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カレル・ヴァン・ウォルフレンコミュのウォルフレンにもの申す

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 今か20年ほど前、ちょうど大学の卒業式の前日に彼の「日本/権力構造の謎」を完読したことを昨日のことに様に覚えている。
 本当に、衝撃的な本だった。旧内務省の高官ども(特高警察などを指示していた連中)がどのような過程で戦後の権力に生き残り影響力を持っていたか、また青法協が弱体していく過程を本当に細かく解説してくれた本に初めて出会った衝撃は大きかった。(ただし、青法協については樋口陽一の「比較の中の日本国憲法」でも別の角度から分析・解説していますが)
その後、薬害エイズがあり「人間を幸福にしない日本と言うシステム」がベストセラーになり、その著作で彼が改憲論者だった事がわかったので一定の距離感を置いて彼の著作を読むようになっり、その後あまり読まなくなった。
彼の批判者は、彼が西洋の政治思想を基本に置いている考え方だから、こんな考えが出来るので、日本の文化にそぐわない考え方だと良く論じていたことを覚えている。
彼の批判していた者も、彼自身も基本的な事に気付いていなかたのではないかという印象が今はしている。
まず、ウォルフレンの最大の認識の誤りは、ヨーロッパの国々の王室と同じ感覚で天皇制を解釈している点にあると考える。
それは、ウォルフレンの日本人に対する遠慮があったのでは無いか、そうでないならかなりの伝統的なアジアの権力に対する文化に対して理解が浅かったのでは無いかと今は考えている。
明らかに天皇制は人間の内面や道徳心までも支配しかけない宗教の側面があったことについての洞察が彼には抜けている。
彼自身は本当に自由主義的な世界観で生きてこれた人間だから内面から人を支配しようとする文化に対して無頓着だったことは十分推測できる。
実際、彼は彼の批判者に対して(彼の考えは西洋のもので日本文化にはなじまないものだとする論客たちが多数いた)自分は丸山正男や安藤雅昌の影響を受けいていて、ヨーロッパの政治思想家だけの影響で日本を分析しているのでは無いとご丁寧に反論している。
しかし、ヨーロッパの思想の影響しかない人間がなぜ日本の権力構造を分析してはいけないのだろうか、どんな思想であれ、どんな考え方であれその根底に民衆の幸せを願う真摯な思いが有れば思想背景は問われなくても良いはずだ。
要は、彼の批判者たちは、彼が行った分析を愛国者ならもっと早く形にして批判しなければ行けなかったにもかかわらず、それを行ったウォルフレンを排除するこじつけを探し出そうとしていたのである。そんな卑怯どもにいちいち反論すること自体全く時間の浪費であるにもかかわらずそれに時間をさいてミイラ取りがミイラになる状況にウォルフレン事態が落ちいたのである。
彼の批判者は、彼の官僚制度批判が最終的に戦前の天皇制批判や今の現存する天皇制批判に必然的に至ることを一番恐れていたのだ。
彼自体は、天皇制を批判する意図は無かった。むしろ、王室の権威等に対しては保守的な考え方を持っていたため、自分の官僚批判が天皇制批判につながることを嫌がったのだ。
もし改革を今の日本で推進するなら、戦争責任問題、戦前の思想弾圧の責任をしっかり文化の面まで捉えなおし批判しないとこの国は本当の意味で人を大切にできる国にはならないのだ。
ウォルフレンや丸山の分析を踏まえたことで、僕の日本に対する考えたか、この国の形を考える上で本当に大きな影響を与えてくれた。
 しかし、日本の人民はこれだけはっきりとした分析を認識しても行動にどう起こすか委縮している状態が今日も続いている。

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