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演劇舞台■観劇した思いを語ろうコミュの組曲虐殺 こまつ座

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【公演】組曲虐殺 こまつ座
【出演】井上芳雄/石原さとみ/山本龍二/山崎一/神野三鈴/高畑淳子
【演奏】小曽根真
【会場】銀河劇場(東京・天王洲)
【日程】2009年 10月3日 (土)〜 10月25日 (日)
【 作 】井上ひさし
【演出】栗山民也 


 宮沢賢治、太宰治、樋口一葉、そして林芙美子と、これまで綺羅星のような文人を取り上げ、独特の「音楽評伝劇」に仕立てた井上ひさしが、今回はこのプロレタリア文学の旗手・小林多喜二の生きた時代を斬新な手法で描きます。
 不況にあえぎ、混迷を極める今の日本。この国の多くの若者が、八十年前に書かれた一冊の小説に熱狂しました。『蟹工船』。作者の小林多喜二は昭和の初期に活躍した文学者で、官憲の拷問によって、わずか二十九歳の若さで虐殺……。
 演出は「現在日本演劇最高の演出家」と称される栗山民也。出演は、ミュージカル界のプリンス・井上芳雄、ヒロインには、映像だけでなく舞台でもその存在感が光る石原さとみ、確実な演技力で多方面の活躍めざましい高畑淳子らが、井上戯曲の真髄とも言うべき「昭和」の世界に挑みます。
 井上戯曲に欠かせぬ音楽には、世界的ジャズピアニストであり、近年はクラシック界にも大旋風を巻き起こしている小曽根真が、作曲、そしてなんと生演奏も披露!
 演劇界、そして音楽界もが大注目する新作公演『組曲 虐殺』。こまつ座とホリプロがタッグを組み、総力を挙げてお届けする、超弩級の新作です。

コメント(6)

10/3(土)昼公演 ★初日 天王洲銀河劇場

井上ひさし氏、こまつ座の新作の初日を観るのは、『ロマンス』以来の2度目です。
事前に上演時間の情報が流れてこないので、やはり間際まで脱稿せずに、
最後の最後まで調整が続いているのだろうと想像していました。
連れは道中、「会場にいったら初日が開かなかったりして…」などど、
冗談にもならないことを言い出す始末。
まったく笑えません。
会場に付くと、入口には「上演時間 3時間15分」とあり、
たくさんの花が飾られていて、一安心。
開場時間に合わせて井上ひさし氏も会場入りされ、たくさんの方に囲まれていらっしゃいました。

キャストの顔ぶれは爽やかな感じがします。
それにピアノの生演奏にジャズピアニストの小曽根真さんも出演され、
神野三鈴さんとの初の夫婦共演も明るい話題を添えています。

にもかかわらず、作品に対し何だか重い感じがするのは、
やはりタイトルのせいでしょう。
『虐殺』って、ねぇ。
やっぱり、ダークで重い感じのお芝居になるという感じがするじゃないですか。

ところが、幕が開いてみれば、いつもの「こまつ座」です。
お得意の6人のキャストで、
ちょっと野暮ったいメロディーで、
ちょっとチャーミングな振り付きで、
歌い踊りながら始まりました。
ならば、もっと親しみやすいタイトルにすれば良かったのにと思ったほどです。

第1幕はそのまま楽しく進みます。
確かに主人公の小林多喜二(井上芳雄さん)は警察に目を付けられ、追われていますが、
なんだか愉快で楽しげな1幕です。

ところが第2幕は、ずっしりと重みのある展開です。
印象的な台詞もたくさんありました。
「絶望するには、周りにいい人が多すぎる。
 希望を持つには、悪い奴らが多すぎる。
 このいい人と、悪い人の橋渡しをする人がいればなぁ。」
(ちょっと違うかなぁ。まぁ、意味はそんな感じ。)
それから登場人物たちがひとりずつ、目に焼き付いて忘れられない場面を語るシーン。
多喜二の恋人(石原さとみさん)が語る、家族のために身を売られていく前夜の食事。
涙が出そうになりました。
ラストの多喜二の恋人と姉(高畑淳子さん)が上野駅に向かうシーン。
多喜二を追っていた警官(山崎一さん)が格下げで駅近くの交番勤務となり、
二人が来るのを待っていて、多喜二を拷問により虐殺するという警察のあまりの仕打ちに、悔恨の念から、多喜二の最後の様子を伝えに来ます。
そこで語られたこと、そして姉がもう聞かされたと言って語った多喜二の最後の様子は、
あまりにも残酷で、それを国家の警察がやったのだと考えるとたまりません。
やるせない気持ちでいっぱいになります。

戦争は何故起こったのか。
そこに、どんな利権が生まれ、誰が私腹を肥やし、
それを守るために誰が犠牲者となったのか…。
井上ひさし氏は健在です。
戦争について、本作品でも熱く語っていらっしゃいます。
痺れました。

主演は表向きは、小林多喜二を演じる井上芳雄さんでしょう。
また、ヒロインである恋人役の石原さとみさんもその役割です。
でも、お芝居の中心は、間違いなく同志の女性役の神野三鈴さんです。
警官役の二人、山崎一さんと山本龍二さんもいい味を出しています。
ピカ一だったのは多喜二の姉の高畑淳子さんですね。
芸達者でした。

たしかに、まだ歌の場面では歌詞を忘れて歌えない場面がそれぞれに有り
(他の人が歌っているので遠くからだと分からないでしょうけど)、
これからさらに良くなっていくことでしょう。
でも、あんなに感動的な初日のカーテンコールは観たことがありません。
まるで大千秋楽の雰囲気でした。
オール・スタンディング・オベーションとなり、
1階最後列にいらっしゃった井上ひさし大先生を登壇させてしまいました。
出演者の方々も目を潤ませ、感動的な初日のフィナーレでした。

もう一度千秋楽に観る予定ですが、間にもっと観たいと思わせてくれる仕上がりでした。みなさんも、ぜひ。
本日初日10/3 かねともさんの企画で観劇しました。

大変な良席(なんとA列!)

ありがとうございます!>かねともさん


正直、僕はもうお腹一杯で、再度観たいとは思いません。

あまりに良作で作り手の緊張感がびんびんに感じられすぎたからです。当分、観劇の感激の記憶で十分です。


音楽評伝劇&6人芝居イイですね。

井上先生は台本を書く時に、配役の役者さんに当て書きをされるんですよね。だから当然のごとくミスキャストは無し。
小曽根真さんの生ピアノを芝居の中で聴けるのも贅沢でした。
共演者で夫人でもある神野三鈴さんがカーテンコールで涙してましたが、初日までの苦労を含めたいろんな思いが表れていたんでしょうね、美しかったです。


恥ずかしながら、小林多喜二についての事前知識がなかったのですが、先入観なくすっと入り込めました。

時代に翻弄されるとはこういうことかと。
大衆も権力の'犬'である警察も。
人間は自ら進んで問題を複雑にし、必要以上に愚かになりさがる―今の時代だからこんな風に言えますが、かつてはそうはいかなかったわけですもんね。

途中で放棄していた「蟹工船」の続きを早く読まねば…


また泣き笑いのバランスが程よいこと。文句無し。

"おしくらまんじゅう"が多喜二のみる理想という終盤のシーンは本当に素晴らしかった。


早く台本を活字で読んで舞台の光景を思い返したいです。
10/25(日)昼公演 ★千秋楽 天王洲銀河劇場
1階 D列 サイドブロック

今日はmixiのコミュニティ『演劇舞台■観劇した思いを語ろう』の
『みんなで一緒に観劇しましょう』 第5回 こまつ座『組曲虐殺』の集いでした。
全10名での観劇です。
この人数での観劇は 昨年開催した第1回の『太鼓たたいて笛ふいて』以来で、
語る会を催したのも2回目です。
前回は新宿でしっかり飲みましたね。
今日は1時間という小さなお茶会(といってもビールいただいちゃいましたけど)でした。
でも、第4回『ムサシ』でも、それぞれの日に、ちょこっとお茶したりはありましたね。
今日も、みなさんの感想やら近況報告を伺い、楽しかったです。

さて、舞台ですが…。
まずは井上芳雄さんの気合いはかなりのものでした。
力の入れどころが決まってきたのでしょうね。
豊玉の独房での歌は引き込まれました。
初日では、神野三鈴さんが際立って感じられ『この人がメインだ』と思いましたが、
今日はちゃんと井上さんの小林多喜二が、しっかりと前に立っていた感じです。
そして、高畑淳子さんが素晴らしいです。
ユーモアたっぷりの北海道訛りは笑いを生み、
美しい声で綺麗な歌も披露してくれます。
石原さとみさんの歌もずいぶん良くなりましたね。
ソロでは相変わらず不安定ではありますが、それでもかなりの成長ぶりです。
高畑さんとデュエットになれば、その歌に導かれて安定感が生まれ、
なかなかの雰囲気です。
たしかに野暮ったい感じではありますが、その野暮ったい歌と演技が
この物語に彩りを与え、マッチしていると思います。

それにしても、山崎一さんの魅力に、改めてKOされました。
演技も声ももちろんいいのですが、
中でも、とりわけ、他の出演者が語っているのを見つめる演技が抜群なんです。
その表情はまさに、いまその台詞を初めて聞いて心が動いている感じに見えるのです。
無言のその表情だけで、きっちり心の動きを表現しています。
もう釘付けになって、目が離せません。
今後もずっと観ていたい俳優さんです。

今回も素敵なメロディーがたくさんありました。
「豊多摩のひぐい(低い)つぎー(月)」
「小林三ツ星堂パン店」
などなど。
豊多摩は石原さんのちょっと不安定な歌いっぷりがカワイイし…、
オープニングのパン店なんかは、
「パン店」のパンで前掛けを両手で左下に流しながらパンと叩く演出(振付?)まで施され、
どれもこれも、耳に残ります。

ユーモアやほんわかした温もりのある舞台なのですが、
ベースにしっかりと闇が潜んでいる空気感が漂っていて、
どこか緊張感がある作品です。
「ゆるぐねぇ」
「ゆるぐねぇーなぁ」
この台詞が、柔らかいけれど厳しい感じのする、この作品を象徴している気がします。
これは、再演が期待できる作品ですね。
(でもまず一番再演して欲しいのは『私はだれでしょう』なのですが)


カーテンコールはスタンディング・オベーションでした。
素敵な舞台を讃える、いい光景です。
ただ…、でも…、今日はちょっと気持ちが乗れませんでした。
「千秋楽だから、それはするものだ」的な空気を感じてしまって…。
ゴメンナサイ。
あまのじゃくなんです。
やはり、心底その舞台に心が突き動かされて、
その気持ちを伝えるスタンディング・オベーションでありたいと考えているので…。
「何か話して」という期待感が客席にあったのはよくわかりますが…、
出演者がそういう雰囲気ではなかったので、繰り返されるカーテンコールに、
何度も応えて出てきてくれましたが、ちょっと困惑気味に見えたのはわたしだけでしょうか。
カーテンコールで花束やら贈り物やらを、
舞台に駆けていって手渡すお客さんがいたのも、
なんだか興ざめな感じでした。

でも、間違いなく今年の素晴らしい舞台の上位にランク付けしたい作品です。

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