ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

仮面ライダー chroMコミュのmasked rider chrom VOL20

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
【 Saturn XLI Fenrir 】









 ‥‥ カチャ ン、


薄暗い照明の静かな店内

エノアは父親との夕食を
都内住宅地の小さなお店
ではじめていた


「完成しなかったのか?」


「いきなりなのね、
‥システムは完成したわ」

‥‥‥‥‥




宵闇 19:32

東京都内某所 店内











───
 ‥‥‥‥‥‥

‥では 何故発表をしない



「何かお気づきな点でも?
‥‥
その口調なら、何かを‥
知っているんでしょう?」

「私はイオン、君に尋ねて
いるんだよ‥‥」




「西暦2048年前後に決まっ
て、システムは誤作動を
起こすわ

あと、‥約30年後にね」


「イオン、前後ではなくて
2048年なのだろう ?‥・」



変わらないのね‥嫌みな


‥‥話しを続けて

それでおしまいよ





「‥‥‥‥‥‥」


  ‥‥‥‥‥‥ カチャ、


向かい合った二人は一旦
視線を外して、食事を進
めた


「イオン、‥私は完成した
システムを何故発表出来
ないのか‥ その、
理由を聞いているんだが」


「答える必要がないわね‥
仮に、あったとしても」


‥‥ならば、私が話そう
か‥‥

キミが、話せないと言う

 ──── 理由を、‥



「ご勝手に どうぞ ‥‥」






「約30年後には、完成した
安全管理システムが正常
に作動しない。その原因

とは ‥‥

一体何で、あるものかと

‥‥‥ ‥

そしてナゼ、君が答えら
れないのか‥‥‥‥」

この2つに共通する理由
 ────── とは、




「‥‥もう結構よ、」

 ─── バカバカしい


‥‥‥

 イオン、────



「恐らく、キミは思わぬと
ころからパンドラの箱の
中身に気づいてしまった」


‥‥‥
 ‥‥‥‥‥‥



 ‥‥ガタッ、

「帰るわよ、少しくどいわ
‥‥‥」

 ガッ、‥‥‥


席を立とうとしたエノア
の手を男は押さえていた






「・‥なんのつもりなの?」


「イオン、‥キミは知って
しまった
自ら手掛けた研究から ‥

測位システムが誤作動を
起こすのは、この地球に
何か致命的な変動が起こ
っているからなのだと‥」

 ─────── !!、

──── ・ ・





「── 違うかね?」


「・‥‥‥‥‥‥ 」




エノアの瞳はどこか一点
を見つめているようでも、
彷徨うようでもあった

 ‥‥‥‥‥


  ───── イオン、

考え事なら、先に食事を
済ませてしまいなさい‥

 ‥‥ ナゼ、

アナタがそれを知ったの
は、何故なの ───





「この店の魚料理ならキミ
にも合うはずだよ。早く
食べなさい ‥‥」


 ‥‥カチャ、


エノアが再び食事を始め
ると、テーブルに歩み寄
ってきた店の店主に男は
オーダーを伝えた


「洋梨のデザートだよ ‥
‥以前に一度食べた時に
気に入ってね」





 ‥‥ しかし、

「Saturn ‥‥確か、皮肉
な名前だったが ‥‥」


── Saturn XLI Fenrir
よ、‥



「名前なんてものは偶然だ
わ。意味を見いだそうと
するのは、錬金術を夢見
てた人間の欲の名残よ‥」


 ‥‥ふぅ、ヤレヤレだ

「夢のない娘になってしま
ったのは、‥
父親として残念だよ」

「そういうの夢っていわな
いと思うけど ‥‥」





 ボ─ン、ボ──ン‥‥


「無粋な店になってしまっ
たな、時計の鐘が響くな
んて ‥‥
──さて、続きを話そう
か ‥‥」

「出来れば、早くそうして
くれるかしら‥‥」


「私が今日、キミを訪ねた
のはこれが理由だよ ‥」



 ‥‥スッ、 ‥‥カサッ
‥‥


男は大きな封筒をエノア
に手渡した




「一体、何かしら?‥‥」

「検診の結果だよキミの」


  ───── !!、



「手遅れだそうだ ・‥」


「‥ そう、」


どうも ‥‥

  わざわざ このために
‥‥


「医者にも繋がりは多くて
ね。‥‥
私に相談があるというの
で伺うと、これを任せる
と言ってきた ‥‥」


「‥‥‥‥‥」

「‥残念だ、何故もう少し
早く検査をしなかった ‥
こんな再会をキミも望ん
では無かっただろう?‥」



  ── イイエ、‥

「これで スッキリしたわ」


 ‥‥‥‥ ?


「私は‥これで、全てから
手を引ける ‥‥
やっと、───
ようやく解放されるのよ」


 ‥‥‥‥‥‥





  ────────
‥‥‥


 ‥‥‥ ・ ・






「それでいいのかね?」

「‥‥どういうこと?」









x x x





‥‥

 ‥‥‥ 確かに、


「真実なんてものに、未来
を委ねるべきではないの
だろう。そこに何を知る
のかは皆それぞれ‥ か、」


   愚かしいな 私は、


あははは は ‥‥‥





 ‥‥‥‥‥
‥‥


   ──────

─────










音を立てる ‥‥
夜風に あれば

少し違っていたのだろう




物静かな夜 月明かりと
闇に浮かぶ


そして、蒼く染められた

部屋に ‥‥





「‥‥‥‥‥」






緑のスカーフの男は、ど
こか不思議な感覚にさえ
思える心境に、現実とい
う時の流れの中に存在す
る自分が、最も不安定で
現実味のないものである
気がして ‥‥

眉をひそめてうらめしく
静かに夜を眺めた


 ‥‥‥‥‥‥



深夜 2:16

都内・某所
総合研究機関施設内 1F









地球を中心とする環を巡
る、唯一の衛星との関係
が影響を及ぼす ‥


「‥ 月、ですか?」


「左様。軌道共鳴に乱れが
起こり、その結果互いの
重力の差に生まれる潮汐
力がこれまでとは違い、
それぞれの中心に大きく
働き、地球には多大な変
化を引き起こす要因とな
る‥‥」




「具体的に、地球には一体
何が起こるんですか?」

「それによって地球には、
ポールシフト
(pole shift) が起きる」




‥‥‥ザッ、

窓際の緑のスカーフの男
は半身を翻し、相手を見
据え聞き出す答えに心構
えを整えた


「‥ ポールシフトとは?」


「人類はそれを未だ経験し
てはおらん、‥‥
当然だろう、恐らくだが
地球の自転軸が移動して、
今の北極と南極の磁軸も
大きくズレる‥‥

まず間違いなく、地球上
の高等生物はその変化に
死滅するだろうね。‥‥」




「一体、なぜそんなことに
‥‥‥」

「隕石が衝突する


と、言いたいね‥
説明が簡単に済むから‥」


「‥‥‥ 簡単?」


「“どの時点で‥”と、
言ってもいい」






「まだ、ハッキリとしてい
ないということですか?
‥‥‥
なぜなら、巨大隕石の衝
突は知る限りでは数万年
に一度の確率であると‥」


‥‥いや、



 ‥‥‥‥‥‥‥





「最悪のシナリオは、木星
の質量が変化することに
あるのだよ
 ‥‥‥‥‥‥ ・ ・

はじめに恐らく、トロヤ
群小惑星が安定軌道から
外れる‥‥ これは太陽
による干渉が弱まる周期
がその原因だとされる。

太陽も例外ではない ──

複合的な惑星の重力によ
る影響を受けているのだ
が、
致命的にもね ‥‥
何万年に一度 ‥‥


その時の一回は、

トロヤ群小惑星 ───


羊たちを柵の外へ逃がし
てしまうんだよ ‥‥



1994年に木星に衝突した
シューメーカー・レヴィ
第9彗星は有名だが、今
度は違う。1:2:4 の軌道
共鳴に安定した3つの衛
星を前に、羊が逃げ出し
たことで微妙なバランス
は崩れ始める。────

手始めに、63コの仲間を
持つそれ ‥‥

木星は自らの衛星である
イオを、その重力で引き
寄せると衝突により融合
し、その後はガリレオ衛
星と呼ばれるエウロパ・
ガニメデ・カリストと衛
星を次々と飲み込んでゆ
く ‥‥‥



昼夜問わず天空に、赤い
火球がひとつ現れる

濡れ衣を着た衝動からか、
それとも
逃がした事へ腹を立てた
地主のようだろうか

 ‥‥‥‥


美しくも怖ろしい、人類
史において、初めてその
影響を体験し、そしてそ
れが最後となる天体ショ
ーの開演だ ‥‥」


「 ‥‥‥‥」



「幾つもの衛星を取り込み
木星は、公転軌道を大き
く変え他の惑星にも多大
なる影響を与える。引き
寄せられる地球は月との
距離を縮め、火星と木星
の間にある小惑星帯アス
テロイドベルトには乱れ
が生じ、それぞれの惑星
や衛星の重力に引かれて
ゆき、やがて降り注ぐ ‥


 そして ────


木星は軌道変化と同時に、
その内部では別の変化を
始めている ‥‥
質量を増した木星中心部
の圧力と温度は上昇し、
太陽とまでは行かないも
の同様な、‥その実内部
活動によって主成分であ
る水素の核融合反応が始
まる ‥‥

地球にとってはそれだけ
でも、温暖化どころの騒
ぎではない。‥恐らくは
太陽が2つになるという
のだから‥‥


恒星太陽と惑星太陽 ‥

もはや太陽系に生物の住
める環境は無い ‥‥」




 ‥‥‥‥ カタン、




 ‥‥‥ フフフフ .. もう


そろそろ、‥‥

私の苦手な男が現れる



「愚問に過ぎないが、‥‥
今の気持ちを聞きたいね」


 ‥‥‥‥



 ‥ 別に構わんよ。答え
ずとも ‥‥

 ──── いいえ、

  ‥‥‥‥‥?

‥‥‥‥


「全てが必然であるのであ
れば、この世に非なるも
のは存在しないはず。‥

悪も非に非ず ────

私にも出来ることを探し、
抗おうかと思います。」



 ‥‥‥ フフフフ ..

‥・楽しかったよ。


「機会あれば、今度はまた
別の話をゆっくり」


「ああ、‥そうしよう」





 ‥‥

 コ、コ コ コ コ ‥‥‥




「博士、‥‥若とは上手く
やって下さい。」

‥では、




 ‥‥ガチャ、

ギィィ ‥‥バタン ‥‥









 コ、コ コ コ コ ‥‥‥



   ‥‥‥‥‥カコッ、





「待ちくたびれたよ、仁」



緑のスカーフの男が通路
の先で角を曲がると、壁
にもたれ薄暗い影の中で
腕を組んだ官僚くずれの
男が立っていた




「話しは済んだのかい?」


「‥‥ 若、」



やられたよ ───

「仁、‥・お前が行方を眩
ましたのは、まさか伊佐
原博士と接見することが
目的だったとは ‥‥‥」


アナタには ‥‥

やっぱかなわねーよな、






「‥‥どうしてだ?、若
何故こんな大切なことを
隠していた ‥」



「隠していた?」

「そうだろ その理由は?」




── お前の思い違いだが

仁、‥‥


「隠すつもりならば話しを
止めることも可能だった
‥‥‥
元より仲間という形態が、
全ての秘密を共有するも
のであるならば、単独行
動なんて規律に反する行
為である以外の何もので
もない。 ‥‥」



「‥‥‥‥‥‥」


「お前のその驚きかな ‥

気持ちは解らなくもない。
理由が必要なら、それと
‥‥それに時期を逸した
私のミスだろう ‥」

 悪かった ‥‥‥‥



「‥‥‥‥‥ 」



少しの間 ‥‥
仁は黙って俯いたまま ‥

顔を上げることが出来な
かった







「パパを疑いたくはない。
だが‥ならば、アーラの
活動は未来において、俺
の故郷に住む多くの人も
例外なくその価値を認め
られ、生きてゆけると、
信じてもいいのか? ‥」


「知ってしまったオマエの
行動を、押さえることは
出来ない。‥‥
嘘をつくことは無意味で、
互いにとってもう価値は
無いんだよ ‥」


  ‥‥‥‥‥‥ ・


 ザッ、‥‥

「ならば未来でなくとも‥
今、──この命、仲間と
組織にくれてやる ──」


 ・‥銀色は オレがヤる




 仁、───!! ‥‥


「仁、初めて命令する、‥
必ず帰ってこい、必ずだ」

 ‥‥‥‥‥
────

 コ、コ コ コ コ ‥‥




背を向け夜の闇へと進む
‥‥

その声に、彼が振り返る
ことは

もう なかった ‥‥


‥‥‥‥









end.

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

仮面ライダー chroM 更新情報

仮面ライダー chroMのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング