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マナハム。コミュのマナハム。(訳:マナハムについて考える)

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マナハム。
(訳:マナハムについてのネタや、あなたの考えを表現する場です)

マナハム。
(訳:お気軽にどうぞ。写真や絵も貼り付けて構いません)

コメント(11)

つい一昨日前。僕は町でマナハムを見かけた。
コンビニへサンドイッチを買いに行こうとすると、
道路の向こう側を横切る黒い影が視界に入ったのだ。
まるで真冬の世界にいるみたいに、せかせかと無表情で歩き、
横断歩道の前できっちり止まった。僕と、同時に。

マナハムだ!

十数年ぶりに見るマナハムは、僕と同い年とは思えないほど、
めっきりと老け込んでいたが、僕には誰だかすぐに分かった。
通りゃんせ、流れる。青信号にあげた視線が交じり、目と目が合う。
僕の笑顔が、こぼれる。道路にかけた白い塗料の橋の真ん中、
僕は、ひとこと「よう!」と声をかけ…。

相手は重なった視線を静かに外すと、無言で足早に僕の横をすり抜けた。

何が起こったのか、瞬間分からなかった。
目は確かに合い、僕は聞こえるだけの大きさで声をかけた。
僕を、忘れたのか。いや、僕は十年程度で消える様なキャラじゃない。
避けた。避けられたのだ。ちょっと待てよ、何で避けるんだ?
おい。呼び止めようとして振り返ると、もういない。

今にして思えば、相手にも事情があったに違いない。
思い出を顧みて考えると、昔から恵まれた生活はしていないようだった。
洗ってはいるにしろ、ほとんど毎日同じ服を着ていた気がする。
師走に入ろうとしている頃にも、洗いざらしたポロシャツ一枚だった。
借金、か?勝手な想像ではあるが、僕には納得のいく答案でもあった。

十余年の時のへだたりが、壁となってそびえたつ。頑丈そうな、壁だ。

人は、人を忘れて生きていく薄情な生き物だ。
でも、忘れていない人をやり過ごして生きなくてはいけない身の上は、
どんなにか辛いことだろう。悲しいことだろう。
その気持ちは、とうてい僕に理解できるところではあるまい。
十数年ぶりに会ったマナハム、次に会える日は、来るのだろうか。

来てほしい。その記憶が、
今日上書きされたあの寂しげな姿じゃ、僕はあんまり切ないから。

久しぶりに、マナハムに会った日の、それだけの話。
マナハムが売り出されたのは、もう二十年も前のことになる。
当時僕は小学生の低学年だったが、今でもはっきりその頃を覚えている。
空前の大ヒットだった。もっていない人がいただろうか。
少なくとも、上級生は一人残らず持っていたようだし、
級友もその大半は、すでに買ってもらっていたようだった。

今でこそ、なんでそんなものが流行ったのか理解に苦しむが、
流行というものは大体そういった軽薄なものである。
未だにこれをまだしつっこく取っておいて、それを誰かに
見られようものなら、直ちに後ろ指をさされるだろう。
いつの日も、こういうものは見切り際が大切になってくる。

だからこそ、もうどこにもこんなものは見かけなくなった。

あまりわがままなおねだりは、した覚えがない。
僕は、そういうどこか枯れた少年だったが、この時はちがった。
喚き、暴れ、転げまわって親を困らせ、なんとか動かした。
教育方針から、甘やかしで何かを買い与えるのはよくないからと、
テストの成績を理由に据えて、両親はどうにか折り合いをつけたのだ。

子供の特質で、それそのものよりも、一時的なものではあれ、
それの入っていた大きな袋の方にまず喜んだ僕に、父はいい顔を
しなかったが、モノが手に入っただけで満足して、早速取り出し
いじってみるという可愛げを見せなかった僕は、けだし僕が
同じ親の立場でも面白くはなかっただろうと思う。

飽和の始まった頃にほしがった僕は、やはり不器用だったのだろう。

事前に母がいさめたのか、僕が無理矢理に買わせたモノを大事に
しなかったことを、父は渋い顔をしながらも黙って見ていた。
友達連中が、次々に冷めて、話題に上らなくなると、僕もまた
自分の取った態度を忘れて、目もくれなくなっていった。
子供は自分で稼いでこない分、その点とことん冷酷だ。

おまけに言うならば、そしていい年齢になった僕が若干の後ろめたさを
込めて告白するならば、衝動的に欲しくなったゲームの代金として、
子供が相手でも、親の承諾なしに何でも買い取ってくれる古本屋に
二束三文で買い叩かれて、それは地球上のいずこかへと消滅した。
今頃は夢の島あたりにでも埋没しているかもしれない。

誰だって善悪の判断のつかない子供だった。謝りたいくらいに。

ところで、町内会主催のバザールが今日あった。
当然リサイクルショップと同じようにろくでもない商品が
主流を占めていたが、それを知りつつなお、僕はこの場を好む。
僕が時々着ている赤みがかったコートなんて、五十円だった。
ここには掘り出す楽しみがある。勿論ひやかすだけでもいい。

そんなことだから、僕はこういう古い話題を持ち出した。
発見してしまったのである。往年の大量生産品、マナハムを。
手の込んだことに、僕が手放したのと同じ箇所に傷がある。
流石にそれはなかったが、懐かしさのあまりに手に取ると、
今まで打ってきた思い出が甦ってきていたたまれなくなった。

昔、伊藤博文は四人だった。今は、平等院鳳凰堂一軒。

部屋には、MGザクと一緒に古ぼけたマナハムが並んでいる。
なんともミスマッチでさまにならない光景としか形容し得ない。
しかも、この益体のないものは目障りですらもある。
視界に入るだに、余計な事を思い出して心を痛めてしまう。
今でも苦手な父の、あの苦虫を噛み潰した顔が浮かんでくる。

でも、今度は大事にしよう。流行はもう、関係ないのだから。
父さんが死んでから、母さんは、必死で止めるようになった。
昔から難色を示してはいたけれど、一つの死が、それを決定的にした。
「親の心子知らず」とは言う。でも何故その反対はないのだろう。
止められても泣かれても、男の子は自分の信じる道を行くしかないんだ。
その道を踏み外すことは、人の道を踏み外すのと同じ事だから。

「いいか、絶対に足を上げてはならないぞ。摺り足でゆっくり進め」
優しい父親だった。知る限り、笑顔を絶やしたのはこの時だけだったろう。
鷹の目をしていた。何より厳しい表情を、怖いと思う間もなかった。
母さんには内緒だぞ、男は止めても結局いつかは振り切るものだからな。
とろけるような視線で言ってくれた時と、同じ人のものと信じられない目。

あの時と違うのは、もう幼くないことと、彼がここにいないこと。

靴を、脱ぐ。それ専用の履物もあるし、あの時代より立派なものも勿論ある。
でも、父さんが生きていれば言うだろう。
自分の足が一番の道具だ。それが信じられなくなったら、引退の時だな。
母さん、御免。今から禁忌を破るよ。心で謝り、足を忍び込ませる。
冬の河だが、その水はほのかに温かい。思わずうなずく。いる。間違いなく。

母さんをなだめになだめてしてきたのは、実践を伴わない勉強だけだった。
運足の稽古も、グラウンドでこなしただけで、実地ではこれが初めてになる。
何も、一人に限ったことではない。学科の中でも体験のある者は
担当の教授だけで、先輩も、obも、すでに何代にも渡って経験のないまま
卒業の日を迎えている有様だった。役所からのお達し「危険すぎるから」。

父さんの仕事だからさ。夕日の照り返しを受ける水面より、まぶしい父親だった。

分かってはいたけれど、苔の生えた石の転がる川底は、グラウンドより滑る。
父さんが事も無げに、しかし真剣に取り組んでいたのが、実感と共に理解できる。
しかも、この苔のぬめりと、入り組む石の段差の中から探し出さなくてはならない。
どこにいるのだ。脚は、膝まで水に沈んでいる。わずかな風で体勢が危うくなる。
「水が濁らないように歩け。濁れば、もう帰れないと覚悟するんだ」

息は、細く。全神経を、足の裏に集中。信仰のある人間は、声に出さず心で祈れ。
脚はぬるい水にまとわれ、それ以外は冬の寒気に当てられ続ける。
姿勢の制御にはことのほか緊張を強いられ、次第に筋肉がこわばっていく。
ともすれば平衡感覚を失い、吐き気までもこみ上げてくる。
ここまで来たら、誰も助けてくれない。助けようもない。まだか。

「河では、全ての責任が自分一人にかかる。耐えられなければ、始めからやるな」

不意に息を飲んだ。咄嗟に足が止まりそうになるけれど、習った様に一旦通り過ぎた。
相手を脅かしてはいけない。もし水が少しでも紫色に染まったなら、すぐに逃げる。
ただし、そうしても生き延びられる確率は100分の1未満だろう。
それよりも、毒液を吐かせないことが重要だ。慎重に、足を戻していく。
このギザギザ感。模型による模擬演習の時とほとんど変わらない。これが、本物。

目を閉じる。息を吐ききる。獲物を捕らえた右足、親指以外を曲げていく。
衝撃が走る。瞬間、声が漏れそうになる。習ったとおり、噛み付かせた。
ここまではいい。片足立ちになり、水揚げする、その時。父さんが死んだ、その時。
左足、耐えろ。滑るな。事が終わった後、千切れても構わない。今だけこらえるんだ。
少しずつ、敵が外気に曝されていく。こうなれば、毒液に効力はなくなる。

「功名の木登りと言ってな。本当に気をつけるのは、帰る時だぞ」

両手に、父さんの仇を挟んで、休息を訴える怠惰な身体に鞭打ち、来た際と
同じ道順で、陸に帰る。思いがけず踏んだ2つ目の奴の毒にやられてはならない。
それは、確かに往路よりも重たい作業だったが、まだ日のあるうちに遂げられた。
河川敷に上がり、数歩。緊張の糸が切れ果て、くずおれた。やったんだ!
救急車の迎え。過労から昏睡状態に陥り、夢の中で父さんを見た。微笑っていた。

環境保全の見地から、政府がマナハム獲りを禁止する、2日前の出来事だった。
夢に目深に鍔広帽子を被った老魔道士が出てきた。
(顔が隠れてるのになんで老人とわかったか?夢だからだ)
開口一番、こういった。

「真名は、無」

・・・この話自体はギャグでなく、すぐ目が覚めた。
人の潜在意識が時に脈絡の無い夢を紡ぐ、その一例か。

普段からネタにしようとこじつけをしてたらこうなった、と
するのが通常だろうが、常日頃マナハムのことばかり思考して
いるわけではないので、やはり潜在意識の所為にすることにした。
薬剤の匂いが染み付いた、三十年来の古びた診察室で、
二代目にあたる医者は、僕の顔を深々と覗き込むと、言った。
「やや強めに巣食っているようですね。やや希なケースです」
こういう際に、患者を心配させないよう、表情を変えていない。
でも、それは成功したとは評価しがたい。「やや」を二度使った。

相当強烈に巣食っていて、極めて希なケースなのだろう。
医師が患者に、その心を読まれてしまうほど、動揺するくらいに。
もっとも、こうなることは自分でも分かっていたのだと思う。
素っ気なさを装った言葉を見破って、僕が感じたこと。
「ああ、やっぱりな」

診察を受けたらなんでもなかった。劇的な展開は、まあないものだ。

十年、いや十数年前なるのかな。僕は素人のクセに、診断していた。
これは、絶対普通じゃない。何か異常が起こっている。
大抵は、神経症的な悩みに過ぎないが、この疑いは現実だった。
一種の心の病。そう呼ぶのが、大体近いかと見当をつける。
で、なければ。素直さを失った恋愛感情。とでも表現する他ない。

よく働く、機織り女だった。働くだけでなく、成果もよかった。
ただ、化粧もしなければ、外にもまったく出ない。
父親は、心配した。このままでは、婚期を逃してしまうのではないか。
歳を取ってからの娘なだけに、可愛さはひとしおだった。
時代としては、生涯独身の女性が数多く出始めていたが、娘だけは…。

こうして、僕が引き合わされた。両者の気持ちも考えずに。

お互い、仕事しか知らないような、いまどき珍しい人間だった。
だからこそ、突然湧いて出てきた結婚には大いに戸惑ったし、
だからこそ、その生活に慣れ始めたときには、甘美な心地に酔いしれた。
彼女の織り機には、ほこりが積もって久しくなった。
僕のほったらかした牛は、草原を砂漠に変えた末、骸骨になった。

若すぎたな。今更になって自嘲する。確かに若すぎた。
何故、彼女の父がこの有様を見過ごすことだろう。
今時、どうしても娘に夫をあてがいたいと考える男。
ならば、こんな酒に酔っただけの、揺らめく心地に耽溺する
若い夫婦を、そのまま黙って見ているはずが、あっただろうか。

こうして、僕らは引き離された。両者の気持ちに若干の同情はしながら。

彼女は、はるか遠い、この星々の大河の果てしなく向こう。
懸命に働けば、年に一度だけ会わせてやろう。ただし、晴れたならばだ。
お互いを知らなければ、僕らはずっと一人でいられたと思う。
一方的にくっつけて、一方的に引っぺがして、年に一度だけ会えと言う。
このころから、僕は蝕まれていったのだ。自分が一番よく理解している。

一年目、懸命に働いたその年の、七月七日。記録的な大雨。
二年目、泣きながら働いたその年の、約束の日、僕は中州に取り残された。
三年目、恨み言を吐き出しながら働いたその年の、あの日。上流の堤防、決壊。
四年目、最早やる気もなく、働かなかったその年は、一年通して晴れだった。
やがて十数年。働いた年には、雨。そうでなければ晴れ。運命に遊ばれている。

老人に話しかけられている。その夢を見始めたのがいつか。思い出せない。

僕の心に取り憑き、巣食ったのは、虚無。医者はカルテにそう書いた事だろう。
分かる。なにしろ、それを作り出して呼び込んだのは、他ならぬ僕なのだから。
あの老人は、夢の中で真名を名乗ったが、僕はそれを聞く前から知っていた。
薬を受け取りながら、思う。彼が僕の心から出て行く日なんて、来るのだろうか。
そして、今。僕は働く意義も分からない。ただ、一つ。今年は晴れてくれるだろうか?
                      

Vegaさま、書き込み本当にありがとうございました。これからもお気軽にどうぞ。
勇者は己が身を持って体現し、そして途方にくれた
真なる価値は得ることによって廃れ、失うことによって気づくということを
ひどく暗闇に縁のある街で、その闇を選ぶことによってのみ得ることの出来るカギを遺棄していたのだ
その過ちを諭すはずの者も、この窮地を脱せられる者も、今やチハ車の如き箱の中だ
前方の格子戸は、かの大地の青白い物体と同じくらい
彼にとって憎らしいことだろう

…

勇者はお守りを握り締めた。情けない話だが本当にやることがない。ただの一歩も進めないほど彼もまた弱っていた

どこからともなく声が聞こえてくる

……Please review for me the nine levels of power.
Strength of mind and body
Direction of energy
Harmony with in the universe
Healing self and the other
Prevision of danger
Knowing the hearts of bodies
Mostly of time and space
Controlling the elements of nature
Enlightenment


………聞き取れない……聞き間違えているかも知れない…意識も遠のいてきた
幼いころ学んだ9つの教えが実は『臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前』だったということすら、もうどうでもよくなってきた。
ただ一歩、歩を重ねるだけで楽になれる気がするが、それでは面白くない。
とりあえず光が見えるのを待つとしよう

「マナハムとアバカムは似ている」そんなどうでもいいことを考えながら…

参考文献
http://www.youtube.com/watch?v=IEg2WxaVwS0
 あるときから、僕は家にいることが多くなった。
 仕事に関しては、なんともいえない。言うことも危なかった。
 ただ、すべてを社会と政治のせいにすることができた。そういう時代である。
 一人でできること。実はあまりないものである。
 金がない・節約したいと思えばなおさらの事だった。

 次に、金が手に入る当ては、ない。

 だからこそ、仕事の事は半分忘れるべきだった。
 全部思い出せば自分が壊れ、全部忘れれば破産する。
 半分だった。
 その線引きは、多分職場にも通用した。
 でも、これ以上は考えるべきではない。分かりきった事である。

 日中の半分を眠り、おきてしばらくぐずる。
 バナナと大目の水を腹に送りながら、そうしている事が日課だった。
 話し相手がいないのもなんだろうと、母は考えたらしい。
 僕が呆けていると、ちゃぶ台の向こうへ、何も言わずに腰をおろした。
 新聞が、悲観論を吐きながら僕の視界をさえぎっている。

 未来像についても、物理的次元においても。

 「また、戦争をしているらしい。例え対岸の火事であっても、胃の痛くなるような事実だ」
 僕は、新聞にとも母にともつかず語りかけた。
 母はしばらく考え、月並みな正論を述べた。
 あらゆる自体に際して不自然に怜悧なその頭脳が発揮されている。
 すこし、疎ましく感じながら新聞を置いた。

 ミカンをむいたのは、食べたかったからではない。
 ほかにする事がなかったし、去るべき場所もなかったからである。
 思ったより甘く、酸味を覚悟した味蕾に心地よかった。
 ミカンの話をしたのもまた、ほかにする事がなかったからである。
 母が鉛筆を握ったのも、同じ理由だったであろう。

 言えば呼ぶ。だからマタギは熊をオヤジと名づけた。

 チラシを裏返し、自動筆記的に母がいたずら書きをしている。
 あら、何かしら。何の絵かしら。勝手に手がかいているわ。
 美大卒の母は、やせてもかれても時折何かをかきたくなるらしい。
 楕円形を囲い、線を引き、螺旋を描き、隙間を塗って、点を打つ。
 肩に覚えた衝撃が一瞬遅れてなんだか分かる。

 母を突き飛ばしていた。身体は論理より早かった。チラシを奪い、引き破く。
 転げていた母を起こす。
 怪我はなかったが、なかったからこそ強く抗議をしてきた。
 半分は、親不孝だった。しかし半分は、いや、それ以上に孝行だったと思う。
 たとえチラシの裏であっても、かいてはいけないものがある。

 マナハムから母を救いながら、僕はじっと抗議を聞いていた。
 
manaham の綴りを回文にしてみよう。

mahanam

即ち、古代インドのサンスクリットで『大南』。
これが何を意味しているのか、今の我々には想像もつかない。
だが、この文字の中に人類の未来を暗示する、何か途方もない秘密が隠されているような気がしてならないのだ。


MMI(マナハムミステリー捜査斑)
灯火規制の暗い海の上、メガフロートは静かに・かすかに揺れていた。
磯の香りが、なぜだか懐かしく感じられる。

月はでていない。

「今の君の性格が、たとえエラーに由来するものであっても、僕は君を愛していく」
「え、何?」

海からの風は二人の髪をくすぐり、声をさえぎりながらそよいでいった。
もう一度同じ言葉をくりかえそうとは思わなかった。

月はでていない。

水平線には、怠惰な光を放り投げながら横たわる、マナハム座が沈もうとしていた。

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