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食品安全情報blog mixi支局コミュの腎機能障害の患者におけるスターフルーツ中毒: 関連文献 

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■腎機能障害の患者におけるスターフルーツ中毒: 関連文献 
スギヒラタケと腎透析患者の脳症の関連が疑われているので。
台湾では腎透析患者はスターフルーツを食べないようにという勧告が出ているらしい。当然日本人も透析患者はスターフルーツを食べるべきではないけれど、そもそも売ってないかも。
以下URLはPubMedですが中身はそこで見られる要約とは違います。
(1) 6名の透析患者におけるスターフルーツ中毒
Intoxication by star fruit (Averrhoa carambola) in six dialysis patients?
(Preliminary report) 
Neto MM, Robl F, Netto JC.
Nephrol Dial Transplant. 1998 Mar;13(3):570-2.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=9550629
透析治療中のスターフルーツ中毒患者6症例の報告。
症例1
57才の男性糖尿病患者でCAPD歴8ヶ月。
1996年8月18日朝9時にスターフルーツを二つ食べる。1.5時間後にしゃっくりhiccups、3時間後に嘔吐。午後3時血圧は正常で意識障害の兆候が現れる。血中尿素窒素は25mmol/l、クレアチニン539micromol/l、グルコース21.7mmol/l、Ca 2.2mmol/l、K 4.1mmol/l、ヘモグロビン11.1g/dl、pH 7.25、pCO2 38mmHg、pO2 99mmHg, HCO3 16.6 mmol/l。患者を神経科医が診察し、脳血管系の事故を疑ったがCT検査では所見なし。意識障害が重症化し不随意運動psychomotor agitationが出現した
ため集中治療室に移される。ジアゼパムとハロペリドールで鎮静させた。午後8時30分、意識状態が悪化し不随意運動も再発。この時点で痛み刺激には反応するも言語刺激には反応しない。ペントキシフィリンとヘパリンを投与された。治療にもかかわらず意識障害と反応鈍化は進行し8月19日午前6時30分、徐脈と心肺停止がおこった。停止は回復し人工呼吸器を装着。11時45分、痙攣・頻脈及び低血圧になり、1996年8月20日午前7時45分死亡。
症例2
61才男性多嚢胞性腎疾患のため慢性腎不全で3年間透析。1996年8月25日午後9時250mlのスターフルーツジュースを飲むと1時間半後しゃっくりが出始める。その夜嘔吐。朝になり意識障害と嘔吐で病院に運ばれる。血圧は140/100mmHg。27日、しゃっくりはおさまったが意識障害は悪化。28日意識障害が重篤になり不随意運動がはじまり、ジアゼパム10mgを筋注するとさらに悪化。その後4時間透析を行う。29日、意識状態が改善し、神経科医が診察したところ軽度の意識錯乱がみられた。さらに4時間透析を行い、30日症状が収まっていたがさらに透析を行った。31日完全回復。
症例3
1996年11月、54才の男性(透析歴4年)が約300mlのスターフルーツジュースを夕食後に飲む。一晩中しゃっくりと嘔吐が続く。翌朝4時間の透析を行い症状が消失。彼はスターフルーツジュースを飲まないよう警告されるが同日帰宅後さらに150mlの同じジュースを飲む。再びしゃっくりが続き次に透析を受ける2日後まで続いた。意識障害は見られなかった。
症例4
糖尿病性腎症でCAPD 18ヶ月の62才の女性。5ヶ月前に腹膜炎を発症し血液透析に移行。1997年4月午後生のスターフルーツを3個食べる。その夜精神的興奮で眠れず、次の夜も普段6-8時間睡眠のところ2時間しか眠れなかった。三日目に透析を行いよく眠れるようになった。
症例5
49才の男性。透析歴はCAPD3年血液透析2年の合計5年。1997年5月、生で二個のスターフルーツを食べるとしゃっくり・無気力・吐き気がおこり、透析により回復(金曜日)。土曜日にさらに二個のスターフルーツを食べ、一昼夜にわたってしゃっくりが続く。日曜日、まだしゃっくりが続いていたが吐き気があり両足に麻痺、無気力・軽度の意識障害がでた(家族の報告)。月曜日に意識障害としゃっくりで来院し、透析を受けると症状は消失した。
症例6
68才の女性、血液透析歴3年。1997年6月、毎日2-3個のスターフルーツを食べていた。
その週睡眠不足としゃっくりや不随意運動を経験している。意識障害はない。しゃっくりは透析で改善。スターフルーツの問題に気がついて食べるのをやめるとすぐにしゃっくりはおさまったが睡眠障害が改善するには一週間かかった。

(2) 尿毒症患者のスターフルーツ摂取後の死亡例
Fatal outcome after ingestion of star fruit (Averrhoa carambola) in uremic patients.
Chang JM, Hwang SJ, Kuo HT, Tsai JC, Guh JY, Chen HC, Tsai JH, Lai YH.
Department of Medicine, Kaohsiung Medical University, Taiwan.
Am J Kidney Dis. 2000 Feb;35(2):189-93.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=10676715
1989年から1998年にかけて合計20人のスターフルーツ又はジュースによる透析患者の急性神経障害患者を経験した。
食べてから症状が出るまでの時間は2.5から14時間で、死亡者は早期発症者に多い。症状は主に神経筋症状で足の麻痺が15人、とまらないしゃっくりが12人、意識障害が10人、無力症が7人、呼吸困難が5人、皮膚の感覚異常が1人であった。ルーチンの生化学及び電解質検査が行われ印象としては代謝性の脳症である。意識障害患者のCTスキャンを行ったが器質的変化はみられなかった。5人の患者に腰椎穿刺を行ったが脳脊髄液には大きな異常は見られなかった。白血球数はたいていの場合正常で血清カリウム及びカルシウム濃度は特に注意したが正常範囲であった。高カリウム血症が原因とは考えられない。低酸素症は見られなかった。意識障害のある患者には緊急に透析を行った。最終的に8人の患者が亡くなった。

(3) スターフルーツ中毒:腎不全患者における意識障害の重大な原因
Star fruit (Averrhoa carambola) intoxication: an important cause of consciousness disturbance in patients with renal failure.
Chang CT, Chen YC, Fang JT, Huang CC.
Department of Medicine, Chang Gung Memorial Hospital, Taoyuan, Taiwan.
Ren Fail. 2002 May;24(3):379-82.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=12166706

(4) ラットにおけるスターフルーツの神経毒性作用:シュウ酸塩の役割
Neurotoxic effects of carambola in rats: the role of oxalate.
Chen CL, Chou KJ, Wang JS, Yeh JH, Fang HC, Chung HM.
Division of Nephrology, Kaohsiung Veterans General Hospital, 386 Ta-Chung
1st Road, Kaohsiung, Taiwan.
J Formos Med Assoc. 2002 May;101(5):337-41.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=12101851
スターフルーツジュースのシュウ酸含量は2.42g/dL。
(5) (31)phosphorous and single voxel proton MR spectroscopy and diffusion-weighted imaging in a case of star fruit poisoning.
Chan YL, Ng HK, Leung CB, Yeung DK.
Departments of Diagnostic Radiology and Organ Imaging, Prince of Wales
Hospital, The Chinese University of Hong Kong, Shatin, N.T., Hong Kong.
AJNR Am J Neuroradiol. 2002 Oct;23(9):1557-60.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=12372747

(6) 32名の尿毒症患者におけるスターフルーツ中毒:治療と結果
Intoxication by star fruit (Averrhoa carambola) in 32 uraemic patients: treatment and outcome.
Neto MM, da Costa JA, Garcia-Cairasco N, Netto JC, Nakagawa B, Dantas M.
Nephrology Division of Department of Internal Medicine, School of Medicine
of Ribeirao Preto, University of Sao Paulo, Sao Paulo, Brazil.
mmoyses@convex.com.br
Nephrol Dial Transplant. 2003 Jan;18(1):120-5.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=12480969
先に報告した症例も含めて32人の患者の症状と処置・結果についてまとめた。
食べてから症状が出るまでの時間は30分から6時間で死亡者と生存者に差はなかった。食べた量は半分から10個分のジュースまで多様であった。最も多い症状はとまらないしゃっくりで、次いで嘔吐、意識障害、筋の無力、足の麻痺、不眠などである。
しゃっくりを止めるのに使われるクロルプロマジンやメトクロプラミドは効果がなく、透析が最も有効な治療方法である。
実験室での予備的研究ではスターフルーツ抽出物のマウス脳内投与で急性持続性痙攣が誘発される。我々の未発表データではラット大脳皮質シナプトソームにおけるGABA取り込みを促進する興奮性神経毒素が痙攣を誘発すると考えている。

(7) 尿毒症患者におけるスターフルーツ中毒:症例と文献レビュー
Star fruit intoxication in uraemic patients: case series and review of the
literature.
Tse KC, Yip PS, Lam MF, Choy BY, Li FK, Lui SL, Lo WK, Chan TM, Lai KN.
Division of Nephrology, Department of Medicine, University of Hong Kong,
Queen Mary Hospital, Hong Kong.
Intern Med J. 2003 Jul;33(7):314-6.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=12823678


Poisindexではスターフルーツは可溶性シュウ酸塩中毒の項目に収載されていますが、シュウ酸塩以外にも関与している要因があるかもしれません。 

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