(たかにまのみこと)は讃岐綾君を相続し、二男の斯摩宿祢(しまのすくね)は吉
備の国に残って波多(はた)氏の祖となったのである。景行が死に、
饒速日系王朝が滅びた後、波多武日子命は足守の里から本拠
を現在の岡山市湊に移したのである。現在岡山市街地の中を

>p249

流れている旭川は当時はずっと北の方、現在の山陽新幹線の
沿線の雄町(をまち)のあたりに川口があったと言われているのである。
だから現在の岡山市の操山(みさをやま)山系のある東山、湊(みなと)、円山(まるやま)、海吉(みよし)、
米田(よねだ)、沢田(さわだ)などの地域は瀬戸内海の中のかなり大きな島だっ
たのであり、操山から海を隔てて北を見渡すと海の向うに龍(たつ)
ノ口山(くちやま)が見え、その南に旭川の川口が見えていたのである。
　故に波多武日子命の領地は操山山系のある島とその東の大(おほ)
多羅(だら)、古都南方(こづみなみがた)、沼(ぬま)、竹原、福治などの地域に亘っていたも
のと思うのである。波多武日子命の陵墓が岡山市湊にある湊(みなと)
茶臼山古墳(ちゃうすやまこふん)と呼ばれる大前方後円墳である。また波多武日子
命の後を嗣いで波多氏の祖となった斯摩宿祢(しまのすくね)の陵墓が岡山市
沢田にある金藏山古墳と呼ばれる大前方後円墳である。また
岡山市海吉にある吉備津岡辛木神社が波多氏の氏神であり、
旧上道郡幡多(はた)村は波多氏の子孫の本拠だった土地であり、昔
波多氏の氏寺であった幡多(はた)寺の跡が現存する幡多廃寺跡であ

>p250

る。斯摩宿祢の妃の名は不明である。そして斯摩宿祢の子が
武内宿祢の子としてごまかされている波多八代宿(はたやしろのすくね)と的戸田宿(いくはとだのすくね)
であり、波多氏は神功天皇の治世になって近江の国に領地を与
えられてその地に繁栄したのである。近江の波多氏の本拠の
あった所が現在の滋賀県八日市市である。
　さて次に武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)の二男は大彦命の子とせられている紐(ひも)
結命(ゆいのみこと)である。紐結命の領地は当時吉備中山から海を隔てて東
にあった八坂山、万成山、京山などのある大安寺、西崎町あ
たりから北の楢津(ならづ)、津高(つだか)のあたりにも亘っていたのではない
かと思うのである。紐結命(ひもゆいのみこと)の妃は武内宿祢の子となっている
久米能摩伊刀比売(くめのまいとひめ)であると思うのである。久米は地名であり
現在の岡山市久米のあたりである。しかし紐結命の子女の名
は不明である。紐結命の子孫は神功天皇の治世になって河内
の国の草賀(くさか)に領地を与えられたのである。紐結命の子孫が仁徳
天皇皇子としてごまかされている大草賀皇子(おほくさかのみこ)である。

《日本の歴史と最後の審判⑱-５-6(終) 第十八章神功天皇息長足媛命五の六、神功天皇と吉備氏の人々㊦p247-14行～㊦p250-15行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：令和４年（2022）證明(しょうめい)

[39] mixiユーザー 07月18日 08:29

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-1

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p251／㊦p149～㊦p271)

六の一、神功天皇と百済建国
(㊦p251／㊦p251～㊦p271)

>p251-1行～

六、神功天皇と百済建国
　百済(くだら)と言う国が成立したのは３４６年であり初代の国王は
肖古王(しょうこわう)である。しかし百済の歴史では肖古王(しょうこわう)は第十三代の国
王と言うことになっているのである。これはどの様なことか
と言うと百済(くだら)と言う国名が出来たのは肖古王が即位した３４
６年からであり、それ以前は馬韓(ばかん)の国だったのである。そし
て馬韓王家の第十三代目の国王が肖古王であり、肖古王が国
名を百済(くだら)と改めたものだと思うのである。百済王家は北朝鮮
の高句麗(こうくり)王家と同祖である。高句麗王家は紀元前から存在し
ていたらしいのであり、高句麗王家の同族の一人が南へ移住
して馬韓(ばかん)の国を立てたものであろう。
　だから馬韓王家は紀元前後位から存在していたと考へられ
るのであり、大和朝廷の成立とあまり変わらない頃に馬韓王
家も建てられたものであろう。そして阿曽新山(あそにいやま)の温羅(うら)は馬韓
王家の六代目か七代目位の王の王子だったのだと考えられる

>p252

のである。そして温羅(うら)の子孫の人々が大吉備津日子命の臣下
となって吉備の国の発展のために大いに功献したのであり、
その緣で吉備氏と馬韓王家とは非常に親密な交流を続けてい
たのである。馬韓王家の第十三代国王であった肖古王(しょうこわう)が国内
の小国を統一して百済王家を建てるに当たっては神功天皇(じんぐうてんのう)息(おき)
長足媛命(ながたらしひめのみこと)の強力な援助があったのである。しかしそのことは
日本の歴史からは消されているのである。
　神功紀は十三年春二月に息長足媛命は武内宿祢に命じて誉
田別皇子を角鹿へ連れて行かせ、笥飯大神(けひのおほかみ)を拝ませたと書い
ているが、それから三十九年迄何も歴史を書いていないので
ある。そして三十九年と四十年と四十三年は神功天皇の歴史
ではなく魏志東夷伝(ぎしとういでん)を引用して、三十九年が魏(ぎ)の明帝(めいてい)の景初(けいしょ)
三年であり、その年の六月に倭(わ)の女王が大夫難升米等を魏へ
派遣したと言うことを簡単に書いているのみである。
　しかし重要なことは日本書紀は決して神功天皇を倭国(わこく)の女

>p253

王卑弥呼(ひみこ)であると認めているのではなく、神功天皇が魏へ使
者を派遣したと書いているのでもないことである。日本書紀
は息長足媛命が魏へ使者を派遣したとは書いてないのであり、
魏志東夷伝(ぎしとういでん)に倭国の女王卑弥呼が魏へ使者を派遣したと書い
てある明帝(めいてい)の景初(けいしょ)三年は息長足媛命の三十九年のことである
と客観的に他人事の様に書いているのであり、その意味は息
長足媛命の三十九年に魏へ使者を派遣したと言う倭国の女王卑
弥呼とは一体誰だったのだろうか言う様なとぼけた書き方を
してごまかしているのである。しかるに多くの人々は日本書
紀が息長足媛命を倭国の女王卑弥呼としているのだと思い違い
しているのである。
　それが証拠に神功紀は息長足媛命の六十六年が晋(しん)の武帝の
泰初(たいしょ)二年で、その年の二月に倭の女王が朝貢したと言うこと
を晋書(しんしょ)を引用して他人事の様に書いているのである。魏志東(ぎしとう)
夷伝(いでん)に倭国の女王卑弥呼(ひみこ)が使者を派遣したと書かれているの

>p254

は２３９年である。そして魏志東夷伝(ぎしとういでん)に倭国の女王卑弥呼(ひみこ)が
死去したと書かれているのは２４８年のことであり、その後
女王卑弥呼の同族の女性壹与(いよ)が即位し、魏へ使者を送ったと
書かれているのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-1 第十八章神功天皇息長足媛命六の一、神功天皇と百済建国㊦p251-1行～㊦p254-4行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：令和四年（2022）七月
　　　　　　　　　　證明(しょうめい)さん。

[40] mixiユーザー 07月24日 08:46

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-2

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p254／㊦p149～㊦p271)

六の二、神功天皇と百済建国
(㊦p254／㊦p251～㊦p271)

>p254-5行～

　故に２６６年に晋(しん)へ使者を派遣した倭国の女王は卑弥呼(ひみこ)で
はなく卑弥呼の後継者壹与(いよ)であることは歴然としているので
ある。そして神功紀は息長足媛命の六十六年に倭の女王が朝
貢したと言う晋書の文章を引用している丈であって、息長足
媛命が晋へ遣使した倭の女王であると認めている訳ではない
のである。女王卑弥呼と壹与(いよ)が別人であることははっきりし
ているのである。だから日本書紀はわざととぼけたことを書い
てごまかしているのである。
　更に神功紀には六十四年に百済国(くだらのくに)の貴須王(くゐすわう)が死去して王子(せしむ)
枕流王(とむるわう)が王となったと書いているのである。日本書紀の紀年
では六十四年は２６４年となるが百済の歴史ではそれより

>p255

百二十年後の３８４年となるのである。それで息長足媛命の
六十四年と言うのは本当は３８４年のことだと考えている歴
史家も多いのである。しかし息長足媛命の治世は二十九年で
３５１年迄である。そして３８４年は仁徳天皇の時代なのであ
る。だから３８４年が息長足媛命の治世だと思うと騙される
のである。日本書紀は息長足媛命の治世六十四年を２６４年
として騙しているが、その嘘は百済の歴史を研究すれば嘘で
あることがすぐにばれることになっているのである。すぐば
れる嘘をついていながら今度は本当だろうと思ったらそれも
嘘だったと言う様に二重の嘘をついているのである。
　さて神功紀は実質的には十三年から四十六年迄飛び、四十
六年三月に斯摩宿祢(しまのすくね)を卓淳国(とくじゅんのくに)に遣したことになっている。と
ころが斯摩宿祢(しまのすくね)はいかなる姓(かばね)の人か判らないと書いているの
である。これは判らなかったのではなく斯摩宿祢(しまのすくね)の素性を消
してごまかしているのである。斯摩宿祢は武卵王(たけかいこのみこ)の子であり

>p256

波多武日子命(はたたけひこのみこと)の孫である。息長足媛命は息長宿祢王の子であ
るから息長足媛命と武卵王とは従兄妹(いとこ)なのであり息長足媛命
の弟息長日子王の子日向襲津彦王(ひむかそつひこのみこ)と斯摩宿祢(しまのすくね)らは二従兄弟(ふたいとこ)の
間柄だったのである。それで息長足媛命は斯摩宿祢を重く用
いたのである。卓淳国(とくじゅんのくに)は弁韓(べんかん)即ち後の任那(みまな)の一国である。
　神功紀によれば百済の人が卓淳国へ来て、東の方に倭(やまと)の国
と言う貴(とうと)い国があるとは知っているが、道を知らないので
朝貢したくても出来ないと言って道を尋ねたことになってい
る。しかしそれこそ大嘘である。大吉備津日子命の時代から
吉備の国と馬韓の国とは極めて親密な間柄にありしばしば交
流していたのである。だからその様な事実をごまかすために
百済と日本とはそれ迄全く交流がなかった様に書いたのであ
る。では息長足媛命が斯摩宿祢(しまのすくね)を卓淳国(とくじゅんのくに)へ派遣したのは一体
何年のことだったのであろうか。
　神功紀の四十六年は肖古王(しょうこわう)が百済の国を建てた３４６年の

>p257

四年前の３４２年であろうと思う。その頃馬韓王家の勢力が強くなり、
国内の統一や周辺の国々の併合などが進んでいたものであろ
う。それで新羅(しらぎ)との関係が悪くなったものであろう。そして
その翌年の四十七年夏四月に百済(くだら)と新羅(しらぎ)とが朝貢したが、新
羅の貢物は珍しい高価なものが多く、百済の貢物は賎(いや)しくて
良くない品物が少しであったので問い直したところ、新羅が
百済の珍しく高価な品物を奪って賎しく安価な品物を少し与
えてごまかしたのだと言う。しかしそんな嘘はすぐにばれる
のみであるからまさか新羅(しらぎ)がそんなことをするとは思えない
のである。これは馬韓の勢力の強大化を恐れる新羅との間に
争いが起こったことをごまかしているものと思うのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-2 第十八章神功天皇息長足媛命六の二、神功天皇と百済建国㊦p254-5行～㊦p257-11行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：令和四年（2022）七月
　　　　　　　　　　證明(しょうめい)さん。

[41] mixiユーザー 07月28日 09:29

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-3

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p257／㊦p149～㊦p271)

六の三、神功天皇と百済建国
(㊦p257／㊦p251～㊦p271)

>p257-12行～

　そしてその翌年に息長足媛命は新羅と百済との争いを調査
するために千熊長彦(ちくまながひこ)を派遣したのだと思うのである。しかし
千熊長彦がいかなる姓(かばね)の人か明らかでないと書いてごまかし
ているのである。神功紀は一(ある)に云(い)はくとして武蔵(むさし)の国(くに)の人、

>p258

今は額田部槻本首(ぬかたべのつきもとのおびと)らの始祖としているのである。額田部(ぬかたべ)と言
うのは息長足媛命の弟息長日子王の二男河派仲彦王(かはまたなかひこのみこ)の子孫なの
である。河派仲彦王の長男が奈留美命(なるみのみこと)で吉備の国の賀陽臣(かようのおみ)の
祖となり、次男の額田大中津日子命(ぬかだおほなかつひこのみこと)が息長(おきなが)、額田部などの祖と
なったのである。しかるに古事記と日本書紀を書く時に息長
や額田部の系図を没収して消してしまい、額田大中津日子命(ぬかだおほなかつひこのみこと)を
応神天皇皇子額田大中彦皇子としてごまかしたのである。それ
で息長や額田部の子孫の人々は近江の国の御上神社(みかみじんじゃ)即ち現在
の滋賀県野洲郡野洲町三上にある御上神社の祭神天津日子根
命を祖先と言うことにして系図を造ったのである。
　額田部の人々が何故近江の御上神社の祭神を彼らの祖先と
言うことにしたのかと言うと、彼らの最初の祖先は安国造(やすのくにのみやつこ)祖
となった息長宿祢王であり、息長宿祢王らが氏神として信仰
していたのが御上神社であったから、大和朝廷から系図を取
り上げられ、祖先の名を消された彼らは御上神社の祭神天津

>p259

日子根命を祖先と言うことにして、自分達の本当の祖先は安
国造祖となった息長宿祢王、またの名は水穂眞若王(みずほのまわかのみこ)であるこ
とをそれとなく子孫に伝えようとしたのである。
　ところで千熊長彦の本名は河派仲彦王(かはまたなかひこのみこ)であるが、河派仲彦
王は息長日子王の弟大多牟坂王(おほたむさかのみこ)の長男杙俣長日子王(くひまたながひこのみこ)と同一人
物としてごまかされているのである。この様な大嘘の系図を
最初にでっちあげた人物は兇賊饒速日の生まれ変わりである
聖徳太子である。大多牟坂王の長男は杙俣長日子王であり、息長日子王の二男はもとは千熊仲日子王だったものと思う。し
かし杙俣長日子王と千熊仲日子王を同一人物としてごまかす
ために聖徳太子が千熊仲日子王の名を河派仲彦と変えてごま
かし、杙俣長日子王のまたの名を河派仲彦と言うのだと書い
てごまかしたのである。
　千熊と言うのは本当は千曲(ちくま)で長野県の千曲川と関係がある
のではないかと思うのである。後世の武田信玄と上杉謙信の

>p260

決戦場で名高い川中島は千曲川と犀川(さいかは)の合流点の近くにある
が、河派仲彦と言うのも千曲川の河派を名に変えて千曲(ちくま)仲彦
を河派仲彦としてごまかしたのではないかとも思えるのであ
る。日本書紀が千熊長彦の姓(かばね)を判らないとしながらも、武藏
の国の人としているのは、千熊長彦が東の方の国に何か関係
があったことを示しているものと考えられるのである。杙俣
長日子と千熊仲日子では同一人とは言いにくいであろう。だ
から千熊仲日子を河派仲彦と名を変えた上で杙俣長日子のま
たの名としてごまかしたのである。
　だから日本書紀の千熊長彦は息長日子王の二男千熊仲日子
王、またの名は河派仲彦王であると断言出来るのである。息
長足媛命は景行にひどい目に合わされた人であるから景行と
親しい関係にあった連中を信用せず、重く用いなかったので
ある。それで同族の吉備氏の有力者の子弟を引き上げて重く
用いる様にしたのである。また河派仲彦王の名は吉備の国の

>p261

川嶋川の河派(かはまた)にも通じているのである。即ち河派仲彦王の祖
母は河俣稻依媛(かはまたいなよりひめ)であるからである。故にこれからは千熊長彦
のことを河派仲彦王(かはまたなかひこのみこ)と書くことにする。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-3 第十八章神功天皇息長足媛命六の三、神功天皇と百済建国㊦p257-12行～㊦p261-3行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

　✡ 記：令和四年（2022）七月
　　　　　　　　　　證明(しょうめい)さん。

[42] mixiユーザー 08月02日 08:48

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-4

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p261／㊦p149～㊦p271)

六の四、神功天皇と百済建国
(㊦p261／㊦p251～㊦p271)

>p261-4行～

　さて神功紀では四十九年の春三月に荒田別(あらたわけ)、鹿我別(かがわけ)を將軍
として朝鮮へ派遣したことになっている。すでに述べた様に
荒田別と鹿我別は豊城入彦(とよきいれひこ)の子孫と言うのは大嘘であり、彦(ひこ)
狭島命(さじまのみこと)の孫である。故に荒田別と鹿我別は息長足媛命とは二(ふた)
従姉弟(いとこ)と言う関係にあり、息長足媛命よりは若いがかなりの
高令だったのである。息長足媛命が何故荒田別と鹿我別を將
軍として派遣したのかと言うと、すでに河派仲彦王を派遣し
てあるにもかゝわらず、新羅と百済との調停は難航していた
のであり、もはや武力によって解決するしかないと考えられ
るに到ったからである。
　荒田別、鹿我別らは卓淳国(とくじゅんのくに)を前進基地として新羅(しらぎ)を撃破し、
任那(みまな)の諸国を平定して西に兵を進め、忱彌多礼(とむたれ)即ち現在の済(さい)

>p262

州島(しゅうとう)を占領して百済に与えたと言う。ここが極めて重要なところであ
る。息長足媛命が折角苦労して占領した済州島を何故百済に与え
たのか。日本書紀によれば百済は四十七年に始めて大和の国
へ朝貢したばかりの国となっているのであり、領土を与えね
ばならない様な理由は何もないはずだからである。これは日
本書紀が大嘘であり、百済王家と吉備氏とは長い間極めて親
密な関係を維持し続けて来たのであり、特に息長足媛命が天
皇になってからは、息長足媛命の母系が百済王家の血統であ
ったから、百済王家とは一層親密な関係を発展させて来たの
である。だから百済の発展は大和の国の女帝神功天皇の後押
しのお陰であったと言えるのであり、そのことは稻飯命の子
孫でもあり北九州八幡国とは同族の国であった新羅(しらき)王家にと
っては脅威であり面白くなかったに相違なかったのである。
　それで新羅王家はとかく百済王家に対して武力干渉をする
ことが多くなったものであろうと思うのである。その様なこ

>p263

とから百済の肖古王(しょうこわう)の要請によって息長足媛命は百済を援助
するために荒田別命(あらたわけのみこと)、鹿我別命(かがわけのみこと)らを將軍として派遣したので
ある。息長足媛命は百済王家を大切にしたのである。それは
息長足媛命の母系が百済王家につながっていたからであり、
息長足媛命にとっては百済王家は親族だったのである。それ
で息長足媛命はとかく新羅に圧倒されていた百済王家を援助
したのである。息長足媛命が折角占領した済州島を惜しげも
なく百済に与えたのも百済の発展を願うからだったのである。
　荒田別命と鹿我別命らが済州島を占領してそこを肖古王に
譲渡する時に肖古王(しょうこわう)と貴須王子(くゐすわうじ)が立ち合いに来たのである。
その時比利(ひり)、辟中(へちゅう)、布弥支(ほむき)、半古(はんこ)の四つの村が自然に降伏し
たと言う。それはこれらの四つの村は肖古王に反抗していた
けれども、荒田別命らが百済を援助するために来ていること
を知ってもはやこれ以上反抗することは出来ないとあきらめ
て降伏したものであろうと思う。肖古王父子と荒田別命らは

>p264

百済の意流村(おるすき)と言う所で会ったのである。それは始めて会っ
たのではなく何度目かの再会であったからお互いなつかしみ
喜んで会ったのだろうと思うのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-4 第十八章神功天皇息長足媛命六の四、神功天皇と百済建国㊦p261-4行～㊦p264-3行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：令和四年（2022）八月.. 證明さん。

[43] mixiユーザー 08月07日 10:05

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-5

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p264／㊦p149～㊦p271)

六の五、神功天皇と百済建国
(㊦p264／㊦p251～㊦p271)

>p264-4行～

　そして肖古王父子は荒田別命らに感謝して礼を厚くして送
り返したが、千熊長彦と肖古王のみは百済の国へ到(いた)り、辟支(へき)
山(のむれ)で盟(ちか)いを立てたと言う。しかし何故肖古王と千熊長彦が辟支山(へきのむれ)
に登って盟いを立てたのであろうか。日本書紀に書いてある
氏素性も判らない千熊長彦と肖古王とが二人ぎりで山へ登っ
て盟(ちか)いを立てると言うことはおかしいのである。千熊長彦と
は女帝息長足媛命の甥である河派仲彦王である。そして百済
王家と息長足媛命とは親族として親密な交流を続けて来た間
柄であり、特にその時は息長足媛命が荒田別命らを派遣して
新羅を撃(う)ち、更に済州島を占領して百済に領土として与えた
のであるから肖古王は大いに感謝して河派仲彦王に盟いを立
てたのである。

>p265

　だからその盟(ちか)いの内容そのものが双方が対等の立場で同盟
を結ぶと言う性質のものではなく、息長足媛命の好意に感謝
した肖古王が大和朝廷の天皇に臣徒を誓い、以後毎年春秋の
朝貢を欠かさないと言う約束をしたのである。そして肖古王
は河派仲彦王を連れて山を降り、都へ案内して手厚くもてな
し、臣下の久氐(くてい)らをつけて日本へ送り返したのである。私は
この四十九年が３４５年であり、肖古王が馬韓の国名を百済(くだら)
と改めたのはその翌年の３４６年であると思うのである。
　百済(くだら)の建国が３４６年であるのに対して新羅(しんら)の建国はそれ
より十年遅い３５６年であり、大和朝廷の真轄領とも言うべ
き任那(みまな)の成立は更に十三年も遅い３６９年である。このこと
は三韓の中で百済の建国が一番早かったのは大和朝廷の女帝
神功天皇の強力な援助があったからであり、それに刺激せら
れて新羅が国内の小国を平定して建国し、残った任那も百済
と新羅に脅威を感じて日本の直轄領任那として存続を図った

>p266

ものであろう。任那の小国群の中には稻飯命(いないいのみこと)の子孫の国も何
国かあったものと思われる。しかし任那(みまな)の諸王家の中には任
那全土を統一することの出来る力を持った国王がいなかった
のである。それで百済や新羅に併合されるよりは大和朝廷の
支配下に入って貢物を献上しながら半独立国の如き狀態で自
治を認めて貰う方法を選んだものと思うのである。
　さて息長足媛命が肖古王に領土を与えて百済建国を助けた
ことは百済からは感謝されたけれども、八幡国(やはたこく)と同族の国で
ある新羅(しんら)からは反感を持たれる結果になったことはやむを得
ないことであったと言えよう。そして五十年の春二月に荒田
別命らが帰ったと言うのが３４６年のことであり、同年の夏
五月に千熊長彦こと河派仲彦王が百済の久氐(くてい)らに送られて帰って来たのである。それより百済王家は毎年貢物を献上する
様になったのである。
　そして五十一年に百済王はまた久氐(くてい)を遣して朝貢したと言

>p267

う。しかし五十一年は五十年の翌年、つまり３４６年の翌年
の３４７年ではなく、３５１年のことであり、息長足媛命が
治世二十九年、享年七十七才で死去した年である。息長足
媛命は自分が援助した百済の国が良き隣国となって毎年貢物
を献上して来ることに喜び満足していたのである。そして自分の死期の近いことを感じた息長足媛命は皇太子の誉田別皇(ほむたわけのみ)
子(こ)に「私が死んだ後も私が生きていた時と同じ様に百済に厚
く恩恵を与えよ」と遺言をしたのである。だから神功紀の五
十一年を以って神功天皇息長足媛命の治世は終わるのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-5 第十八章神功天皇息長足媛命六の五、神功天皇と百済建国㊦p264-4行～㊦p267-9行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：令和四年（2022）八月
　　　　　　　　　　證明(しょうめい)さん。

[44] mixiユーザー 08月14日 09:19

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-6

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p267／㊦p149～㊦p271)

六の六、神功天皇と百済建国
(㊦p267／㊦p251～㊦p271)

>p267-10行~

　息長足媛命は治世二十九年に百済から朝貢に来た久氐(くてい)らを河
派仲彦王に送らせて百済へ行かせ、肖古王に今後も長く恩恵
を与えるであろうと言うことと、大和の国と百済の国とは今
後も長く友好親善関係を維持しようではないかと言うことを
伝えさせたのである。百済王父子が息長足媛命の好意に感謝
したことは勿論である。

>p268

　ところで神功紀では五十二年の秋九月に久氐らは千熊長彦
に従って来て七枝刀一口(ななさやのたちひとくち)、七子鏡一面(ななつこのかがみひとつ)、其他多くの宝物を献
上したことになっている。しかしそれは大嘘である。百済王
が七枝刀などを献上したのは神功天皇の治世のことではない
のである。神功紀の五十二年は五十一年の翌年のことではな
いのである。五十一年は神功天皇息長足媛命の治世二十九年
３５１年のことであるが、五十二年は３５２年のことではな
く、それより二十年後の３７２年のことである。
　百済の肖古王は神功天皇の五十五年に死去したことになっ
ているがそれは嘘である。肖古王が死去したのは３７５年で
ある。そして肖古王が七枝刀などを献上した年は３７５年の
三年前の３７２年である。神功天皇が死去した年が３５１年
であり、３５２年が応神天皇元年であり、応神天皇は治世二
十年で３７１年に死去したのであり、３７２年は仁徳天皇元
年だったのである。肖古王は仁徳天皇の即位を祝って元年の

>p269

３７２年に七枝刀其他の宝物を献上したのである。そして仁
徳天皇四年、３７５年に肖古王は治世三十年で死去したので
ある。そのことについては後の章に詳しく述べよう。
　だから五十二年以後のことは神功天皇の死去した後のこと
を在世中のことであるかの様にごまかして書いているのであ
る。しかし、六十二年に新羅が朝貢しなかったので襲津彦(そつひこ)を
遣(つかは)して撃たせたと言うのは、神功天皇の死後のことではなく、
神功天皇が即位する前、３２２年のことをごまかして書いて
いるのである。そして六十九年の夏四月に神功天皇は享年百
才で死去したことになっている。しかし息長足媛命は治世二
十九年、享年七十七才位で死去したのであるから治世六十九
年も享年百才も大嘘である。それは神功天皇を倭国の女王卑(ひ)
弥呼(みこ)と思い違いさせるために、神功天皇の治世を倭国の女王
卑弥呼の治世六十九年とすり変えてごまかし、享年を倭迹迹(やまととと)
日百襲媛命(ひももそひめのみこと)の享年百才とすり変えてごまかしたのである。

>p270

　次に神功天皇陵は奈良県奈良市山陵町にある狭城楯列陵(さきたたなみのみさざき)で
ある。ところが神功天皇の都は大和の磐余(いはれ)の若桜宮(わかさくらのみや)だったの
である。磐余(いはれ)と言う所は現在の奈良県桜井市から橿原市に亘(わた)
る地方である。神功天皇は磐余の若桜宮で死去したにもかゝ
わらず、何故陵墓が都から遠く離れた奈良市山陵町にあるの
であろうか。この謎に気付いた人はいないであろう。神功天
皇は死後自分の陵墓を都の近くではなく、奈良の日葉酢媛命(ひばすひめのみこと)
陵の近くに造る様に遺言したのだと思うのである。日葉酢媛
命即ち女帝伊予媛命(いよひめのみこと)であり、伊予媛命(いよひめのみこと)は大吉備津日子命の三
男彦狭島命(ひこさじまのみこと)の娘であり、息長足媛命は大吉備津日子命の四男武(たけ)
国凝別命(くにこりわけのみこと)の孫娘であり、二人共吉備氏の同族であり吉備の国
の生まれだったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-6 第十八章神功天皇息長足媛命六の六、神功天皇と百済建国㊦p267-10行～㊦p270-12行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：令和四年（2022）八月
　　　　　　　　　　證明(しょうめい)さん。

[45] mixiユーザー 08月14日 09:21

『日本の歴史と最後の審判』⑱-６-7(章終)

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）安原修

第十八章神功天皇息長足媛命
(㊦p270／㊦p149～㊦p271)

六の七、神功天皇と百済建国
(㊦p270／㊦p251～㊦p271)

>p270-13行~

　そして息長足媛命は伊予媛命(いよひめのみこと)の孫の日本武尊と恋をし、子
迄生んだ仲であったにもかゝわらず、伊予媛命の皇子景行天
皇のためにひどい目に会わされたことから、景行の死後、景

>p271

行の子仲哀(ちゅうあい)と香坂王(かごさかのみこ)、忍熊王(おしくまのみこ)らを滅ぼして新しい王朝を建て
たのである。それは景行らがあまりにも悪(あく)どいことをした罪
の報いであるから仕方のないことだったのである。しかしま
た息長足媛命が同族の伊予媛命の孫である仲哀を香坂王、忍
熊王の三人を滅ぼしたことは仕方がないとは言え、事実だっ
たのである。
　それで息長足媛命は女帝伊予媛命に対していつも申し訳な
く思っていたのである。だから息長足媛命は女帝伊予媛命の
孫であり、かつては自分の恋人でもあった日本武尊との間に
生まれた稻依別王(いなよりわけのみこ)を近江の国の犬上郡に領地を与えて犬上君(いぬかみのくに)、
武部君(たけるべのきみ)らの祖として取り立てたのであり、日本武尊と吉備穴(きびあな)
戸武媛命(とたけひめのみこと)との間に生まれた稚武王(わかたけのみこ)にも近江の国に領地を与え
更に弟大多牟坂王(おほたむさかのみこ)の娘飯野眞黒媛命(いいのまくろひめのみこと)を稚武王の妃として嫁が
せ、更に成務(せいむ)の遺児和訶奴気王(わかぬけのみこ)には弟息長日子王(おきながひこのみこ)の孫娘息長(おきなが)
眞若媛命(まわかひめのみこと)を嫁がせて子孫の存続を図ったのである。

《日本の歴史と最後の審判⑱-６-7(章終) 第十八章神功天皇息長足媛命六の七、神功天皇と百済建国㊦p270-13行～㊦p271-15行》

　✡ 論文執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

　✡ 記：令和四年（2022）八月
　　　　　　　　　　證明(しょうめい)さん。

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