カターレ富山で感動しようぜ！！コミュのＪ2第51節ファジアーノ岡山戦終了!!

　?青の戦士?たちがラストゲームで躍動した－。５日に県総合運動公園陸上競技場（富山市南中田）で行われたＪリーグ２部（Ｊ２）のカターレ富山－ファジアーノ岡山戦。カターレは９試合ぶりに２－０で白星を挙げ、Ｊ２参入の１年目を締めくくった。カターレは後半２０分、ＭＦ朝日がパスを受けてドリブルで攻め上がり、右足で先制のゴールを決めた。同３４分にはＭＦ長山が左からの折り返しに左足でシュートを決め、岡山を突き放した。カターレの成績は１５勝１６分け２０敗。勝ち点６１で順位は１３位。会場では選手の書いた色紙の展示や鍋祭りなどの催しがあった。

　カターレが長いトンネルを最後に抜け、岡山を圧倒した。チームが目指す「ボールも人も動くサッカー」を体現した２ゴールを決め、ホームで４カ月ぶりに勝利した。

　後半２０分、主将の上園の１本のパスが流れを引き寄せた。逆サイドを走る朝日に、ハーフライン手前から意表を突くロングパス。朝日はＤＦをかわし先制ゴールを決めた。

　司令塔として期待されながら、今季はけがで長期離脱した上園。試合に出られない分、気付いたことをチームメートにアドバイスし続けた。陰からチームを支えた主将が、最後は表舞台で輝いた。朝日は「カミ（上園）ならパスを出してくれると思っていた。百点のゴール」と笑顔を見せた。

　２点目は、相手ＤＦの裏を狙って走り込んだ木本のセンタリングから生まれた。長山の今季初ゴール。長山はチーム最多の４８試合に出場し、ボランチとして相手の攻撃の芽をつぶす泥臭い役割に徹してきた。「自分のポジションに求められる仕事がある程度できるようになり、プラスアルファを見せることができた」。ゴールは１年での成長の証しだ。

　開幕前は「Ｊ２最下位」と予想する周囲の評価が多かったカターレだが、ともにＪ２に昇格した岡山に最終戦で快勝し、１３位で終えた。楚輪博監督や副島博志ヘッドコーチが徹底してパスのスピード、判断の速さを求め、厳しいトレーニングを重ねた成果が表れた。「自分たちのサッカーを目指し、チームが一つになれた」と上園は言う。最後に大きな１勝を手にし、Ｊリーグ１年目の戦いは終わった。（社会部・瀬戸亜由美）

■チームは成長した　カターレ富山・楚輪博監督
　ホームで８月以来勝っていなかったが、最終戦で勝つことができてうれしい。ゴールに積極的に向かっていて、チームとして１年間の成長を感じた。今季の戦いをベースに、来季はさらにステップアップしたい。

■守備力通用、あとは決定力
　Ｊリーグ昇格１年目のカターレ富山は、堅守で上位チームとも互角に戦える手応えを得たものの、攻撃面で決定力不足という課題を残した。今季の通算成績は１５勝１６分け２０敗。今季ＪＦＬからともに昇格した栃木と岡山が、８勝に終わったことを考えれば健闘したと言える。

　豊富な運動量を生かした「組織的守備」はＪ２でも機能した。前線から相手に激しくプレッシャーをかけ、中盤で数的優位の状況をつくってボールを奪った。年間５１試合で総失点は５８。１８チーム中７番目に少なく、守備力が通用することを証明した。

　一方でＪＦＬ時代の昨季から指摘されてきた決定力不足は解消されておらず、総得点４８はリーグで１５位。得点力アップのためには、カウンター以外の攻撃パターンを増やすことが求められる。決定力のあるストライカーの獲得も必要だろう。

　今シーズン、観客数は伸び悩んだ。ホームゲームの平均入場者数３７４０人と、Ｊ２の中で４番目に少なかった。ホームでの勝利はわずか６。大勢のファンを呼び込むには地元で白星を重ねることが欠かせない。

　シーズン３分の２を終えた時点で勝ち越していたものの、その後失速した。他チームに戦術を研究され、終盤の１７試合で３勝に終わった。来季は、マークがさらに厳しくなるだろう。上位チームとの差を埋めるには「組織力」を磨くことが必要だ。同時にドリブルで局面を打開するなど「個の力」も高めなければならない。

（北日本新聞より）

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