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THE 感動する話コミュの願い

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親子の絆を書いた絵本です。

私には、1人娘のゆりちゃんがいます。
でも今は重い病気で…
医者からもう命は長くはないと言われてます。
今はほとんど治療らしい治療をせずに、残された時間を過ごしてる。

ゆりちゃんには言ってないです。
言えません。
あまりにも残酷すぎる現実だから、
それでもゆりちゃんは毎日笑顔でいます。

もうわずかしか生きれないなんて信じられないくらいの笑顔でいます。

今日もゆりちゃんは元気です。

「お母さん、もうすぐ七夕だね。」
そうだね…もうすぐだね。と言うとゆりちゃんは

「今年はいっぱい願い事があるんだ。
いくら書いても書ききれないよ。」

一体何個くらいお願いするの?て聞くと…

「数えきれないくらいだよ。どれも絶対に叶えたい願い事だもん。」

願い事がたくさんあるなんて、この子は本当に前向きに生きてるんだね。

せめて親として残された…少しの間で叶えられることは叶えてあげたい。
そう思った。

それからゆりちゃんは毎日、願い事を書き続けていた。
ゆりちゃんには本当に叶えたいことがいっぱいあるんだね。

去年は、背が伸びますようにとか、あと素敵な男の子の友達ができるようになんてあったよね。
今年はこんなにたくさんどんな願い事書いてるのかしら?

ちょっとこっそり覗こうとすると…

「ダメだよ。絶対に見ちゃダメ…七夕に飾るまで見ちゃダメ…。」

もう、ちょっとくらいいいじゃないのと言ったけど…絶対にダメだってさ。
仕方ない。七夕まで待つか。
と言うとゆりちゃんはニッコリ笑ってうなずいた。
翌日、いつものようにゆりちゃんを起こしにいくと…全く動かず…グッタリしてた。
ゆりちゃん…ゆりちゃん…
何度も叫んだけど…反応がない。

すぐに病院に行った。
医者からは、覚悟してくれと…かろうじて意識は戻ったけど…安心はできない。ゆりちゃんは小さな声で…
「お母さん…元気になったら遊園地に行こうね。
私行ってみたいの。」

私は、泣きながら。
うん。絶対行こうね。と言った。

「あと、七夕のたんざく絶対に一緒につけようね…
いっぱい願い事書いたんだから…全部叶えたいんだから…」

私はうなずいた。
けど…叶わなかった。
それから数時間後、ゆりちゃんは天国へ旅立ちました。

それからしばらくして七夕の日を迎えました。

夫と2人だけの寂しい七夕になりました。

夫はこんな時期に七夕はやめようと言ったけど…

私はゆりちゃんの残したたくさんの願い事が気になったので、やろうと言いました。

そして願い事の書かれた紙を一枚一枚見るうちに、
私は泣いてしまった…
ゆりちゃんが毎日書いてた願い事は。

お父さんが、タバコとお酒をやめて元気でいられるように。

遊園地に一緒に行って、思い出が作れますように。

私がいなくなっても、お父さんとお母さんが幸せに暮らせますように。

私がいなくなっても、お父さんとお母さんが泣きませんように。

お父さんとお母さんが私を忘れませんように。

お父さんとお母さんが私にごめんねを言わないように。
天国でまた、お父さんとお母さんと暮らせますように…

一つ一つの願いを見るたび、涙が止まらなかった。
ゆりちゃんは全てを知ってたんだね。

自分の願いより、お母さんたちのための願いだったんだね。
ごめんねは言わないけど…ありがとうは言わせてね。
一年後

今年は私たちがたくさん願いごとしなくちゃ。

ゆりちゃんが私たちを忘れませんように…

ゆりちゃんが天国で幸せに暮らせますように…

ゆりちゃんが天国で寂しがらないように…

ゆりちゃんに心配かけませんように…

また天国でゆりちゃんと一緒に暮らせますように…

この願いが、ゆりちゃんに届きますように…


おわり

コメント(3)

感動しました泣き顔

絵本だけど
きっとこういうことって
ほんとにあるんだろうなって
思うと感動しました涙

涙で画面が見えません。
なにか胸に詰まってしまってうまく言葉に表せません。
ゆりちゃんはきっと空からたくさんのものを見てる。自分が味わえなかったこともたくさんの笑顔を通して感じてる。そう信じたい。

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