アメリカのハローウィンは、アイルランド移民が広めて19世紀後半から盛んに。物置や離れ小屋を壊したり窓を割ったりなどのサボタージュ。後に“trick or treat”に。通例は「キャンディ」(甘いお菓子:砂糖菓子やチョコなど。お茶請け) 1965年以来、UNICEFの金集め戦略として、ハローウィン献金を義務化。 10/31までに、大きなカボチャをくり抜き、目鼻口をつけた提灯jack-o’-lanternを飾る。この由来はアイルランド。昔いたずらっこのジャックが悪魔をだますという悪事(?)を犯し、死後彼が天国へ行くと、その悪事のために入れず。仕方なく地獄へ行くと悪魔を騙したヤツということで門前払いにあう。困っていると悪魔が僅かに燃える火を渡した。彼にはもうその火しかないので、火が消えないようにカブの中に入れ、以後寒い闇の中(現世を永遠に、とも)をさまよい続けている。カボチャはアメリカ原産で形も日持ちも良いので、この習わしが成立。 当日夜は仮装パーティーと“trick or treat”。スコットランドでは蕪(慈善の象徴)を使う。“Trick or Treat”の習慣は、クリスマスの時期の酒宴 (古英語でwassailing) の習慣に似た、soulingと呼ばれるヨーロッパの習慣から発展したと思われる。11月2日の死者の日に、キリスト教徒は「魂のケーキ」(soul cake) ――干しぶどう入りの四角いパン――を乞いながら、村から村へと歩いた。物乞いをするときには、亡くなった親類の霊魂の天国への道を助けるためのお祈りをすると約束した。魂のケーキの分配は、サウィン祭のとき徘徊する幽霊に食べ物とワインを残す古代の風習に代わるものとして、キリスト教会によって奨励された。