こども英語落語道場コミュの満員御礼こどもディベート

2010.10.11 第３回こどもディベート　10:00-16:30

落語のコミュですが、まだ、ディベートのコミュがないので、しばらくの間はこちらで報告させて頂きます。

午前

３チームに分かれてインプロ・ゲームで仲間との距離をちょっと縮める。

同時通訳　
Mayuka先生英語で話す→松本道弘先生が日本語に同時通訳
がめらが日本語で話す→松本先生が英語で同時通訳

こどもたちも、おとなの見学者の方々も、目をみはっておられました。
話す内容の打ち合わせはなし。

私は、近年、小学校・中学校でも多用されるようになった「空気読め」という言葉の本当の意味とは何か、その危険性に気づいて、一度考えて欲しい、という話をしました。
日本語独特の表現もほんまにほぼ同時に英語となっていくのにびっくり！

松本先生すごすぎます。

松本先生よりサッカー・ディベートの説明を頂いた。
単に説明だけではなく、面白い話がぽんぽんでてくる。
ちょっと難しい話もあったけど、こどもたちにとって、こんなすごい大人もいるんだな、ってきっと凄い体験になっていると思う。

Mayuka先生から、ルールなどの説明。
チームは、「石」「風」「空」「火」「水」の５つの役割で成り立つ。

サッカーのように、ボールはひとつ。
きちんと相手のチームの話を聞かねば、ボールは２つ増えたり、なげっぱなしになったり、どっか行ってなくなっちゃったりします。仲間で協力して戦います。

お第は、「日本人は蟻に見習うべきだ。」
肯定側と否定側になって戦う。
否定側は「いや、日本人は蜂に見習うべきだ」

３チームは「蟻」「蜂」「蜘蛛」のチームに分かれた。
１回戦は「蟻」vs「蜂」
２回戦は「蜂」vs「蜘蛛」
３回戦は「蜘蛛」vs「蟻」
見ているチームはジャッジの役をします。
メモをとりながら、各チーム員のアティチュードや、内容をしっかりみてジャッジ。
ジャッジの際には、その理由も発言しなければなりません。

難しいけど、大変興味深いお題だ。
蟻の特徴、蜂の特徴。人間にあてはめると、ああ、蟻型人間、蜂型人間、いるいる。

「石」は立論。主張の理由を仲間と相談してきちんと述べます。
「風」は質問力。意見を押し付けるのではなく、的確な鋭い質問、視点を変えた質問をして、石を動かす。
「空」は全体を見渡して何役にでもなってチームを支える役割。今回はおとながmenterとして入り、この役をしました。
「火」は燃える役。論理なんて関係なく、ただ自分の感情をぶつけろ。体験を語れ、怒り、悔しさ、喜び、嫌いな物、好きな物、気持ちを言葉にしろ、感情を燃やしてぶつけろ。
「水」は、全部のまとめ。
立論、質問、感情、いままでのドラマ全部をおさらいして、全部を包み込む。
論理と感情、全てを飲み込んで、自分のチームの主張に穏やかにそしてきっぱりと持って行く。

これを３年生から中２のこどもたち、３６人が立派にやり遂げました。

６時間半。
お昼ご飯中も作戦会議。

ずっと考え続けた。
ずっと考え、考え、相談し、また考え、勇気を出して発言する。
発言した後も、あれでよかったのか考える。
仲間を助けたいのに言葉が出ない。悔しい。
頭ではわかっているのに、意見が言えない。悔しい。
相手の攻撃を聞きながら、納得させられてしまう。
あかん、他の視点はないか、他の攻め方はないか。
頭がおいつかない、悔しい。
勝った、負けた。どちらも嬉しい。どちらも悔しい。
でも自分の役割は果たせた、今まで考えたことないことをいっぱい考えた。
あんなにも人の言葉を必死になって聞いた。
心が燃えた。
ジャッジの番になって、冷静に満っているとわかってきた。
ああ、ああ言えばよかったんだ。あの子は小さいのにすごいなあ。
下を向いて喋っても説得力無いなあ。
あの質問は鋭いなあ。あの火の子の体験には心が動かされるなあ。

ゲームが終わると、みんなで握手。
勝手も負けても、なんだかスポーツの後のような、マラソンの後のような、爽やかな達成感がある。すっきり感がある。みんなが大好きなような気持ちになる。

帰りの電車でも、考える、どう言えばよかったのかな。もっと言えたはずなのに。

どの子も、初めてのことに戸惑い、緊張し、固い表情だったけど、３回戦目にもなると「えい！」と気合いが入っていた。その表情はみるみる変わり、輝き始める。
こどもって、やっぱり凄いな。

こんなに長い間、難しいことを考え続けても、だれない。
どの子も、だんだん集中力が増し、燃えてくる。

本当に凄かった！

終わってからの感想は、「もう一回やりたい！！」

四国や和歌山からも遥々やってきてくれた子どもたちもいました。
多くの見学のおとなの方にも来て頂きました。

運営側としては、色々いたらない点がありました。
次回はきっと改善して、より心地よい空間を作れるように頑張ります。

みなさん、ありがとうございました。

ほんとに楽しかった！！感動した！！
こどもたち、ありがとう！！！

コメント(6)

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[1] mixiユーザー 10月13日 03:31

Kちゃんはおとなしい女の子。

去年、８月。
彼女は第１回目のディベートに参加してくれた。

松本先生が、ディベートのっ説明をしながら、こどもたちに質問をしていった。

「きみは、どう思う？」
Kちゃんは、急に聞かれて、からだがこわばる。
なんにも言えない。下を向いた。

「どうだ？」
松本先生は　Kちゃんをじっと見つめる。

「きみが答えるまで、まってるからね。」
張りつめる空気。

Kちゃんとお母さんの心には、それがささったまま、その日は終わった。

あれから、１年と2ヶ月。
お母さんは、親としてめちゃめちゃ努力されているのを私は知っていた。
何回かディベートの会はあったけど、参加はされなかった。
私の心にも、その時のことが突き刺さったままだった。
失敗体験を積ませてしまったか、トラウマになっていないかな、、、

そして今回、Kちゃんは、お母さんなしで参加。

嬉しかった。
でも大丈夫かな、、、

初めは緊張していたけれど、だんだん元気がでてきた。
発言した。一生懸命考えて、一生懸命発言した。
しかも、大きな声で。
堂々と喋っている。
顔をあげて、声を張り上げている。

十分すぎるリベンジだった。
リベンジのために発言しているのではない、話したいから話しているのだった。

別人かと思った。
奇跡かと思った！

後日、お母さんに電話した。

ディベート、楽しかった、また行きたいって言ってるんだって！
帰宅してから、色々な本を出して読み始めた、ということでした。

なんか、知的好奇心がむくむくでてきたのかな。

Kちゃんと話した。

「kちゃん、凄かったね、ほんまに立派やったよ。凄すぎて、がめらさん、びっくりしたわ。」
自分でも自分じゃないと思うほどだったらしい。
「きっと、自分の中には、もっと凄い自分がまだ隠れてるんちゃう？
また、それを見付けにディベートに来てね。」
「うん！」

Kちゃん、おめでとう！！！

松本先生が言われていた。
「悔しい気持ちは強ければ強いほど、その子は伸びる。」

[2] mixiユーザー 10月13日 03:53

Rくんは、気持ちを言葉にできる男の子

最終戦、終わったときに泣いちゃった。

自分が意見を言っているとき、途中で言葉につまってしまった。

「あと４０秒です。」

タイムキーパーの声。

仲間の子が、たすけ船を出した。
結論をまとめてくれて、時間は終了。

でも、Rくんは、悔しかった。
だからつい涙がこぼれた。

それを女の子にみられた。

帰りの電車。引率の先生に言った。
「僕はもうディベートなんか行かない。」

帰宅しても、お母さんにも何も言わない。
「どうだった？楽しかった？」
「言いたくない。」

引率の先生は、そこまで「悔しい」という気持ちが持ってるのは凄いことだ、と言われてました。

Rくん！頑張れ！！！

[3] mixiユーザー 10月13日 04:19

Eちゃんは大人しい女の子。
私は何回も会っているのに、なかなか話しかけってくれない。
こちらから話しかけると、いつも恥ずかしそうに相づちだけ打つ。

感情表現が苦手。

「蜂」グループになった彼女。
役割はよりによって「火」だ。

お昼を食べながら話した。

「蟻みたいな人間は、コツコツ努力する。仲間と群れて黙々と働く人。
蜂は、独りで飛んで行って餌を探す。危険を感じたら攻撃する。

Eちゃんは、２つのタイプにたとえたら、蟻タイプの人間でしょ？」

私は決めつけてしまった。
彼女は「う、うん」と言ってわずかに首をかしげた。

よく聞くと、蟻みたいな所もあるけど、自分の中には、蜂みたいな所もあるのだと言う。
私は蜂のような人になりたい。

そうか、じゃあ、その気持ちを言葉にしていってみよう。

「今までの経験で、お友達の会話の中に入っていきたいけど、はいれなくて悲しい気持ちになったことがある？」
「うん。」
「誰かに親切にしてあげようと思ったけど、言い出せなくて何もできなかったことは？」
「ある。教科書を見せてあげようと思ったけど、タイミングがわからなくて言えなかった。意見を言おうと思ったけそ、他の子に先に言われて言えなくなったこともある。」

じゃあ、それを言おう。
力を込めて言おう。

私は蜂になりたい！って。
理由も言えたら言おう。
なぜ蜂になりたいのか。

「本当に蜂になりたいの？」「なりたい。」
「このまま、蟻のまま人生を終わりたくないの？」「うん」
「蟻のまま、中学生になり、高校生になり、大人になり、お母さんになり、おばあちゃんになっちゃう人もいる。それじゃあ、嫌なの？」「いや」
「死ぬ時に、蜂になれなかったなあって、後悔するの？蟻は嫌なの？」
「絶対にいや」
「そうか。でも明日、なんかが起きて死ぬかもしれんで。嫌なら、今日、自己変革しよう。大きな声で主張するねん。今日は自分と戦いに来てん。勇気を出して声を出そう。そしたら、変われる。」

彼女の顔は、みるみる変わっていき、その後発布用する内容を黙々とメモしていた。

終わってからのアンケート。
「私は、勇気を出したら自分の気落ちを言える、ということがわかりました。」

彼女、いい顔してた！！！

帰りの電車。
「昨日のUSJより、ディベートのほうが楽しかった。
USJはいつでもあるけど、ディベートはいつでもあるわけじゃない。
今度も絶対に行く。」

[4] mixiユーザー 10月13日 11:05

がめらさん

ありがとうございました！

めっちゃ疲れたけど、めっちゃ充実した時間やったねえ。

こどもたちは、やればできる。
一回戦で風をやった女の子、二回戦で石をやることになった。
「いやや、石はできひん。風がいい。」
と、ちょっと泣きそうに。
「一人でやるんちゃうから。仲間が助けてくれるから。心配せんと、できる、できるて。」
と、背中を押して、手を離した。

二回戦の石、見事にやってのけてくれた。
風の攻撃に対しても、精一杯答えきってくれた。

「先生、やったらできた！石もできた！」
あの輝いた顔、キラキラでピカーン！

この体験を積み重ねて欲しい。
この体験を積み重ねてもらうためには、大人が修行せなあかん。
手の出しどころと引きどころの見極め、これが難しい。
助けるつもりが、潰してしまいかねない。

教えるとは何をすることなのか。
それを学び身につけるには、大人も自分自身がこのキラキラでピカーン！体験をする必要があります。

[5] mixiユーザー 10月13日 16:41

ほんまに！！！
ほんまにそうです。

私はこのディベートのmenter（補佐）をさせてもらって、考えまくりました。
難しい役割でした。ほんまに難しかった。

教えた知識、情報を覚えてもらうこと、これは教育の入り口。

こどもは、知識、情報を使えるようにならなければならない。
自分の力で。

初めて逢う子。
それぞれが、今日のディベートで、お土産を持って帰ってもらうこと。
そのための手助けをすること。

考える力を引き出す。
そのためには、考えるための思考材料をわかりやすい形で手渡す。
考える手順を示す必要があるときは示す。

あとは、彼らを信じる。

彼らは考え始める。
それは、そのように仕組まれたゲームだから。

でも、その考えたことが、チームの勝利に有利なことなのか、わからない。
それに、それをどういう言葉で言ったらいいかわからない。
相手の言っていることがわからない。

手助けは必要。
見守ることも必要。
教えすぎてはならない。チャンスを奪うことになる。
決めつけてはならない。間違った認識を与えることになる。
信じてる、といって、ほったらかしもいけない。

視点を変えてみる訓練。
相手の立場から考えてみる訓練。
自分の主張が正しいか、もう一度、違った視点から見直してみる訓練。

考える。
言葉を使って考える。
イメージを使って考える。
感情で感じる。
論理立てて整理してみる。

ひらめきそうなのにひらめかない。
わかりかえているのに、はっきり認識できない。

そんなこと全てが、とても大切なレッスン。

あ、それって、大人にこそ、大切なことだ。
わたしたち、おとなは、そんなふうに毎日考えることができているだろうか。

それを教えるって、とても重要なこと、とても難しいこと。

自分自身を磨かなきゃ、、
結局それです。

いつもいつも、考えた結果はそこに着地する。

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