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妄想空間 -for Reina-コミュの発生 【序章】

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 --- α ---

 私は私の存在がよく分からない。

 ただ、この空間だけが私を存在させているように思える。

 本当に私に存在する意味などあるのでしょうか?

 こうして考えることすら、無駄ではないのか・・・。


 −−−悩む時間だけが私が私でいられる。


 どうしようもない、ただ閉ざされた部屋の中で、私は、生きている。

 苦痛でしかない悠久の時を、破る音がある。


 
 その音が聞こえたときから、その音が再び鳴るまで、私の存在意義は“ある者”によって造り出される。

 

 

 コッ・・・コッ・・・コッ・・・


 (またあの音・・・また来るのね・・・。)


 前回その音を聴いてからどれほどの時間が経ったのだろうか。
 
 無限とも思えるこの“中”で、それを知るすべはない。

 
 そうして、再び私の存在理由がここに発生することとなる・・・。



 --- β ---

 コッ・・・コッ・・・コツッ
 
 −−−カチャッ・・・


 『やぁ、3日ぶりだね。すっかり落ち着いているじゃあないか。』

 “それ”は、私の前に立つとそのような趣旨の言葉を発した。


 “言葉を発した”と言っているが、実際に何を言っているのかは分からない。
  
 あくまで“そういう風に取れる”だけである。



 『おやおや、いつもの通りだんまりかい。・・・そろそろつまらなくなってきたよ。』

 ・・・何を言ってるのは分からない。理解したくもない。


 『ふぅむ。ま、“君のようなもの”がどのように話すのか、だれもしらないだがね。私がその第一人者となりたいものなのだが・・・はてさて。』 

 
 目障り・・・ね。

 体に力を込める。意識を高めていくと、私はだんだんと光を帯び、やがて放電を始める。

 『・・・うわっとと。また怒ったのかい・・・?やれやれ、“これ”の扱いには困るね。』

 
 何か驚いたような仕草を取るが、動揺はしていない様子。


 と、これがいつものやりとり。
 
 この力があるから“それ”は私に近づくことが出来ない。もちろん私から近づくことはないので、この状態が延々と続くことになる。


 『・・・・』

 “それ”は何か考えるような仕草を取っている。・・・さっさと消えればいいのに。


 『・・・仕方ない。今日もこれで帰る。次は話せるように用意してくれよ。』


 また訳の分からない音を発して、“それ”はガチャリと音を立ててぽっかり空いた空間を閉ざした。

 
 コッ・・・コッ・・・

 徐々に音が遠ざかっていく。

 
 ・・・はぁ。これでまた何もない世界に戻るのか・・・。


 

  
                   −−−つづく(かも

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