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(白い道成寺 改め) 金利恵コミュの稲岡邦弥氏鑑賞記

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金利恵様
金徳洙様

 昨夜は大変すばらしい演舞をありがとうございました。いまだにテンションが上がったままですが、興奮が冷めやらないうちにお礼をしたためておこうと筆をとった次第です。
 88年のソウル・オリンピックの前後の約5年間、僕は幸いにも徳洙さんの主宰する韓国の伝統打楽器グループ「サムルノリ」(四物遊撃)をマネジメントする機会に恵まれました。
 「サムルノリ」の最盛期ともいえるその5年間を通じ、「サムルノリ」を始め、先達である重要無形文化財(人間国宝)の金石出師や李梅芳師らと場を共有する事により、韓国の伝統芸能の精髄の一端に触れる稀有の経験を積むことができました。 当時、マグマの様に燃え盛る男衆4人を背後からしっかり支えていたのが徳洙夫人・利恵さんでした。その利恵さんが2年前、ダブル編成の新版「サムルノリ」を従え、東京で初めて韓舞(からまい)を舞われました。そのしなやかな舞に目を見張るとともに、やや含羞(がんしゅう)をたたえた面差しと初々しさの残る立ち居がとても印象的でした。
 昨夜の利恵さんは違いました。意欲と自信が身体中にみなぎり、貫禄さえうかがわせる堂々たる舞いでした。道成寺の鐘の供養から清姫を追想するという構成も卓抜で、清姫の女の情念、そして形を変えた怨念から清姫を解放する。そのことにより自らも解放できるのではないか、という思い。それは、在日韓国人2世として東京で生まれ、外国人としてソウルに移住、常に居心地の悪さを感じ続けていた利恵さんのさまざまな精神的葛藤からの解放の試みでもあると、インタビュー記事で拝見しました。三場「情念」での清姫の化身となった利恵さんが太鼓を乱打する壮絶なシーン、妖艶かつ鬼気迫るその姿に吸い込まれるように見入っていた観客から一転割れるような拍手が沸き起こりました。
 音楽もすばらしかった。双方がまったく妥協することなく、韓国の「動」と湿った情念、日本の「静」と乾いた情念が、最後にはひとつに解け合う、ひとつの世界を造り上げる瞬間が確かにあった。四場の「祈り」です。これは、日本人の心に通じた金徳洙と韓国人の心に通じた仙波清彦両者の魂が往き通ったからこそ実現した至上の瞬間でした。永年のふたりの交流の賜物です。
 四場で韓国伝統の白磁器にたたえられた井華水は、北朝鮮、韓国、日本をそれぞれ源流とするものだそうですね。87年の渋谷のパルコでのサムルノリ公演。いつものようにアンコールで聴衆がステージに上がってサムルノリの演奏にのって舞い踊る。客席の一隅でうらやましそうに眺める一群を見つけた徳洙さんが手招きをして彼らをステージに上げる。おずおずとステージに上がった若者達はやがて我を忘れて踊り廻る。ステージを降りた彼らは一様に涙を拭っていました。北朝鮮の高校生でした。サムルノリの演奏を聞いて同じ民族の血が騒いだのです。
 李梅芳師の指導を受けた利恵さんは無形文化財に指定されたそうですね。常人には窺い知ることのできない厳しい精進があったことと思います。昨夜の感動的な演舞は間違い無くその見事な精華でした。
 会場で利恵さんのエッセイ集『風の国 風の舞』を手に入れました。久しぶりに利恵さんの肉声に触れられることを楽しみにしております。(2005.11.16) JT

http://www.jazztokyo.com/live-report/v64/v64.html

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