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火に灯油コミュの今のところ無題

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あれは、高校の卒業旅行の日。荷物の準備を当日慌ててしていた。昨日も夜遅くまで遊んでいたせいか、起きるのが予定より遅くなってしまった。慌てて準備をしていたせいか、持って行こうとしたものを忘れてしまった。「やばい!あれを持っていかないと旅行に行く意味がない」と思い、家に取りに帰ろうとした瞬間。知らない番号から着信があった。慌てていたので無視しようかとも思ったが、あまりにもしつこく鳴るので電話をとった。「はい、もしもし。どなたですか?」「ツー、ツー、ツー……」電話が切れた。でも急いでいたので、気にも止めなかった。家に戻ると閉めていたはずの鍵が開いてていた。「家は留守のはずなのに…」不審に思い、リビングに行ってみた。しかし、誰もいない。次に二階の僕の部屋を見ようと、階段を上がっていると僕の部屋の方から物音がした。慌てて階段を上がって部屋のドアを開ると。飼っていた猫のニャンタが、僕に飛び掛かった。いつもは大人しい猫なのに。僕は驚いたが、ひとまず興奮しているニャンタを落ち着かせてニャンタを調べるが何も変わった様子はない。しかし部屋の窓は開いていた。ニャンタを抱きかかえたまま窓際に行き、下を覗き込むと、そこには黒い車が停まっていた。するとただの猫であったニャンタが急に言葉を発したような気がした。僕は「えっ?」と思ったが、気のせいだろうと思い気にも止めなかった。それより時間がない。「あれは一体どこにあるんだ?」机の引き出しを開けた。やっぱりここか!僕は大事なものは必ず二番目の引き出しに入れるって決めている。忘れていた、デジカメを手に取りリュックのポケットに入れた。「このデジカメに高校生活最後の思い出をしっかり詰めるんだ!」と窓に鍵をかけ直し、駅に向かおうと靴をはきなおしていると、携帯が鳴った。携帯を開くと、またさっきの番号だった。また何かの悪戯かと思い無視をしながら家を出た。そして下に停まっていた車の横を通り、中を覗いてみると男の人が電話をかけながらこっちを見ている。「もしかしてこいつが僕に電話をしているのか?」と走りながらふと思った。でも電車の時間に間に合わないので、駅まで全力で走った。電車が出発する5分前に駅に到着することができた。荒くなった呼吸を整えてると、後ろから僕を呼ぶ声がする。「ショウタ!」同じクラスのアイだ。彼女には去年、チョコをもらって以来、ちゃんと話せず仕舞いだった。彼女のことを気にはなっていたものの話し掛ける勇気は出せずにいた。アイは高校で1番の人気者だ。クラスが一緒になって以来、同じグループで何回か出掛けたこともあった。そんな彼女が僕のことを好きだという噂が流れてから、アイとは話しづらくなった。しかし、高校最後の思い出作りとゆうことで、よく遊んでいたアイとユイとリョウと僕の四人で、卒業旅行に行くことになり、ユイとリョウとの待ち合わせの駅まで家の近いアイと二人で行く為に待ち合わせしていたのだ。「お、おう…!」突然アイに声をかけられた驚きと緊張で思わず声が裏返ってしまった。アイは「ふふふっ(笑)」と笑った。僕も思わず笑った。二人はしばらく何も話さず見つめあった。すぐに電車が来た。先に乗るアイの後ろ姿を見つめた。久しぶりに言葉をかけてくれたアイの優しさが嬉しかった。走り出した車内の広告に目をやると、ブロンズ像の写真が並んでいた。詳しく読んでみると、今回の旅行先である富山県宇奈月温泉には昔地元の大地主が7体のブロンズ像を作ったらしい。それを拝む人には幸せが訪れるという噂が流れ始め、村の人々はそのブロンズ像をとても大切にした。しかし、噂が広がりそれを手に入れようと争いが絶えなくなったため、大地主はブロンズ像を湖の色々な場所に沈めたのだった。それが年月を経て一体見つかったのだと言う。見つかったブロンズ像はブロンズではなく黄金だったのである。

コメント(23)

(拝めば幸せになれるブロンズ像かぁ・・・)
と広告を眺めていると
トントンと肩をたたかれ
アイが『着いたよ』
ユイとリョウとの待ち合わせの駅に着いたのだ
駅に着くと二人は既に改札の前で待っていた。

ユイ「遅いよ2人とも〜」

リョウ「みんな揃ったから行きますか!」

4人が歩きだそうとしたその時…
「お待ちしていました。」
後ろから声がした。
とても愛想のいい中年の男性が立っている。
「宿までご案内します。」
(迎えなんて、あったかな?)僕は不思議に思ったが、
「迎えがあるなんて、ラッキー!」と、リョウが嬉しそうに言った。
とりあえず僕たちは、迎えの車に乗り込むことにした。
ユイとリョウが先に乗り込んだので、僕はアイの隣に座ることになった。
宿のマイクロバスには僕ら4人しか乗っていない。
10分ほど街中を走り、バスは細い山道に入ったとき運転手のおじさんがいきなり話始めた。
「もうすぐ着くからね」

(もうすぐ着く?)
窓から外を眺めてみるが目的地である宇奈月温泉とは明らかに違う

中年の男性は携帯電話でコソコソ話をしている。

ユイとリョウは後ろで楽しそうな話をしているが
ぼくは急に不安になってきた。
しばらくしてバスが停まった。

バスを降りた4人は一同に目を見合わせた。辺りを見渡しても旅館らしきものは一つもない。

バスは4人を下ろしてすぐに出発していってしまった。

これからどうすればいいのか困惑していたが、すぐリョウが近くに古びた看板がたっているのを見つけた。

看板には「この先すぐ宇奈月温泉」と書いてあった。また看板の下の方にには「誰か…す…て」と血で書かれたような文字がかかれているように見えた。
「この看板見てみろよ」と僕が言うと、
「誰か…す…て??」と、ユイが首をかしげた。


そして、「誰、かすてら、じゃない?!カステラ!」
と思いついたように叫んだ。
ユイは天然なところがある。
「僕は、(誰かたすけて)だと思うんだけど。」僕が言うと、
「やだ!ショウタってほんと空気読めないよね!」アイが言う。

「これから楽しい旅行なのに、ショウタ頼むぜ!」
とさらにリョウに釘を刺され、
僕は不安に思いながらもみんなの後を追った。


このとき僕たちが見た看板は、先日の荒れた天気による強風で、
向きが変わってしまったことをここにいる誰も予想もつかなかったのだった。
とりあえず看板の指している方に歩いてみた。
車もほとんど通らない寂しい山道である。

みんなは探偵団にでもなったかのようにわくわくしているようだ。
しかし、僕はさっきバスの運転手が携帯で話していた様子がとても気になっていた。普通、電話をするなら、あんな風にコソコソしなくてもいい。
明らかに、僕たちに聞かれてはまずい話をしていたようにしか思えない。

そんなことを考えて歩いていると、後ろから車のエンジン音が聞こえた。


ブォ〜〜〜〜〜ン


こんな細い山道では考えられないほどのスピードでこちらに向かってくる。
僕たちは道の端によけたが、アイのスカートに泥を跳ね飛ばし
バスの後を追うように僕らの横を通り過ぎた。


「アイ、大丈夫か?!」と僕はアイにハンカチを手渡した。

「ほんとに、何考えてるんだ?!ありえね〜〜〜!」とリョウは怒りを顕にした。


(ん?どこかで…あっ!!!!)

その車は、今朝僕の家の前に停まっていた車だったのである。
「あの車ッ!!」ビックリした僕は思わず声にだした。
「知ってる車?」ユイが聞いた。

「いや、知ってるってほどじゃないけど・・・」
ぼくは朝の黒い車の事、無言の携帯電話の事、家の鍵が開いていた事、ニャン太がしゃべった気がした事を歩きながら3人に説明し始めた。
ちょうど説明が終わりかけた頃、前の方に見たことがないような建物が見えてきた。

建物の真ん中には猫の顔を描いたような紋章が、、、
「ね、猫?」僕が言った。

「ここが宇奈月温泉なの…かな?」とユイが不思議に思いながら言った。その建物に宇奈月温泉という文字が見当たらない。

四人は立ち止まって建物を見ていたがリョウが「とりあえず入って聞いてみようぜ!前の強風で看板が飛んでいったのかもしれないし」と言い建物に向かっていった。三人もリョウに続いた。

入るとキレイなフロアがあり玄関には着物を着た奇麗な女の人が出迎えてくれていた。「いらっしゃいませ。ショウタ様でご予約の四名様でよろしかったですか?」

僕は女将さんなんだと思い頷くと「お待ちしておりました。部屋へご案内しますね」といって部屋まで案内してくれた。

部屋の前まで来ると「お部屋は二部屋で予約していただいてますが男性の方と女性の方でということでよろしいですか?」と女将さんが言ったので「はい」と返事をしようとしたらリョウとユイが「高校最後なんだしね…どうせなら…ねぇ」と笑いながら僕を見た。そして僕はアイに目線をうつした。
アイは全く気にしてない様子で、部屋の前まで、僕の背中を押した。
(こんなことで動揺するなんて…)
僕ばかり変に意識しているようで恥ずかしくなった。


「本日のご夕食は7時でございます。」と、女将がポツリ言った。
「楽しみだね!」ユイとリョウが顔を見合わせる。


僕は急に意識してしまってアイを見れなかった。


部屋の中は8畳の和室とベッドの部屋が2つある。
景色はとても眺めがよかった。
学生が泊まるにしてはかなり豪華な部屋だ。


するとトゥルルルル。
部屋の電話が鳴った。

電話はショウタからだった。

「おまえ、この旅行でキメるつもりなんだろ?!」

「な、何をだよ…?!」

「俺たち気を利かせたんだぜ〜頑張れよ!」

と言って、すぐに切れた。

(ショウタの奴は何を考えてるんだか……でも最後のチャンスかもしれないな…)

と考えながら、アイの方を見るとアイは鼻歌を歌いながら荷物の整理をしていた。
アイは僕の視線に気付き、不思議そうな顔をして微笑んだ。
(やばい!気付かれた!)
僕は焦りから
「す、少し近所を散歩しないか?」と無意識にアイを誘っていた。
ぼくはアイを連れて旅館の外に出た。

外は濃い霧に包まれていた。
空を見上げながらアイが
「さっきまであんなに晴れてたのにね」

「すぐにまた晴れるやろ、行こ」
と言い二人で歩き始めた

しばらく歩いたが霧は晴れる事なくますます濃くなりお互いの姿が見えなくなった。

「なにも見えへんな」

・・・

(ん?)
アイの返事がない。
「アイ…?」

「おーい!」叫んでもアイからの返事はない。

僕はなんともいえないような不安に襲われた。

「アイ…僕のせいだ。僕が側にいたのに…。」ショウタの目から一粒の涙が地面にこぼれ落ちた。まさにその時だった、涙がこぼれた場所から今まで見たことのない…
道があらわれた気がした。
不思議と足元だけ霧がない。
すると、生暖かい感触・・・


真っ黒いうごめくもの・・・
それはニャーと僕に飛び掛った。
「ニャンタ???!!」
僕は頭が混乱した。
出発のとき家にいたはずなのに。


するとニャンタがこっちを見て、こう言った。
「にゃーーーー!
ショウタ!びっくりした?!」

「び、びっくりしたよ!!!ニャンタ、喋れるようになったのか?!」

「う、うん。本当はショウタの家に来たときから喋れたけど
普通の猫のふりをしてたんだ。まぁ話せば長くなるんだにゃ。
だから話は後にして、僕についてくるにゃ!アイが心配だろ?!」


「アイの行方を知ってるのか?!」

「僕が案内するにゃ!今からはとにかく僕についてくるにゃ!」


「…わ、わかったよ!」

「あ!その前に約束があるだにゃ!」


「アイに会えるなら約束でもなんでも守ってやる、それより早くアイのトコロへ」

「わかったにゃ、なんでも約束を守るだにゃ」

「じゃあ、行くにゃ」
そういうと、ニャンタは霧の中に飛び込んでいった。

僕も慌ててあとに続いた。


「ニャンタ、お前はどうしてアイの居場所を知っているんだ?」

走りながらニャンタに聞いてみた。
「…。」ニャンタから返事は返ってこない。

僕は気にしないでニャンタの後に続いた。

走り続けて五分ぐらい経ったとき僕はある異変に気付いた。ニャンタの体が最初に比べて大きくなっている。

気のせいだと最初は思っていたが10分ぐらい経ったころからあきらかにニャンタの体が大きくなっていることが分かった。

僕はニャンタに体が大きくなっているのはなぜか聞こうとしたそのとき…
ゴツン!
ニャンタに気をとられていたんだろう、壁にぶつかってしまった。
「いった〜!」思わず声に出してしまった。
するとニャンタは「どんくさいなー静かにするんだにゃ」

目をこらすと、そこは壁ではなかった。
どうやら何かの入り口なようで、僕はその入り口にぶつかったようだ。
そっとその下をくぐった。


そして立ち止まって気づいた。
猫のニャンタは明らかにでかくなっている。
僕のおへそ辺りまでの高さである。
ニャンタはつぶやいた。


「ショウタくん、覚悟はできてる?」
「う、うん!」
とはりきって言ったものの、実際のところは争いごとが嫌いな僕には自信がなかった。


ギ、ギィー



とドアを押すと鈍い音をたてながらドアが開いた。

薄暗いが、ドアの向こうにも道が続いているのが見えた。

まずニャンタが飛び込み、その次に僕が足を踏み入れた。

そのときニャンタは突然人間に姿を変えた。
しかも大きくなっている。
「ニャ…ニャンタ?!」

「お前なんで人間の姿にしかも大き…」

ぼくは目を疑った。

そこにいるのは大きくなった僕だったのだ。 


「さぁ、先を急ごう」

ニャンタは混乱している僕にも気を止めず歩き始めた 

「ちょっと待つにゃ」

(待つにゃ??まさか…)

僕はゆっくり自分の手を見た

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