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ニッポンコミュの高村智恵子

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古本屋でふと手に取ったのが彼女の紙絵集。
そのころは『智恵子抄』も読んでおらず、
彼女と光太郎のあり方も、人生も、
それがどんな状態で作られたのかも何も知らずにおりましたが、
なんだか強くこころを打つものがありました。

画学生であった智恵子は、平塚らいてうらの主催した
女性が主体となった初めての文芸誌『青鞜』の表紙を描くなど、
未来を期待される新しい女性のひとりでした。
そんな文化活動のなかで、彼女は生涯の伴侶・高村光太郎に出会います。

しかし、光太郎との生活は、彼女に愛だけでなく
表現者としての嫉妬や焦りといった複雑な感情までをも与えます。
事情は『智恵子抄』に詳しいのですが、
彼女はもともと繊細で、脆い人だったのでしょう。
生活の苦渋や、自身の病弱、父親の死、実家の没落…
コンプレックスの上にさらなる現象が重なり、
彼女の精神をむしばんだのでした。

睡眠薬自殺を図ったのち、童女のようになった智恵子は
死へ向かうベッドの上で切絵に熱中するようになりました。
そこには功名心など、ひとかけらもありません。
ただ己と光太郎の喜びのために。
奇しくも、生涯でもっとも純粋な表現の結実でした。

明るい色彩のなかに、狂おしいまでの悲しみがにじむような、
単純なフォルムに、はげしい葛藤の筆致が見えるような…
なにかそんな壮絶なものを感じさせます。

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