トラウマティック銀幕コミュの帝都物語

阪神ファンであるグラコロは昨日らい、
やり場の無い怒りと哀しみを抱え、暗澹たる気分でいる。
こんな時は！　大好きな荒俣宏さまの「帝都物語」でも観て、
加藤と一緒になって帝都東京＝巨人を破壊し尽くしてやるのだ（号泣）。

「帝都物語」
明治４５年、土御門家では澁澤栄一の命を受けて、
東京を霊的都市として生まれ変わらそうとしている。
そこへ加藤保憲が乗り込み、土御門一門に壊滅的な被害をもたらす。
加藤は安倍清明の流れを汲む魔人で、平将門の怨霊の眠りを覚ませ、
帝都東京を破壊する野望を持つ。
将門の子孫辰宮由香里を誘拐し、自分の種を孕ませる。
野望通り、大正１２年に関東大震災で帝都は破壊されるが、
幸田露伴に腕を切り落とされた加藤は姿をくらます。
昭和に入り、復興が進む帝都東京、地下鉄の構想を持つ寺田寅彦。
でも地下世界では不気味な怪物が巣食い、一向に工事は進まない。
由香里の元に再び加藤が現れ、成長した娘雪子を誘拐する。
由香里の兄、洋一郎と結婚していたのは将門の巫女、目方恵子。
地下の怪物退治に最新科学のロボット・学天則、
そして加藤保憲には辰宮恵子が死闘を繰り広げる。

昔トラウマになってたのは、辰宮由香里の体からビューっと出て来た芋虫のような蟲毒。
まるでジョン・ハートのお腹から出て来たエイリアンの子供だなー！
と思ってたら、やっぱりＨ・Ｒ・ギーガー絡みだったのね。
洋一郎と由香里兄妹はなんか親密すぎるよなあ、
と思ってたら、やっぱり許されない関係で雪子は二人の子供だった。
雄々しく怪物たちと戦って爆破させられる学天則は昔は怖かったけど、
今回は西村晃と博士の関係がわかってたので、感慨深い。
澁澤翁、幸田露伴、森鴎外、泉鏡花、寺田寅彦など歴史上人物が多数登場。
覗きからくり、浅草十二階、モボ・モガ、明治・大正・昭和の帝都が妖しく美しく淫靡。
この映像美はさすが実相寺昭雄。グラコロはこの人の回の怪奇大作戦が大好きだぞ。
京極シリーズをずっとこの人でやるものだと思ってたのに…。合掌。
脚本は林海象。濱マイクとキャッツ・アイは独特だったな。
今回見事トラウマになったのは、二宮金次郎像が気脈封じで動くのが不気味で、
夢に出てきそうで怖かったぞ。