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演劇舞台■観劇した思いを語ろうコミュのNODA MAP 南へ

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【会場】東京芸術劇場 中ホール (東京都)
【公演日程】2011年2月10日(木)〜2011年3月31日(木)
【作・演出】 野田秀樹
【出演】 妻夫木聡 / 蒼井優 / 渡辺いっけい / 高田聖子 / チョウソンハ / 黒木華 / 太田緑ロランス / 銀粉蝶 / 山崎清介 / 藤木孝 / 野田秀樹

火の山が大好きな男が、火山観測所に赴任する。
その赴任先で待っているのは、虚言癖の女。
やがて大噴火の噂が流れる。
流れるのは噂だけか。それとも、本当に溶岩が流れ出すのか・・・。
不確かな情報、予知、夢、噂、群がるマスコミ・・・。
「信」じられないものばかりで織りなされる、まことしやかな火の山の物語。

http://www.nodamap.com/productions/toSouth/

コメント(1)

2/12(土)昼公演 東京芸術劇場 中ホール
1階 B列 センターブロック

野田秀樹さんは、多くの作品で戦争について取り上げています。
井上ひさしさんの直接的な書き方に比べると、かなり比喩的・間接的な気がします。
両氏とも言葉遊びが巧みで、韻を踏んだり掛詞を多用したりします。
また伏線がいたるところにちりばめられ、
バラバラに見えた話が終末にどんどんつながってきたりします。
野田さんの作品は、タイトルから物語を想像するのは難しく、『南へ』も同様です。
「南」は苗字であり、方角であり、出征をも意味します。

舞台は山(富士山を想定、名はブジ山)の噴火観測所。
新燃岳の噴火があり、あまりにもタイムリーでびっくりします。
これも野田秀樹さんの才能なのだろうと思えてしまいます。
300年前の噴火と現在の噴火をリンクさせ、
その両方に天皇がご静養にやってくるという設定を設け、
天皇制を利用しながら戦争問題に切り込んでいきます。
天皇が静養に来ることを嘯く詐欺師を登場させ、
天皇の名を利用した戦犯問題を浮き彫りにし、
見たことも、実在するのかもわからないような人物のために、
命を投げ出して戦う若者の悲哀を映し出します。
そこにマスコミを介在した大衆心理が絡み合い、
嘘と真実の関係や、マスコミ(大衆)が求めるものと真実とのギャップが
悲劇を増大させていきます。
また、太平洋戦争時に日本が犯したアジアへの愚行・蛮行も組み込まれます。
在日のアジア人(おもに韓国・朝鮮)に対し、
「日本人ならば」という言葉を武器に追い込んで、強制的に最前線へ送り込む。
そうやってアイデンティティを見失った若者を登場させ、
自分は何者なのかを問い続けさせ、家族、血、国、そうしたものを考えさせます。

やはり複数回観てみないと掴みきれませんね。
初見では訳がわからず、どちらかといえば嫌悪感さえ抱いた初演の『農業少女』が
2回目の観劇でツボにはまり大好きになったように、
『南へ』も感じ方が変わるかもしれません。

黒木華さんが『表に出ろいっ!』に抜擢されたとき、
そして『ザ・キャラクター』で初めて観たとき、
まぎれもなく『蒼井優さんに似てるなぁ』と思いました。
それがこんな風になるとは。
多くの人が感じていたのではないかと思います。
『ほーらね。そうだよね。』という気持ちになります。
松尾スズキさんが『キレイ』の再演で、
高岡早紀さんと酒井若菜さんをという似た二人をキャスティングしたのと同じです。
(酒井若菜さんは降板してしまい、実現しませんでしたが)
今回、双子さんも出演されていますし、似ている人をキャスティングしています。
三つ子という設定までありますし。

『ザ・キャラクター』同様、大勢のアンサンブルの方が出演されています。
その群舞のような動きは迫力があります。
ひとつの楽しみです。
出番でないときは、ほとんどのキャストが舞台両サイドにに置かれた椅子に座り
他のキャストの演技を観ています。
最近の流行でしょうか?

最後にBGMについて。
開演前にジョン・デンバーの『カントリー・ロード』が流れています。
先日観たほかの舞台でもかかっていて、『あれ?続くなぁ』と思っていました。
ところが今回は終演時にまたかかるのです。
その選曲の意味が感じられました。

来週2回目、いろいろ確認してきます。

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