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極短編・携帯小説を書くコミュの紫陽花

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紫陽花



頭の悪い俺でもずっと続けば、いやでも覚える。
紫陽花の咲く季節、いつもいやなことが起きる。
花に一切興味はなかったが、あまりにも同じ時期なので、季節とその頃に咲く花が紫陽花だと覚えた。

大体女がらみ。


彼女の誕生日にあわせて、色々な店を物色した。奮発したプレゼントのお返しは、さようならの一言。

数日後、別の男と楽しそうに歩く姿を見た。


だが、もう俺も25歳。だんだんそのジンクスにも慣れてきた。





とある冬、さっき話した子とは別の子。一緒にクリスマスを過ごすことにした。付き合って3週間しか経ってない。
どんなイベントも新鮮。

腕を組みながら、買い物。会話の節々からほしいものを探る。


「どうしようかな〜。」

最近女の子に人気なブランドの指輪を付けては外してを繰り返す彼女。

「迷ってるなら、もう少し考えてみたら?」

「そうしようかな?」

彼女もうすうすはわかっている様子。




クリスマス当日。
ポケットには指輪を入れて、コーヒーを飲みながら彼女を待つ。





指輪を渡すことはなかった。



彼女は来なかった。




受信メール一通。


「今日はごめん、いけない。それともう別れよう。もう会わない。」





ジンクスと関係ない時期に、最低な気分。


憂さ晴らしに、指輪を捨ててやろうと思い、川へ。定番の場所とか関係ない。




ふと指輪を見ると花のモチーフが彫られていた。横には英語で「Hydrangea」
よく見て買うんだった。
もう手遅れ。招いたのはおれ自身。








思いっきり振りかぶって投げる。
ジンクスを招いたのは俺。指輪には英語で「Hydrangea」、日本語で「紫陽花」。


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