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「雨のあとに虹」 コミュニティコミュの雨のあとに虹・Part2 その54

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「青い龍の魯文仁さんですね。」
大輪は言った。健春が大輪の隣で周囲を鋭く凝視していると
「私を知っているのか?」
魯は大きな声で言った。
「私は闘真拳の師範である李和平先生門下の王大輪です。」
大輪が言うと
「同じく陳健春です。」
健春は言った。
「そうだったのか。」
魯が言うと
「その日本人を返してください。」
大輪は言った。
「その日本人が日本の警察と自衛隊で特殊訓練を受けていたのを忘れて油断しましたね。」
健春は翔太を見ながら言った。
「あなたも李先生と我々門下生の中国における立場はお解りのはずです。」
大輪が言うと
「逆らえば国家権力を持って青い龍を潰すと言いたいのかね。」
魯は言った。
「李先生は強引なことをするのが嫌いです。」
健春が言うと
「その覚悟があると言いたいだけです。」
大輪は言った。
「どうしてこの日本人を助けようとするの教えてほしい。」
魯が言うと
「魯さんを放してください。」
健春は翔太に向かって英語で言った。
「その人を放しても大丈夫だと言っているよ。」
俊之は翔太に言った。
「はい。」
翔太は短く言った。翔太がゆっくりと魯を離すと
「どんな会話をしているのですか?」
久美子は心配して陽子に言った。
「英語なら解るけれど中国語までは解らないわ。」
陽子は困惑して言った。

「その人は我々の兄弟子であり弟子の中では闘真拳の最高峰を極めていらっしゃるお方です。」
健春は魯に言った。
「この日本人は企業の経営者だ聞いているのは嘘だったのか。」
魯が言うと
「日本企業の経営者ですが30年ほど前に李先生から1年ほどで闘真拳を極めていらっしゃいます。」
健春は言った。
「そうだったのか。」
魯は悔しそうに言った。
「ミスター高村を救うためならば本当に国家権力で青い龍を潰しますよ。」
健春が言うと
「それは本気で言っているのか。」
魯は言った。
「本気です。」
大輪が言うと
「お互い無益な殺生は避けたらどうでしょうか。」
健春は言った。少しの時間沈黙が流れた。
「解かったよ。」
魯は重い口を開くと言った。
「青い龍のボスは頭の回転が速いですね。」
大輪は言った。大輪と健春の周りに立っている8人の門下生はそれでも緊張を解かなかった。
「その日本人とは近いうちに再会出来る予感がします。」
魯は言った。背を向けて歩き出す魯を確認すると暗がりの中で見えなかった青い龍のメンバーも歩き出した。青い龍のメンバー30人ほどが立ち去ると
「何かあったのかね?」
別の暗がりから別の男は言った。4人の男が走って現れるとその男を護衛するように立っていた。

「林警部補。」
健春は言った。
「夜遅くまで疲れ様です。」
大輪が言うと
「遅れてすまないね。」
林元精は言った。
「わざわざ北京警察の林元精警部補殿にお出でいただくまでもありませんでしたよ。」
大輪は言った。
「特に何もなければ安心出来です。」
林が言うと
「こちらの日本人の方が道に迷われて五輪施設に帰れくなっていました。」
健春は言った。
「それならば我々が日本の方をお送りしましょう。」
林が言うと
「我々も施設に行く用事がありますから送っていきますよ。」
大輪は言った。
「それはすまないね。」
林が言うと
「警部補殿も五輪開催中はお忙しいでしょうからからここは我々にお任せください。」
大輪が言うと
「このお礼はあとでさせてもらうよ。」
林は言った。
「また近いうちに会いましょう。」
健春が言うと
「失礼するよ。」
林は言った。林は周囲を確認するように見た。林は背中を向けて他の3人の警察官と一緒に帰って行った。大輪は林を見ていた。
「ミスター高村。」
健春は英語で言った。
「あなた方は李先生の門下生ですか?」
俊之は言った。
「やっと英語の会話になったわよ。」
陽子は小声で久美子に言った。
「会話の内容を私に詳しく通訳してください。」
久美子が言うと
「私にもお願いします。」
直子は言った。
「我々は李和平先生の門下生です。」
健春は俊之に言った。
「やはりそうでしたか。」
俊之は言った。
「ミスター高村は我々の兄弟子になります。」
健春が言うと
「私は王大輪です。」
大輪は言った。
「私は陳健春です。」
健春が言うと
「僕は高村俊之です。」
俊之は言った。大輪は俊之と視線を合わせると表情が変わった。

「危ない。」
立花は俊之に言った。
「私はあなたを認めない。」
大輪は俊之の顔面を攻撃しながら言った。
「仕方がないね。」
俊之は大輪の攻撃を軽くかわしてから言った。
「卑怯なことをする男ね。」
泰子は怒った表情で言った。
「黙って見ていましょう。」
関口は泰子に言った。翔太は泰子と関口を見るとすぐに視線を俊之に向けた。
「馬鹿なことはやめた方がいいよ。」
健春は言った。
「俺がこいつに負けるはずがない。」
大輪が言うと。
「僕も本気を出すよ。」
俊之は言った。大輪は目の前にいる俊之の腹部に蹴りを入れたが俊之は軽く大輪の攻撃を避けた。俊之は大輪の足に自分の足を絡ませて大輪を転ばせた。大輪が立ち上がろうとすると俊之は拳をこめかみに当てるように寸止めをした。
「高村さんの勝ちです。」
翔太は小さい声で言った。
「俺がこんな日本人に負けるはずがない。」
大輪が言うと
「遠慮しないで攻撃をしてください。」
俊之は言った。大輪は俊之の足を狙ったように見せかけて俊之の後頭部に蹴りを入れたが俊之は無駄なくそれを避けた。俊之は大輪の両目に自分の2本の指を当てて寸止めをした。
「高村さんが荒業に出ましたね。」
翔太は立花に言った。
「少し荒技を使用した方がいいと思ったから反則をしたよ。」
俊之は大輪に言った。
「まだ負けるわけにはいかない。」
大輪は言った。
「僕も最後まで付き合うよ。」
俊之は落ち着いた口調で言った。
「この野郎。」
大輪は大声で言った。
「僕からも攻撃をするよ。」
俊之は言った。大輪は俊之のこめかみに拳を当てに来たが俊之は素早い動きで大輪のみぞおちに拳を当てて寸止めをした。
「勝負あり!」
健春は大きな声で言った。俊之は健春を見た。
「もの凄いアクションシーンでしたね。」
立花は興奮しながら言った。
「冗談を言っている場合ではないでしょう。」
陽子は立花に言った。
「アクション映画を見ているようだわ。」
直子が言うと
「私は心臓が張り裂けそうですよ。」
久美子は俊之を心配して言った。

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