■[論文]ハチミツが「咳止め薬より良い」 NLH HITTING THE HEADLINES Honey 'better than cough medicine' 05 Dec 2007 http://www.library.nhs.uk/rss/newsAndRssArticle.aspx?uri=http%3a%2f%2fwww.library.nhs.uk%2fresources%2f%3fid%3d275788 2007年12月4日、7紙が「ハチミツが咳止め薬より良い」と報道した。新聞記事はそばのハチミツが夜の咳を止めるのに有効だったという小規模研究を紹介したものである。しかしながら、この試験はハチミツが何もしないより良いということを示しただけであってデキストロメトルファンより良いとは言っていない。 この報告は米国で行われた105人の咳の出る子どもを対象にして、寝る前に一回、ハチミツ・ハチミツ味のデキストロメトルファン・無処置を与えた場合の夜間の咳や睡眠状態を前夜と比較して保護者が報告したものである。全群で改善が見られ、ハチミツ群で無処置群に比べて有意差があった。研究者らはハチミツがデキストロメトルファンや無処置群より良いと結論しているが、ハチミツ群とデキストロメトルファン群には有意差はない。 新聞報道は試験の内容は正確に説明し、研究者らが主張している結論を繰り返している。この研究は咳止めにハチミツを使うことを支持してはいるがデキストロメトルファンより良いことは示していない。 (日本でも伝えられている 子どものせき、市販薬よりはちみつが効果ある可能性=米研究 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071204-00000888-reu-ent 強調部分が誇大宣伝。研究者による誇大広告。メディアにはそれを見破る能力がないということ。)
ついでにNLHの今週のお薦め ■[論文]医学界はRSSやブログやウィキの利点を知るべきだ The medical community needs to be aware of the benefits of RSS, blogs, and wikis 05 Dec 2007 http://www.library.nhs.uk/rss/newsAndRssArticle.aspx?uri=http%3a%2f%2fwww.library.nhs.uk%2fresources%2f%3fid%3d275624 医療にソーシャルソフトウェアを使うこと。医師が知識や経験を共有し、医療を向上させるためにどのようなウェブ技術が使えるかを紹介したペーパー。 医療の実践と教育におけるWeb 2.0 の影響:Darwikinian進化とfolksonomic革命 Medical Journal of Australia, 2007, 187(3), pp174-177 R McLean, BH Richards, JI Wardman The effect of Web 2.0 on the future of medical practice and education: Darwikinian evolution or folksonomic revolution? http://www.mja.com.au/public/issues/187_03_060807/mcl10181_fm.html Darwikinism: ウィキのページが編集され続けて進化していく様子を「適者生存」の社会ダーウィン主義になぞらえたもの。 Folksonomy: 一人一人がつけている、共有されている分類タグの集合。(ソーシャルブックマークで。)