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THE 感動する話コミュのもののけ姫(曇りなき眼)

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※これは二次創作であり、共感が得られない場合があります


それでも言い方はどうぞお楽しみ下さい。




私は物心つく前から親に売られていた


奴隷は地獄だ

口減らしに二足三文で人買いに売られ

男の相手をさせられる

泣き喚こうが状況は変わらない、寧ろ酷くなる

女はただの道具にしか過ぎないのだ

その頃から私の胸に黒い感情が沸き上がっていたのを覚えている


〃私は人間だ!男のための道具じゃない!〃


私は隙を見て人買いの元から逃げた


走って走って走って…


無性に涙が溢れたが


やめた


泣けば誰かが助けてくれる?いや、違う自分の生き死には自らが切り開く



女々しさは捨て私は強くありたいと願う


皮肉にもそれが男に通ずるモノがあるとしてもだ


私は気付けば食い物はないかと合戦上に向かい血生臭い死体から漁った



〃おいワッパ、ガキが追い剥ぎか!?このゴンザ様も舐められたものだ!!イデ!イテテ!な、何を見ている!?あっちに行け!〃



死体と思った男は落武者で
怪我をしていた。

見る限り腕っぷしは強そうだが頭は足りなそうだった
どうにか利用できないか考え

私は薬草の知識を生かしゴンザを救った

〃このゴンザ様がガキに命を救われようとは。おいワッパ!名は?〃


〃私はエボシだ。ゴンザ、私と一緒に追い剥ぎをしないか?〃

〃な、何!?〃

〃それとも怖い?男のくせに〃

〃馬鹿にするな!ま、まぁエボシ…お主には借りがある好きにしろ!〃






こうして私はゴンザを伴って合戦を駆け回り追い剥ぎを続け

気付けば人が集まり私は盗賊の頭になっていた。





ある日、ジコ坊と名乗る胡散臭い坊主が私を訪ねてやって来た


盗賊は地方大名が無視できないほど膨れ上がり、頭の私が女と知って取り込みにでも来たのだろう…


私は逆に好機と思えた。なぜなら、奴が率いる刀や弓にも勝る石火矢衆や高い知識が欲しかったからだ


私はジコ坊から学を学び


石火矢衆を借り受け


勢力を拡大


シシ神の森から木を削りタタラ場を作った


そんな折


一匹の山犬が私を喰い殺そうとやってきた


〃シシ神の森を汚すニンゲンめ!モロ一族のサン!オマエを喰ってやる!〃


単身突っ込んできたその山犬を私は石火矢衆を持ってソレを首だけ残した死体として返り討ちにした



が、ソイツは首だけになっても食らい付こうとしてきた


私の首を狙って


〃ほぅ山犬は首だけになっても動くのか?〃


覚えておこう、そのもののけはまだ子供で母親もいるだろうから…


暫くして新たな山犬が現れた


〃我が名はモロ、私の子を殺したのはオマエか?〃


〃そうだ!我が名はエボシ!いずれこのシシ神の森を治める新たな長ぞ!〃


〃醜いニンゲンめ我が子を殺したにも飽き足りずシシ神の森の長とは。必ずその首噛み砕いてやろう…!〃


〃フフ、首だけになったお前の子もそんなこと言っていたな?が、負け犬の遠吠えにしか聞こえぬな。失せろモロ…!〃


〃母様を馬鹿にするな!ニンゲンめ!〃


山犬の影から少女の声が響いた

新たな山犬かと警戒したが


山犬の毛皮を付けた人であった


私は理由が知れなかった

〃おいモロ、その人間はなんだ?〃


〃この子は“サン”、我が愛しき子よ…醜いニンゲンではない!〃


〃フ…あはははは!モロ失った子の代わりに人間の子を我が子に育てたか!?〃

〃黙れニンゲン!!〃



それ以降、山犬と…



山犬に育てられた少女との長い戦いの幕開けだった








浅野、石火矢衆、地侍



もののけだけでなく同じ人も私の敵だった




そんな時、右腕の呪いを伴いアシタカという青年がタタラ場を訪れた




「曇りなき眼で物事を見据えたい」



と云って


私に言わせればそんな二足三文で売られているようなセリフは…


小僧、お前は知らないのだ私が歩んできた地獄を。


………。


……。


ジコ坊との密約に伴いシシ神殺しの折


私は右腕を…


なんの因果か


”首だけになったモロに喰われた”



そして山犬の背で運ばれ救われた





〃………〃



そんな過去の夢から私は誰かに揺り起こされ覚醒する



〃エボシ様!お休み中、失礼します。アシタカ様が帰ってきましたよ?〃






どうやらアシタカを呼びに使いを出した後、右腕の喪失と日々の無理から眠ってしまったようだった

女達が心配げに私を見ている


〃いや問題ないよ右腕がちょっと疼いてね…気付いたら寝てしまっていた〃

〃エボシ様…〃

〃そんな顔をするでないよ?アシタカがかつて右腕に呪いを宿らせたように。私の右腕にもモロの呪いが宿っている…それは森を怪我した罰であり二度と間違いを起こさないためだから気にするんじゃない〃


モロよ、そこで見ておれ私は進む道を。



〃エボシ…私に話しとは…?〃

〃アシタカ頼みがある…村作りには材木が必要だ見ての通り皆が住む家が満足になくてね。もののけ姫…いやサンとの仲介を頼みたいのだ…少し木を分けて欲しいと〃

〃わかりました。サンに聞いてみます。〃

私はまだ倒れるわけにはいかない

かつて自身が辿った道を他の女や弱い者に歩いて欲しくはない

ゆえに強くあろうとしたために己の眼を曇らせ悪戯に敵を作り憎しみに身を委ねた


もうあんな間違いは起こさない


ここを良い村にしようと誓ったのだから









〉載せ忘れの内の一つを置きます。長文乱文失礼しました


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