近藤さんご自身には被爆の記憶がありませんが、広島を訪れる人の窓口となっていたお父様を間近に見て育ち、被爆者としての辛い体験を経て、現在はお父様の平和を求める気持ちを引き継ぎ、原爆、平和に関する講演や講師を務めるほか、親に恵まれない子どもの国際養子縁組などの活動を行っていらっしゃいます。一昨年は、『プラトーン』などの映画で知られるオリバー・ストーン監督の広島長崎への旅に同行されました。 近藤さんのお話からは、きっと今まであまり知られる機会がなかった、さまざまな広島の姿が見えてくると思います。戦後70年の今年、近藤さんの体験から原爆や平和について考えることはとても意義深いことと思います。当日は、1955年に被爆女性とともにご家族で渡米した際に10歳の近藤さんが出演したTV番組“This Is Your Life – Kiyoshi Tanimoto” もご覧いただく予定です。(番組には、原爆投下機エノラ・ゲイの副機長、ロバート・ルイス氏が出演しています。)
近藤紘子さんプロフィール 1944年、広島流川教会の牧師であった父、谷本清と母、チサの長女として生まれ、1945年(昭和20年)8月6日、広島において爆心地から1.1キロの牧師館にて、生後8ヶ月で家の下敷きになるが、奇跡的に助かる。桜美林学園高等部卒業後に渡米し、Centenary CollegeとAmerican University(アメリカン大学)を卒業。 広島原爆の語り部として国内外で講演。(財)Children as the Peacemakers の International Advisor。(財)ヒロシマ・ピース・センター評議員。1996年からはAmerican University / 立命館大学の「広島・長崎平和セミナー」客員講師としてピーター・カズニック教授(『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』共著者)とともに日米の学生を毎年広島長崎へ引率。 著書:『ヒロシマ、60年の記憶』(リヨン社、2005年) 名誉博士号 (Webster University : Doctor of Humane Letters Degree, 2014) 名誉博士号 (Centenary College : Doctor of Letters Degree, 2015) 現在、兵庫県三木市在住。