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とちぎユースサポーターズネットコミュの【社会起業家紹介】有限会社ドンカメ小久保行雄 氏(代表取締役)[2009年05月13日(水)]

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「環境問題に取り組む」栃木県内の社会起業家へのインタビューを発信します。

ちなみに、21日に社会交流会に来ます!!お時間があれば遊びに来てくださいね。
http://blog.canpan.info/tochigi-ysn/archive/18  


インタビュー日時:2009年4月6日(木曜日)
インタビュー先:有限会社ドンカメ代表取締役 小久保行雄さん
インタビュー者:稲井田、高野、主計


【有限会社ドンカメ会社概要】
有限会社ドンカメは「自然環境と調和し、土づくりを基本にした昔ながらの農」を手本に地力に衰えた農地再生と豊かな土を蘇らせようと始まった生ゴミの循環事業である。生ゴミを堆肥化し、その販売を行っている。地元の学校給食の食べ残しや、地域の商店から出る生ゴミをその原料としている。また、食育や、地域再生の事業なども行っている。


【「ドンカメ」会社名前の由来】
ドンカメとは地道という意味である。農業の基本は土づくりであり、いい土を作るということは時間のかかることである。土には微生物が入っている。その微生物のおかげでできた地道な有機肥料を導入して、土を豊かにするということが大切である。そして時間や手間のかかってできた野菜はその結果である。地道というのは遅くて手間のかかることという意味ではなく、当たり前のこと、そしてあるべき姿を追い求めるということである。

【学校給食を通した食育】
ドンカメがある芳賀町の学校で提供される学校給食の材料のうち、5割は芳賀町の農家によって収穫された野菜が使われている。地域の野菜を子供に食べてもらうということは、子供に農業や自然環境、田畑をリアルに感じてもらうためである。野菜は農家の人の努力、苦労など多くの手を経て子供にわたり、それらのおかげで食べることができるということ、またその給食で出た生ゴミがまた新たな野菜となるという「命の循環」を伝えたいと小久保さんは言う。やはり、子供のうちから、食べ物に感謝すること、興味をもつ事、野菜は生きているということをしっかり教えることが大切だ。
こうした活動のなかで、芳賀町の学校では給食を食べるときに、「この野菜は○○さんが作った野菜です」というように、子供たちが紹介してから食べるという習慣がある。

【事業内容】
・営業の時間帯
営業は月曜日〜金曜日まで、土曜日は月に1回の出社。時間は8時〜17時。
・生ゴミの回収について
一般家庭、商工会約40店舗、公共施設10か所は収集運搬会社によってドンカメに持ち込まれる。月曜、水曜、金曜に持ち込まれる。工業団地(ホンダ技研、ホンダエンジニアリングなど)は収集運搬もドンカメによって行われている。それ以外のカトキチ、カルビー、製麺所は宇都宮の業者が持ち込む。処分契約を行い代金をもらい、収集運搬は別である。
畜産農家は各自で搬入している。
・ゴミの量
芳賀町は年間120トンであり、1日約600〜700キロである。
工業団地からは毎日2トンが回収される。

【回収後の作業工程】
1牛糞、鶏糞、生ゴミにおがくずや、もみがら、草、わら、落葉、剪定枝チップと、生ゴミ混合ピットにて混ぜます。
2プラント棟にて約45日間発酵します。発酵熱は約80度にもなります。
3ふるいきにかけて不純物を取り除きます。
4堆肥舎にてさらに2ヶ月塾成させます。
5ペレット形成機にかけて加工します。ペレット化にすることで堆肥の散布にかかる労力が軽減され、農家がつかいやすくなります。


【堆肥を作る点で重要な点】
堆肥を作る上で重要な点として、腐熟度がある。堆肥を80度に保ち、微生物の力できちんと腐熟させること、その時間をかけることが重要である。初め、1か月半腐熟させ、ふるいにかけて異物を取り除くき、さらに2か月半腐熟させて完成させる。さらに生ゴミには素性の分からないものは入れないという。

【事業を始める際の地域へのアプローチ】
元は、生ゴミ堆肥化による地域再生を行わないかという提案書を行政に提出したことからはじまる。しかし、町ではやらないという答えから、自ら立ち上げようと思い立った。地域へのアプローチはそれほどしていないという。初めは豆腐屋と魚屋からゴミを回収していた。そのうち、同じ商店街のほかの店からも依頼があった。こうして口コミで広がっていった。それから行政からの許可もおり、現在の形となった。

【社員育成について】
社員育成はほとんど行っていないという。扱うものやことを理解し、あまり管理せず、それぞれで動いてもらうようにしているという。いつも笑顔で、いろんなことに気づくことを伝えている。一番働いているのは微生物であり、その微生物にとっていい環境を作ることを手伝うということが重要なのである。
その他、事故が起きないように研修を行なったり、より楽により安全に仕事ができるようにスタッフの間で協議することが大切だと考えている。

【若者自立塾のインターン生に目指すもの】
何がしたいのか、どういう仕事をしたいのかを考えてもらいたい。いろんなことをたくさん経験してほしい。3日坊主は大歓迎だという。もし嫌だと思ったら迷わず次のやりたいことへ向かってほしい。

【なぜこの事業を始めようと思ったのか】
小久保さんはもともとサラリーマンだった。父親の農家の後を継ごうと29歳で退職し、なしと米のあつかう農家となった。自分なりにやりたい農家を考えるうちに有機農法にふれる機会があった。日本全国のそれに関わる人に会いに行くうち、自分なりに勉強、地域のあるべき姿とは何なのかを考えるようになった。地域の中で肥料や食料が自給でき、連携した絆のある地域づくりが必要であり、それがあるべき本来の姿なのだという。
 いずれは自然循環型の日本にならざるを得なく、いつか人々は気付くだろうと小久保さんは言い、この芳賀町をモデルケースとして訴えていきたいも言った。

【ビジネスモデルついて】
収入:4千万円
電気代:月8万円(他の堆肥プラントに比べて少ない)
イニシャルコスト:1億5千万円
スタッフ:5人、うち正社員3人、シルバー1人、ドライバー1人

【この事業を成立させるために苦労した点】
15年まえ、小久保さんがこの事業を提案した頃は、それほどゴミ問題は深刻化してなく、地域の人との意識のギャップを埋めることが一番苦労した点だという。それにともなう焦りはなかったという。

【この事業のやりがいとは】
飲食店を回って生ゴミを回収する時に「ありがとう」や「お疲れ様」という声をもらえるということだそうだ。相手が喜ぶのをみて、自分も喜ぶし、一番嬉しいことだという。また、農家からいい野菜ができたという声を聞くのも嬉しいそうだ。小久保さんはこんなにいい仕事はないという。

【社会起業家を目指す若者へ一言】 
社会を見つめた上で、もっと豊かにするというゆるがない心志が必要である。それがあればあとはチャレンジすることだ。何度もチャレンジするということが大切である。


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