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「雨のあとに虹」 コミュニティコミュの雨のあとに虹・天門開運術 その4

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「戸田咲耶です。」
咲耶は笑顔で言った。
「私は白金千草です。」
千草は言った。佐野は緊張した表情でふたりを見ていた。千草は佐野を無視しているように見えたが咲耶は黙っていた。
「お願いします。」
佐野が言うと
「早速ですがお部屋を見せていただけますか?」
咲耶は笑顔で言った。
「こちらにお越しください。」
千草は言った。
「失礼します。」
咲耶が言うと
「佐野さんはここで待っていてください。」
千草は佐野を睨むように見て言った。
「はい。」
佐野が言うと
「よろしくお願い致します。」
千草は言った。咲耶は千草に案内されて寝室に入った。

「おかげ様で天門先生の講習会を受けられそうよ。」
みずきは携帯電話を耳に当てて言った。
「それはよかったです。」
俊之は言った。
「高村さんがお願いしてくれたおかげよ。」
みずきが言うと
「大倉さんにお世話になった恩返しの一部ですよ。」
俊之は言った。
「来月からの講習会からしっかり勉強してくるわね。」
みずきが言うと
「大倉さんも風水で多くの人を幸福にしてあげてください。」
俊之は笑顔で言った。
「風水は奥が深いから覚悟して勉強するわ。」
みずきは言った。
「頑張ってください。」
俊之が言うと
「ありがとう。」
みずきは言った。俊之は携帯電話の通話を切ると空を見た。彼岸前の青空はどこかに夏を残しながらも秋の気配があった。ベンチに座った俊之が人の気配を感じると
「高村さんの考えを聞かせてください。」
笹川翔太は言った。俊之は公園のベンチに座ったままで後ろを見ると翔太が背中合わせに座っていた。
「問題が起こったみたいだね?」
俊之が言うと
「天門先生の受講生のひとりが大きなミスをしました。」
翔太は言った。
「そのミスは天門先生にご迷惑がかかると思うかい?」
俊之が言うと
「白金千草という女性が風水で化殺してもらったら体調を崩したと訴えています。」
翔太は言った。
「それはまだ水面下の状態だね?」
俊之は確認するように言った。
「はい。」
翔太が言うと
「それは化殺の方法を間違えたのだと思うよ。」
俊之は言った。
「天門先生には鈴木さんから報告を聞いているはずです。」
翔太は考えるように言った。
「今は状況の確認だけに留めてください。」
俊之が言うと
「解かりました。」
翔太は言った。
「いつもありがとう。」
俊之は丁寧な口調で言った。少しの時間だけ沈黙が流れたあとに俊之が視線を後ろに向けると翔太の姿はなかった。

「ここに金属性の物を置きました。」
千草は言った。咲耶は部屋の間取り図を見てから千草が手に持った小さな鉄アレイを見て頷いた。
「はい。」
咲耶が言うと
「ここには観葉植物を置きました。」
千草は言った。
「これも問題はありません。」
咲耶は確認するように言った。
「お彼岸が近いから土に咲いていた花を移動させてはいけないと聞きましたが本当ですか?」
千草が言うと
「私はその話を知りませんでした。」
咲耶は言った。
「お彼岸でも花を移動させて良いのですか?」
千草が言うと
「お墓参りなどで花を移動させますよ。」
咲耶は言った。
「お寺や神社は特別な場所だから大丈夫だと佐野さんから聞きました。」
千草が言うと
「天門先生にも確認してみます。」
咲耶は言った。千草は佐野に対して怒りの感情が少しずつ大きくなっていった。

「戸田さんが確認してくれるのなら安心して任せられるよ。」
天門は珈琲を飲みながら言った。ふたりがいる喫茶店は空いているが先ほどまでは混雑をしていた。お昼が過ぎるとそれぞれが学校や職場に戻って行くために店内のお客さんは少なくなるのだ。
「今頃は白金さんのお宅で佐野さんが施した化殺方法の間違いを確認しているはずです。」
鈴木は言った。
「うん。」
天門が言うと
「白金さんにはまだ大きな影響が出ていないみたです。」
「それはよかった。」
天門が言うと
「はい。」
鈴木は少しだけ安心したように珈琲を口に含んでから言った。
「私の講義を聞いても誤解する人が多いのには対応策が見つからないね。」
天門が言うと
「水槽を置くと効果が上がるのは正しいです。」
鈴木は言った。
「同じ場所に水槽を複数個置いても意味がないよ。」
天門が言うと
「今回がその怖さを顕著に表しています。」
鈴木は言った。
「白金さんの症状を聞いていますか?」
天門が言うと
「身体全体に虚脱感が出て足が浮腫んでいると聞いています。」
鈴木は言った。
「それは水槽の副作用だね。」
天門が言うと
「それに関しては戸田さんが修正化殺をしてくれるはずです。」
鈴木は言った。
「佐野さんは早く効果を出したくて水槽が複数個必要と考えたのだろうね?」
天門がいうと
「発想が単純ですよ。」
鈴木は言った。
「薬の処方と同じで強い力が働くと副作用が大きくなるのを無視してはいけないね。」
天門が言うと
「私からも強く言っておきます。」
鈴木は言った。
「お願いします。」
天門は笑顔で言った。鈴木が安心したように頷くと
「天門先生。」
久美子は天門を見て言った。天門が見ると久美子が笑顔で立っていた。天門が笑顔になると久美子は会釈をした。
「久美子さん。」
天門が言うと
「休憩ですか?」
久美子は言った。
「ゆっくりと珈琲タイムですよ。」
天門が言うと
「久美子さんにはすっかりご無沙汰しています。」
鈴木は言った。
「私こそご無沙汰をしています。」
久美子が言うと
「久美子さんも珈琲を飲みませんか?」
天門は笑顔で言った。

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