ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

BDについてもっと知りたい!コミュの第34回アングレーム国際BDフェスティヴァル

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 2007年1月25日から28日にかけて、フランスのアングレーム(Angoulême)市で第34回アングレーム国際BDフェスティヴァル(Festival International de la Bande Dessinée d'Angoulême)が開催されます。開催まであと2週間ちょっとということで、フェスティヴァルのホームページに主要な情報が揃っているので、ここらで紹介しておきたいと思います。ホームページはこちら↓
http://www.bdangouleme.com/index.ideal

 何やらいろんなトピックが設けられていて眩暈を覚えますが、肝心なメニューは基本的に左側のカラムに網羅されています。いろんな項目がありますが、「Programme(プログラム)」と「Palmarès Officiel(受賞予定者リスト)」というところに目を通しておけば、OKでしょう。「プログラム」では、展覧会の主要なイベントが紹介されていて、「受賞予定者リスト」では、今年の受賞対象作品としてノミネートされた作品および新設の賞、それから去年の受賞作品が紹介されています。去年の受賞作品については以前にトピックを作りました(http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=4253965&comm_id=424387)。

 具体的にどんなイベントがあるのか、ホームページに則って紹介すると、まずかなり多くの「Exposisions(展示)」があります。
■ 「Le monde de Kid Paddle(キッド・パドルの世界)」〜Midame(ミダム)による同名の児童向け大人気BDをテーマにした展示
■ 「Exposition Universelle de la bande dessinée(BD万国博覧会)」〜世界中の漫画、特にまだあまりよく知られていない地域の漫画の紹介。。
■ 「Les 7 Merveilles de la bande dessinée avec Lewis Trondheim(ルイス・ドロンダイムのBD七不思議)」〜昨年のグランプリにして、今年度の審査委員長ルイス・トロンダイムが企画する展示+イベント。「Les Schtroumpf(レ・シュトゥルンフ)の原画」とか「世界で最も高価な原画」とか「Corto Maltese(コルト・マルテーゼ)とする新世界発見」とか、ちょっとレアな情報を織り込みつつ、普通とは違った視点からBDを眺める試み。会期中の24時間を使って、24人の作家が1枚ずつページを担当し、24ページ分のBDを作る試みもあるそうです。
■ 「Pierre Christin et Valérian(ピエール・クリスタンとヴァレリアン)」〜Mézière(メジエール)との共作『Valérian(ヴァレリアン)』の40周年を記念する展示と2人の対談(?)。ちなみにそのピエール・クリスタンが André Juillard(アンドレ・ジュイヤール)と組んで描いている『Le Long Voyage de Léna(レナの長い旅)』のジャズへのアダプテーションというイベントもあるそうです。ちなみに『Valérian(ヴァレリアン)』はコミュで紹介してます(http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=11915454&comm_id=424387)。
■ 「Archéographie : une exposition de la Maison des Auteurs(図像考古学:作家の家の展覧会)」〜3007年に未来の考古学者たちによってアングレームの遺跡が発見された…というコンセプトで行なわれる展覧会。23人の作品が展示されるようですが、知らない人ばっか… 架空の名前なのか…? 日本人らしい名前もあったりします。とりあえず適当に訳しましたが、「Archéographie」、「la Maison des Auteurs」というフランス語はどう訳すべきなんでしょうね…?
■ 「Exposition Hergé(タンタン展)」〜『タンタン』の作者エルジェの生誕100年を記念した展覧会。「Hergé, du voyage imaginaire au voyage intérieur(エルジェ、空想の旅から内面の旅へ)」という題がついているそうです。作品よりは作者に焦点を合わせた展覧会とのこと。
■ 「Jim Woodring(ジム・ウードリング)」〜『Frank(フランク)』などの作品で知られるアメリカン・オルタナティヴ・コミックの作家。ヨーロッパ初の展覧会とのこと。
■ 「Bernard Pras : création contemporaine et bande dessinée(バーナード・プラス:現代美術とBD)」〜バーナード・プラスという造形作家による漫画を題材にしたインスタレーション。
■ 「Le Salon des éditeurs(出版社サロン)」〜フェスティヴァルに参加する出版社が一同に会し、巨大書店に。同じスペースで、受賞予定作品の展示も行なわれるようです。
■ 「Made in China(メイド・イン・チャイナ)」〜NCACG (China National Center for Developping Animation, Cartoon & Game Industry[中国国立アニメーション・漫画・ゲーム産業振興センター])による活動紹介。日本はこういうことしなくていいのか…?

と、こんなにたくさんの小展覧会があるんですが、これ以外にもさらに小規模な展示がいくつかあったりするようです↓
http://www.bdangouleme.com/programme/index.ideal?type=expo&fiche=12

で、次に「Animations」とか言ってますが、要するにイベントが、これまたいろいろあります。

■ 「Rencontres Internationales(国際交流?)」〜国内外の作家を招き、それぞれの作家に話を聞く機会のようです。講演形式なのか公開討論のような形式なのかよくわかりません。参加予定作家は以下のとおり。【伊】Massimo Mattioli(マッシモ・マティオッリ)、Sergio Toppi(セルジオ・トッピ)、Barbara Canepa(バルバラ・カネーパ)、Allessandro Barbucci(アレッサンドロ・バルブッチ)/【仏】Touïs et Frydman(トゥイス/フリードマン)、Régis Loisel(レジズ・ロワゼル)、Jean-Louis Tripp(ジャン=ルイ・トゥリップ)、Pierre Christin(ピエール・クリスタン)、Jean-Claude Mézières(ジャン=クロード・メジエール)、Blutch(ブリュッチ)/【米】Charles Burns(チャールズ・バーンズ)、Jeff Smith(ジェフ・スミス)、Jessica Abel(ジェシカ・アベル)、Alison Bechdel(アリソン・ベックデル?) 1人(組)の作家につき1時間半とか書いてあるんですが、かなり多いな…
■ 「Concerts de dessins(絵のコンサート)」〜あらかじめ決められてシナリオに基づいて、2人の作家が音楽をバックに即興で漫画を作っていくという試み。マンガ道場(笑)? 2005年のフェスティヴァルから始まったイベントだそうです。有名作家が参加すると書いてありますが、具体的に誰なのかは記されてません。
■ 「Brigitte Fontaine en concert(ブリジット・フォンテーヌ/コンサート)」〜マジ!? って感じですが、ホームページの文章曰く、ブリジット・フォンテーヌの歌詞はしばしばBDの世界を想起させたり、あるいはBDに対する参照があったりするとか… 昨年後半に『Libido(リビドー)』というアルバムが出たので、その宣伝という側面もあるのかもしれません。Amazon.fr でそれぞれの曲のさわりを聴くことができます(http://www.amazon.fr/gp/product/B000I5YRL0/ref=pd_rvi_gw_1/402-1131802-5220135)。思わずアルバム買っちゃいましたが、個人的には随分昔の『Comme à la Radio(ラジオのように)』の方が好きかなあ… アルバム・ジャケットがBD風です。冊子の中身もそんな感じ。コンサートの時には、今回作品がノミネートされている Blutch(ブリュッチ?)のデッサンが会場を飾るとか。
■ 「Espace manga(マンガ空間)」〜500? もの(ってどれくらいだかよくわかりませんが…)スペースを費やしてマンガを紹介。「Sport et manga : les nouveaux romans d’apprentissage(スポーツとマンガ:新しい教養小説)」と題された展覧会や吾妻ひでお『失踪日記』と山本おさむ『わが指のオーケストラ』の原画展示、アニメの放映なんかもあったりするようです。
■ 「Impro BD(即興BD)」〜複数のお笑い芸人とBD作家からなる2チームが、与えられたお題を即興で絵に描き、優劣を観客の審判に委ねるという対決もの。「Concerts de dessins(絵のコンサート)」によく似てますが、グループというところが違うようです。参加作家はFrançois Boucq(フランソワ・ブック)、Jean-Christophe Chauzy(ジャン=クリストフ・ショージィ)、Clarke(クラルク?)、Jean-Claude Fournier(ジャン=クロード・フルニエ)、Edika(エディカ)Mo/cdm(発音不明…)。ブックってこんなこともやるんですねー。
■ 「Wall Strip(壁漫画)」〜横長3コマを基本的な単位とするストリップ(帯)を壁にペタペタ貼って話をどんどん続けていく試み。連歌とか連詩みたいな感じ?

あとはこんなイベントも↓
http://www.bdangouleme.com/programme/index.ideal?type=anim&fiche=9

長いので一旦ここで切ります。受賞予定者リストはまた別に。

* 画像は、左が2007年度のポスター、中がそれを背景にしたルイス・トロンダイム、右が会場マップ。

コメント(51)

>takatakata さん
ありがとうございます! このところ忙しくて全然フォローできてなかったので助かります! 実を言うと僕はまだ『のんのんばあとオレ』を読んでいないので(…)、早速明日にでも読んでみます。マンガ好きとしてはうれしい限りですが、結構昔の作品だけに意外な感じもしますね。他の受賞作などもチェックしてみます。

>Father U さん
水木作品はたしか『のんのんばあ』が初紹介で、他のものはまだ訳されてなかったはずです。翻訳が決まってる作品なんかはあるのかな? やはり『河童の三平』などはぜひ訳されてほしいですよね。他にこれはというような作品ってあります?
フランスからの書き込み、お疲れ様でした。『のんのんばあ』は近年の作品で、かなりアシスタントの手が入っていますから…水木作品なら60年代の貸本やコダマプレス版のものがいいのではと思います。それこそ『怪奇死人帳』『墓場の鬼太郎』など、いくらでもありますね。やはり言葉の問題でフランスで紹介されていない作家が多すぎると思うのですよね。
Takatakataさん、報告ありがとうございます。
これをきっかけにヨーロッパにも妖怪ブームがやってくると、それはそれで楽しそうですね。
以前BD研究会でみた(たぶん) Frederik Peetersの「LUPUS」が受賞していましたね。
そういえば今まであった、Prix du dessinなどは、賞の縮小でなくなってしまったのでしょうか?
>天鵞絨さん
書き込みありがとうございます! どっかのインタビューでジョアン・スファールという作家が、『のんのんばあ』はいい作品だと言っていて、フランス人的にどこか惹かれるところがあるのかもしれませんね。扱われているのが民俗的世界ということで、欧米人の異国趣味を掻き立てそうなテーマでもあるし。もっともスファールに関しては、彼自身、かわいいモンスターものを描いていたりするので、それで関心を持ってるのかもしれませんが…

>Father U さん
おすすめありがとうございます! 『墓場鬼太郎』は今、角川文庫に入ってますよね。いい機会なんで、ぜひ読んでみたいと思います。『ゲゲゲの鬼太郎』が仏訳され、その勢いで竹内寛行版『墓場鬼太郎』も仏訳!なーんてことになったら熱いんですけどね…(笑)
既に takatakata さんが最優秀作品賞を紹介してくださいましたが、改めて主要な受賞作をここで紹介しておきます。

■Grand prix de la ville d'Angoulême(アングレーム市グランプリ):
José Muñoz(ホセ・ムニョス)
* なんとちょっと前に紹介したホセ・ムニョスがグランプリ受賞です! ナイスタイミングでしたね。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=13916626&comm_id=424387
ムニョスの紹介文がこちらにあります。
http://www.bdangouleme.com/actualites/index.ideal?action=consulter&id=1035
これによると、ムニョスは既に1978年に「Meilleur Album Etranger(最優秀外国作品賞)」、1983年に『Alack Sinner – Flic ou privé(アラック・シナー―警官あるいは私立探偵)』というタイトルの作品で最優秀作品賞を受賞しているようです。

■Prix du meilleur album(最優秀作品賞):
Shigeru Mizuki(水木しげる)『NON NON BÂ(のんのんばあとオレ)』(Cornélius[コルネリユス]刊)
* 我らが大水木の『のんのんばあ』が最優秀作品賞に選ばれました! ちなみに『のんのんばあとオレ』以外にも『のんのんばあ物語』という短編集もあるんですが、前者の仏訳ということでいいんですかね?

■Les essentiels d’Angoulême(アングレーム最重要作品 *もっとうまい訳がありそうですが…)
Charles Burns(チャールズ・バーンズ)『BLACK HOLE(ブラック・ホール)』(Delcourt[デルクール]刊)
Frederik Peeters(フレデリック・ペータース)『LUPUS(リュピュス)』(Atrabile[アトラビル]刊)
Olivier Ka & Alfred(オリヴィエ・カ&アルフレッド)『POURQUOI J’AI TUÉ PIERRE(僕がピエールを殺した理由)』(Delcourt[デルクール]刊)
Ludovic Debeurme(リュドヴィック・ドゥブールム?)『LUCILLE(リュシーユ)』(Futuropolis[フュチュロポリス]刊)
Emmanuel Guibert - Didier Lefèvre - Frédéric Lemercier(エマニュエル・ギベール&ディディエ・ルフェーヴル&フレデリック・ルメルシエ)『LE PHOTOGRAPHE(写真家)』(Dupuis / Aire Libre[デュピュイ/エール・リーブル]刊)

■Prix essentiels : Révélation(訳不明… 知ってる方、教えてください)
Jerôme Mulot & Florent Ruppert(ジェローム・ミュロ&フロラン・リュペール)『PANIER DE SINGE(猿の籠?)』(L’Association[アソシアシオン]刊)

■Prix du patrimoine(遺産賞):
Touïs & Frydman(トゥイス?&フリードマン)『SERGENT LATERREUR(ラテルール軍曹?)』(L’Association[アソシアシオン]刊)

■Prix découvertes(新発見賞 * 新人賞くらいでもいいのか…?)
□Prix jeunesse 7/8 ans(子ども向け作品[7歳から8歳]賞)」:
Mike Bullock & Jack Lawrence(マイク・バロック&ジャック・ロランス)『Tigres et nounours(トラとクマちゃん)』(Angle comics / Bamboo[アングル・コミックス/バンブー]刊)
□Prix jeunesse 9/12 ans(子ども向け作品[9歳〜12歳]賞):
Bruno Gazzotti & Fabien Vehlmann(ブルーノ・ガゾッティ&ファビアン・ヴェルマン?)『Seuls Tome 1 - La disparition(孤独な人々 第1巻―失踪)* タイトルの訳、全く自信ありません…』(Dupuis[デュピュイ]刊)

■Prix du public(読者賞):
Olivier Ka & Alfred(オリヴィエ・カ&アルフレッド)『POURQUOI J’AI TUÉ PIERRE(僕がピエールを殺した理由)』(Delcourt[デルクール]刊)

■Prix fanzines et Bande Dessinée alternative(ファン雑誌およびオルタナティヴ漫画賞)
『Canicola(カニコーラ)』〜イタリアはボローニャのファン雑誌

これ以外に「Les Prix partenaires(パートナー賞)」というフェスティヴァルの協賛団体が選ぶ賞がありますが、ややこしいので割愛しました。あしからず。受賞作品のリスト+表紙はこちらで見ることができます。
http://www.bdangouleme.com/prixJury/index.ideal?action=nommes&annee=2007
それにしても知らん作品ばっか… もっと勉強せねば…
Prix revelation
一般的に新人賞みたいな賞のことをいいます
で、その後のprix decouverteのほうが何かは不明なのですが、どうも子供向けの賞のようなので、もしかしたら子供たちが初めて触れるBDという意味でのdecouverteかなと思うのです
>Kigalisoupe さん
なるほど、なるほど。ご教示ありがとうございます! 
「NonNonBâ」のLe Prix du meilleur album(最優秀作品賞)受賞に関する記事(仏語)を見つけましたので、アドレスを貼り付けます。

http://www.special.sudouest.com/bd/index.php?/archives/464-Un-manga,-meilleur-album-!.html#extended
仏語版「のんのんばあとオレ」の出版社、コルネリウスの代表者、ジャン=ルイから、月曜日に電話がありました。「受賞直後に重版が決まったよ」と。発行時は、書店からの注文部数が伸びなくて苦戦、と知人を通じて聞いていたので、本当に良かったね!、と思います。たしかに、アングレームがベストセラー作品になかなか賞を出さない、という声は前からありますが、こうやって、市場で目立ちにくい作品に気付いてもらえるいい機会を提供している、とは言えるでしょうね。
なぜ「のんのんばあ」だったのか?
もちろん同時期もしくはその前から「鬼太郎」シリーズの発行を狙っていたフランスの出版社も複数いたわけですが、まず先に1巻もののこの作品のほうが、契約がスムーズに進んだ、とか、いろいろ大人の事情もあるかなと。私は「のんのんばあ」が大好きで、2年ぐらいまえだったかな、マンガへの情熱を燃やして物凄い勢いで探求中だったジャン=ルイに、オススメしておりました。記憶違いでなければ、そもそも、この本が良いよ、と私に教えて下さったのは、川崎ミュージアム時代の細萱さんだったかと。そういや「河童の三平」もおすすめいただきましたね。そして、無事契約にいたった過程では、ジャン=ルイのご友人、浅川さんのご尽力も大きかったのでは、と勝手に想像しております。日本のマンガがフランス語で出版される時は、いろんな繋がりがあるんだなあ、と・・・。
受賞のニュースが嬉しくて、書き込みさせていただきました。おめでとうっ!!
いや、ここまでくるには関係者の手厚いバックアップがあったのかと思い、感動しました。ところで、浅川氏とは、青林工藝社の浅川氏ですか。最近お会いしておりませんが、ご健在で活躍なさっておられる。さすがです。
Father Uさま
コメント有り難うございます。
そう、その浅川さんです。私もご無沙汰してしまっておりますが・・・。
>Lemon.fr さん
リンクありがとうございます! 『ゲゲゲの鬼太郎』が『Kitaro le repoussant』(笑)! なんか違和感ありますが、仏語に訳す上で仕方ないんでしょうね。虫たちのゲゲゲの歌はどう訳されるんでしょう(笑)。妖怪は「Yôkaï」のままで感激しました。アクサン・シルコンフレックスとトレマのせいで、はからずもエグゾティックな雰囲気が醸されていて抜群です。「小豆洗い(小豆とぎ)」が「compteur de haricots rouges」… なんかフランス語だとこ洒落た感じになりますな…(笑) 『マウス』との比較は言い過ぎなんじゃねえのと思いつつ、ここで言われているように、水木作品がフランスにおけるマンガの既成概念を打破し、BD全般のビジョンを広げてくれるものになったらうれしいですよね。  

>natsuko さん
素敵な出版裏話ありがとうございます! コルネリウスの代表の方もきっと喜んでいらっしゃるでしょうね。あまり知られていない海外の文化を自国に紹介するってのは、やっぱり素晴らしい仕事だと思います。BDもそんな感じで紹介できたらいいんですけど… 『鬼太郎』が2月に出るという話ですが、次はぜひ『河童の三平』行ってほしいですね。タヌキがかわいすぎです! まあ『鬼太郎』のねずみ男がどう受け入れられるかも気になるところですが。
勘違い発見。「compteur de haricots rouges」はどうも「小豆はかり」(こんな妖怪いたんだ…)の訳語っぽいですね… そのまんまだ…
とにかく隔世の感があります。2000年の「MANGA展」でも水木作品は紹介したのですが、“妖怪”についてはまだまだかな?と思ってました。3,4年前に五十嵐大介の「はなしっぱなし」をフランス人の知人に推薦したときも、「どれが主人公なの?」「自然そのものが主人公なんだよ」「…!?」と戸惑われていたものです。
今では、五十嵐作品や花輪和一「天水」なども翻訳が出、昨年の「YOKAI展」も評判になったと聞いています(小学館は「犬夜叉」を妖怪マンガではないと言って辞退)。「河童の三平」は誰にでも薦めています。海外版が出たら、野望達成の極みですね。ジャン=ルイには次はぜひ諸星大二郎を!ご遺族がゴーサインを出したので、谷岡ヤスジも売り込みたいです。
椿屋さん!
いやいや、そうなんですよ。S社の諸星大二郎の短編集は、以前に
ジャン=ルイや他の出版社にもオススメ済みでございます。
興味示していたところもあったんですけれど。なにしろ、編集者が気に入っても版権交渉に時間がかかる場合も多々ありますからね。どうかこれからも、良い作品を、皆さんにご紹介くださいませ。結局最後は、個人の情熱がカギになるでしょうから。
natsukoさん
>個人の情熱がカギになるでしょうから
そうですね。フランスに日本の優れた漫画を紹介すると同時に、まだまだ知られていないBDの数々を日本に紹介することに及ばずながら頑張って生きたいと思っています

ショードヴァルさん、お互いがんばろ!
ああ、Blacksad 第3巻なんとかならないかしら……
ええと、
浅川夫妻(奥さんはベアトリス・マレシャルさん)
とは懇意にしております。
彼(と貴田さん)を通じて、「のんのんばあ」の版元
コルネリウスのジャン=ルイ・ゴテさんとは
お知り合いです。
今年の4,5月に来日との情報を得てますので、
ぜひBD研究会にお招きしたいと思います。
さすが、受賞作品の売れ行きはすごいらしいです。
FNACで、「のんのんばあ」は、売り切れ状態です。
フランコ・ベルジュのBDファンには不満な結果のようでしたが、日本人として、鬼太郎世代としてはやっぱり嬉しいですね。
どうやら、アングレームのトロフィーは日本へ?らしいですよ。

http://www.cornelius.fr/blog/index.php?2007/02

『さようなら、ネコちゃん!(涙、涙) 僕ら、君のこと、絶対忘れないから・・・お別れに友達のムッシュー・エティエンヌ・ルシャが撮った君の写真、神々しくぴっかぴっか・・・わ〜ん、わ〜んの号泣。(でもご飯代かかるし、お掃除できないし、しょうがないよね)』

といったコメントの訳でお許しください。
アングレームでは、「妖怪:マンガにおける伝統的な怪物と幽霊」という題名の講演が、エマニュエル・プティーニさんという方によって行なわれたようです。
残念ながら、私は行けませんでしたが・・・

コルネリウスから出ているマンガは、表紙がどれも独特の美学で飾られていてきれいですね。もちろんBDの表紙にもこだわりが感じられて美しいです!(紙の質といい色使いといい)
「第34回アングレーム国際BDフェスティバル」に行ってまいりましたので、私が見たり感じたりした範囲で簡単にご報告いたします。
私にとっては、去年に引き続き2回目のアングレームでした。

今年のアングレームも雪に縁のあった年で、着いてみると道路には凍りついた雪が・・・。
その上、去年に比べて会場の配置が大きく変更されており、出版社のスタンドが集まったサロンは中心街から徒歩25分ほどの場所に設置されていました。
最初はそこに行くまでの道のりに戸惑って時間をロスしてしまい、少しくやしい思いをしました。
ショードヴァルさんが紹介してくださったプログラムをカバーするには、身体が3つくらい必要なところでした(笑)。

今年は、主に講演関係を中心に巡ってみました。

まず、今年のアングレーム目玉ゲストの一人、チャールズ・バーンズへのインタヴュー形式の講演を覗きました。(Prix Essencielを受賞した「ブラック・ホール」の作者です)
とはいっても、最初の15分ほどしか会場にいなかったのですが・・・
この方は、どことなく不思議なオーラを発している方でした。
小さい頃に「タンタンシリーズ」が何冊か家にあり、それを読んだのが彼にとっての最初のBD体験だったと話していました。
バーンズが描く絵のくっきりとした輪郭線は、潜在的なところで、タンタンの線とつながっているのでしょうか?
また、パンク音楽ムーブメントに大きな影響を受けたこと、スピーゲルマンとの交流などについてもお話されていましたが、なんとここでタイムアップ !
用事があって席を離れなければならなかったのが、ものすごく残念でした。
(って、ほとんど何も聞けていませんね)

写真左は、自画像をバックに話をするバーンズ氏(中央)。
次に、「BDは文学とパックスすべきか?」というディベート形式の講演会に行きました。
パネラーは、トニオ・ブナキスタ、ジョゼ=ルイ・ボッケ、ジャック・ドゥ・ルスタル、ジャン=ダヴィッド・モルヴァン、ブノワ・ペータースという、全員が「シナリオ」という職業に関わるメンバー。

ちなみに、パックス(PACS)というのは「連帯民事契約」と訳されるもので、ごく簡単に言うと、「同棲」以上「結婚」以下といった感じのカップル法制です。ゲイの人も、パックスによってなら法的なカップルとなることができます。

このディベート、まず各パネラーの仕事紹介に時間を取り、討論の段階では、ブノワ・ペータースが饒舌に話をまとめるという運びに自然となっていました。

討論のテーマを一言でいうと、「BDで文学を描くときの可能性と限界について」というところでしょか。
1 BDと文学は表現形式が全く異なるので、同じことをするべきではない。
2 むしろ、BDは文学小説とは全く離れたストーリーを展開することができる。
3 ある意味、文学の「高尚さ」とBDとは正反対に位置するものである。
大筋として、このような展開で話が進み、
・文学ではストーリー展開以外にも、雰囲気に厚みをもたせることができる。
・BDはストーリー展開をも含めた、より自由な表現をすることができる。
という感じの地点で、皆が同意していたような気がします。

各自がそれぞれの意見を述べていて、一つのコンセンサスに向って集中してなかったので、なんだか要約するのは難しいです・・・
nessさん、レポートありがとうございます。
今年も雪で大変だったんですね。
講演会と討論会、どちらも面白そうですね。
>3 ある意味、文学の「高尚さ」とBDとは正反対に位置するものである。
っていうのはちょっと意外でもありました。
「高尚さ」という言葉の解釈がどういうものを指しているのか分からないので、なんとも言えないのですが。。。
内容を理解しようと思って読んでいるせいか、作品によってはかなり深い内容の物もあり、感動的であったりもするのですが、果たして絵柄とあいまった部分で自分が感動しているのか?、物語性の方にひっぱられて感動しているのか?、と思う事もあるので、これは個人的にはなかなか面白い意見でした。
そうですね・・・私も「高尚さ」の詳しい定義は分かりませんが、各パネラーから色々な意見が語られた後、まとめ的にペータースの口から出た言葉でした。
「Noblesse」という言葉だったので、「気品」とか「気高さ」とかそんな風にも訳せるかもしれません。

レポートはまだ少しづつ書いてゆこうと思います。
他にも、「シュイッテン&ペータース」の講演や「ブリュッチ&ジェシカ・アベル」の講演、「即興BD」や「ジム・ウードリングの展覧会」なども見てきたので、ご報告いたします。
(適当にお付き合い下さい)

とにかくアングレームは、人の数もイベントの数も、頭がくらくらするくらい大規模で目がまわるようでした!
そういえば、Jessica Abelもアングレーム行ってたんですよね。
今丁度彼女の作品"La Perdida"を読んでるので、報告楽しみにしてます。
迷いながら行かなかった今回のフェスティバル・・・
nessさんの講演会、討論会のレポートを大変興味深く拝読しています。続レポート楽しみにしてます。
ness さん、ご報告ありがとうございます! 今日になってようやく拝読した次第… ここしばらくあまりに忙しすぎてなかなか時間がとれませんでした… ここのところ今回のフェスティヴァルにノミネートされた作品を読んでます。『LES PASSE-MURAILLES(壁抜け人間)』と『POURQUOI J’AI TUÉ PIERRE(僕がピエールを殺した理由)』、それからこれは今回のノミネート作品の1つ前の巻ですが、Gipi(ジピ)の『Les Innocents』、この辺は素晴らしいです。レポートの続き、楽しみにしてますよー。
時間が取れるかな?と思いきや時間が取れず、ご報告の続きが遅れてしまいました。

> Mr. Tさん
私もジェシカ・アベルの"La Perdida"読みました。
読み終わった後、主人公同様に「うーん、一体いつから彼女は道に迷ってしまったのだろう?」と考え込んでしまいました。

>たらまさん
アングレームのフェスティバルは広くてちょっと疲れますが、興味深いイベントが盛りだくさんでした。機会があったら是非とも足を運んでみてください!ただ宿泊施設を確保するのにちょっと苦労する気が・・・

>abeilleさん
なんだか、かーなーり記憶が薄れてしまっているのですが、覚えている限りで報告を続けて行きますね。

>ショードヴァルさん
おお!相変わらず熱心に読まれているのですね。
『僕がピエールを殺した理由』は私も読みたいと思っている作品の一つです。ジピの作品もすごくいいみたいですね。
ちなみに、ジピの公式ブログサイトはこちらです。
http://gipifrance.blogspot.com/
絵が美しいです!

さて、レポートの続きですが、

シュイッテン&ペータース講演は、これもインタヴュー形式で行なわれました。が、なにしろ二人とも饒舌なので、司会者(インタヴュアー)がというよりはお二人が中心になって話を進めていました。講演というよりは、むしろ雑談のような気さくな雰囲気でした。

遅れて会場に入ったので最初の方は聞き逃しましたが、まず聞こえてきた話は、二人にとって「コラボレーション」とは仕事の時だけではないということでした。映画や本を共有したり、一緒に旅行に行ったりすることも含まれるのだそうです。本当に生涯の親友という感じで、言葉がなくても分かり合えるこの親密な関係が、それぞれのインスピレーションやイマジネーションに大きく貢献しているのでしょう。
この二人、方向性の違いで気まずくなったりすることもあるのでしょうか?

シュイッテンのBDでは、よく建築物がコマの中心になっていると言われますが、シュイッテン自身によるとそれは必ずしも本当ではないそうです。「傾いた少女」の中にある背景が真っ白なコマを引き合いに出し、『例えばここでは、少女の感情だけに焦点が当たるよう、建築物を含む背景画を一切排除している』と、人物描写への演出にも気を配っていることを強調していました。
この少女のモデルとしては、シュイッテンの姪っ子に起きた出来事からもヒントを得ているのだそうです。ある日姪っ子が両親とお医者さんに行ったところ、お医者さんに「この子は傾いてますね」と言われたという話が頭に残ってて・・・というようなことを言っていました。

また、二人がプロデュースした「Musee des Ombres (闇の美術館)」展覧会のことにも触れていました。私はこの展覧会のことは全く知らなかったのですが、廃墟と化した美術館という設定の中、半分焼かれたり、靴の踏み跡が残ったりする原画(のコピー)が展示されたようです。美術館という展覧スペース自体も含めた展覧会だったのですね。例えば、展覧会場の壁も焼かれて黒くなっていたり、ひびが入っていたりしており、その壁の切れ目から近未来の世界(もちろんシュイッテンによる絵)が垣間見えたりします。

「アール・ゼ・メチエ」駅に関するエピソードも面白かったです。シュイッテンがRATP(パリ市交通公団)からの依頼を受け、駅構内の完成図を描いて提案したところ、最初はかなりの反発があったということです。理由は「こんなの見たことない」、「適切じゃない」からなのですが、面白かったのは、当時メトロ駅内のゴミ箱の色は《黄色》と決まっていて、シュイッテンが提案したゴミ箱の色が黄色でなかったのも「適切じゃない」理由の一つだったらしいのです。
その後、説得の成果あって工事が始まったものの、工事中は作業が外から見えないように覆われてしまうため、最後までどんな出来になるのか誰にも予想できなかったようです。完成当日、駅構内が一望できるようになった瞬間、シュイッテンの図通りの近未来的な出来上がりに皆がビックリしたとか・・・

写真はアール・ゼ・メチエ (Arts et Metiers)駅構内。
確かにごみ箱は黄色じゃないですね(笑)。

と、こんな感じで、シュイッテン&ピータス講演はまだまだ続きます。
(長いのでいったん中断します)
nessさんの熱いレポートが続いていますね。


You tubeで今年のフェスティバルの様子が見れますよ。

http://www.youtube.com/watch?v=ht16alZDxDo
講演会の合間には、CNBDI内にある「想像の美術館(Les Musees Imaginaires)」にも行ってきました。
この美術館は内装が凝っていて、なんというか・・・ちょっと昔の劇場っぽい雰囲気です。
《BDに登場する動物達》、《色付け》、《BDの様々な流派》など、いろいろなテーマに分けて原画が展示されていました。

また、同じCNBDI内で開催されていたジム・ウードリング(Jim Woodring)の展覧会にも行ってきました。とても小さな展覧会でしたが、サイケデリックかつシュール、時にグロテスクなのにどこかキュートなウードリングの世界で、楽しい時間を過ごすことができました。

写真:ラソシアシオンのスタンドでウードリング氏発見!
「FRANK」にサインをしています。鮮やかな赤いネクタイが印象的でした。
彼の絵は、今年のラソシアシオンのカタログ表紙を飾っています。
You Tubeの映像みました!
とにかく人がたくさんいて、ピーク時はスタンドとスタンドの間を通り抜けるのも一苦労という感じでしたが、その活気を思い出しました。
nessさん
Musee des Ombres(影の美術館)ではなくMusee Desombres(デゾンブル美術館)ですね
先日L'Affaire Desombres「デゾンブル事件」というDVDについて「闇の都市」トピックにてリポート書かせていただきました。デゾンブルと言うのは「傾いた少女」に出てくる画家です。彼が生前住んでた家がデゾンブル美術館となっていたのですが、今は取り壊されてなくなってます。そこを訪れた数少ない人の中にシュイッテンとペータースがいて、彼らはそこで見た不思議な世界に衝撃を受け、自分たちの作品のなかで再現させようとするのですが、もう一度美術館を訪れようとしたら、壊されてなくなっていたので、不確かな記憶をたどって描くことしかできなくなった。それが「闇の都市」だという内容のDVD でした。
話がフェスティヴァルからそれて申し訳ありません
かなり面白い作品だったので、つい
Kigalisoupeさん、ご指摘ありがとうございます!!

彼ら二人についてぜんぜん知識のないまま講演を聞き、書きなぐったメモと記憶を頼りに報告を書いているので、かなり正確さにかけています・・・

Kigalusoupeさんの書かれたレポートも読ませていただきました。グルノーブル美術館に「傾いた少女」のモデルになったデゾンブルの絵が所蔵されているのですね。今度見に行ってみます(展示されているといいな)。
その関係でアール・ゼ・メチエ駅の話も出ていたのですね・・・
すべてが繋がっていて、奥が深いですね。

ただ、お二人の話は、何の知識なく聞いてても飽きないというか、脱線的な話を聞いてるだけでも引き込まれて面白かったです。

彼ら二人の話はまだまだ続くのですが、私はこれを機に二人の作品に興味を持ったという程度なので、続きの部分に関してもご指摘をいただけるとありがたいです!
nessさん
ええとですね
デゾンブル自身もシュイッテンたちの創作の人物なんですよ
だからグルノーブル美術館に行っても絵はないと思いますよ、たぶん
で、シュイッテンの世界の面白さは彼らが創作した世界にそのまま彼ら自身も入っていっちゃうんですよ
ジュール・ヴェルヌとか実在の人物のときどきいるし……
だから、どこまでがこちらの世界でどこからがあちらの世界かの境界が時々わからなくなる
そこが面白いんですけどね
わたしもまだアルバムの方は2冊しか読んでいないのですが、もうすっかりはまってしまっています
またおいおいトピックの方にも書いていきますね
ううーん、そういう構造になってるのですね・・・
私は「傾いた少女」をパラパラめくってみた程度で、彼らの作品はグラフィカルな面にしか注目してませんでした。ここのシュイテンのトピも参考にしつつ、これからアルバムを熟読していこうと思います。
今度の「BDの集い」、とても面白そうで参加できないのがとても残念です・・・

どちらにしろ、講演の続きを書いていこうと思います。
またなにかトンチンカンなことを言っていたら、どうぞご指摘くださいね(笑)。
ショードヴァルさんの熱の入ったレビューを参考にしながら、「闇の都市シリーズ」を何冊か、おもしろくて一気に読んでしまいました。シュイテンがなんと言おうと、彼が描く建築物はやはり素晴らしい!ですね。他の作品も続けて読んでいこうと思います。

さて、シュイテン&ペータースの講演ですが、彼らはその後、会場からの質問に答えながら脱線的に色んな話をしていました。
聞き取れたことを書きなぐったメモを参考に、彼らの言っていたことの一部を書きますと・・・

・ BDフェスティバルで催されるサイン会は「作家と読者の出会いの場で、絵が描かれる過程を楽しめる場」。また、フェスティバルで催される様々なイベントは「BDを色々な方法で生かすことのできる手段」で、「アングレームのような大きなフェスティバルは、つねに進化し続けることが必要なのではないか」と、BDフェスティバルについての考えを少し述べていました。

・ BDはどちらかというと「演劇」に近いが、マンガは「映画」に近いというようなことも、ちらっと言っていました。

・ ペータースはマッケイの「夢の国のリトル・ニモ」を大絶賛しており、特にそのサイズのことについて触れていました。最近デルクール社から出版された復刻本は飲み込まれそうな程大きいのですが(新聞連載当時のオリジナルサイズだそうです)、ペータースは「このサイズには、読む者をダイレクトにその世界に誘い込み、包み込む力がある」と言っていました。

・ 彼ら二人は様々な表現形態を混ぜ合わせるのが好きなようで、「一つの形態にとらわれると、退屈という罠に閉じ込められてしまう。BDには、思っているよりも多くのことを取り込めるキャパがある。BDは、BD以外の表現形態をとり入れた実験的な要素と、BDがすでに確立している要素のせめぎあいの中で進化していく。『こんなのBDじゃない!』と思える時こそが、BDが進化できるチャンスなのだ」とのこと。

・ 再び本のサイズのことについて触れ、「ときにマンガは、作品のクオリティに合ったサイズで出版されてないことがあるような気がする」
等々のことをおっしゃっていました。

まだまだ他の事も、とにかく、とにかく!大量に話されていました。

講演の最後には、シュイテン&ペータースが衣装・シナリオ・舞台装飾を担当した、無声の白黒映画が上映されました。惜しくもタイトルを聞き逃しましたが・・・
メリエス風の映画で、地球にいる孤児の兵士が、月の住人が垂らしたロープに捕まって母なる月に行くというお話しでした。

****************************

ジェシカ・アベル&ブリュッチの講演ものぞいてみました。

主催者側としては、二人の経歴を比較してみると面白いと思ってジョイント講演を企画したようですが、ブリュッチが「うーん、どうだろうね。あんま共通点とかないしね。」と、冒頭でいきなり企画の趣旨に懐疑的だったのが笑えました。

というわけで、経歴にまつわる細かな話がメインとなっていたのですが、その点の詳しいことは端折ります。というか、この講演会、二人とも断片的に話していたので話のつながりを覚えていないのに加えて、自分で書いたメモに意味不明の箇所が多すぎます(涙)。
(次回はレコーダーを用意すべきですね)

ただ、ブリュッチが「毎回ちがう種類のBDを描くのは、ある意味、つねに自分が自分自身から逃れようとしているため。自分が一つの場所に落ち着いてしまうのがこわい」と言っていたのと、ジェシカ・アベルが「絵を描いている時は人物がどんな表情をしているとか、どんな服を着ているとか、そういうことは自然に描写できる。でも、言葉だけで物語を書こうとすると、それらをどういうふうに描写したらいいのか分からなくることが多くて、すごく難しい」と言っていたのが、個人的にはとても印象的でした。

ジェシカ・アベルの公式サイト:http://jessicaabel.com/
ブリュッチについては「BDを知る道具」のトピックでも紹介されている
「La Nouvelle Bande Dessinee : Entretiens avec Hugues Dayez」、Niffle、2002年に詳しく書いてあります。

また、ブリュッチとブリジット・フォンテーヌのジョイントコンサート(ブリュッチが音楽に合わせてデッサンライブをするという企画)の模様がYou Tube (http://www.youtube.com/watch?v=Us7H5yvAQlQ) で見られます。

****************************

また、今年のアングレームの主役、トロンダイムの原画ライブにも行ってきました。
中規模の会場で、トロンダイムが観客を前に原画を描いていくというイベントです。
が、私がついた時にはもう満員状態で、とても会場内に入ることはできませんでした。ちらっと見えた感じでは、トロンダイムはあまりしゃべらずに黙々とデッサンを描いていて、時折ボソボソと何かをしゃべっては皆を笑わせていました。

<写真左:トロンダイムの猫をつけた関係者用タクシーが、アングレーム市内中を走っていました>
<写真中央:左奥に見えるのが、作画中のトロンダイム>

「BD即興戦」(Matches d’improvisation BD)なるものも見てみました。
一日中動き回ってかなり疲れていたので、ぼけーっと眺めていたという方が近いですが・・・
司会者が課題となるシーンを口頭で描写し、二人の作画家がその場で描写通りのデッサンを描いていくというイベントです。たとえば、
シーン1「一人の騎士が、口から火を噴いている竜に剣で立ち向かっている」
シーン2「ところが火力で剣が曲がってしまい、騎士は途方にくれる」
といったように、一応話しがつながっています。
いかにクオリティーの高い絵を短時間で描けるか、というのが競いどころです。本来なら観客が勝敗の判断を下すのでしょうが、私が見た対戦は、一人の人が1シーン分先に進んで描きあげたので、誰の目にも勝敗は明らかでした。

<写真右:右の人が1シーン分進んで描いています>

他にも似たような趣旨で、「BDコンサート」(Concerts de Desssins)というのが有料で行なわれていました。私は行きませんでしたが、その様子の一部がこちら(→http://www.lexpress.fr/mag/arts/bd/bd_angouleme07/dossier.asp?ida=455164)で見られます。

また、トロンダイムのイニシアチブで催された、26人の作家が24時間以内に24ページを描くという企画の結果もネットで見ることができます。
http://www.24hdelabandedessinee.com/


****************************


と、そんな感じで、アングレーム国際BDフェスティバルはとにかく大きなフェスティバルでした。
アングレームに行く際は、事前にプログラムをチェックし(予習なんかもちょっとして)、きちんとダイムテーブルを組んでから行くと効率がいいかもしれません。

でももちろん、予備知識をあまり持たずに行って、フィーリングにまかせてあちこちのぞいてみても十分に楽しめると思います!

ログインすると、残り14件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

BDについてもっと知りたい! 更新情報

BDについてもっと知りたい!のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング