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スキマ産業のコミュね。コミュのスキマ産業新聞vol.02 2008年2月15日発行

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スキマ産業は圧倒的にパーソナルなイベントとして継続され
そして、その意味を問いかけ、そして、また終わりのない音楽イベントとしてここにその足跡を残す。

トクマルシューゴソロを初めてみた数年前。
最初にそのプレイに唖然とした後
「音楽」「希望」「可能性」そういった言葉が頭の中を駆け巡った。
音楽は自由で、ただ、自由すぎてその可能性は無限すぎて、時として
人は、その表現の器を越えてしまい、既存のフォーマットに乗っ取らざるを得ない事が
多々ある。答えはないのかもしれない。それは正しいこととそうでないことの
定義づけというものが、あまりにもその置かれた立ち居地によって違った意味を
持ってしまうことと同じように。
この場合の「答えはないのかもしれない」という言葉は、「可能性」という意味を
もってして完結される。

トクマルシューゴの音楽は圧倒的にポップだ。
この場合のポップというのは、「耳に残る」「親しみやすい」の意味。
ここであえて、定義づけしたのは、あまりに「ポップ」という言葉に
多様な意味が含まれすぎてしまっているという点につきる。
それは時として、「売れるべく、商品としての価値のみに追随した」という意味に
特化した場合や、「万人にうけやすい」という意味など。

トクマルシューゴはポップだ。

二回言ってみた。
やはり、この場合の意味合いとしては、「耳に残る」「親しみやすい」の意味だが
新作「EXIT」を聞くと一概にそれだけとも言い切れない。
このアルバムは商品としての価値にも優れ、多くの人の手に届き、耳に残るだろうと思った。
それは前述するところの、「万人にうけやすい」という点から来るわけだが。
この場合の「万人にうける」これは、引用されることのよくある言葉だが、随分と乱暴で
極端な言葉だ。「万人にうける」それはイコール多数の人に支持される。
そして、多数の人に支持されるものは常に正当化されるという、資本主義的発想に結びつく。
これは、音楽を、アートを商品と考えた際に、しごくもっともな発想だが、どうしても
そこには「悲観的な未来の匂い」を感じずにはおれない。

なぜならば、音楽は自由で、未来のあるものであってほしい。
既定概念にとらわれず、既定のフォーマットに乗っ取らずいてほしい。

少なくとも、身近なインディーズから発信される音楽に関しては特に。
そう、何度も引用され、使い古された

「新しいもの」で、あってほしいと、強く思うためだ。

そういったものは常に「万人にうける」ものとは一線を画してきた
だから、ある種の定義づけによるポップなものに「悲観的な未来の匂い」を感じずにはいれなかったのだ。
ただ、物事には常に例外があり、その例外こそが「新しく」もあり「意味をなす」ことが多々。

トクマルシューゴはポップなのだ。

それは、「万人にもうけるだろう」ポップさと「既定概念を通り越した斬新な音楽性をもった」ポップさ
の両極によるものなのだ。それゆえ、彼の音楽には幅広いファンがいるのだろう。
人が一生を通してできることというのは一体どれぐらいあるのか。
それは、くたばる前に考えるとして、さらにそこから、音楽というフィルタを通して、
本来の意味での自己の表現(パクリ・コピーではなく)を一体どれぐらい行えるのかと考えた時
その本来の意味での自己表現されるものというのは、ひねくれていて、非常にパーソナルで
そう、ひどく不器用なものでしかないと思う。それを、緻密なアレンジやメロディによって
両極の意味でのポップさに昇華させるのは、これを才といわずして何を才というのか。

トクマルシューゴの、その、トクマルシューゴというジャンルの音楽に浸った時
これを軸において、音楽そのものを楽しめる時間を、空間を作りたいと思った。

2007年末、こうしてスキマ産業の発想が動き出す。

イベントを行う上で重要な要素のひとつが集客だ。
よい音楽が集まったとして、それを聞きに
いつもの顔、知らない顔、様々な顔が集まらないといけない。
これはオーガナイザー的な観点からのみであるが。

集客を考えた時、やはり
そのアーティストのネームバリューや、集客力を考えてしまうが基本的発想なのだ。

ただ、それは既定概念でしかなく、それは打ち滅ぼすべき発想のひとつでもある。
集客が多い、有名である。=良い音楽という発想は、現在のオリコンチャート等に
反映されるものでしかない。インディーズはそうではない。もっと自由なのだ。

3人しかお客を呼べなくても、圧倒的なクオリティで、独自性のある音楽を作っている
アーティストもいる。それがインディーズ。
商品には直結しないかもしれない、それがインディーズ。

たくさんのアーティストの名前があがった。
その中で、スケジュールがあったアーティストで

京都には「ASTRO LOVE」「長谷川健一」
大阪には「百景」「naam'」
がいた。

彼らは
ライブは多数行っているし、音源のリリースもしている。
ただ、万人の人を踊らせるようなわかりやすい音楽でもなく
彼と彼女の歌を歌い、おもしろおかしく既定概念にのっとった歌を歌っているわけでもない。

そう、ある種、その変拍子や、歌いまわし、音楽性、歌詞、メロディは
わかりにくい、「ポップではない」、のかもしれない。

しかし、圧倒的な確信でもってオーガナイザーとして
ここで発言するとすれば

彼ら、彼女らの音楽は

「良い」のだ。

そして、かつ、「スマート」なのだ。

これは、ホントにパーソナルな意見
そうではないという意見の人ももちろん、いるだろう。
それは、彼や彼女らの音楽が自己表現に基づいて発信され
何ものにもとらわれない可能性を、自由を感じさせてくれるから。

自由なものは時として恐ろしいものだ。
人は時々、見慣れたものに、既定のものに、腰をおきたがるものだ。
それはまったくの否定材料にならない。

ただ、彼らの音楽は自由なのだ。
それをどう感じて、どう解釈するか、
好きか嫌いか判断することさえ、自由なのだ。

僕は日本人だ、受け付けないとまでいかないにしても
日本語の歌が好きだ。
ただ、前述したように、物事に絶対がないのが通説であるように
例外が存在するのだ。
「ASTROLOVE」は英語の歌が多い。
ただ、僕はロックバンドでここまで自分の涙腺を刺激する音楽に
そう出会ったことがない。
これから出会うのかもしれないが、今言い切れるのは
今現在は、そう出会ったことがない、ということ。

それは、音楽を始めた頃を思い出してか
随分昔の記憶をさかのぼってなのか。わからない。
ギターの轟音と、変拍子に切り刻まれながら
そこからほとばしるメロディが耳に焼きついた時
頭の中の何かとリンクして、それは涙となって
現れる。
そして、僕は今現在、この瞬間を「スマートだ」と感じるのだ。

歌は聞かせるもので、バンドアンサンブルは
時として、それを際立たせるもの。
何かで以前見た気がする文章。

ただ、そのバンドアンサンブル自体が歌った時
もしかすると、歌のものは必要がない場合があるのかもしれない。

計算づくなのか否か。
「百景」はそんなバンドだ。
正直僕が彼らを好きになったのは、二回目ぐらいから。
瞬発力ではなく、浸透する音楽。
そこに腰をすえるのではなく、ごく自然に浸透する音楽。

派手さはないのかもしれない。
わかりやすくもないのかもしれない。
ただ、彼らを必要とするリスナーが、そこかしこに間違いなくいる。
そんな空気を感じる彼ら。

大阪でもう一バンド。
ベアーズというハコ性を無視したバンド
そういった意味合いもこめて
「naam'」に声をかける。
ロケーションにすらそわない。
やりたいことをする。
「naam'」の歌をそこにもってきたかった。

空間を彩り、空気を入れ替える。
ただ、不自然なまでの変化ではなく
自然な配色。

ただ、パーカッションによるアンサンブルから
土着的な要素も感じさせてくれる。
トクマルシューゴへの道筋を作ってくれる。

「孤高の」という言葉がある。
これも、様々な音楽を表現するあたりで聞いてきた言葉だ。
ここ京都において、その言葉を体現するアーティストがいる。
「長谷川健一」
ギター一本である。
ライブが始まれば、長谷川健一の歌が始まれば、その時間は
長谷川健一の時間になり、その空気は長谷川健一の空気になる。
あまりにイベントに出演されないのはそういう点もあるのかもしれない。

あまりに強い「個」

僕は彼が大好きだ。倍音の聞いた声も淡々と行われるライブも。
だから、昨年話をしていた中で、トクマルさんに関心のあるような会話が出た時
スデに出演してもらうことは決まっていた。









スキマ産業はかくありき。












音楽は好みによるもので評価が決まる。
そういう点で、スキマ産業は
我々「キツネの嫁入り」のみによる主催という点でも
非常にパーソナルなのだが
パーソナルがゆえ、規模的にも、様々な点でも
限界がある。

大阪と京都で
二日間企画した。

動員は大丈夫なのか
スケジュール調整は大丈夫なのか。

つーか個人的に仕事の折り合いつくのか。

様々な不安要素が頭をよぎった結果。


「この場を作りたい」



というだけで、スキマ産業を二日間行うことが決定した。
前回、石橋英子×アチコさんの九月から
およそ、半年。

この面子が決まった時点で
半分はすでに成功したと思っている。

後は、当日
どう楽しむことができるのかにつきる。

皆さん、

週末お会いしましょう。


■2008年2月15日(金)@難波ベアーズ
キツネの嫁入りpresents
スキマ産業vol.08〜トクマルシューゴ来阪〜
open:18:00
start:18:30
charge:\2,000(adv)/\2,500(door)
出演
トクマルシューゴ
キツネの嫁入り
百景
naam'

■2008年2月16日(土)@木屋町UrBANGUILD
キツネの嫁入りpresents
スキマ産業vol.9〜トクマルシューゴ来京〜
open:18:00
start:19:00
charge:\2,000(adv)/\2,500(door)
出演
トクマルシューゴ
キツネの嫁入り
ASTROLOVE
長谷川健一


※「耳に残る」と「万人にうける」これはほぼ同義語に当たるかと思われるのだが
あえて、切り離して、ここに記述したのは、あまりに偏った、この文章の記述者「マドナシ」の
音楽に対する好み、ポップソングに対する卑屈さからくるものである。それを了承していただきたいとは
ここにはあえて記さないが、そういった人間による記述という認識に立っていただきたい。
これは、お願い、だ。


















京都編は
順番の決定にかなり難航し、アバンギルド茂一さんとも
随分色々話した。

結果、トクマルシューゴをトリにやはりもってくることにした。
ASTROLOVEが全てを開始させてくれたあと
長谷川健一さんの持っていった空気を我々キツネの嫁入りがいかに
トクマルシューゴにつなげるのか。
どう終わらせてくれるのか










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