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一法庵コミュの聖地サンカシア、仏教復興その始まりの始まり--山下良道線からのメールより

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親愛的朋友

大家好

お元気ですか。今年も残すところ半月となり、皆さまも何かと気ぜわしい毎日を送られていることでしょう。これからの地球の未来を決める大事な会議がコペンハーゲンで開かれていますが、先日ご紹介したFrance24などのニュースを見ていても、またいままで通りの「力と力のぶつかり合い」」になっているようです。何か全く違った「世界観」とそれにもとづく「展望」で、地球に住むわれわれ全体が、われわれ自身の未来を明るくポジティブに決めてゆくこと、それはそんなに難しいことなのでしょうか?非常に難しいようにみえるのは、本当は誰も「新しい展望」を示せていないからではないかと思わざるを得ないのです。



とはいっても「新しい展望」がないわけではありません。ただ余りにその声が小さすぎて、大きな声に邪魔され聞こえないだけなのです。インドを旅する喜びは、非常に良心的に地球の未来を本気で考えている人達に出会えることです。彼らの意見は、現在のほとんどのマスコミにのることはないので、現地にこないと出会えないのです。本当にアジアの草の根が力がこれからの世界を変えてゆくことは間違いありません。



日本発の「新しい展望」も、一つだけ紹介しておきます。内田先生です。


「これから日本はどうなる?」的「当たるも八卦当たらぬも八卦」的妄言は私のもっとも得意とするところであるので、思いつくままに「超高齢超少子化時代の産業構造とマインドセットの変化」について予言を述べる。つねづね申し上げているように、予言には遂行性というものがあり、予言したことは予言しなかったことよりも現実化する可能性が高い。「若い人たちは第一次産業に向かいます」「贈与モデルに基づく新しい経済活動が始まります」「仏教の僧侶たちがあらたな文化的指南力を発揮します」「道場や寺子屋的な学び場を軸として地域共同体の再構築が始まります」といった、「日本がそうなるといいな」と私が個人的に妄想していることを次々と予言してしまう。言っておくと予言が成就してしまうところが不思議である。              http://blog.tatsuru.com/2009/12/11_2023.php





さて、私のほうは約一週間にわたるサンカシア滞在を終えて、現在はデリーのグレートカイラシュ(GK?)にある、友人のラディカさんのお宅に滞在しています。今日の夕方はこの家で、明日の晩は近くのラージさんのお宅、そして週末の三日間はスンデルナガールにあるスレシュさんのお宅でそれぞれ瞑想会を行います。来週の月曜(12月21日)にボンベイに向けて発つまでの一週間は、デリーでの活動になります。デリーは首都ですから、さすがにインターネットの速度も安定していて、どのお宅も無線ランがありますので、今週はネットが使用できます。先週のサンカシアはインターネットどころか電気も通じていなかったのですが、、、




そのサンカシアですが、まずは写真で雰囲気をつかんでみてください。FacebookとMobileMeギャラリーに三つのアルバムをアップしました。




1. http://www.facebook.com/album.php?aid=34058&id=1599071252&l=d96cfa584f

     http://gallery.me.com/sudhammacara#100465&bgcolor=black&view=grid




デリーから列車で約五時間のところに、ウッタラプラデシュ州(UP)のEtawaという町があります。その近くの村が友人のAmitさんの出身地です。Amitさんは、今回英語からヒンディー語への通訳をずっとしてくださったのですが、いとこ達と一緒に村で学校も始めています。開校してまだ三年だというのに、すでに約270人ほどの生徒達が学んでいます。校舎と言えるようなものはまだしっかりとはなくても、教育内容がいいのでそれだけの子ども達が集まってきたそうです。その子ども達と村の人たちが、マリーゴールドの花で迎えてくれました。その時の様子です。息を見つめる瞑想を皆でしたのですが、子ども達の表情にご注目ください。その後は、記念撮影です。子ども達がみななんと未来への希望にあふれた表情をしていることでしょうか!




2.http://www.facebook.com/album.php?aid=34060&id=1599071252&l=70aaa4b349

   http://gallery.me.com/sudhammacara#100472&bgcolor=black&view=grid




Etawaの町から車で約二時間半のところにサンカシアがあり、その隣村がJosrajpurといい、そこにあるShakya Muni Buddha Viharaというお寺が、今回のリトリートの会場です。ごらんのように、まわりは畑のみ!じゃがいも、小麦、そして黄色いお花畑になっているのはマスタードです。当然電線がここまでは来ていなくて、朝晩30分ほどディーゼル発電機をまわして、井戸から屋上の水槽に水をくみ上げたりしています。その30分間が携帯電話を充電する時間でもあります。ただ今回は大勢が寝泊まりするので、太陽光発電のパネルを屋上に設置して、そこから灯りをとっていました。シャワーも井戸水ですが、冬の井戸水が温かいことはご存じですか?朝の冷気のなかの水浴びのなんと気持ちのよいこと。終われば身体が内部からぽかぽかしてきます。実際のリトリートの坐禅、歩行禅、法話の様子もごらんください。インドのお坊さん達もたくさん参加してくださいました。




3. http://www.facebook.com/album.php?aid=34063&id=1599071252&l=9f43d8e87b

     http://gallery.me.com/sudhammacara#100482&bgcolor=black&view=grid




6日間のリトリートの最終日、午前の法話を終えてから、車で30分ほどの村に皆で向かいました。その村に新たに仏像がやってきて、それを村中がお迎えする式に出席するためです。村の人達の喜びの表情をごらんください。この仏さまを中心にゆっくりとヴィハーラ(お寺)づくりが始まりました。ここでも2時間ほど、法話と瞑想を皆でしました。




以上の写真をスライドショーなどでご覧頂ければ、何が行われたかご理解頂けたでしょう。それにしても今回ほど「聖地」という言葉の本当の意味を知ったことはありませんでした。リトリートが終わった次の日(12月12日)の朝、我々は朝靄のなかサンカシア向けて歩き出しました。約30分ほどの距離です。その道すがら、今回のリトリートを主催してくださったYBS(Youth Buddhist Society)のプレジデント、Suresh Bauddhaさんがサンカシアの話しをしてくださいました。現代の釈迦族の方達がどういう深い思いをサンカシアに対して抱いているのかが、始めて実感としてわかりました。




まずは、サンカシアとはどういう場所かというおさらいから。お釈迦さまの聖地は、もっとも基本的には四つあります。お生まれになったルンビニ、お悟りになったブッダガヤ、始めて説法をされたサルナート(ヴァラナシ)、そして涅槃にはいられたクシナガラです。その四つにさらに四つつを加えて、八つの聖地とも言われ、その一つがサンカシアなのです。




では何故、サンカシアがそれほど重要なのか?ご存じのように、お釈迦さまの生母の摩耶夫人は、シッダールタ王子をお産みになってまもなくお亡くなりました。その後、その姉妹であったゴータミさんが育ての母になられました。シッダールタ王子はやがて29歳の時に、宮殿を出られ森の中での修行生活に入られました。その六年後、35歳のときにお悟りになり仏陀(目覚めたひと)になられたのです。それ以降は人々を教え導いてゆく活動をされましたが、七年たった年に生母の摩耶夫人に教えにゆかれるために、兜率天(or忉利天)にゆかれました。そこでアビダンマを雨安居の三ヶ月間にわたって説かれました。それが終わり地上に戻られたのですが、その時に選ばれたのがサンカシアの地だったのです。




それを記念して現代でも雨安居が終わる10月の満月の日に、何万人という釈迦族の方達がサンカシアに集まってきます。去年はティク・ナット・ハン師、今年はチベット亡命政権の総理大臣をされているサンドン・リンポチェがその何万人の釈迦族の人達へ法話をされました。




ではサンカシアが何故選ばれたのか?その当時サンカシアは釈迦族の王国の首都のひとつだったのですが、その時お釈迦さまの育ての母のゴータミさんがこの町に滞在されていました。そのためにお釈迦さまが、ここに降りられたのだと、現在の釈迦族の方達は信じられています。




そういう話しをいきいきと語るSuresh Bauddhaさんのなんとうれしそうなこと!いよいよわれわれはサンカシアの町の城壁の跡を通り過ぎ、町の中心だったところに近づいてきました。この地でみつかったアショカ王の大きな石柱のトップの部分を、3のアルバムの最後でごらんください。普通はそこは獅子が飾られていることが多いのですが、サンカシアのは象(エレファント)になっていますね。謎です。その石柱が飾られているのは、町の中心をしめていた大ストゥーパのすぐ近くです。残念ながら、このストゥーパも歴史の流れのなかで崩れゆき、いまではその土台を残すのみになっています。ただその土台の部分の石ははっきり残っていますので、その大きさなどは容易に想像することができます。そしてそして、そのストゥーパのまわりにいた人達の息づかいまで感じることも。




仏教がインドの地から表面的に消え去って約700年がたちますが、日本を始めとする仏教国の我々がいつも疑問に思っていたことがあります。あれだけたくさんいたはずの仏教徒の人達は、その後いったいどうなってしまったのか?




仏教の歴史が消されたしまったのです、、、それがどれほど重たい意味を持つものなのか。たんに仏教のお寺がなくなってしまっただけではなく、自分たちがいったい誰なのか、分からなくなってしまったということなのですよ!!




その点がはっきりわかれば、どうして現在、釈迦族の方達がここまで「熱い思い」で仏教復興運動に取り組んでいるのかがおわかり頂けるでしょう。それは「本来の自分たち」に帰る運動であるかです。どうかこの運動が大きな実を結んでゆくことを願わずにはいられません。来年には釈迦族の方達による始めての「ダルマセンター」が、このサンカシアにできるので、すでに実が結びつつあるといえますが。




私もできるだけのことはしていこうと思っています。仏教の最初期に仏教を育ててくださった釈迦族の方々への恩返しの意味を込めて。




やがて仏教は釈迦族の人達を超えてそこからさらに大きく発展し、アジアの隅々までに拡がっていったのですが、それがこうしてまたインドの地に戻りつつある。さまざまな伝統としてアジア各地で伝わってきたものが、この地で再びお互いに出会い、そして、また「ひとつ」になる。はい、もちろんOne Dharmaですよ。




Suresh Bauddhaさんいわく「釈迦族から発展していったすべての伝統を、すべて再び受け止めてゆきたい!」そうです。それが「現代の釈迦族」の願いなのです。




もう21世紀の仏教のかたちは決まりましたね!!!




今週はデリー、来週はボンベイとプーネです。ではお元気で。




                                with Bodhicitta




一法良道  Sudhammacara Bhikkhu

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