?O Brother,Where Are Thou? / オー・ブラザー(映画) 10年前になりますが ジョージ・クルーニー主演 コーエン兄弟 製作・監督・脚本による最高のブルーグラスな映画がありました(ちなみに音楽監督はT−ボーン・バーネット)。映画全編に流れる音楽が殆んどアメリカの古い音楽でBluegrassと言うよりはFolkの部類に入る音楽でしょう、途中話の流れで十字路で悪魔に魂を売ってきた黒人に遭うシーンでは(ロバート・ジョンソンの歌に有りますでしょう) ブルーズが歌われますが 基本白人のトラディショナルな音楽です。ストーリーは、と言うより中身は1930年代のミシシッピーを舞台にしたコメディです。ゴールデン・グローブ賞ではジョージ・クルーニーが主演男優賞を取ったり アカデミー賞にもノミネートされたり グラミー賞ではこのサウンド・トラックが最優秀アルバム賞を受賞するのですが、T−ボーン・バーネットが音楽部分を吹き替えでやってしまったわけです。ジョージ・クルーニーにしてみれば、「俺だってちゃんと歌えるぞ」というわけなのですが、出来上がったアルバムは、自分の声が入ってない完璧にヘソをまげて受賞式には顔は出さず「二度とコーエン・ブラザースの映画には出ない」とまで 言ったそうだ(多分冗談だと思うのですが.....ちゃんと調べてないのですが確かに出演してないかも?)。この映画とサン・トラがきっかけでアメリカ音楽のルーツ回帰が始まったと言っても過言じゃないと思います、実際 翌々年に マーティン・スコッセッシが監修(一部監督も)したブルーズの映画『The Blues Movie Project』 と『Lightninng in A Bottled』が製作されるわけです。
?Down From The Mountain / V・A それで、サン・トラが作られた訳ですから 吹き替えのミュージシャンが居る訳ですそして、そのミュージシャン達でコンサートを演ったのです。グラミー賞の授賞式などで、当時見る事は出来たのですが、このコンサートの映像がでていたとは.....!つい最近 手に入り、狂喜乱舞でございます。出演者は殆んどアルバム通りで、アリソン・クラウス&ユニオン ステーションを中心にコックス・ファミリー、フェアフィールド・フォー、クリス・トーマス・キング、コリン・リンデン、ラルフ・スタンレー、ピーサル・シスターズ、ギリアン・ウェルチ、エミルー・ハリス、そしてこのアルバムが遺作となったジョン・ハートフォード、残念なのがノーマン・ブレイクが出演してない事です。会場はあのライマン公会堂 2000年5月24日 殆んど映画と同じって感じ。リハーサル風景もあったりして和めます。そうそう、ジョージ・クルーニーの代理とは、ユニオン ステーションのダン・ティミンスキでした。