ＳＳ倉庫コミュの【オリジナル】魔都の歩きかた〜A child of Pinocchio〜設定資料３

【現在の人類総数】

おおよそリ・ディアル６種族１４億、人間２２億、『ＰＣ』２０００万体存在していると思われる。

正確でない理由には三つの理由が挙げられる。

一つ、『魔女戦争』以降大規模ネットワークが衰退したためそれ以降の人口総数の把握が難しくなったため。
一つ、ネイティブアメリカンなどに代表される小数民族の生存確認が、一定間隔で行われる『台帳』への記載に依存しているためリアルタイムでの観測が出来ないため。
一つ、人間、リディアル問わず流浪を好む者が増え、正確に把握出来ないため。

【台帳とは？】

人間の総数を確認するために作製されたデータベースで、閲覧は簡単な手続きを踏むのみだが、記入には特定の手順と専用の監査役の立ち会いの下で行われる。
また、一度記入された人数は即座に数百のデータベースのコピーと【MotherS】のサーバーに保管され、改竄はほぼ不可能となっている。

【新設された地名】

以前、地名は以前と同じと記載したが、例外的にいくつか改訂された地域が存在する。

『新東京』：現在の二子多摩川の辺りを中心に東京と神奈川の間に存在する地域。
関東の最大重要地域であり、『魔式の母マリーツァ』の屋敷や『女王』の日本在住中の屋敷、【MotherS】との直通回線があるコンピュータ等テロリストの最重要攻撃地域ともなっている。
が、この地域には『【MotherS】の契約』があり一定規模以上の戦闘行為には制限がかけられている。
又、『台帳』の手続きを行うのもここになる。

『禁地』：元エルサレムを指して呼ばれ、現在は国境を囲い封鎖している。
巡礼等『禁地』への訪問は認められており、手続きを経れば誰でも無料で入ることは出来るが、一ヶ月以上の居住は認められない。

『異海樹林跡地』：青木ヶ原樹海の一部を指して呼ばれる地域。
そこだけぽっかりと森が消え失せており、近隣住民はその異常を不審に思い近づこうとしないため調査はされず原因は不明。

【犯罪組織】

人間、リ・ディアル問わず犯罪行為を組織単位で行っている者達。

以下、主立った組織

『宗教』：『女王』を疎ましく思う元宗教系神官達が下地を作り上げた犯罪集団。
過激なテロリズムに走る者が多く、一般人にとって１番馴染んだ犯罪組織でもある。
シンボルマークとして、円環に十字架を二つ重ねた刻印を所持する。

『蛇頭』：中国マフィア等ベースとなった犯罪組織。
人身売買や悪質なドラッグ等を主に扱い、一般人にとってある意味『宗教』よりも恐れられている。
シンボルマークとして、絡み合う二匹の双頭の蛇の入墨を彫る。

『ゲヘナ』：コロンビアマフィア等がベースとなった犯罪組織。
表向きは傭兵の斡旋を扱っているが、犯罪者達が多く傘下におり、裏では暗殺等も請け負う武闘派集団。
シンボルマークは炎を背後にナイフと拳銃が描かれた刺繍を上着に縫い付けている。

【治安組織】

『龍神会』：元々は神奈川を中心とする暴力団であったが、『魔女戦争』後、真っ先に暴徒と化した住民の鎮圧を行い復興に勤める内に警察機構に属していた者達も協力するようになり、現在は神奈川の地域住民の味方と認識されるようになった。
現在の主な仕事は揉め事の処理他、事件の捜査や犯罪を犯した者をシバいたりと忙しいが、給金の安さに割に合わないとの声も出ている。
また、主な収入は地域消費税と金貸しの利息である。

【Ｐナンバー関連について追記】

『ＰＣの主な役割』：特定の人物の介助や人類では命の危険が伴う地域の作業等に従事し、人類全てに奉仕する。
又、個人所有されていたり一部の歓楽街で働く場合の仕事としてセクシャルドールとして従事する機体もある。
中にはプログラムの異常により暴走する個体もあり、『ＣＰ（クライムピー）』と呼ばれ駆除対象となる場合もある。
八王子に工場があり、生産はそこで受注生産の形で一手に取り扱われるが、犯罪組織によって改造された悪質な『ＰＣ』も存在する。

『【MotherS】の契約』：【MotherS：イザナミ】と『女王』の間で執り行われた【Ｐナンバー】に関する契約。
以下、公開されている内容。

１：『ＰＣナンバー』、『ＰＳナンバー』の全人類への奉仕
２：『ＯＰナンバー』への強制介入の禁止
３：『女王』に対して【MotherS：エキドナ】、【MotherS：イザナミ】の強制停止コードの委譲を条件とした【MotherS】の保護
４：『女王』のデータへの一部の情報閲覧制限
５：『新東京』での一定規模以上の戦闘行為制限。
６：上記契約の破棄が確認された場合、強制停止コードの書き換えと全『Ｐナンバー』の制御破棄の執行による『第二次Ｐナンバー戦争』の始動

以上の条約を含む１０８の条約が【MotherS】と『女王』の間で執り行われている。

【魔式についての追加情報】

『陣の形状』：体系の８属性を意味する８本の線が繋がった８角形をベースに地、水、火、風、地水、火風、風水、火地の属性を意味するリ・ディアル文字のどれかと発動後の機能を意味するリ・ディアル文字を中心に描く事で使用可能になる。
描く際は火を頂点に時計回りに火、火地、地、地水、水、風水、風、火風と並べるのが発動するための正しい記入となっている。

『リ・ディアル文字』：形状は源文字（げんもじ）に近く見えるが、源文字とはまったく文字の形も意味も違い、数も千を越えるため非常に難しく、地球のどの文字体系とも違う。
その難解さに、古代日本で存在したとされるが物証が一切現存していない神代文字（じんだいもじ）ではないかと考える学者もいる。
基本的に一文字で意味が表され、接続詞に該当する文字も無い。
余談だが、『神羅』の『女王』の条件にリ・ディアル文字の全暗記が含まれている。

『撃の発動方法』：使用者の体内の『魔』を消費し水、火、風、火風、風水のいずれかの属性を内包する指向性エネルギー体を生み出して使用する。

『撃の難易度』：『撃』の難易度は使い手の性格で得手不得手がはっきりし、直情的な性格なら火が得意になりドライな性格なら水が得意になる。
風のみ、性格での得手不得手は出づらく、『撃』の基礎として練習に使われる。
火風、風水も性格で得手不得手がはっきりすることはあまりないが、『魔』の消費が高いため主要に使うものは多くない。

『撃の相克』：『撃』は使用者の『魔』に依存する一方、属性に対する相克関係も存在する。

以下、威力が均衡する場合の一覧

火：風に強く火風を強化するが、風水に弱い
水：風に強く風水を強化するが、火風に弱い
風：火風、風水に強いが、火、水に弱い
火風：水に強く火によって強化されるが、風に弱い
風水：火に強く水によって強化されるが、風に弱い

尚、火と水、火風と風水は打ち消し合う。

【低ランクの陣の効果】

『燭』：描いた物を発光させる。
明度はマッチからランタンぐらい。
熱量は無く素手で触れても火傷はしない。
『走駆』：描いた周囲に風を生み出し身を守り素早く走れるようになる。
時速は５kmから１００kmまで自在に調整出来るが、『走躯』の肉体防御は使い手に依存するため使用時は交通事故等に注意。
『砂分』：描き込んだ鉱物の結合を崩す。
衣服や生物に描いても効果は発揮されない。
『結露』：描き込んだ物体の周囲の水分を集める。
コップ等に描けば中に集められる。
除湿にも使える。

【地球の魔式】

地球で古くから行われている儀式の中に、数多く『魔』を使用するモノが確認されている。

以下、主な地球の『魔式』

『神道』：日本古来の『魔式』。
リ・ディアルには無い五行思想をベースにしているため、陰陽師や宮司等だけが扱う事の出来る上級『魔式』。
攻防のバランスが高いが何故か『撃』を使えなくなる。

『経文』：アジアを中心に発達した、読経によって効果を発揮する『魔式』。
防御に特化している他、体内の『魔』の調整という特殊な機能を有する。

『聖典』：東南アジアからヨーロッパで広く使われる読経型の『魔式』。
経文と同じく防御型だが、他に無いカウンター能力を有する『聖典』もある。

『魔術』：ヨーロッパで異端とされた古代の『魔式』。
魔法陣と呼ばれる『陣』や呪文による『撃』が多数存在していたが、『魔女狩り』の影響で大半が失われている。

『降霊術』：生前の意識を有した『魔』を体内に取り込んでその意識の力を借りて自身を強化する『魔式』。
アフリカ大陸の原住民やネイティブアメリカンに伝わっているが、扱いが非常に難しいため選ばれた戦士のみ使うことが許される。

他にも『ヴェータ』や『仙道』等特殊な『魔式』が多数あり集計が急がれている。