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『写真』を扱うミナサマへコミュのデジタル撮影

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今回は、いろんな媒体がある中でも、特に雑誌・Webの撮影依頼に多い
我々カメラマンの嘆きです。




最近増えてきた『デジタル撮影』。
この『デジタル撮影』が増えてから、フリーカメラマン共通の悩みがあります。


        『デジタル撮影の後処理について』です。



実は、デジタルカメラの画像って、『撮りっぱなし』では使えないんです。
『使えない』と言うと語弊がありますが、少なくとも手を加えた方が
きれいな印刷・画像になることは確かです。

発注する側からすれば、
『感材(フィルム)がかからないから安くつく』と思われがちですが
デジタルカメラで撮影したデータって、原稿としてに使えるようにするための
パソコン上での処理が必要になんですよ。


理由その1
デジタルカメラのつくり出すデータは、フイルムとは違う絵づくりである。
そのギャップをうめるためには、レタッチが必要。

理由その2
よりきれいな画像データを作るため、
圧縮して保存された『jpeg』では撮らず『RAW』で撮ることがある。
この『RAWデータ』は現像ソフトがないと画像として使えない。

理由その3
カメラマンが作品として『絵づくり』にするために、レタッチする。
フィルムで言うところの『プリント』を作る作業に近い行程。


他にもあるかも知れませんが、まぁ大体こんな理由から
『デジタルで撮る』=『後処理が必要』になるわけです。
そしてこの『後処理』に対して、あまりにも適当に扱われている気がします。



とりあえず、どうして『後処理』が必要か、どんな作業をしているのか
この3つの理由に限定してもう少し詳しく説明します。


『理由その1』について
写真をやってない人にはわかりにくいと思いますが、
フィルムでもデジタルでも、『表現・再現域』ってのがあります。
この『表現・再現域』が、フィルムとデジタルでは違うんです。
フィルムでは表現・再現できた暗部やハイライト(暗いところ、明るいところ)が
デジタルでは表現・再現できなかったりするんです。
では、どうするか。
撮影する時、その『写真』にとって、暗部からハイライトの重要なところに
的を絞って撮影して、あとで全体の調子を整えるんです。

わかりやすく言うと、白っぽいものは暗めに撮っておいて明るく戻す、とか
黒っぽいものは明るめに撮っておいて黒く見えるように戻す、とか。

でないと、白っぽいもののハイライトがとんでデータがない画像になったり
黒っぽいものの暗部がただの『黒』になって立体感がなくなったりします。


『理由その2』について
たいていの人が使うデジカメは、『jpeg』のデータで保存されています。
この『jpeg』ってデータは、不可逆圧縮と言って、レタッチすると
どんどん画像が劣化していくんです。
で、我々カメラマンは、『なるべくきれいな画像を渡したい』想いから
『RAW』という保存形式で撮影したりします。
この『RAWデータ』を画像として処理するには、現像するソフトが必要です。
で、現像ソフトで『現像』したあと、いろいろな調整をして納品するデータに
変換するわけです。

ちなみにPhotoshop(CS以降)でも処理できますが、だからといって
『そのままのデータでもらって、こっちで現像するから』とは言わないように。
それって、『カメラ貸してくれたらこっちで撮るよ』と言ってるのと
たいしてかわりありません。
あなたはカメラマンが意図したトーン・色・コントラスト・その他諸々が
しっかりと再現できますか?
我々、プロとして仕事をしているカメラマンは、明るさだけを合わせて
撮影してるわけではありません。
フィルムにはフィルムの、デジタルにはデジタルの撮影があって
後処理を踏まえた撮影をやってるんです。


『理由その3』について
これはもう、各カメラマンのこだわりなので
それを望んだ場合で無い限り『ギャラのうち』だと思います。
ただし、受注したカメラマンが納得してる場合に限られますが。

『○○さんの感性で撮って下さい!』ってな場合は、カメラマンが仕上げるまでの
行程すべてを含んだギャランティを支払うべきですね。
もちろん、そのギャラの善し悪しを総合的に判断するのはカメラマンですが、
値段も含め、モチベーションをたもてない仕事が続けば、ウデの良いカメラマンは
遠からずあなたの仕事から離れていくことになります。

もっとも、すべての撮影は『カメラマンの個性』を知った上で、適材適所に
依頼をするべきだと思いますが。





ちょっとハナシがそれたところもありますが、
おわかりいただけたでしょうか?

『デジタルカメラで撮る』=『後処理が必要』なこと。


そしてワタクシが問題にしたいのは、
その『後処理』にギャラが支払われないことです。


『デジタルで撮ることでカメラマンにも利点があるから仕方ない』
と言う人もいますが、それとこれとは話は別だと思います。
だって、カメラマンが『デジタルで撮りたい』と望んだのではなく
発注側の都合で『デジタルで』と望まれたのだから。


たしかにフィルム代はかかりません。が、『現像』にあたる『後処理』を
カメラマンが時間と機材を使ってやっている、そこのギャラが発生しない。
他の仕事ができる時間を使って処理をしていても、『処理代』が出ない。
たとえ『現像を待ってられないからデジタルで』と依頼されたとしても。
処理をするために他の撮影依頼を断ることになったとしても。

もともと『感材費(フィルム代・現像代)込み』で受けた仕事ならともかく
今まで『撮影代』としてしか支払われてなかったギャランティに
ある程度の機材とスキルと技術と感性を必要とする作業を増やしておいて
『記録媒体からCDにデータを移すだけ=無料』と考えていませんか?



すべては『デジタルでの撮影は安上がり』と勘違いしたあなたがたがつくり出した
『ゆがみ』なんですよ。
『デジタル=安上がり&仕上がりが早い』なんて、
『写真』を知らずに 勝手に都合良いところだけ抜き出してつくり出した
『幻想』なんですよ。


もしもあなたが編集者だったとして、
『企画にはギャラ払うけど、企画したら編集するのは当然でしょ?』
なんて言われて編集料は無料でも納得できますか?
カメラマンも同じです。

今まで『撮影代』として受け取っていたギャランティに
『印刷できるデータに仕上げるのも仕事の内』と、仕事を増やされ
増えた仕事は『撮影代』に組み込まれるのはおかしいと思うんです。


それでも『後処理なんてしなくていいから安く』と望むなら
クォリティが下がるのは自分達が無知だからだ、と言うことを認識してください。
そして『ちゃんと処理してないデータでオッケーな媒体』に成り下がってることも
自覚して下さいね。

そーすることでクオリティが下がり、結果、媒体の評価も販売数も下がるのは
あなた達に原因があることをお忘れなく。


ついでに言っておくと、安くてもちゃんと処理したデータを提出するのは
カメラマンとしての意地やプライドです。
クレジットが載るのに汚い写真を掲載されたらたまったもんじゃないし。
でも、その気持ちに胡座をかいていると、そのうち見捨てられることになるでしょう。
まぁ、駆け出しカメラマンや他に仕事がないダメカメラマンでつなぐのなら
それでもイイですけどね。



そもそも、フィルムサイズを含め、『何で撮るか』は
カメラマンが決めるべきだと思うんですけどね。
それについては、また改めて。

コメント(5)

そのクレジットが間違って記載されてたことあります。

メールから間違ってるので、いつも、わざわざ最初に名前を書いているのに、間違えられました。

人の振り見て我がふりなおせ。
気をつけようっと。
◇バンバン。さま

クレジットの間違い、結構多いですよね。

でも、それももちろん困るけど、
この『デジタル撮影の後処理』についての認識の間違いにも
気付いてほしい。。。

と同時に我々も、こちら(カメラマン)側だけの都合や利便性だけで
考えないように気をつけないとダメですよね。

うん。気をつけようっと。。。
◇O島さま

イイものを提出するのもカメラマンの義務とは思うんですが
ケースバイケースで後処理に対する『レベル』を決めてしまうのも
アリだとは思うんですよ。

コマーシャルなら、1カットに3時間とかかけて撮ることがあっても
取材先での撮影では、1カットにそんなに時間かけ(られ)ない、とか
それと同じだと思うんです。

もちろん、『できるんだから最高のものを』って思ったりもしますが
ワタクシは『相手の求めているレベル』と『ギャランティ』のバランスをみて
最小限のレタッチで折り合いつけるようにしています。

とは言っても、『後処理』が『撮影以外に増えた仕事』で
かつ『無料』の扱いであることには違いないんですけどね。。。

そこんとこ、わかってもらいたいがために作ったコミュなんですが
あんまり編集者の眼にはふれてないようで・・・
@本文追記

カメラマンにはデジタルでの撮影に対応できるよう求めておきながら
ほとんどの版元・プロダクションが、デジタルデータを受け取る体制作りに
無頓着なのも納得&理解ができません。

『仕上がりを急ぐ』『感材費がかからない(と思っている)』ことが理由なら
なぜFTPサーバを準備しないのか。

経費として支払っているところもあるのかもしれませんが
納品しているCD−Rやそのケースもタダじゃないですよ。
大抵、カメラマンの『消耗品』扱いではないですか?

モニターで複数のデータを確認しにくいからって
『コンタクトシートをつけろ』とか言ってませんか?
出力代、請求させてくださいよ。いいんですか?

作業も経費もカメラマンに押し付けたうえ
なにより『データ』を手渡しで持っていくカメラマンの
手間と時間のムダを省こうとしない。

データでやり取りしたいなら、そちらにも準備すべきモノがあると思います。


こんなのあります。
http://www.activeassets.jp/studio/index.html

充分な容量とは言えないかもしれませんが
感材費とくらべたら、安いもんでしょ?

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