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『夢現想歌』詩コミュ〜徒然〜コミュの詩『糸人形』

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空には雲が広がって

海には魚が住んでいる

大地に自然が芽吹いていれば

夜には月が顔を出す



『しかし、私は気がついた。
 絶対的なある矛盾。
 おかげで実に清々しい。
 ようやく私は自己を得た!』



一人の罪人ここに在り

素性が実に興味深い

狂人と皆に罵(ののし)られ

狂った行い 数知れず

法に照らして出された決は

酌量(しゃくりょう)無しの死罪である

男は間際に言葉を遺した

皆もぜひ聞いて欲しい





「貴様等は全て人在らず!
 己を捨てて生きてまで、生にこだわる浅ましさ!
 その行為は家畜であり、生き様全てに反吐(へど)が出るっ!
 人形には分かるまい!
他者が作った掟など、所詮は他者の理論だと!
 それが己を濁らせて、次第に己が無くなるのだ!
 そんな生に意味は無い!
 だから私は生きたのだっ!
 己が己で在らんが為に、望み欲する有りのままになァ!」



男は実に誇らしく、最期はこう締めくくる

笑顔を浮かべて揺るぎなく

男は死を享受(きょうじゅ)した





「私こそが人間だ!
 私こそが正しいのだっ!
 私を否定するならばァ!
 貴様等、今すぐここで死ねェェェェェ!!!」





明らかに度し難い狂人ゆえの狂言が

何故か耳から離れない



「……そんな事はない。
 私は……人間だ」

コメント(2)

>ししょお
いやぁ、ししょおの着眼点と読解力は、相変わらず恐れ入りますm(__)m
ある種、感動を覚えますねわーい(嬉しい顔)

ここまで紐解いていただけると、創り手としては嬉しいです♪
ブーのは読み手に優しくないから。
ぶっちゃけ、読み手とのガチンコ勝負という訳だ(笑)


さて、この詩のテーマなんですが、気付いてそうな感はあるが、我々人がが生きる上で守る常識というかルール、『当たり前』であったりします。

その当たり前を当たり前と受け入れて生きている者と、その当たり前に疑問を持ち、考え、突き詰め、己なりに解釈し、当たり前という作られた幻想を自分に当てはめる事なく、自己を守り貫き通して生きた孤独であるが孤高であった男の生き様を描いた作品です。
解釈、長!げっそり


ルールだから守らなきゃ。
それをルールとして当然の様に守り、生きている人はたくさん居る。
じゃあ、そのルールの本質を真に理解して守っている人はどれだけ居るのでしょうか。


人を殺してはいけない。
何故?
それは、その人の人生が終わる事を意味するから。

その人の人生を終わらせてはいけないのは何故?
それは、その人の存在が消え去ってしまうから。

その人の存在を消し去ってはいけないのは何故?
それは、その人に関わりのある全ての人が悲しむから。

その人に関わりのある全ての人を悲しませてはならないのは何故?
それは、その人に関わりある全ての人達が不幸になるからだよ――。


そうして疑問がさらなるは疑問を呼び、いつしか罪人は思考の迷宮に囚われたのでしょう。
しかし彼は気が付いた。


“全ては他者と共存する為”


そこに意味を見出だせず、疑問を持ってしまったのが孤独で孤高に至るイド。
彼はもっとも“人間”だった。
ブーはそう思うよね。


意味は理解出来ずとも、何故か心を震わせる。
彼の最後の言葉は、ルールに縛られる事でしか生きられない我々には、理解出来ない迷言だよね。

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