日本神道コミュの第二十六章履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)～〈26〉〈27〉〈28〉

第二十六章履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)～〈26〉〈27〉〈28〉

第二十六章履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ) *㊦p583

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) *㊦p593

第二十八章顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) *㊦p615

「この論文は私が神の御意志のもとに書いたものであり、これが本当の正しい日本歴史なのですからそのつもりでお読み頂きたいと思います。安原修」

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和五年（2023）十ニ月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

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[1] mixiユーザー 12月19日 11:09

『日本の歴史と最後の審判』〈26〉-1

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十六章履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ) *㊦p583
（㊦p583／㊦p583～㊦p592）

>p583-1行～

第二十六章　履中天皇(りちゅうてんのう) 瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)
　日本書紀では瑞歯別皇子は瑞歯別皇子は反正天皇とされているけれども
それはすでに述べた如く大嘘である。反正天皇の名は磐坂市(いはさかのいち)
辺押羽皇子(べのおしばのみこ)であり、水歯別皇子(みづはわけのみこ)に贈られた天皇諡号(てんのうしごう)は履中天(りちゅうてん)
皇(のう)だったのである。磐坂市辺押羽皇子と瑞歯別皇子は仁徳天
皇と桑田玖賀媛(くはだのくがひめ)との間に生まれた同母の兄弟だったのである。
反正天皇とは正義に反した天皇と言う意味であり、履中天皇
は中立を守った天皇と言う意味である。
　仁徳天皇の皇子は三人の皇妃から二人づつの皇子が生まれ、
それぞれ母の違う皇子が皇位を求めて争ったのである。しか
し瑞歯別皇子丈は皇位継承の争いに加わらず、兄弟の誰の味
方にもならず敵にもならずに中立を守ったのである。それで
武烈天皇小泊瀬稚鷦鷯皇子が同族を次々と殺して天皇になっ
た時も、瑞歯別皇子丈は生き残ることが出来たのである。そ
れで瑞歯別皇子に対して履中(りちゅう)天皇と言う諡(おくりな)が奉られたのであ

>p584

る。しかるに瑞歯別皇子が宋書の倭王珍であることから諡を
取り変えられ、歴史を消されてごまかされたのである。
　武烈天皇小泊瀬稚鷦鷯皇子は自分が死んだ後星川稚宮皇子
に位を嗣がせるつもりだったのである。だから天皇が死去し
た後、稚媛が星川稚宮皇子をそそのかして皇位を奪おうとし
たと言うのは嘘である。武烈天皇は皇太子の星川稚宮皇子を
天皇にするつもりだったのであるが、武烈天皇の死後皇太子
の星川稚宮皇子を殺して天皇になったのが武烈天皇の異母弟
履中天皇瑞歯別皇子だったのである。しかるに日本書紀は反
対のことを書いてごまかしているのである。
　履中天皇瑞歯別皇子は妃も迎えず、皇位も求めようとせず、
一人でひっそりと鳴(な)かず飛ばずで中立を守っていたから武烈
天皇に殺されもせずに生き残ることが出来たのである。瑞歯
別皇子は妃も子もなくて一人ひっそりと暮らしていたから武
烈天皇も安心して殺さなかったのである。そして武烈天皇が

>p585

仁徳天皇の子や孫を殺してしまっていたのであるから星川稚
宮皇子以外に天皇の位に即(つ)ける者はいないと安心し油断して
いたのである。それが武烈天皇の大きな誤算だったのである。
　武烈天皇死去の知らせを聞くとそれ迄鳴かず飛ばずで世捨(よすて)
人(びと)同然にひっそりと暮らしていた瑞歯別皇子は突序として豹(ひょう)
変(へん)し、星川稚宮皇子らを急襲して殺してしまったのである。
その頃瑞歯別皇子は六十六才で白髪の老人であり、妃も子も
いなかったのであるから星川稚宮皇子を殺して天皇になって
も皇位を譲る皇子はいなかったのである。それにもかゝわら
ず六十六才の老人の瑞歯別皇子が武烈天皇の皇太子星川稚宮
皇子を殺して天皇になったのは理由があったのである。
　その頃瑞歯別皇子の同母兄反正天皇市辺押羽皇子の遺児で
ある財皇女(たからのひめみこ)またの名は靑海皇女(あをみのひめみこ)は葛城(かづらき)の忍海部(おしぬみべ)の人々の守ら
れて健在だったのであり、もう一人の遺児財皇子(たからのみこ)は播磨の国
の忍海部(おしぬみべ)の所に住んでいてすでに妃を迎え、長子の興計王(こおけのみこ)も

>p586

生まれていたのである。だから瑞歯別皇子は自分の甥である
財皇子(たからのみこ)を後継者にするつもりで星川稚宮皇子らを殺して天皇
になったのである。

《日本の歴史と最後の審判〈26〉-1 第二十六章履中天皇瑞歯別皇子㊦p583-1行～㊦p586-3行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

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令和五年（2023）十ニ月
　　　　　　　　　　　

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[2] mixiユーザー 12月23日 08:16

『日本の歴史と最後の審判』〈26〉-2

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十六章履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ) ㊦p586
（㊦p586／㊦p583～㊦p592）

>p586-4行～

　瑞歯別皇子には自分の甥の財皇子と姪の財皇女が健在である
ことが判っていたのである。しかしそのことが武烈天皇に知
れたらすぐに殺されることが判っていたからこそ、財皇子が
生きていることをひたすらに隠し続け、武烈天皇を油断させ
ていたのである。しかし財皇女が生きていることは武烈天皇
も知っていたらしいけれども女だからと思って安心していた
ものであろう。それで瑞歯別皇子は武烈天皇が死ぬるのを待
っていたのだと思うのである。
　さしもに狂暴で人を殺すことを何とも思っていなかった武
烈天皇も七十才を越えた頃からは老衰で思い通りのことは出来難くなっていたものと思う。その頃から瑞歯別皇子はひそ
かに皇位を奪う計画を立て、準備をすゝめていたものと思う

>p587

のである。だからこそ武烈天皇が死去するとすぐに兵を差し
向けて星川稚宮皇子らを急襲して殺したのである。それは星
川稚宮皇子が即位すると面倒になるから即位する間を与えず
に殺したのである。その時一緒に焼き殺された人は吉備稚媛(きびのわかひめ)、
磐城皇子(いはきのみこ)の異母兄兄君(えきみ)、城丘前来目(きのおかさきのくめ)らとなっている。
　しかし磐城皇子が武烈天皇皇子と言うのは大嘘である。磐(いは)
城王(きのみこ)は伹馬国造(たぢまくにのみやつこ)迦多遅王(かたぢのみこ)の子であり、武烈天皇皇后伹馬橘大(たぢまたちばなのおほ)
郎女(いらつめ)の弟である。そして武烈天皇には身内がいなかったから
皇后の弟磐城王(いはきのみこ)を宮中へ呼び寄せて政治を補佐させていたの
である。磐城王の子の一人が丘稚子王(をかのわくごのみこ)であり、星川稚宮皇子
と共に焼き殺されたことになっている城丘前来目(きのをかさきのくめ)とは即ち磐
城王の子丘稚子王(をかのわくごのみこ)だったのである。武烈天皇には自分の身内
がなかったのである。従って皇太子星川稚宮皇子には父方の
親族がいなかったのである。それで武烈天皇は皇后の弟磐城
王を招いて使っていたのである。磐城王の子丘稚子王に星川

>p588

稚宮皇子の補佐を託していたものと思うのである。それで丘
稚子王は星川稚宮皇子らと一緒に殺される破目になったので
ある。城丘前来目(きのをかさきのくめ)と言う名は地名に由来しているのであり、
磐城王らの本拠は現在の兵庫県城崎(きのさき)郡城崎(きのさき)町だったものと思
うのである。城崎が伹馬国造の本拠であったか、磐城王らの
本拠であったかそれは今のところ断定は出来ないのである。
しかし城崎町の東に気比(けひ)と言う地名があり、気比(けひ)は気比(きび)で大
吉備津日子命のゆかりの地であることからも城崎地方が伹馬
国造にとって重要な土地であったことは断定出来るのである。
　またその頃吉備上道臣(きびのかみつみちのおみ)らが星川稚宮皇子を救うために船師(ふなくさ)
四十艘を率いて来たが、星川皇子らが殺されたことを聞いて
引き返したことになっている。しかし吉備上道臣らが星川皇
子の救援に来る訳はないのである。それは吉備稚媛は上道臣
の娘ではないからである。また田狭臣(たさのおみ)が上道臣(かみつみちのおみ)と言うのも嘘
であり、田狭臣は賀陽臣の一族なのである。だから上道臣が

>p589

船師(ふないくさ)四十艘を率いて星川皇子の救援に駆けつけることは絶対
にないのである。

《日本の歴史と最後の審判〈26〉-2 第二十六章履中天皇瑞歯別皇子㊦p586-1行～㊦p589-2行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

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令和五年（2023）十ニ月
　　　　　　　　　　　

證明 (✡しょうめい)

[3] mixiユーザー 12月29日 09:53

『日本の歴史と最後の審判』〈26〉-3(章終)

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十六章履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子㊦p589
（㊦p589／㊦p583～㊦p592）

>p589-3行～

　日本書紀は田狭臣を上道臣としてごまかしているから上道
臣らが救援に来たことにしているのであって、本当は賀陽臣
らが船師四十艘を率いて来たのである。しかし賀陽臣が星川
稚宮皇子を救援に来たと考えることは正しくないのである。
田狭臣は武烈天皇のために長男の兄彦命を殺された上に妃の
稚媛を奪われたのである。だから賀陽臣らが武烈天皇に好意
を持つはずもなく、武烈天皇皇子星川稚宮皇子を助けねばな
らない理由はないのである。しかし賀陽臣らにとっては稚媛
は身内であり、兄君は田狭臣の孫である。だから賀陽臣らは
星川皇子を助けるためではなく、稚媛と兄君を救出するため
に駆けつけたのだと思うのである。しかし瑞歯別皇子の電撃
的な急襲のために稚媛も兄君も殺されてしまったために、救
出出来ずに空しく引き返したのである。

>p590

そこで天皇は上道臣の所へ使者を送って責め、上道臣らの
支配していた山部を奪ったことになっているが、それはおか
しいのである。上道臣も賀陽臣も悪いことはしてないのであ
るから責められる理由もなく、領土を奪われる理由もないの
である。これは白髪皇子(しらかのみこ)を武烈天皇の皇太子と思わせ、星川
皇子が皇太子から皇位を奪おうとした悪人にするためにでっ
ちあげた嘘である。だから上道臣らが山部を奪われたと言う
のも嘘である。
　履中天皇瑞歯別皇子は４３８年の正月に磐余(いはれ)の甕栗宮(みかくりのみや)で即
位したのである。清寧紀(せいねいき)では葛城韓媛(かづらきのからひめ)を皇太夫人(おほきさき)としたこと
になっているが全くの大嘘である。皇太夫人と言う書き方も
それが嘘であることを示しているのである。白髪皇子は武烈
天皇と葛城韓媛との間に生まれた皇子としてごまかしている
から葛城韓媛を皇太夫人としたと言う大嘘を書いてつじつま
を合わせている丈である。

>p591

　履中天皇瑞歯別皇子が宋へ遣使したのは元年４３８年だっ
たのである。宋書には文帝の元嘉十五年に倭王讃が死去し弟
の珍が貢献したので安東將軍倭国王にしたと記録せられてい
るが、倭王讃が仁徳天皇皇子小泊瀬稚鷦鷯皇子であり、倭王
珍が仁徳天皇皇子瑞歯別皇子だったのである。
　瑞歯別皇子は二年、４３９年の春二月に自分に皇子がない
ことから大伴室屋大連を諸国に派遣して白髪部舎人(しらかべのとねり)、白髪部
膳夫(かしはで)、白髪部靫負(しらかべのゆけひ)を置いて後世に自己の名を伝えようとした
と言うことになっている。そしてその年の冬十一月に播磨の
国に遣(つかは)した山部連(やまべのむらじ)の祖伊予の来目部小楯(いよのくめべをたて)が赤石郡の縮見屯倉首(しじみのみやけのおびと)
忍海部造細目(おしぬみべのみやつこほそめ)の家の新築祝いの席で市辺押磐皇子の遺児億計(おけの)
王(みこ)と弘計王(をけのみこ)の二人を見つけ、急使を以って天皇に知らせたこ
とになっているのである。天皇は非常に喜んで自分には子が
ないから億計王、弘計王を迎えて後継者にすることになった
と言う。しかしこの話も嘘が多いのである。

>p592

　履中天皇瑞歯別皇子は甥の財皇子(たからのみこ)、またの名億計王が健在
であることを知っていたからこそ、武烈天皇が死去すると早
速皇太子星川稚宮皇子らを急襲して殺し、自分が天皇になっ
たのである。それは財皇子に後を嗣(つ)がせるつもりだったから
である。そのことについては次章で詳しく述べたいと思う。
　そして瑞歯別皇子は三年、４４０年に都へ財皇子を迎え、
四月に財皇子を皇太子に立てたのである。更に十一月に臣(おみ)や
連(むらじ)らの人々を宮中に集めて盛大な祝宴を開き、綿や帛を賜(たま)う
たのである。それは長い間隠忍自重の人生を送って来た瑞歯
別皇子にとっては最も嬉しく楽しい時だったのである。更に
その月に新羅や任那や百済などの国々も貢を献ったのである。
仁徳天皇の皇子達は皆が皇位を求めて殺し合い、結局お互い
に滅びて行ったのであり、争いに加わらなかった瑞歯別皇子
が最後に生き残って天皇になったのである。そして瑞歯別皇
子は４４２年に治世五年、享年七十一才で死去したのである。

《日本の歴史と最後の審判〈26〉-3(章終) 第二十六章履中天皇瑞歯別皇子㊦p589-3行～㊦p592-15行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修

[4] mixiユーザー 01月02日 09:18

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-1

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) *p593
（㊦p593／㊦p593～㊦p614）

>p593-1行～

第二十七章　仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ)
　古事記と日本書紀では仁賢(にんけん)天皇と顕宗(けんそう)天皇は兄弟であり、
弟の顕宗天皇が先に即位し、先に死去したことになっている
のである。しかしそれは全くの大嘘である。顕宗天皇は仁賢
天皇の皇子であり、仁賢天皇が死去した後に即位して天皇に
なったのである。しかるに何故仁賢天皇と顕宗天皇を兄弟と
し、弟の顕宗天皇が先に即位し、先に死去したと言う大嘘を
でっちあげたかと言うと、宋書に記録せられている倭王済(さい)が
仁賢天皇であり、倭王済の子倭王興(こう)が仁賢天皇皇子顕宗(けんそう)天皇
興計王(こおけのみこ)であり、倭王興の弟倭王武(ぶ)が仁賢天皇皇子雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)大(おほ)
泊瀬幼武皇子(はつせのわかたけるのみこ)だったからである。
　それで中国の史書に記録せられている倭の五王がどの天皇
であるか判らなくするために、天皇の名を取り変えたり、親
子兄弟関係を取り替えたり、治世年数を違わせたり、即位の
順序を変えたり、様々なことをしてごまかしたのである。故

>p594

に仁賢天皇の歴史を述べるに当たっては先ず仁賢天皇と顕宗
天皇とは兄弟ではなく、顕宗天皇は仁賢天皇の皇子であるこ
と、仁賢天皇が死去した後に顕宗天皇が即位したこと、更に
仁賢天皇皇子となっている武烈(ぶれつ)天皇小泊瀬稚鷦鷯皇子(をはつせのわかさざきのみこ)は仁徳
天皇の皇子であり、允恭天皇(いんぎょうてんのう)皇子となっている雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)大泊瀬幼武皇子(おほはつせのわかたけるのみこ)が仁賢天皇皇子であり、名を取り替えられてごま
かされていることを述べて置くものである。
　仁賢天皇は仁徳天皇皇子反正天皇(はんぜいてんのう)磐坂市辺押羽皇子(いはさかのいちべのおしばのみこ)と皇后
である羽田葦田宿祢(はたあしだのすくね)の娘夷媛(はえひめ)との間に第三子として４０２年
に生まれたのである。仁賢天皇の幼名は財皇子(たからのみこ)であり、兄が
御馬皇子(みまのみこ)、姉が財皇女(たからのひめみこ)と呼ばれていたのである。仁賢天皇の
父反正天皇は４０４年に河内の国の丹比(たぢひ)の柴籬宮(しばかきのみや)で即位した
けれども、その年に北朝鮮の高句麗(こうくり)が百済(くだら)を攻撃したために
百済王家からの要請によって大軍を援軍として派遣したので
ある。しかし大和朝廷の援軍と百済軍との連合軍が高句麗に

>p595

大敗して多くの將兵が戦死したこともあって治世二年の４０
５年に退位させられ、皇后夷媛(はえひめ)の郷里であり羽田氏の本拠で
ある近江の国の市辺(いちべ)に移って市辺宮(いちべのみや)を立てて再び天皇として
国を治めたのである。そのために朝廷は清寧天皇(しょうねいてんのう)雄朝津間稚(をあさづまわく)
子宿祢皇子(ごのすくねのみこ)と二人の天皇が出来て国内が混乱したのである。そ
の様なことから反正天皇は近江国の蚊屋野で小泊瀬稚鷦鷯皇
子に殺されたのである。
　その時反正天皇の長子御馬皇子(みまのみこ)は小泊瀬稚鷦鷯皇子らに捕
えられて殺され、財皇女(たからのひめみこ)と財皇子(たからのみこ)はやっと逃げ落ちることが
出来たのである。財皇子は反正天皇の帳内日下部連使主(とねりくさかべのむらじおみ)とそ
の子の吾田彦(あたひこ)に守られて丹波の国へ逃げたのである。それは
丹波の国の桑田が反正天皇の母桑田玖賀媛(くわたのくがひめ)の郷里だったから
である。しかし桑田玖賀媛の郷里は武烈天皇に襲われる危険
があったから更に余社郡(よざのこほり)に難を避けたのである。桑田玖賀媛
の一族は大吉備津日子命二男彦湯産隅命(ひこゆむすみのみこと)の長男丹波道主王(たにはみちぬしのみこ)

>p596

の子孫であり、丹波道主王の子孫は丹波地方には大勢いたの
である。また丹波余社郡は丹波道主王の本拠であった丹波の
竹野とも近いのであり、日下部連も丹波氏とつながりのあっ
た人であると考えられるのである。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-1 第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) ㊦p593-1行～㊦p596-4行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月

[5] mixiユーザー 01月06日 11:40

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-2

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p596
（㊦p596／㊦p593～㊦p614）

>p596-5行～

　しかし丹波も安全ではないと考えたから更に播磨の国へ行
ったのである。財皇子(たからのみこ)は播磨(はりま)の国の赤石郡(あかしのこほり)縮見屯倉首(しじみのみやけのおびと)であ
る忍海部造細目(おしぬみべのみやつこほそめ)の家で身分を隠して牛飼(うしかひ)、馬飼をして暮らし
たのである。しかし忍海部造細目は丹波道主王とは異母弟に
当たる播磨の忍海部(おしぬみべ)祖八枝麿(やえまろ)の子孫だったのであるから緣故
はあったのである。そして財皇子の姉財皇女もまた葛城(かづらき)の忍(おし)
海部(ぬみべ)の家に隠まわれていたから忍海部女王(おしぬみべのひめみこ)とも言われたのであ
る。忍海部(おしぬみべ)は彦湯産隅命(ひこゆむすみのみこと)と葛城(かづらき)の垂見宿祢(たるみのすくね)の娘鸇媛(わしひめ)との間に
生まれた片岡建命(かたおかたけるのみこと)が葛城(かづらき)の忍海部(おしぬみべ)の祖となり、弟の八枝麿(やえまろ)が
播磨(はりま)の忍海部(おしぬみべ)の祖となったのであるから、葛城の忍海部も播
磨の忍海部も同族だったのである。

>p597

　それにしても財皇子(たからのみこ)は播磨(はりま)の忍海部(おしぬみべ)の家に隠れ、財皇女(たからのひめみこ)は
葛城(かづらき)の忍海部(おしぬみべ)の家に隠れていたと言うことが偶然であると言
えるであろうか。財皇女と財皇子が別々に逃げてどちらも忍
海部の家に隠まわれたとは考えられないのである。これはつ
まり反正天皇の市辺宮から逃げ出す時、帳内日下部連使主(とねりくさかべのむらじおみ)は
財皇女と財皇子の姉弟を一緒に連れて逃げたのである。そし
て播磨の縮見屯倉首(しじみのみやけのおびと)忍海部造細目(おしぬみべのみやつこほそめ)の家へ行って事情を話し、
何とか隠(かく)まって保護して呉れる様に頼んだのである。しかし
財皇女と財皇子の二人が一緒では人見につき易いから、忍海
部造細目は同族の葛城の忍海部へ相談して財皇女を保護して
貰うことにしたのだと考えられるのである。そしてそのこと
は秘かに反正天皇の同母弟瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)のところへ知らされて
いたのだと考えられるのである。
　しかし武烈天皇の勢力が強大である間は瑞歯別皇子も自分
の甥や姫のことをどうしてやることも出来なかったのである。

>p598

それは瑞歯別皇子が若し財皇子や財皇女を保護すればすぐに
武烈天皇に知れて殺されることは判り切っていたからである。
だから瑞歯別皇子は甥と姫が健在であることを喜びながらも
二人が生きていることが武烈天皇に知れることを恐れていた
のである。その様な事情があったから幼い財皇子は忍海部造細
目の家で身分を隠して牛飼(うしかひ)馬飼(うまかひ)をして暮らしていたのである。
　仁賢天皇の本名は財皇子(たからのみこ)である。しかるに億計王(おけのみこ)とか億計(おけの)
天皇(すめらみこと)と言うのは何故かと言うと、縮見屯倉(しじみのみやけ)で牛馬の世話をし
ていた時に牛馬の飼料を入れる桶(おけ)を扱っていたからである。
つまり牛馬に飼料を与えるための飼葉桶(かいばおけ)の名を取って桶王(おけのみこ)と
言ったのである。それは仁賢天皇が都へ帰って天皇になって
からも播磨の国で牛飼馬飼をして苦労していた時のことを忘
れず、多くの庶民達のために良い政治をしようとして飼葉桶(かいばおけ)
の名を取って桶王(おけのみこ)、桶天皇(おけのすめらみこと)と言っていたのである。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-2 第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) ㊦p596-5行～㊦p598-14行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[6] mixiユーザー 01月10日 08:53

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-3

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p598
（㊦p598／㊦p593～㊦p614）

>p598-15行～

　日本書紀は仁賢紀に於いて「億計天皇は、諱(ただのみな)は大脚(おほし)。更(また)の

>p599

名(みな)は大爲(おほす)。自余(それよりほか)の諸(もろもろ)の天皇(すめらみこと)に、諱(ただのみな)字を言(まう)さず、而(しか)るを此(こ)の天
皇に至(いた)りて、独自(ひとりみづか)ら書(しる)せることは、旧本(ふるふみ)に拠(よ)れらくのみ」
（岩波書店出版日本書紀上参照）億計天皇の諱(ただのみな)は大脚(おほし)と言う。
諱(ただのみな)とは諡(おくりな)や尊称(そんしょう)でなく普通の名、只の名と言う意味である。
大脚(おほし)とは字の如く大脚(おほあし)と言う意味である。大脚(おほあし)とは現代的に
判り易く言えば大きな靴(くつ)を履(は)かねばならない様な大きな足と
言う意味である。仁賢天皇は子供の頃に播磨の国の縮見屯倉(しじみのみやけ)
へ来て身分を隠して庶民達の中に混り、重労働に従事してい
たのである。若い頃から重い物を持ってよく歩いていると自
然に足が大きくなるのである。だから仁賢天皇も足が大きか
ったのである。それで牛飼馬飼の仲間達が仁賢天皇の足の大
きいのを見て大足(おほし)、大足(おほし)と言っていたのである。
　更に仁賢天皇のもう一つの只の名は大爲(おほす)と言う。大爲(おほす)とは
文語で言えば「大いに爲(な)す」と言う意味であるが口語で言え
ば「よくする」「よくやる」と言う意味である。つまり大爲(おほす)

>p600

とは「大いに仕事を爲(な)す」と言う意味であり、庶民的に言え
ば「働き者」「仕事(しごと)し」「やり手(て)」と言う様な意味なのであ
る。仁賢天皇は庶民達の中に混って卑しい仕事をしていても
怠けたり手抜きをしたりせずに真面目に一生懸命働いていた
から仲間達が「よく仕事をする人だ」「やり手(て)だ」と言う意
味で「大爲(おほす)」と言っていたのである。だから大脚(おほし)とか大爲(おほす)と
言うのは名前ではないのであり、悪口ではないが庶民達のあ
だ名と言う性質の呼び名だったのである。仲間の者達はこの
方がまさか皇子だとは思わないから気安く「大脚(おほし)」とか「大(おほ)
爲(す)」と言う愛称、しこ名で呼んでいたのである。
　仁賢天皇は若い時に庶民達と一緒に働きながら貧しい生活
を送っていたのである。だから天皇になってからも威張(いば)って
暮らしたりぜいたくをしたりすることはなく庶民的と言うか
平民的な一生を送ったのである。普通は天皇と言えば神の如
くに考えられていたのであり、一般庶民とは違った存在だっ

>p601

たのである。しかし仁賢天皇は神とか天上人(てんじょうびと)と言う様な生き
方をせず一生平民的な生活を送ったのである。だから仁賢天(にんけんてん)
皇(のう)と言う諡(おくりな)は「仁(じん)にして賢明なる天皇」と言う様な意味では
ないのである。仁賢(にんけん)は人間(にんげん)つまり人(ひと)と言う意味であり、神で
はない人間天皇(にんげんてんのう)と言う意味だったのである。人間と言う言葉
には中国語系の人間と南方系の人間と二通りあるのであり、
仲間とか社会を意味する場合と人(ひと)つまり英語のピープルと同
じ意味とがあり、仁賢天皇の人間(にんけん)は単なる人と言う意味の人間(にんげん)
なのである。
　古事記も日本書紀も市辺押磐皇子(いちべのおしばのみこ)が殺された時億計王(おけのみこ)と弘(をけ)
計王(のみこ)の二人が逃げたとしているが実際には財皇女(たからのひめみこ)と財皇子(たからのみこ)の
二人が帳内日下部連使主(とねりくさかべのむらじおみ)らに連れられて逃げたものを、後世
億計王と弘計王の二人と言うことにしてごまかしたのである。
そして更に億計王と弘計王の二人が天皇から都へ迎えられた
時にまだ少年であったかの様な書き方をしているけれども、

>p602

それも大嘘なのである。反正天皇市辺押磐皇子が小泊瀬稚鷦
鷯皇子に殺されたのは４０８年であり、その年に億計王即ち
財皇子は僅か七才の少年だったのであり、姉の財皇女も十才
位の少女だったのである。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-3 第二十七章仁賢天皇財皇子㊦p598-15行～㊦p602-4行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年

[7] mixiユーザー 01月15日 09:37

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-4

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p602
（㊦p602／㊦p593～㊦p614）

>p602-5行～

　しかし武烈天皇小泊瀬稚鷦鷯皇子が死去した４３７年には
財皇子は三十六才になっていたのであり、財皇女も四十才近
い年令になっていたのである。だから財皇子は播磨の国で妃
を迎えたのである。財皇子の妃となった女性が居夏媛(いかひめ)である。
居夏媛(いかひめ)とは近江の国の伊香郡(いかぐん)地方の女性と言う意味であり本
名ではないのである。財皇子は天皇の子であるからひそかに
柴野入杵命の子孫で伊香郡地方を支配していた豪族の妹居夏(いか)
媛を妃に迎えたのである。そして４２５年に財皇子(たからのみこ)と居夏媛(いかひめ)
との間に顕宗(けんそう)天皇興計王(こおけのみこ)が生まれたのである。故に武烈天皇
が死去した４３７年に興計王(こおけのみこ)は十三才の少年だったのである。
　顕宗天皇を興計王(こおけのみこ)と言うのは仁賢天皇と父子で牛飼(うしかい)馬飼(うまかい)を

>p603

していたので二人で牛馬の飼葉桶(かいばおけ)を運んでいたのである。そ
れで父の仁賢天皇は桶王(おけのみこ)、顕宗天皇は桶王(おけのみこ)の子だから小桶王(こおけのみこ)
と言うのであり、小桶(こおけ)を興計(こおけ)と書いて自分の名としたのであ
る。それを日本書紀は弘計と書いて弘計(をけ)と読ませてごまかし
ているのである。
　さて武烈天皇が死去した後瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)は皇太子星川稚宮皇子(ほしかはわかみやのみ)
子(こ)を殺して天皇になったけれども、政情不安から即座に財皇
子を都へ迎えることは危険だったのである。それで自分の天
皇としての地位が固まり安心して財皇子を都に迎えられる日
を待っていたのである。そして二年になってから瑞歯別皇子
は伊予来目部小楯(いよのくめべのをたて)縮見屯倉(しじみのみやけ)へ派遣して財皇子を迎えようと
したのである。日本書紀では伊予来目部小楯(いよのくめべのをたて)が忍海部造細目(おしぬみべのみやつこほそめ)
の新室で億計王を見つけたことになっているけれど
もそうではないのである。
　瑞歯別皇子は財皇子が健在であり、すでに結婚して興計王

>p604

も生まれていることを知っていたからこそ、武烈天皇の皇太子星川稚宮皇子を殺して自分が天皇になったのである。そし
てやっと都へ財皇子を迎える準備が整ったから伊予来目部小
楯を財皇子を迎えるために派遣したのである。だからそれ迄
身分を隠して牛飼馬飼をしていた財皇子はその時始めて仲間
や皆の人々に身分を明かしたのである。それ迄は忍海部造細
目と少数の人々しか財皇子の身分を知らなかったのである。
　履中天皇の三年、４４０年の春正月に財皇子は伊予来目部
小楯らに護られて都へ入り叔父の瑞歯別皇子に迎えられたの
である。その年に財皇子はすでに三十九才になっていたので
あり、父の反正天皇が殺されて以来三十年以上の長い年月を
播磨の国の縮見屯倉(しじみのみやけ)で身分を隠して庶民達の中に混って牛飼
馬飼をして暮らしていたのである。そしてその年の四月に瑞
歯別皇子は財皇子を正式に皇太子に立て、財皇子の子興計王(こおけのみこ)
を皇子としたのである。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-4 第二十七章仁賢天皇財皇子㊦p602-5行～㊦p604-15行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[8] mixiユーザー 01月19日 10:34

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-5

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p605
（㊦p605／㊦p593～㊦p614）

>p605-1行～

　古事記では財皇子(たからのみこ)を播磨の国から迎えたのは市辺押磐皇子(いちべのおしばのみこ)
の妹忍海郎女(おしぬみのいらつめ)、またの名は飯豊王(いいどよのみこ)となっている。忍海郎女(おしぬみのいらつめ)は
履中天皇皇女となっているけれどもそれは大嘘である。反正
天皇皇女となっている財皇女(たからのひめみこ)または高部皇女(たかべのひめみこ)が市辺押磐皇子
の子となっている忍海飯豊靑尊(おしぬみいいどよあをのみこと)、飯豊女王(いいどよのひめみこ)、忍海部女王(おしぬみべのひめみこ)など
と様々に呼ばれているのである。そして更に飯豊天皇(いいどよのすめらみこと)とも呼
ばれているのであり、飯豊天皇は葛城の角刺宮(つのさしのみや)で国を治めた
と思わせる様なことを書いているのである。しかし武烈天皇
が死去した後は瑞歯別皇子が即位したのであるから財皇女が
葛城の山の中の角刺宮(つのさしのみや)で天皇として即位したと言う可能性は
殆どないのである。財皇女は弟の財皇子が播磨の国で健在で
あることを知っていたのである。更に財皇女は瑞歯別皇子の
姪であり、瑞歯別皇子が財皇子を迎えて天皇にしようと言う
つもりであることも知っていたのである。だから瑞歯別皇子
が天皇になっているのに財皇女が更に天皇になるはずはない

>p606

のである。
　財皇女(たからのひめみこ)のことを飯豊女王(いいどよのひめみこ)と言うのは良い意味ではないので
ある。飯豊(いいどよ)とは夜鳥の「ふくろう」のことである。梟(ふくろう)は昼は
寝て夜活動する鳥である。財皇女は葛城の忍海部造の家に保
護されていたのであるが、用事があってどこかへ行く時に人
に顔を知られて武烈天皇らに襲われる危険があるために、昼
は外出せず、もっぱら夜出歩いていたのである。それで財皇
女のことを世間の人が飯豊女王(いいどよのひめみこ)と言ったのであって、これは
名前ではなくあだ名である。今でも昼は寝て夜働く人々のこ
とを蝙蝠(こうもり)や梟(ふくろう)にたとえるのと同じことである。
　さて財皇子は都へ迎えられて皇太子となってから武烈天皇
皇女春日大郎皇女(かすがのおほいらつのひめみこ)を妃に迎えることになったのである。それ
は瑞歯別皇子が武烈天皇小泊瀬稚鷦鷯皇子の系統の人々とも
和睦して国内の平和を守ろうと言う目的ですゝめたものと思
われるのである。履中天皇瑞歯別皇子は星川稚宮皇子を殺し

>p607

たのであるからそのまゝでは武烈天皇の血統は絶えてしまう
ことになる訳である。それで武烈天皇皇女春日大郎皇女(かすがのおほいらつのひめみこ)を財
皇子の妃に迎えることによって武烈天皇の血統を絶やさない
様にしようと考えたのであり、それと共に武烈天皇の系統の
人々とも和睦しようとしたものと思うのである。
　春日大郎皇女は武烈天皇小泊瀬稚鷦鷯皇子と春日和珥臣深(かすがわにのおみふか)
目(め)の娘童女君(をみなぎみ)との間に生まれた皇女である。春日大郎皇女の
生年は正確なことは判らないけれども、武烈天皇の八年、４
２２年以後に生まれたことは確かである。それは星川稚宮皇
子の生年が４２２年以後であり、春日大郎皇女は星川稚宮皇
子よりも後から生まれたことになっていることから判断出来
るのである。私は春日大郎皇女が生まれたのは武烈天皇の十
年以後、大体４２５年頃であると考えるのである。４２５年
生まれとすると武烈天皇が死去した４３７年に十三才になっ
ていたことになる訳である。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-5 第二十七章仁賢天皇財皇子㊦p605-1行～㊦p607-15行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[9] mixiユーザー 01月24日 10:34

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-6

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p608
（㊦p608／㊦p593～㊦p614）

>p608-1行～

　そして仁賢天皇と春日大郎皇女とが結婚したのは４４０年
以後と断定出来るのである。履中天皇瑞歯別皇子が死去した
年は４４２年であり、その翌年４４３年に仁賢天皇財皇子が
即位したのである。故に仁賢天皇と春日大郎皇女とが結婚し
たのは４４２年か４４３年と考えて間違いないのであり、４
４３年に仁賢天皇は四十二才だったのであり、春日大郎皇女
は大体十六才から十八才位迄の年令だったものと思われるの
である。仁賢天皇と春日大郎皇女との間に生まれた子は日本
書紀では高橋大娘皇女(たかはしのおほいらつのひめみこ)、朝嬬皇女(あさづまのひめみこ)、手白香皇女(たしらかのひめみこ)、樟氷皇女(くすひのひめみこ)、
橘皇女(たちばなのひめみこ)、小泊瀬稚鷦鷯皇子(をはつせのわかさざきのみこ)、眞稚皇女(まわかのひめみこ)の七人となっている。
また古事記では高木郎女(たかぎのいらつめ)、財郎女(たからのいらつめ)、久須毗郎女(くすびのいらつめ)、手白髪郎女(たしらかのいらつめ)、
小長谷若雀命(をばつせのわかさざきのみこと)、眞若王(まわかのみこ)の六人となっているのである。
　しかし高橋大郎皇女(たかはしのおほいらつのひめみこ)は春日大郎皇女(かすがのおほいらつのひめみこ)のまたの名であって仁
賢天皇の皇女ではないのである。また手白香皇女(たしらかのひめみこ)と橘皇女(たちばなのひめみこ)も
仁賢天皇の皇女ではないのである。更に眞稚皇女(まわかのひめみこ)は皇子なの

>p609

である。更に仁賢(にんけん)天皇と春日大郎皇女(かすがのおほいらつのひめみこ)との間に生まれた子は
朝嬬皇女(あさづまのひめみこ)と樟氷皇女(くすひのひめみこ)、また小泊瀬稚鷦鷯皇子(をはつせのわかさざきのみこ)は仁徳天皇皇子
であり、允恭天皇(いんぎょうてんのう)皇子となっている雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)大泊瀬幼武皇子(おほはつせのわかたけるのみこ)
ともう一人継体(けいたい)天皇が仁賢天皇皇子なのである。更に仁賢天
皇の皇女は朝嬬皇女(あさづまのひめみこ)と樟氷皇女(くすひのひめみこ)の二人であり、皇子は雄略天(ゆうりゃくてん)
皇(のう)大泊瀬幼武皇子(おほはつせのわかたけるのみこ)と継体(けいたい)天皇の二人であり、雄略天皇と継体
天皇は双児の皇子だったので將来皇位継承の争いが起こるこ
とを心配して継体天皇を三国君(みくにのきみ)の処へ里子(さとご)に出したのである。
しかし雄略天皇大泊瀬幼武皇子に世嗣ぎの皇子が生まれなか
ったので双児の兄弟で里子に出されていた継体天皇を呼び戻
して雄略天皇の後継者としたのである。古事記で眞若王(まわかのみこ)とな
っているのが雄略天皇なのである。
　また仁賢天皇妃となっている和珥臣日爪(わにのおみひつめ)の娘糠君娘(あらきみのいらつめ)は仁賢
天皇の妃ではないのであり、糠君娘(あらきみのいらつめ)が生んだことになってい
る春日山田皇女(かすがのやまだのひめみこ)は仁賢天皇の皇女ではないのである。故に仁

>p610

賢天皇の皇子と皇女は居夏媛(いかひめ)との間に生まれた顕宗(けんそう)天皇興計(こおけの)
皇子(みこ)と春日大郎皇女(かすがのおほいらつのひめみこ)との間に生まれた朝嬬皇女(あさづまのひめみこ)、樟氷皇女(くすひのひめみこ)、
雄略天皇大泊瀬幼武皇子、継体天皇の五人だったのである。
そして顕宗天皇の生年は４２５年、朝嬬皇女の生年は４４４
年頃、樟氷皇女の生年は４４７年頃、雄略天皇と継体天皇の
生年は４５０年だったのである。
　仁賢天皇は４４３年に即位し、その年に宋へ遣使したので
ある。宋書には文帝の元嘉二十年に倭国王済が貢献し、安東(あんとう)
將軍(しょうぐん)倭国王(わこくわう)の称号を与えたと記録せられている。倭国王済(さい)と
は仁賢天皇のことであり、仁賢天皇が上表文に自己の名であ
る財皇子(たからのみこ)の財(さい)の字を済(さい)に書き変えて署名したから倭王済(さい)と記
録せられているのである。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-6 第二十七章仁賢天皇財皇子㊦p608-1行～㊦p610-12行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[10] mixiユーザー 01月27日 09:52

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-7

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p610
（㊦p610／㊦p593～㊦p614）

>p610-13行～

　更に仁賢天皇は九年、４５１年、文帝の元嘉ニ八年にも遣
使しているのである。この時には安東將軍倭国王の称号に更
に支持節(しじせつ)都督倭(ととくわ)、新羅(しんら)、任那(みまな)、加羅(から)、秦韓(しんかん)、慕韓六国(ぼかんろっこく)諸軍事(しょぐんじ)の

>p611

称号が追加されているのである。宋の文帝が何故倭(わ)、新羅(しんら)、
任那(みまな)、加羅(から)、秦韓(しんかん)、慕韓(ぼかん)六国諸軍事の称号を与えたのかと言
うと新羅王家の祖は神武天皇の兄稻飯命(いないいのみこと)であり、任那(みまな)諸国の
中にも稻飯命の子孫の国があり、その頃加羅(から)、秦韓(しんかん)、慕韓(ぼかん)の
三国が独立国と認められていたかどうかは判らないが、それ
らの国々が倭人の国であることは中国の王朝も認めていたか
らである。それに対して百済(くだら)がその中に加えられていないの
は、百済王家は北朝鮮の高句麗(こうくり)王家(わうけ)と同祖であるから倭人の
国ではなく大和朝廷とは異民族の国だったからである。
　次に仁賢天皇は十八年、４６０年、宋の孝武帝の大明四年
にも遣使しているのである。そして翌４６１年に仁賢天皇は
治世十九年、享年六十才で死去したのである。
　仁賢天皇の治世は十九年だったにもかゝわらず、仁賢天皇
が宋書の倭国王済であることを隠すために治世年数を十一年
に減らし、更に顕宗天皇より後から即位したことにして重要

>p612

なことを殆ど消し去ってごまかしたために不明となってしま
ったのである。
　顕宗紀では顕宗天皇が顕宗天皇が父の市辺押磐皇子が武烈天皇のため
に近江の国の蚊屋野で殺されて遺体をどこへ埋められたか判
らないことを悲しみ、蚊屋野のあたりの老人達を集めて知っ
ている人はいないか尋ねたと言う。すると近江の国の狭狭城(ささきの)
山君(やまのきみ)の祖韓袋宿祢(からふくろのすくね)の娘置目(おきめ)と言う老女が市辺押磐皇子の遺体
を埋めてある場所を知っていると申し出たので案内させてそ
の場所を堀り、市辺押磐皇子と、一緒に殺されて埋められた
帳内佐伯部売輪(とねりさへきべのうるわ)の遺骨を発見し、蚊屋野に陵墓を造ったと言
う。しかしこの話は大嘘である。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-7 第二十七章仁賢天皇財皇子㊦p610-13行～㊦p612-11行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[11] mixiユーザー 01月31日 07:57

『日本の歴史と最後の審判』〈27〉-8(章終)

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十七章仁賢天皇(にんけんてんのう)財皇子(たからのみこ) p612
（㊦p612／㊦p593～㊦p614）

>p612-12行～

　顕宗(けんそう)天皇は４２５年に播磨の国で生まれたのであり、それ
は市辺押磐皇子が殺された４０８年から十七年後のことであ
る。だから顕宗天皇には祖父の市辺押磐皇子のことは話に聞
く丈で記憶はなかったのである。市辺押磐皇子が殺されて埋

>p613

められたことを悲しんで、遺骨の埋められた場所を探したの
は顕宗天皇ではなく仁賢天皇なのである。そして置目(おきめ)の知ら
せで市辺押磐皇子の遺骨を埋り出し、河内の国へ持ち帰って
陵墓を作ったのは仁賢天皇なのである。
　現在の大阪府堺市堺区三国ヶ丘町字田出井にある反正天皇陵、
百舌耳原北陵が即ち磐坂市辺押羽皇子の陵墓であり、それは
仁賢天皇の治世になってから仁賢天皇が蚊屋野から遺骨を持
ち帰って造ったものである。また市辺押磐皇子の遺骨のあり
かを知らせた置目(おきめ)を顕宗天皇が宮殿の近くに住まわせて恵ん
だと言うのも大嘘であり、仁賢天皇が置目を恵んだのである。
この様な嘘は顕宗天皇が市辺押磐皇子の子であり、仁賢天皇
の弟であると思わせるために念の入った嘘をもっともらしく
書いたのである。
　反正天皇市辺押磐皇子を殺す手引きをしたのは狭狭城山君(ささきのやまのきみ)
韓袋宿祢(からふくろのすくね)だったのである。そして置目は韓袋宿祢(からふくろのすくね)の妹だから

>p614

こそ市辺押磐皇子の遺体を埋めた場所を知っていたのである。
狭狭城山君(ささきのやまのきみ)と言うのは陵部(さざきべ)と同じで陵墓を造ることを職業と
していたのである。そして韓袋(からふくろ)と言うのは｢遺体を納める場
所｣と言う意味であり、韓袋宿祢(からふくろのすくね)と言う名は｢墓造宿祢(はかつくりのすくね)｣と
言う様な職業名なのである。
　仁賢天皇は韓袋宿祢が反正天皇殺しの手引きをした男であ
るから殺そうとしたのであるが、あわれになって命を助け、
墓造りの職業から墓守(はかもり)に身分を堕としたのである。しかし韓
袋宿祢の妹置目が市辺押磐皇子の遺骨を埋めてある場所を知
らせて呉れたことに対して置目を宮殿の近くに住まわせて何
かと恵み、且は置目の兄の罪を許して墓守(はかもり)から再び狭狭城山
君にもどしたのである。

《日本の歴史と最後の審判〈27〉-8(章終) 第二十七章仁賢天皇財皇子㊦p612-12行～㊦p614-12行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）一月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[12] mixiユーザー 02月07日 10:32

第二十八章顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p615

『日本の歴史と最後の審判』〈28〉-1

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十八章顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p615
（㊦p615／㊦p615～㊦p622）

>p615-1行～

第二十八章　顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ)
　すでに述べた如く顕宗天皇は仁賢(にんけん)天皇の皇子であり、仁賢
天皇が播磨(はりま)の国の縮見屯倉(しじみのみやけ)で身分を隠して牛飼、馬飼をして
いた頃に生まれ、幼い時から父の仁賢天皇の手伝いをして牛飼、馬飼をしながら成長したのである。そして仁賢天皇は馬飼、馬飼をしていた頃に仲間の者から大桶(おほおけ)のあだ名で呼ばれ
顕宗天皇は小桶(こおけ)と呼ばれていたのである。それで仁賢天皇は
天皇になってからも自分が貧しい庶民達と共に牛飼や馬飼を
していた時のことを忘れず、国民のために良い政治をしよう
と思って牛馬に飼料を与えるために飼葉桶(かいばおけ)の名を取って桶天(おけのすめら)
皇(みこと)と名乗ったのであり、皇子の顕宗天皇も父の跡を嗣いで自
分も牛飼や馬飼をしていた頃のことを忘れないで国民のため
に良い政治をしようとして桶天皇の皇子だから小桶天皇(こをけのすめらみこと)と名
乗ったのである。
　昔中国から漢字を輸入して用い始めた頃には漢字を現代の

>p616

様な訓(くん)で読む方法はまだ発明されていなかったのである。そ
れで日本語を漢字で書く場合には漢字の意味に関係なく発音
を現代の片仮名や平仮名と同じ様に表音文字の代わりに用い
ていたのである。だから仁賢天皇の場合も桶(おけ)天皇を億計(おけ)天皇
と書いたのであり、顕宗天皇は桶天皇の子だから小桶天皇と
書くべきものを漢字の発音を用いて興計(こおけ)天皇と書いたのであ
る。それを後世に弘計天皇と書き変えてごまかしたのである。
　顕宗天皇は牛飼馬飼の子として生まれ、幼い頃から父の仁
賢天皇の手伝いをして牛馬の世話をして働いていたのである
から庶民階級の人々と同じ様に貧しい生活を送っていたので
あり、天皇になってからも庶民達の貧しい生活を思いやって
ぜいたくをせず質素な生活を送っていたのである。それで後
世になって倹素(けんそ)（顕宗(けんそ)）天皇と言う諡(おくりな)を奉られたのである。
　顕宗天皇は４２５年に播磨国赤石郡の縮見屯倉(しじみのみやけ)で生まれ、
４６２年に三十八才で天皇となったのである。中国の宋書に

>p617

は４６２年、宋の孝武帝(こうぶてい)の大明六年に倭国王済(さい)の世子興(こう)が
貢献(こうけん)し安東將軍(あんとうしょうぐん)倭国王(わこくわう)の称号を授けられたと記録されている。
倭国王興とは即ち顕宗(けんそう)天皇興計皇子(こおけのみこ)のことである。顕宗天皇
は更に４７７年、宋の順帝の昇明元年にも遣使しているの
であり、その年に治世十六年、享年五十三才で死去したので
ある。
　日本書紀は顕宗天皇は仁賢天皇の弟で仁賢天皇より先に即
位し治世三年で死去したと書いているが全くの大嘘である。
古事記では顕宗天皇の享年は三十八才となっているが、そう
ではないのである。顕宗天皇は三十八才で即位して治世十六
年、享年五十三才で死去したのである。古事記は顕宗天皇の
死後仁賢天皇が即位したことは書いてあるが、仁賢天皇の治世年数や享年は書いてないのである。それは書けば嘘がばれ
るから書けなかったのである。
　古事記も日本書紀も顕宗天皇について書いてあることは殆

>p618

ど大嘘である。仁賢天皇の宮は石上広高宮(いそのかみのひろたかのみや)であり、顕宗(けんそう)天皇
の宮は近飛鳥八釣宮(ちかつあすかのやつりのみや)である。石上広高宮は現在の天理市であ
り、近飛鳥八釣宮は現在の奈良県高市郡明日香村である。近
飛鳥八釣宮のあった土地については異論があるが、顕宗天皇
陵の所在地が奈良県北葛城郡香芝町北今市の傍丘磐杯丘陵(かたおかのいはつきのおかのみさざき)で
ある点から考えて高市郡明日香村が本当と言えるであろう。

《日本の歴史と最後の審判〈28〉-1 顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p615-1行～㊦p618-6行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）ニ月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[13] mixiユーザー 02月10日 09:54

『日本の歴史と最後の審判』㉘-2

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十八章顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p618
（㊦p618／㊦p615～㊦p622）

>p618-7行～

　また顕宗天皇皇后は日本書紀では雄朝津間稚子宿祢天皇(をあさづまわくごのすくねのすめらみこと)の
曽孫、磐城王(いわきのみこ)の孫、丘稚子王(おかのわくごのみこ)の娘難波小野王(なにはのをののみこ)となっているが
大嘘である。磐城王は但馬国造迦多遅王(たぢまのくにのみやつこかたぢのみこ)の子であり、但馬橘(たぢまのたちばな)
大郎女(のおほいらつめ)の弟であり、そして磐城王(いわきのみこ)の子丘稚子王(おかのわくごのみこ)が吉備稚媛(きびのわかひめ)や
星川稚宮皇子(ほしかはわかみやのみこ)らと共に焼き殺された城丘前来目(きのおかさきのくめ)と同一人物な
のであり、丘稚子王の娘難波小野王(なにはのおののみこ)が顕宗天皇皇后となった
のである。
　履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)が即位して後、仁賢天皇と皇子の興計(こおけ)
王(のみこ)は都へ迎えられ、仁賢天皇は武烈天皇(ぶれつてんのう)小泊瀬稚鷦鷯皇子(おはつせのわかさざきのみこ)の

>p619

皇女春日大郎皇女(かすがおほいらつのひめみこ)を皇后として迎えたのであり、仁賢天皇の
治世になって数年後に興計皇子(こおけのみこ)は難波小野王(なにはのおののみこ)を妃に迎えたも
のと思うのである。しかし顕宗天皇と皇后難波小野王との間
には皇子も皇女も生まれなかったのである。それで顕宗天皇
の死後、仁賢天皇と春日大郎皇女との間に生まれた大泊瀬稚(おほはつせのわか)
武皇子(たけるのみこ)が天皇となったのである。
　雄略紀二十一年に天皇は百済(くだら)が高句麗(こうくり)に破れたことを聞い
て久麻那利(こむなり)の地を汶洲王(もんすわう)に与えて百済を再興したと書いてあ
るが、それは４７５年のことであり、顕宗天皇の十四年であり
汶洲王を立てて百済を再興したのは顕宗天皇だったのである。
顕宗紀によれば紀生磐宿祢(きのおいはのすくね)が任那(みまな)にあって高句麗(こうくり)と手を結ん
で百済を攻めたことになっているが、それが４７５年に高句
麗の攻撃によって百済の蓋鹵王(かふろわう)らが死去した時のことであろ
うと思われるのであり、紀生磐宿祢(きのおいはのすくね)の悪事の責任を取って顕
宗天皇が百済を再興したものと思うのである。

>p620

　ところで古事記では顕宗天皇が即位する以前の若い頃に平(へ)
群臣眞鳥(ぐりのおみまとり)の子志毘(しび)と歌垣(うたがき)に立って爭ったことが書かれている。
しかし日本書紀では武烈紀で天皇が平群眞鳥臣(へぐりのまとりのおみ)の子鮪(しび)と歌垣
に立って美女を求めて爭ったことになっているのである。で
はどちらが本当であろうか。雄略紀では天皇が即位した時に
平群眞鳥臣(へぐりのまとりのおみ)を大臣にしたことになって居り、清寧紀でも天皇
は平群眞鳥臣を引き続き大臣に任じたことになっているので
ある。しかし日本書紀の雄略天皇と清寧天皇は本当は武烈天(ぶれつてん)
皇(のう)小泊瀬稚鷦鷯皇子(おはつせのわかさざきのみこ)と履中天皇(りちゅうてんのう)瑞歯別皇子(みずはわけのみこ)であり、武烈天皇
の治世二十三年と履中天皇の治世五年で二十八年となるので
ある。故に平群眞鳥臣は二十八年間大臣だったことになるの
であり、眞鳥臣が仮に三十才で大臣になったとしても二十八
年経てば六十才近くになるはずである。

《日本の歴史と最後の審判〈28〉-2 顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p618-7行～㊦p620-13行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）ニ月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

[14] mixiユーザー 02月13日 09:17

『日本の歴史と最後の審判』㉘－3(章終)

　✡ 執筆：平成七年（1995）安原修

第二十八章顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p620
（㊦p620／㊦p615～㊦p622）

>p620-14行～

　更に仁賢天皇の治世が十九年、顕宗天皇の治世が十六年で
三十五年であるから顕宗天皇が死去した頃に眞鳥臣は百才

>p621

前後位の年令にはなっていたと考えなければ年令の計算が合
わないのであり、眞鳥臣(まとりのおみ)の子鮪(しび)が三十才年下であるとしても
七十才位にはなっていたことになるのである。そして日本書
紀の武烈天皇は本当は仁賢天皇皇子雄略天皇大泊瀬幼武皇子で
あり４５０年の生まれであるから顕宗天皇が死去した４７８
年には二十九才だったのである。だから鮪臣は雄略天皇より
四十才位年上だったことになり、とても恋人を奪い合う様な
年令差ではなかったのであり、武烈紀で天皇と鮪臣とが歌垣
で恋人を求めて爭ったと言うのは大嘘である。
　平群眞鳥臣は武内宿祢の子である平群木菟宿祢(へぐりつくのすくね)の子と言わ
れているが平群木菟宿祢は木角宿祢(きのつぬのすくね)と同一人物と言ってもよ
いのである。そして武内宿祢は成務天皇と同じく２９５年の
生まれである。木角宿祢が仮に３３０年頃に生まれたとし、
平群眞鳥臣が木角宿祢の三十才頃に生まれたとすれば生年は
３６０年頃となる。更に鮪(しび)が眞鳥臣の三十才の頃に生まれた

>p622

とすれば生年は３９０年頃となる。
　そして仁賢天皇の生年は４０２年であり仁賢天皇皇子顕宗
天皇の生年は４２５年である。だから鮪(しび)が眞鳥臣の子で眞鳥
臣が木角宿祢の子であるとすれば顕宗天皇袁祁王(をけのみこ)と鮪が恋人
を求めて爭う様な年令差ではないのである。だからこの話は
極めて疑わしいのである。これは仁賢天皇の死後顕宗天皇が
即位したにもかゝわらず、仁賢天皇皇子顕宗天皇を仁賢天皇
の弟としてごまかし、更に弟の顕宗天皇が先に即位したこと
にして中国の歴史に記録されている倭国王済と倭国王興がど
の天皇か判らなくするためにごまかしたのである。また武烈
紀で武烈天皇と鮪が爭ったと言うのは全く問題にならない大
嘘である。眞鳥臣と鮪が横暴なために殺されたのは仁賢天皇
即位以前のことだったのである。また武烈紀は何の関係もな
かった大伴金村連(おほともかなむらのむらじ)を眞鳥臣(まとりのおみ)と鮪(しび)を殺した功臣に祭り上げてご
まかしているのである。

《日本の歴史と最後の審判㉘－3(章終) 顕宗天皇(けんそうてんのう)興計皇子(こおけのみこ) ㊦p620-14行～㊦p622-15行》

　✡ 執筆：平成七年（1995）
　　　　五瀬命正統
　　　　国常立尊分霊.. 安原修(やすはらおさむ)

✡ 記：

令和六年（2024）ニ月
　　　　　　　　　　　　

證明(✡しょうめい)

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