関係者は何も言わないが、映画ROMAには、異常なほど「小津安三郎」の影響が見て取れる。スペインではAntonio Santosの「Yasujiro Ozu」は映画関係者によく読まれており、ROMAの監督にも伝わっているだろうが、そのカメラワークとカットの取り方は小津の引き写しかとも思われるものだ。実際、アメリカやラテンアメリカではこのような映画製作思想は存在しなかったわけで、今回のROMAの評価は実際には小津の評価につながって欲しい。
主演のジァリッツァに対する非難は、むしろ監督や製作者に向けられるべきで小津の製作思想では原節子は必要な人材だった。また、メキシコの社会状況を考えれば、ジァリッツァの登用は非常に時宣を得た配役だったともいえる。スペイン帝国の犯罪者捨て場であったプエブラ出身のセルヒオ・ゴイリがその社会不安化体質そのものに彼女を「Pinche India」と表現したのは、メスティソや農村部での中国人弾圧傾向をわれわれにも思い出させる。
現在の日本の異常な嘘改竄人権剥奪政治に比べてメキシコは人類史に明るい光を当てている。このような時期にROMAが現れたことには、その一歩前進をROMAのテーマにも期待すべきであろうし、日本人在住者は小津安二郎の日本における歴史的意味をメキシコ社会に提示する必要もあるだろう。
主演のジァリッツァに対する非難は、むしろ監督や製作者に向けられるべきで小津の製作思想では原節子は必要な人材だった。また、メキシコの社会状況を考えれば、ジァリッツァの登用は非常に時宣を得た配役だったともいえる。スペイン帝国の犯罪者捨て場であったプエブラ出身のセルヒオ・ゴイリがその社会不安化体質そのものに彼女を「Pinche India」と表現したのは、メスティソや農村部での中国人弾圧傾向をわれわれにも思い出させる。
現在の日本の異常な嘘改竄人権剥奪政治に比べてメキシコは人類史に明るい光を当てている。このような時期にROMAが現れたことには、その一歩前進をROMAのテーマにも期待すべきであろうし、日本人在住者は小津安二郎の日本における歴史的意味をメキシコ社会に提示する必要もあるだろう。
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