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「雨のあとに虹」 コミュニティコミュの雨のあとに虹・Part2 その63

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「俺は何も悪いことをしていないですよ。」
国分は別の取調室で菊池に言った。
「中国マフィアの青い龍との関わりは別だよ。」
菊池は言った。
「他に何か罪があるのですか?」
国分が言うと
「三田人志が自白したよ。」
菊池は淡々とした口調で言った。
「あいつは口が軽いな。」
国分は菊池を睨みつけてから言った。
「やはり君は共犯者だったね。」
菊池が言うと
「こんなのは裁判でひっくり返してやるさ。」
国分は言った。
「検察もバカではないから証拠をきちんと固めてから起訴するはずだよ。」
菊池は言った。

「すっかり遅れました。」
立花は俊之と久美子の所まで走って来ると言った。
「お疲れのようですね?」
健春は言った。立花は健春を見てから会釈した。健春も立花に会釈をした。
「まだ時間に余裕があるから大丈夫だよ。」
俊之が言うと
「遅くなりました。」
陽子は言った。陽子は急ぎ足で歩いて来ると健春に会釈をした。
「お疲れ様でした。」
健春は陽子に会釈をしてから言った。
「陽子もさんもゆっくりで大丈夫ですよ。」
久美子が言うと
「私が最後になりましたね。」
直子は荷物を持っ走って来ると健春に会釈をしてから言った。
「皆さんがお揃いですね?」
健春は笑顔で言った。
「翔ちゃんたちは一足早く別の飛行機で帰ったよ。」
俊之は言った。
「そうでしたか。」
健春が言うと
「育子さんは選手団と帰国するからからこれで全員だね。」
俊之は言った。
「お世話になりました。」
陽子は健春に言った。
「こちらこそお世話になりました。」
健春は陽子に言った。
「また近いうちに会いましょう。」
俊之が言うと
「私も近いうちにお会いしたいです。」
健春は言った。
「日本にも来てくださいね。」
久美子が言うと
「ぜひ日本に行って見たいです。」
健春は言った。
「私がご案内しますよ。」
直子が言うと
「ありがとうございます。」
健春は言った。
「総武遊園地にも来てくださいよ。」
立花が言うと
「ぜひお伺いします。」
健春は言った。
「李先生や大輪さんにもよろしくお伝えください。」
俊之が言うと
「私はここで失礼します。」
健春は言った。林が人混みをわけて走って来ると会釈をした。
「ここからは私が案内します。」
林は表情を崩さずに英語で言った。
「林さんは笹川さんに似ていますね。」
久美子は俊之に小声で言った。
「税関を通る必要はありませんのでこちらから飛行機に乗ってください。」
先頭に立った林は歩きだしてから言った。俊之たちは林のあとに続いて歩き出した。

「ミスター高村!」
大輪は大きな声で言った。大輪の声が出発ロビーに響くと俊之たちは立ち止まって大輪の声がする方向を見た。大輪はロビーの2階から身体を乗り出すようにして俊之たちを見ていた。
「大輪さん。」
俊之は大輪と視線を合わせて言った。大輪は親指を立てて笑顔を作ると大きく手を振った。
「大輪さんは日本人が嫌いだったのですね。」
立花は言った。
「私も日本に行きたくなりました。」
大輪は大きな声で言った。
「ありがとう。」
俊之は大きな声で手を振りながら言った。
「お世話になりました。」
久美子は手を振りながら言った。
「また会いましょう。」
立花が言うと
「また中国に来ますよ。」
直子は言った。
「今度は薬師寺さんも連れて来ます。」
陽子が言うと
「ありがとう。」
大輪はさらに大きな声で言った。
「今回はとても素晴らしい旅行だったね。」
俊之は思い返して言った。
「また北京に来てください。」
林は笑顔で言った。
「ミスター高村にもう一度会いたいですね。」
健春は大輪の横で言った。大輪は黙ってサングラスをかけた。サングラスの奥で大輪の目から涙がこぼれるのを健春は見逃さなかった。この瞬間に俊之と大輪だけでなく健春や林までもが共通の何かを感じて友情が芽生えていた。俊之たちを乗せた飛行機は北京国際空港を定刻より15分ほど遅れて新東京国際空港に向けて滑走を離陸した。上昇した飛行機は少しずつ小さくなっていき天空のかなたにひとつの点になった。その点が消えて見えなくなるまで大輪はずっと空を見ていた。健春が大輪を見ると
「日本はとても素晴らしい国かもしれない。」
大輪は小さい声で言った。

桜田が廊下で立っていると岸田が歩いて来た
「官房長。」
桜田は言った。
「今は取調中かな?」
岸田は無表情で言った。
「菊池くんが取り調べをしています。」
桜田が言うと
「解ったよ。」
岸田は言った。岸田は取調室のドアを開けて中に入って行った。
「官房長。」
菊池は岸田の顔を見ると驚いたように言った。
「割り込んですまないね。」
岸田は菊池に言った。
「それは構いません。」
菊池は言った。
「お前は本当に矢島正一さんの自動車に細工をしたのか?」
岸田は三田の顔をを睨みながら言った。
「細工をしたよ。」
三田は岸田に言った。
「罪を犯したら償いをしないといけないよ。」
岸田は三田に言った。三田が黙っていると岸田は襟元を持って三田を立ち上がらせた。
「官房長。」
菊池が言うと
「黙っていないで何か言いなさい。」
岸田は言った。三田が黙っていると岸田は三田を力いっぱい殴り飛ばした。大きな音がして三田が倒れると
「乱暴はダメです。」
菊池は言った。
「官房長も息子さんを殴る時があるのですね。」
桜田はドアの外で言った。

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