仲村正男コミュの琉球新報・２月5日

県系プロボクサー、仲村正男（２３）＝大阪市の仲里ＡＴＳＵＭＩジム所属＝がデビューから１２戦連続ＫＯの快進撃を続けている。昨年１２月、東洋太平洋スーパーフェザー級王者のアラン・タナダ（１９）＝フィリピン＝を５回ＴＫＯで破り、初タイトルを獲得。浜田剛史らが持つ連続ＫＯ日本記録の１５にあと３に迫るとともに、ＷＢＡ世界同級の７位にランクイン。世界王者への挑戦も射程に入ってきた。
　１２月５日に行われた初のタイトルマッチは、仲村にとって大きな教訓となった。開始直後から飛ばして好打を次々とヒットさせたが、２回に守りが甘くなったところを狙われ、右フックをもらってプロ２度目のダウンを喫した。
　「最初からパンチがうまく当たりすぎて強引になってしまった」と反省する。ただ、仲里義竜会長（４５）が「よく練習している分、ダウンからすぐに切り替えられた」と話すように、ダメージはほとんど感じさせず立ち直る。５回にダウンを奪い返すと、さらに連打を浴びせて試合をストップさせた。
　仲村は攻め急いでパンチをもらいダウンを喫したことを「自分の弱い部分が出てしまった」と振り返る。しかし、実戦での経験が大きな力になったようで「距離を置いてジャブで攻めていく攻めを取り戻し、自分のスタイルを貫けたことは良かった。初のタイトルマッチを戦ったことで自信にもなっている」と収穫を強調した。
　デビューからの連続ＫＯ記録は「パーフェクトレコード」と呼ばれ、注目を集める。本人は「勝ちにこだわる結果としてＫＯがついてきているだけ」と気にしてはいないが「ただ、（ＫＯは）応援してくれる方々にとても喜んでもらえるんですよね」とも。３月にも東洋太平洋タイトルの防衛戦が組まれる予定で「これからは背負っているものが違う。負けたら意味がない。とにかく絶対に勝つことだけです」と意気込む。
　仲村は大阪の名門・興国高で頭角を現し、高校選抜や国体での優勝を含め、アマチュア時代は５９勝５敗（３４ＲＳＣ）。父の富男さんは那覇市出身。