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「雨のあとに虹」 コミュニティコミュの雨のあとに虹・Part2 その53

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「そろそろ出ましょうよ。」
関口は言った。
「早くしないとタイミングを逃しますよ」
泰子が言うと
「順番に落ち着いて逃げてください。」
翔太は言った。泰子を先頭に陽子が続いて直子に久美子の順番で出口に向かって歩いた。そのあとに俊之が続いて立花と関口が続いて最後は翔太である。
「簡単に抜け出せるですね。」
陽子が言うと
「時間をかけて敵を信用をさせていますから大丈夫ですよ。」
泰子は言った。
「慎重に頼むよ。」
翔太は泰子に言った。

「こちらです。」
泰子は言った。俊之たちは順番に手際よく脱出していた。暗がりを歩く時には俊之たちひとりひとりが持つペンライトの明かりだけが夜の闇を照らしていた。直子がつまずくと
「大丈夫ですか?」
久美子は言った。
「私は大丈夫だから久美ちゃんも気をつけてね。」
直子は久美子に言った。
「僕が軽率でしたね。」
立花が言うと
「今は逃げ出すことだけを考えてください。」
俊之は優しく言った。
「足が少し痛くなってきました。」
直子は言った。
「もう少しの我慢だよ。」
俊之は優しく言った。
「この先に自動車を用意してあります。」
関口が言うと
「急いでください。」
泰子は言った。
「足元に段差があるから気をつけてください。」
関口は陽子に言った。
「ありがとう。」
陽子が言うと
「この道は歩き憎いですね。」
直子は言った。
「私の肩に掴ってください。」
久美子は直子を気遣いながら言った。
「僕が自動車をここまで運転して来るよ。」
俊之が言うと
「僕が行きますよ。」
翔太は言った。
「うん。」
俊之が言うと
「任せてください。」
翔太は言った。自動車に向かって翔太が走ろうとした時に大きな照明が俊之たち8人を照らした。周囲の光は眩しかった。
「眩しい。」
立花が言うと
「青い龍に知られていたのか。」
翔太は言った。
「みんなは大丈夫かい。」
俊之は全員を気遣いながら言った。
「私は大丈夫です。」
久美子が言うと
「私も大丈夫です。」
陽子は言った。
「私も大したことはありません。」
直子が言うと
「僕も平気ですよ。」
立花は言った。
「全員無事のようです。」
泰子が言うと
「あいつらにばれてしまいましたね。」
関口は言った。
「このままギブアップは出来ません。」
翔太は照明を睨みつけて言った。

「SITの隊員だったあなたは優秀ですね。」
明かりの中から出て来た男は日本語で翔太に言った。久美子は少し身体に震えが来るのを感じでいたが俊之はすぐに久美子を後ろから支えた。
「大丈夫だよ」
俊之は言った。と久美子は思わず俊之の手を握り締めていた。
「高村社長が乗り切ってくれまます。」
陽子は震えている直子に言った。
「私たちがついています。」
泰子が言うと
「あなたは青い龍のボスですね。」
翔太は男に言った。
「私は青い龍の魯文仁です。」
魯は言った。
「僕たちの行動はあなたたちにばれていたみたいですね。」
翔太が言うと
「少しの間だけあなたたちを手厚くおもてなしをさせていただきます。」
魯は丁寧な口調で言った。

「僕たちを人質にして日本政府に身代金を要求するつもりですね。」
翔太が言うと
「それだけはないですよ。」
魯は言った。
「中国政府にも打撃を与えるつもりですね。」
俊之が言うと
「さすが日本を代表する総武グループのトップは理解力が早いですね。」
魯は俊之を見て言った。
「これは中国の五輪開催に異議を唱えての行動だと思えます。」
俊之が言うと
「その先は知らない方があなたたちのためですよ。」
魯は言った。
「人質は8人も要らないと思いますよ。」
俊之が言うと
「それはどういう意味でしょうか?」
魯は俊之を見たままで言った。
「僕ひとりが人質になれば済むことです。」
俊之が言うと
「何を言うのですか!」
陽子は言った。
「そんなことが出来るわけないでしょう。」
久美子が言うと
「私たちも一緒にいます。」
直子は言った。
「私にも軽率な行動をとった責任があります。」
立花が言うと
「今回は私たちの負けです。」
泰子は言った。
「悔しいですよ。」
関口が言うと
「日本人は信頼関係が強いようですね。」
魯は言った。
「僕は企業のトップとして仲間や部下を守る義務があります。」
俊之が言うと
「そのために生命を差し出す覚悟があなたにありますか?」
魯は俊之から視線を逸らさずに言った。
「それが出来なければ企業のトップを辞めるべきです。」
俊之が言うと
「某国の政治家に聞かせたい話です。」
魯は言った。
「今なら僕ひとりの生命でもそれなりの価値はあるはずです。」
俊之が言うと
「残念ですがみなさんを3日間だけ拘束させていただきますよ。」
魯は言った。俊之たちを照らしていた照明が消えて小さな街灯がひとつだけになり周囲は闇に包まれた。
「悔しいですね。」
翔太が言うと
「あなたたちに危害を加えるつもりはありません。」
魯は言った。闇の中を数人の男たちが歩く気配を俊之と翔太は感じた。闇の中からひとりの男が魯に近づいて行ったが魯は平然としていた。
「これで終わりにしてくれないかね。」
大輪は言った。魯は大輪を見ると素早く避けた。大輪は魯を足で払って転ばせた。素早く10人の男たちが現れると俊之たちや魯を囲んでいた。10人の中に健春がいた。
「今だ!」
翔太は言った。翔太は魯の隙を見て素早く飛び掛って行くと後ろから押さえ込んでいた。
「放しなさい。」
魯は悔しそうに言った。

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