ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

悟×圭×魅×詩 夢のCPsコミュのSS・画・漫画を描いてみませんか?

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント(20)

> 銀の鶴さん
(/□≦、).・゜゜

詩音の魅音への愛に、どうか魅音が気が付いて、幸せに生きていけますように


…早くプレイして、名場面を見たいです。

考えたことない?
『もしも自分がいなかったら。』って。
誰だって一度は考えたことある話だよね。だけどさ〜くだらないと思わない?こんなのただの仮想の話じゃん。
おじさんだったらそんなこと考える暇より貴重なこの時間を楽しんじゃうねぇ!
でもたまに、思う。

私は魅音でいいんだろうか……―。


【ひぐらしのなく頃に】〜護るべきモノのために〜

あはは、なんか私変なこと言ってるね。
私は魅音だよ?園崎魅音。雛見沢分校の委員長にしてゲーム部の部長で園崎家次期党首の、園崎魅音。
だけど私は本物の園崎魅音じゃないんだよね。
本当はね、詩音が魅音なんだ。
ちょっといろいろあってね〜詩音と入れ替わっちゃったんだよ。だから私は、本当は園崎詩音。ややこしいよね?詩音が魅音で魅音が詩音なんて…。
でもね、本来なら詩音なんて人間、いなかった。
園崎家の古いしきたりに『跡継ぎに双子が生まれたならば産湯につける前に絞め殺せ』というのがあって、双子の片方は鬼子だから殺すって決まりがあったんだ。
実際しきたりに則って鬼子の詩音――つまり私が殺されかけた…らしい。
もちろんその時の記憶なんてないよ?生まれたばっかの時なんて覚えてるわけないじゃん。でも実際にこの首に婆っちゃの手がかかっていたと思うと……はは、ちょっと実感わかないね。まぁ当たり前っていえば、当たり前なんだけど。
だからかなぁ〜。自分がいなかった世界をたまぁ〜に考える時があるんだよね。詩音が魅音のまま生きて、学校で圭ちゃんやレナたちと過ごしてて、私がいない世界を…。
だけど何度考えても想像できないや。だって私には、最高の仲間と詩音がいつも側にいるんだもん。毎日が楽しいよ!口先の魔術師の圭ちゃんにお持ち帰りのレナにトラップの沙都子に萌え落としの梨花ちゃん!そして隣には楽しげに笑っている詩音の笑顔…。
きっとこの先も変わらないでみんな愉快に笑ってる。明日も、明後日も。
だけど私のせいで、詩音に鬼子の宿命を背負わせてしまったのは事実で…。これは、私の罪。
私は魅音でいていいのかな…。
…ううん、私は魅音だ。魅音になってしまったのだから、もう取り返しがつかない。
じゃぁ私には、なにができるだろう?
魅音っていう強い立場をもって本当はいなかった私が唯一できること、それは――
「魅音ちゃん、…他の誰かを撃たれたくなかったら一歩前に出なさぁい」
「鷹野!…魅ぃを撃つ気ですか…!」
「だ、駄目だよ魅ぃちゃん…!」
――それは皆を守ること。
「みんな、…動いちゃ駄目だよ。私の後ろに隠れてて」
私は、悟史を守れなかった。仲間なのに、悟史を背中に庇えなかった。それどころか何もできなかった…何もしなかったんだ。それで詩音を…お姉をいっぱい泣かせて、たくさん傷つけた…。
今度こそはきっと守るから。どんなことがあっても、なにになろうとも。
護るから。みんなを、…圭ちゃんを。
「勇敢ね?誰かを撃たれるくらいなら、自分が撃たれようという自己犠牲?」
…本当はね、死ぬのなんていやだ。怖いよ?みんなと会えなくなるなんて、すごく怖い。だけど大切なモノのために使うならこの命なんて惜しくない。
だって私は――
「さぁ、撃ちなよ。その代わり絶対に私に当てな。私以外の仲間に当ててみろ、…あんたを死ぬよりひどい目に遭わせてやるッ!!」――私は、明日をつくるために生きてるから。
ねぇお姉…、ううん、詩音。
私は立派に魅音を果たせているかな?
あなたの誇れる、良いお姉ちゃんでいられたかな?
ありがとうね。魅音でいさせてくれて。詩音でいてくれて。
またきっと、会おうね。

ぎゅっと目を瞑って、私は目一杯両手を広げた。この身を盾に、銃弾を受け止める…!

護るべきモノを守るために…―。

> 銀の鶴さん

やられたらやり返す感じで…(違うだろ)

ちょっと長いです。
ネタばれはなしです。




【ひぐらしのなく頃に】〜犬廻し編〜



目の前に茶色の物体が浮いていた。


「お姉、これ何にみえます?」
立っている私の目の高さに、ぶらんっとこれ見よがしに持ち上げて、詩音がいった。
顔がみえないもんだからなんだかそのこがしゃべってるみたい。
私は言われたとおりに目の前のそれを分析する。
真っ黒な瞳が二つに三角の耳。油揚げのような茶色の毛。サッカーボール二個分弱の大きさで、ぬいぐるみの玩具のようにぱたぱたと尻尾が揺れてる。全体的にこう…ぷよんっと丸っこくて、触り心地も柔らかそう。
見たまんま。これはどうみたって、
「……犬」
はかはかと吐き出す息がちょっと生臭い。
「ぶぅー」
妹は犬の後ろで不正解音を速攻で発した。
ぶぅーって…、
「子供かあんたは」
口を尖らせた詩音の顔が目に浮かぶ。
「ハズレですよ〜お姉。ちゃんとあててくださいな」
犬の頭に顎を乗っけて詩音が顔をだす。あぁ、思ったとおり口を尖らせてる。
しぶしぶもう一度犬に目を落とす。
「…茶色の、子犬」
柴犬っていうんだっけ?成長途中の鼻筋が丸まっていてかわいらしい。
「ぶぅー。ちなみに三回間違えると罰ゲームです」
「いきなり理不尽展開だね」
「降参?」
「……うー…。わかんないよぉ〜なんなのよ、一体?」
どう見たって犬じゃん。
意図がさっぱり掴めない私に妹は、
「正解は圭ちゃんでした」
さらりと正解を口にした。
圭ちゃ……って
「ふええぇぇっ!?この犬が!?」
大絶叫。
詩音はうるさそうに顔をしかめて、
「犬なんて言っちゃダメですよ。圭ちゃんに失礼です」
子犬の足をもってビシっと私を指(足)指した。
私は短く嘆息し、
「詩音〜、さすがにそれはありえないよ」
余裕癪尺で笑ってやった。
どうせ詩音は私で遊ぶ気なんだ。騙そうたってそうはいかないよ。私だっていつまでも妹にからかわれる姉じゃない。こんな見え透いた冗談、ひっかかるもんか!
だいたい人間が犬になるなんて突拍子もないことあるわけないでしょ?
「お姉、」
低い声で呼ばれて、思わずたじろいでしまう。ドスのきいた詩音の声ってこわいんだもん
…。
一呼吸おいて、詩音はまるでひとを殺す算段を練っている時のような気迫でずいっと私に顔を近づけ、
「この雛見沢で、“ありえないなんてことはない”んです」
「いやここ雛見沢じゃないし」
興宮の詩音のアパートじゃん。
学校帰りに任意同行――という名の強制拉致――されたのだった。
私がもっともな事実をいうと「ち、この空気嫁」と小さく舌うちした。
…聞こえてるよ、詩音。
「ではお姉。今日の放課後、圭ちゃんと部活しましたか?」
え、えーっと、今日圭ちゃんは…、
「…早退した」
昼休みにお弁当を食べた後、圭ちゃんいなくなっちゃたんだ。どこにいったのかなー?なんてレナたちと話してたら、知恵先生から圭ちゃんは早退したって聞いたんだっけ。
だから放課後は部活しないで、みんなで帰ったんだ。
「お昼に私も雛見沢にいったんです。そしたら分校に向かう途中でこのこが道に倒れていて…近くに、これが」
そういって詩音が取り出したのは、オットセイのキーホルダーだった。
まぎれもなくそれはレナのお持ち帰りターゲットのひとつで、この世にひとつしかない、圭ちゃん自作のキーホルダー。
「これだけじゃないんです。この犬、圭ちゃんの制服の上で丸まっていたんですよ?弱っているようだったからアパートに運んで面倒見てたんですが、…その状況を、どう説明するんですか」
上目づかいで困った表情を浮かべる詩音。
状況証拠は揃ってる。揃ってる、んだけど…。
詩音の腕に収まっている子犬をまじまじとみてみた。
口角を上げて真っ赤な舌をぺろんっとだしてて、ちょこんっと詩音の腕のなかで大人しくしている。
これが…圭ちゃん?
この人畜無害な可愛い小動物が?
訝しく思ってる私を、子犬はくりっとしている瞳でジッと見つめていた。瞳が濡れたようにうるうるっとしていて、…心なしか助けを求めてるような情けない顔だ。
まるで無言で何かを訴えているみたい。
「で、でもなんで圭ちゃんが犬なんかに?」
「オヤシロサマの祟りなんじゃないですか。日頃の変態加減がオヤシロサマの目にとまったんじゃないですかね〜?」
圭ちゃんのへんたーいと言いつつ、子犬の鼻先を指でつんつんとつつく。
確かに…それは考えられる。っていうかこんな突飛な事件それしか考えつかないしね?
「だったら…羽入や梨香ちゃんに聞いたほうがいいね」
なんたってふたりは専門家だし。今日はもう遅いから、明日相談してみよう。
「ちなみに圭ちゃんちの親って…」
「夕方から出かけてます。近所のおばさんに明日の夕方までには帰ります、圭一をお願いしますって言ってたそうですよ。なので問題なしです」
さすが詩音。周到さに思わず頷く。
息子が犬になったなんて知ったら圭ちゃんちのお母さん失神しちゃうよ。
「じゃぁ明日、梨香ちゃんに聞いてみるよ」
「ぜひそうして下さい。…私的にはこのままでもいいんですけどね〜」
「ちょっ、詩音あんたなにいってんのよ!圭ちゃんがこのままでいいわけないでしょっ」
圭ちゃんが犬だなんてとんでもない。もしも一生圭ちゃんが犬のまんまになちゃったら…どうしよう。
「でも楽しくないですか?従順な犬の圭ちゃんを存分に調教…っくくくく」
「だっだめだめ!ダメだよぉ!圭ちゃんが犬なんて…絶対だめぇーっ」
圭ちゃんが犬なんて…やだやだっ。困るよぅ。
「ふふっ…はいはいわかりましたよ。そういうわけなら、はい」
ぽん、と圭ちゃんを手渡された。
「へ?」
「私、今日バイトなんです。そんなわけだから圭ちゃんの子守り、よろしくです」
「えっ、詩音行っちゃうの?」
圭ちゃんとふたりっきり?
「あれぇー?お姉ったらなにか期待してるんですか?犬の圭ちゃんに?」
「そっそんなわけないでしょ!!」
詩音ってばなんてこというんだ!
「お姉、顔が赤くなってますけど?」
「う、うるさいうるさいーっ。早く詩音はバイトに行っちゃえー!」
ぎゅうぎゅうと背中を押して詩音を玄関に追いやった。
その間にも「はいはいわかりましたよー」なんて子供をあやすみたいに私をあしらってるのがまた腹立たしい。
「あ。そうそう」
玄関まで押しやると、詩音は思い出したようにピンっと人差し指をたて、
「私のもの汚したり壊したりしたら、ケジメ、つけてもらいますからね☆」
振り返ってにっこり微笑んで、可憐に可愛く姉を恫喝。
普通に脅されるよりこわいから、それ…。
バタン。扉が閉まって、玄関にぽつんっととり残された。
「…詩音、いっちゃったね」
腕のなかには子犬の圭ちゃん。
これが圭ちゃんなんて…まだ信じられない。
抱いたままというのも気恥しくて、圭ちゃんを床におろしてあげた。
ところで犬の世話ってなにしたらいいんだろ?
犬なんて飼ったことないし…ただ見てるだけでいいのかな。
圭ちゃんは慣れない場所だからか、ふんふんと床の匂いを嗅いでいる。四本足でぽてぽてと歩く圭ちゃんの姿は犬っぽい。や、まぁ犬なんだけど。
圭ちゃんはリビングのテーブルの足の何が気になるのか、鼻を押し付けるようにしきりに嗅いで――んん?なんだかぷるぷる震えはじめた。この態勢は…。
「けっ圭ちゃんだめっ!ウ○チならこっちでやってー!」
部屋の隅っこにおいてある、段ボールに新聞紙を敷き詰めた詩音お手製の簡易トイレにウ○チングスタイルの圭ちゃんを慌てて置いた。
小さい身体をぷるぷる小刻みに震わせ、いっちょまえに眉間に皺までよせて圭ちゃん(※注:子犬)は力を振り絞って生理現象の塊を産み落とした。
同時に詩音の拷問フラグも乗り越えた。間一髪。危なかった…。
圭ちゃんを脇にどけて、できたてほやほやのブツをのせた新聞紙を慎重にトイレへ持って行って処理していると…今度はびりびりと引き裂く恐ろしい音が聞こえてきた。
振り返ると圭ちゃんが嬉々として雑誌を噛み裂いていた。
「わあぁー!!だめ!だめだよ圭ちゃん!詩音に毛皮剝されちゃうよっ!?」
慌てて圭ちゃんを抱きあげて雑誌から引きはがした。けれど雑誌はぼろぼろなむざんな姿に…。
詩音に古井戸に落とされるまえに持って帰って証拠隠滅を謀ろう、うん。
「圭ちゃぁん…、あんまりいたずらが過ぎると詩音に襟巻にされちゃうよ?」
めっ、と圭ちゃんを軽くたしなめて、荒らされた本棚をざっと見た。そこにあるのは私じゃ手に取らないような可愛らしい雑誌ばかり。そのひとつをとり、なんとなくぱらぱらと捲ってみる。レナが好きそうなひらひらした服の女の子たちが、ページごしに笑いかけている。
詩音って、こんなの読んでるんだ。
ページを捲るたびに、私は詩音との隔たりを感じてしまった。詩音が魅音になるのはできそうだけど、私が詩音になりきれるだろうか。なんだか歳をおうごとに入れ替わりが出来なくなってくるようで……なんか寂しいなぁ。もう詩音になるのは難しいのかな?
詩音がわからなくなりそう…。
パサリ。ぐちゃぐちゃになった本棚から、雑誌に紛れて本が崩れ落ちた。
ん?何これ…。
手にとって題名をみる。
『基礎からはじめる!正しい児童の調教法』
妹がますますわからなくなりました。
監督が貸したに違いない違いない違いないちがいな…っていうかそうであってほしいよ切実に!
詩音がよからぬ道に行っちゃったらケジメつけさせてやるっ。…待てよ?
「もしかしたら圭ちゃん、監督の変な薬を飲んだとか…?」
ありえないことじゃない。なんたって雛見沢の、迷医、監督だし。
明日梨香ちゃんに聞いてダメなら、監督を縛り上げて吐かせてみよう。
妹のためにもそう決心すると、
「くぅーん…」
足元で圭ちゃんの鳴き声がした。
見下ろすとくりっとした瞳と消えそうな高い声で、一心に見つめていた。
「えっ、と…。もしかしておなか、空いてる?ごはん?」
圭ちゃんはぱたぱたと尻尾を振った。ごはん、という単語に反応したらしい。
一応詩音からドッグフードは預かっている。でもドッグフードで大丈夫かな?圭ちゃん人間なわけだし…でもでも、いま犬だから…うーん。
犬でも人間でもよさそうなもの……あ!
「牛乳!」
思いついてピンっと人差し指を立てた。
その間にも圭ちゃんが鳴くから、冷蔵庫から牛乳を取り出して零しながら急いで浅いお皿に注いだ。
「圭ちゃ〜ん。ミルクだよ〜」
ふさふさの巻き尾を揺らして喜ぶ圭ちゃんの前に皿を置くと、待ってましたとばかりに牛乳を飲みはじめた。がつがつとがっつく姿は給食の時と変わらない。
「お腹すいてたんだね」
全部飲み終えた圭ちゃんは、皿を下げようとした私の手をぺろぺろと舐めはじめた。
ひえぇっ!?
「ちょ、ちょちょっと、けけ圭ちゃんっ」
ゆゆゆ指がっ!圭ちゃんがななななな舐め…ッ!
さっき零した拍子に牛乳がついたんだっけ、なんて冷静に考えてる横で私はパニックになった。頭のなかはあたふたしてるのに身体は硬直状態。
滑らかな生暖かい舌の感触が指を何度も這いまわってきて…顔に熱が集まってくる。
けれどあまりにも一生懸命ぺろぺろと舐めてる子犬の姿は可愛いらしくて…。
「…もう、そんなに舐めないでよ」
指がくすぐったい。胸の奥もなんだかくすぐったい…。
ミルクのおかわりをついであげて、がつがつと飲んでいる圭ちゃんの横にごろんっと寝転がった。
なんだか今日は疲れた。
なんたって子犬の世話なんて初めてだったし。でも、悪い感じの疲れじゃない。
子犬の頭から背中をゆっくりと撫でた。茶色の毛並は思ったとおり柔らかくて、心地いい。
こうして、ずっとこのまま撫でていたくなるなぁ……。
でも明日は梨香ちゃんに聞いて…圭ちゃんを元に戻さなきゃ。
圭ちゃんが犬になったっていったらみんなどんな反応するかな…?
沙都子は半信半疑だろうなー…梨香ちゃんは笑っていそうだし…、レナ…。
レナはー…お持ち帰りモードで圭ちゃん抱き絞め殺されるかもね。あはは。
こうして撫でる機会もないぐらいに、明日は賑やかになりそう。

だから…。
せめて今日だけ…いまだけは……――。









「見せたいものって、これのことだったのかよ、詩音」
詩音のアパートに上がりこんだ俺は開口一番にそれをいった。
上がりこんだ、というより、正確には連れてこられたといったほう正しい。
なんたってさっきまでこの部屋の隣の部屋で軟禁状態にされていたのだから。
昼休みにトイレからでると後ろからバチンって音がして、気づいたら痺れた身体でアパートの一室に横になっていた。
詩音に任意同行―という名の新手の誘拐―をされたのは言うまでもない。
「しぃー。圭ちゃん静かに。起きちゃうじゃないですか」
まったくデリカシーがないですねー、と目の前の誘拐犯(愉快犯?)はひそひそといった。
ちょっとムッとしたけど、その通りなのでおなじく小声でひそひそ話す。
「っていうかお前知恵先生になんていったんだよ?」
正義感と生徒への情熱に燃える教師の鑑、知恵先生。その目を盗んで俺を連れ出なんて…どんなトリック使ったんだか。
「あぁ、それは簡単です」


「失礼しまーす。知恵先生〜」
「あら、詩音さん。どうしたんですか?」
「前原圭一はカレーが食べたくなったので家に帰りました」
「カレー退ですね」


………。
「ね☆」
ね☆じゃねーよ。
カレー退ってなんだよ。カレー退って。
「カレー…退出?」
小首を傾げて早退の略語みたいに言わないでください。そんな単語ないから。
「でも、圭ちゃん」
ベッドに腰かけている詩音が視線を横に落とし、ふっと優しげな笑みを浮かべた。
「かわいいと思いません?」
視線の先にはベッドで眠っている茶色の子犬と、寝顔の魅音。
穏やかに寝息をたてる子犬を抱きしめて、魅音は丸まって眠っていた。
その姿は学校でふざけて遊ぶ、男勝りな最高のライバル、とは違っていて…。
「かわいい…」
子犬を抱きしめて眠る魅音なんて、全然想像してなかった。
寝転んでいる魅音は首から肩、肩から腰、腰から足先の曲線は綺麗で、本当に女性らしい華奢なフォルム。なのに寝顔は子供のようなあどけない。
ただでさえ男の保護欲を誘うのに、その際どいアンバンランスさに加えてそこに子犬だなんて反側だ。
なにより。こうも無防備にベッドに横たわっているのは…
「襲いたいと思いません?」
「襲いた…って男の純情弄ぶなー!!」
小声で大絶叫。
「なにいってるんですか、圭ちゃん。滅多にないですよ?年頃の娘と添い寝だなんて。ちょっとそこに横になればいいじゃないですか♪……既成事実つくっちゃえばこっちのものですし」
「なに最後ぼそっと言ってんだこら」
いつのまにやら手にカメラを装備してやがるし。
こいつにだけは油断も隙も与えちゃなるまい。
だけど…。
「…まぁ、なんだ。こういうのも悪くないというか……」
「え?なんですか?」
「な、なんでもねーよっ」
俺はベッドに近づいて、起こさないように、そっと頭を撫でた。
「おやすみ、魅音」
すやすやと眠っている魅音が、少しくすぐったそうに微笑んだ気がした。







葛西の車で帰って行った圭ちゃんを見送って部屋に戻ると、お姉はまだ眠りこけていた。
寝る子は育つというけれど、お姉にはこれ以上育って欲しくはない。特に胸。
それにしても…。
「くす…こんなに抱きしめて寝ちゃって。いまだけは独り占め、って感じですかね」
圭ちゃん役をこなしてくれた子犬を、お姉は大事そうに抱えている。
明日は部活メンバーに圭ちゃんという子犬をお披露目するから、今日だけは独占したかったのだろう。
「圭ちゃんもすみにおけないですね」
子犬をゆっくりとお姉の腕から引き取り、毛布を敷いたゲージに寝かせた。
「今日はありがとう。明日義郎おじさんにいって飼い主をみつけてこようね」
眠たそうにくぁ〜っとあくびをする子犬。
道端に捨てられていたのを拾ってきたのだった。…ちなみに拾ったのは私ではなく葛西ですけど。
くぅくぅ寝息を立てはじめた子犬から離れ、お姉に毛布を被せた。
髪を梳き、幸せそうに緩んでいるその頬を撫でる。
「これでなにか進展すればいいんですけどねぇ〜…。本当に世話が焼ける子なんだから」
圭ちゃんもお姉を“女の子”としっかり再認識したはず。傍からみていてこっちがやきもきしちゃいますよ、まったく…かわいいんだから。

「おやすみなさい、お姉」


無防備な額にキスを贈って、電気を消した…―――――。








…後日。

「はう〜っ!子犬と添い寝の魅ぃちゃんかぁいいよぅ〜☆」
「毎度ありがとうございま〜すっ(これであらたに特製かぼちゃ弁当がつくれます♪)」

子犬と魅音の写真が高値で売買されたそうな。






Fin.
なんて可愛いんだ魅音!!!
そしてナチュラルに誘拐する詩音。。。か、かわいいよ、姉妹思いで、素敵です(棒読みじゃないヨ?)

あ、蛇足ながらに…梨「花」だと思う。
> 晴笑(はる)さん

魅音はかぁいいんだよ!だよ?!(ハァハァ)←落ち着け

膨大な量の文章投下で申し訳ない。
読んでくれてありがとうです♪
それとマイミクの紹介文まで書いてくださり、
ありがとうございました。この場をお借りして、感謝いたします。m(__)m

マイミク紹介文ゲットだぜ!いえーい☆(笑)

漢字変換…うっかりミスが多いのです…たらーっ(汗)

ずっとずっと暗いところでみんなをみていた気がする。

暗くて何も見えないけど、ここではみんながとてもよくみえた。

ここはどこだろう?

気がつくといつもここにいる。
どうしてここにいるんだろう。わからない、わからない…。


暗い底で沈んだり浮いたりしながら、
僕はただ星空をみていた――…


【ひぐらしのなく頃に―カケラの狭間で―】


ここは、暗い。

そして広い。

暗闇ばかりが広がる空間。

いつからこんなところにいるんだろう。

脳みそが羊水に漬かっているような飽和感に、ひどく頭がぼんやりする。はっきりと思い出せない。
わかっているのは遠くで小さな光が瞬いているということだけ。

見上げているとそれはまるで星空のようだった。
他には何もない。自分以外に、ここには何もなかった。
真っ黒な世界に散らばる星光と、まるで水の中を漂っている無力な木の葉みたいな僕。


宇宙ってもしかしたらこんな感じかもしれない。

ここが宇宙なら…僕はどうしたんだろう。
死んでしまったのか?
消されてしまったのか……?



そうだ。沙都子は?



僕は重たく鈍い身体を動かして、光に群がる虫のように、上へ上へとふよふよ漂い星空の中へと這い上がる。
微かに瞬く星たちは、近づくと無数に散らばる氷のようなガラスたちだった。


暗闇に、ガラスの欠片がいくつも浮いていた。


触ると壊れてしまいそうな脆さにホタルのような儚げな光を纏った、ガラスのカケラたち。
テレビ画面みたいにチカチカ光る欠片の間を縫うように漂うと………ひとつのカケラが目に入った。







これは……魅音?




いや、違う。
詩音だ。
魅音の双子の妹で………僕を庇って守ってくれた、気高い女性(ひと)―――。

でも、そんな彼女が、なんで魅音を牢屋なんかに――?




あれ、ちょっと、待って、……なに、…………これ。









詩音が、沙都子を、*してる?










だめだ、だめだよ…。
なんでなんでなんでなんでなんで……ナンデ?


あの醜いおばを僕がやり損ねたから?
僕が悪いものを排除しそこなったから?





ああぁぁ…あぁぁ……。

沙都子……沙都子おぉ!!
詩音んんんッ!!

違う違う違う違う違う!詩音がそんなことするわけがないんだこれは祟りに違いないオヤシロさまのせいなんだ!早く行かないと行かないと……!
待って!待ってくれよ!!
やめるんだ詩音!沙都子をそんなところに捨てないで!!だめだだめだだめだ…!
僕がいかなきゃ僕がやらなきゃ!!
排除するんだおばさんをっ…悪いものを今度こそ消すんだ!沙都子や詩音をっ、みんなを祟りの陰謀から守るんだ!不気味な神さまだって全部みんな跡形もなく僕が消すッ!!消す消す消す消す消ス消ス消ス消ケ消ス消ス消ス消スケスケスケスケスケス……


「だめ…す!離れ…くださ…!」

「さ…くん!さとし…ん!!」

「はやく注射を―――!」











…僕はまた、深くて暗い淵に沈んでく―――……







end.

。゜゜(*ノ△T)

流石は真詩音
素敵だ真魅音

ログインすると、残り6件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

悟×圭×魅×詩 夢のCPs 更新情報

悟×圭×魅×詩 夢のCPsのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング