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■メキシコ時代のルイス・ブニュエル

■イタリア映画の巨匠たち

■アメリカ時代のフリッツ・ラング

■フランス映画の輝き イタリア映画の誘惑

■イラン映画の巨匠 モフセン・マフマルバフ

■邪悪にして挑発的なるフェスティヴァル

■イギリス映画 ケン・ローチ

■イラン映画 アボルファズル・ジャリリ特集

etc.


今後、書き足していきます。

コメント(19)

■メキシコ時代のブニュエル
□?年

無邪気で残酷でファンタジックな魅力にあふれたメキシコ時代のブニュエル特集上映。

「スサーナ」(1950)
「愛なき女」(1951)
「昇天峠」(1951)
「乱暴者」(1952)
「エル」(1952)
「嵐が丘」(1953)
■イタリア映画の巨匠たち
□1997年4月18日(土)〜6月14日(日)

イタリア映画黄金時代、巨匠たちの傑作一挙公開!!

■CINEMASCAPE:淀川長治の新シネマトーク

'60年代の一流のオムニバス、これが他の名作と連続上映です。どれもイタリアの贅沢な芸術作品、映画の歴史上でも最良の部分です。
『ボッカチオ'70』いうのはね、1962年イタリア映画。その頃流行りのオムニバス形式で、当時の一流監督が一話ずつ担当した、豪華版ですよ。俳優も当時の大スターが競演です。

 全4話で3時間以上の大作。で、カンヌに出品するので一話省略して、日本に来たときも三話でした。今回は完全版で公開するそうですが、やっぱり、デ・シーカ、フェリーニ、ヴィスコンティ、この3人が立派です。'50年代の後半から'60年代、イタリア映画が非常にハイカラになってきた、そういう時代の三大巨匠ですからね。

 ヴィスコンティの『仕事中』ではロミー・シュナイダーが綺麗な伯爵夫人になって、シャネルがデザインした服を着て。歩き方や身のこなし方も、シャネルが指導したそうです。ヴィスコンティは、シャネルの紹介でジャン・ルノワールに出合って映画の道に入った。シャネルとはとても親しかったんですね。

 4つ全部の話を始めたらキリがないけど――この『ボッカチオ'70』は、三百人劇場で上映するイタリア映画の名作、連続上映の第一弾。小さな小さな劇場で、一所懸命にこういうことを企画する、心意気がいいですね。偉いと思います。

 ほかの作品もみんな立派。デ・シーカの『靴みがき』('46)、フェリーニの『道』('54)、ピエトロ・ジェルミの『鉄道員』('56)、ヴィスコンティの『山猫』。どれをとっても、僕は初めて見たときにびっくりして、感動して、凄い映画をつくるなぁ思った映画ばかりなんですよ。

『靴みがき』はイタリアのネオ・リアリズムの名作と言われている、デ・シーカの代表作。昔、イタリア映画は凄く進んでいて、名作、傑作、いっぱいつくった。ところがムッソリーニの時代になって、もの凄くつまらないのばかりになったんです。ドイツがモダンなモダンな、いい映画を沢山つくっていたのに、ヒットラーの時代になってからひどい国策映画ばかりになった、それと同じこと。だから、戦争というのはいかに芸術をむちゃくちゃにするか、よくわかるでしょう。――というわけで僕らイタリア映画なんかと、ばかにしておったよ。ところが、『靴みがき』、『自転車泥棒』、ネオ・リアリズム作品が次つぎに出て、ああ、イタリア映画が帰ってきた思って、嬉しかった。

 日本でも戦争の頃は、七つボタンの桜に錨……と言っても若い人にはわからないだろうけど、戦争物。みんな戦争愛国物ばかりつくらされた。あの時代はえらい目に遭ってるんですよ、みんなが、ね。

 それで、ルキノ・ヴィスコンティの映画が来たとき、やっぱり芸術の国のイタリアは生きていたんだ、と思った。僕が子供だった頃、大金をかけた超大作『カビリア』があった。じつに壮大な作品です。これに負けたらいかんというので、アメリカのグリフィスが『イントレランス』をつくった。でも、イタリアのほうが凄かった。

 僕ら、ウィリアム・ワイラーやジョン・フォードを映画の神さま思っていました。あの人らは「今日」の匂いの新しい映画をつくってハッと思わすけれども――ヴィスコンティは、本当の美術の、芸術の「種」を持って生まれた人みたいで、画面が怖いほど美しい。僕にとってヴィスコンティは、本当にありがたい監督です。『ボッカチオ…』でも『山猫』でも、本当の贅沢いうことを知っている撮り方。だから僕は『風と共に去りぬ』より『山猫』のほうが凄いと思いました。

 このイタリア名作連続上映ね、それぞれの監督が檜舞台で華麗に競い合うような感じがして、楽しいですね。味のある監督たちの、味のある作品。フェリーニの『道』だって、映画の歴史に大きく残る名作だよ。もっともっと話したいけど、皆さん、とにかく見に行きなさい。

□作品ノート

ボッカチオとは14世紀のイタリアの作家の名前。彼の代表作『デカメロン』は、ある館に集まった10人の男女が10日間で100のエロチックな話をするという物語で、それにちなんでタイトルをつけられた愛とセックスをテーマにしたオムニバス映画となっている。日本では'62年にモニチェッリのパートがカットされた3話構成で上映された。併せて『靴みがき』『道』『鉄道員』『山猫』も連続上映される。
※本文中のカッコ内の数字表記は製作年で、日本公開の年とは異なります。

↓
■第1弾「ボッカチオ'70」【完全版】
□4月18日(土)〜5月15日(金)

監督/ヴィットリオ・デ・シーカ、フェデリコ・フェリーニ、マリオ・モニチェッリ、ルキーノ・ヴィスコンティ

出演/ソフィア・ローレン、アニタ・エクバーグ、ロミー・シュナイダー 他

1962年

●イタリアの巨匠、名監督と大スターが集結。80年代のイタリアを舞台に愛とエロスをテーマとした3時間を超える豪華オムニバス大作である。マリオ・モニチェッリ監督の「レンツォとルチャーナ」は日本初公開。
■第2弾「靴みがき」
□5月16日(土)〜22日(金)

監督/ヴイットリオ・デ・シーカ

出演/リナルド・スモルドーニ、フランコ・インテルレンギ 他

1946年

●第2次大戦の敗戦国イタリアの厳しい現実を描き、大きな感動を生み出したネオレアリズモ映画である。デ・シーカ監督は子供を描くのを得意としているが、この作品に登場する戦争孤児には、実際にローマの街で靴みがきをしていた少年たちが起用された。
■第3弾「道」
□5月23日(土)〜29日(金)

監督/フェデリコ・フェリーニ

出演/アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マシーナ 他

1954年

●“ジェルソミーナのテーマ”とともに親しまれているイタリア映画名作中の名作。フェリーニは初期の作品で社会の底辺に生きる人々の哀愁を描き出しているが、「道」では旅回りの大道芸人が主人公となっている。
■第4弾「鉄道員」
□5月30曰(土)〜6月5曰(金)

監督/ピエトロ・ジエルミ

出演/ピエトロ・ジエルミ、シルヴア・コシナ 他

1956年

●ある初老の鉄道員の家庭でのトラブルや職場での悩みを、繊細なタッチで描いたホームドラマ。監督ジェルミ自身の名演と子役の生き生きとした演技が印象的な、ネオレアリズモ映画の名作の一つである。
■第5弾「山猫」【イタリア語版】
□6月6日(土)〜14日(日)

監督/ルキーノ・ヴィスコンティ

出演/バート・ランカスター、アラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレ 他

1963年

●映画史上に燦然と輝くヴィスコンティの絢爛豪華な大作。イタリア統一戦争最中のシチリアを舞台に、激動の時代を悠然と生きる名門貴族を描く。豪華なキャスト、バレルモでの市街戦、絢爛たる晩餐会や舞踏会と見応え十分である。
■FRITZ LANG in 1999
□1999年 8/7(土)〜9/4(金)連続上映

20世紀を駆け抜けた奇才
フリッツ・ラングが放つ恐怖、戦慄、幻覚、狂気

フリッツ・ラングとは何者かを問うことは、映画とは何かを問うことでもある。少なくとも、今回の連続上映のめまいのような傑作群のどれを見ても、これこそ映画なのだという興奮と幸福感を味わうことができるだろう。戦慄にも似た、胸騒ぎのような、暴力、サスペンス、冒険の連続である。

爆破された車とともに、沸騰したコーヒーとともに、激怒が炸裂する(『ビッグ・ヒート/復讐は俺にまかせろ』)。明日なき恋人たちを狙撃する銃の標準機の十字型のマークが受難の十字架のとうに画面に現れる(『暗黒街の弾痕』)。「オリエント急行の殺人」のアガサ・クリスティーもびっくりというアリバイづくりによる究極のレジスタンスがくりひろげられる(『死刑執行人もまた死す/完全版』)。ヒトラー暗殺の狙撃銃に運命の木の葉が舞い落ちる(『マンハント』)。模型の城。ボール紙の岩でできた洞窟の迷路のような地下道、巨大な女神像がそびえ立つ神殿で僧侶たちの倒錯的な視線とその欲情の象徴のように鎌首をもたげた巨大なコブラの前で舞うほとんど全裸の踊り子、運命のように出入口をふさぐ蜘蛛の巣など、千夜一夜物語さながらのエキゾチックな極彩色の大ロマンが、荒唐無稽なインド幻想が、わくわくするような夢物語が、ふくらむ(『大いなる神秘/第一部 王城の掟』『大いなる神秘/第二部 情炎の砂漠』)。

片眼鏡(モノクル)の映画監督、フリッツ・ラングはかつてジャン=リュック・ゴダール監督の『軽蔑』にゲストとして招かれ、本人自身を、映画監督フリッツ・ラングを演じた。同じゴダール監督の『気狂いピエロ』にゲスト出演した葉巻をくわえた映画作家、サミュエル・フラーは、「映画とは何か」という問いに、「映画とは戦場のようなものだ」と答えた。フリッツ・ラングは言葉では答えない。彼自身が答えなのだ。サミュエル・フラーによる映画の定義そのままに、愛、憎しみ、アクション、暴力、そして死。ひとくちに言えば、感動だ。

映画評論家 山田宏一

↓
■死刑執行人もまた死す/完全版(Hangmen Also Die)

1943/アメリカ/黒白/134分/スタンダード
アカデミー最優秀作曲賞、最優秀録音ノミネート作品

この作品は戦争中のチェコで起きた、実在の事件に基づいている。死刑執行人の異名で恐れられたボヘミアとメーレン総督ラインハルト・ハイドリッヒの暗殺と、それに対するナチスの執拗な無差別報復で、多くの市民が犠牲になった事件である。
エンド・タイトルが、以前の公開版では〈FIN〉となっていたが、完全版では、〈NOT〉〈THE END〉と2枚でてきて(これが終わりではい)という意味になる。今回上映されるのは、以前の公開版より14分長い134分である。
■大いなる神秘/第1部 王城の掟(Das Indische Grabmal)
■大いなる神秘/第2部 情炎の砂漠

1958/西ドイツ=フランス=イタリア合作/
第1部 97分/第2部 101分/カラー/スコープサイズ/ドイツ語版

香り立つようなエキゾチックなインドの風景の中に映画の魅力が一杯つまった極彩色の娯楽大作。美貌の舞姫シータをめぐって国王チャンドラと建築家ハリーの運命は陰謀の渦にまき込まれていく…。ラングの妻であったテア・フォン・ハルボウの小説「インドの墓」が脚本の原型で、1920年ジョー・メイ(ヨーエ・マイ)が最初に映画化した。
■復讐は俺にまかせろ(The Big Heat)

1953/アメリカ/黒白/90分/スタンダード
エドガー・アラン・ポー賞最優秀映画賞受賞

出演:グレン・フォード、グロリア・グレアム、リー・マーヴィン

ウィリアム・p・マッギヴァーンの原作を犯罪記者出身のシドニー・ベームが脚色。ひとりの男が自殺する。細君が入ってきて、何かを盗む。そして誰かをゆすりにかかる。ラング・ワールドの共通のテーマ”憎悪、殺人、復讐”運命に挑む戦いは、スピーディにクールに見るものを圧倒する。『ダーティー・ハリー』以降のポリスアクションや、『L.A.コンフィデンシャル』などの先駆的作品。ハード・ボイルド・ファン必見!
■暗黒街の弾痕(You Only Live Once)

1937/アメリカ/黒白/86分/スタンダード

出演:ヘンリー・フォンダ、シルヴィア・シドニー、バートン・マクレーン

『俺たちに明日はない』のモデルとなった実在のお尋ね者ボニー・パーカーとクライド・バーローを取り上げた最初の作品。当時のギャング映画からフィルム・ノワールにいたる作品に大きな影響を与えた。破滅へと追いつめられていくエディとジョーンの運命の成り行きは、機械に巻き込まれていくように残酷で、強烈である。
■マンハント(Man Hunt)

1941/アメリカ/黒白/102分/スタンダード

出演:ウォルター・ピジョン、ジョーン・ベネット、ジョージ・サンダース

エンタテインメントとしても、反ナチ映画としても、内容の濃い緊張感に溢れた傑作。それまでのアメリカ映画に出てきたことのない、ナチのリアルなイメージをアメリカの大衆に与え、以降のプロパガンダ映画のあり方に大きな影響を与えた。
↑
◎今後のフリッツ・ラング作品の上映告知

■映画祭「ドイツ時代のラングとムルナウ」
http://www.asahi.com/event/lm/

□2005年9/10(土)〜19(月・祝)
●有楽町朝日ホール

フリッツ・ラングとF.W.ムルナウを
サイレントとピアノ伴奏で2倍楽しむ10日間

6月の「ドイツ映画祭2005」に続き、「日本におけるドイツ年」の映画企画第2弾として、ドイツを代表する巨匠、フリッツ・ラングとF.W.ムルナウの二人に焦点を当て、そのドイツ時代のサイレントの秀作を上映します。上映する作品は、ドイツのサイレント期を中心にウーファやトビスなどの撮影所の権利を継承するムルナウ財団が所蔵する最新復元版です。ドイツを中心に、世界中のフィルム・アーカイヴが国際的な協力によって復元した20世紀の文化遺産をスクリーンで見ることのできる、貴重な機会となります。後にハリウッドで活躍する二人の巨匠が、既にドイツ時代に到達していた映画芸術の至宝の輝きが繰り広げられる10日間です。上映は各作品2回、サイレントとピアノ演奏付きの両方でお楽しみいただけます。


■フリッツ・ラング作品

A「ハラキリ」Harakiri
(1919年、76分=20コマ/秒上映)

B「ドクトル・マブゼ」Dr. Mabuse, der Spieler
(1921年、I 前編154分・II 後編115分=20コマ/秒上映)

C「ニーベルンゲン」Die Nibelungen
(1923年、I 前編140分・II 後編146分=20コマ/秒上映)

D「メトロポリス」Metropolis
(1925年、122分=24コマ/秒上映)

E「スピオーネ」Spione
(1928年、149分=24コマ/秒上映)

F「月世界の女」Frau im Mond
(1929年、168分=24コマ/秒上映)


■フリードリヒ=ヴィルヘルム・ムルナウ作品

G「フォーゲレット城」Schlos Vogelöd
(1921年、70分=20コマ/秒上映)

H「吸血鬼ノスフェラトゥ」Nosferatu
(1922年、84分=20コマ/秒上映)

I「燃ゆる大地」Der brennende Acker
(1922年、102分=20コマ/秒上映)

J「ファントム」Phantom
(1922年、132分=20コマ/秒上映)

K「最後の人」Der letzte Mann
(1924年、72分=22コマ/秒上映)

L「タルチュフ」Tartüff
(1925年、70分=22コマ/秒上映)

M「ファウスト」Faust
(1926年、97分=22コマ/秒上映)


主催 : 朝日新聞社、東京ドイツ文化センター
助成 : 独立行政法人 国際交流基金
作品提供 : ムルナウ財団、トランジット・フィルム
■フランス映画の輝き イタリア映画の誘惑
□2000年12月26日(火)〜2001年2月12日(祝)

●天井棧敷の人々 Les Enfants du Paradis 脚本ジャック・プレヴェール、監督マルセル・カルネによるフランス映画史頂点に立つ名作。ジャン=ルイ・バロー演じるパントマイム役者を中心に、大人生絵巻が華やかに展開する。共演アルレッティほか。195分

●素晴しき放浪者 Boudu Sauve des Eaux セーヌ河に溺れていたところを古書店主に救われたブーデュ(ミシェル・シモン)。彼は常識を越えた奔放な行動を連発し、周囲を唖然とさせる。天才ジャン・ルノワールの楽しくも恐るべき傑作。85分

●大いなる幻影 La Grande Illusion 第一次大戦下、ドイツの捕虜となったフランス軍兵士の脱走劇を通じ、人間同士の絆をヒューマンに描いた、ルノワールの最も著名な作品。主演ジャン・ギャバン、エーリッヒ・フォン・シュトロハイム。114分

●フレンチ・カンカン French Cancan ムーラン・ルージュ創始者の人生を描いた、ルノワールの戦後第一作。クライマックスの目も眩む群舞シーンは必見。出演ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール、エディット・ピアフ。105分

●夜と霧 Nuit et Brouillard 静かな草原に残るアウシュヴィッツ収容所跡。アラン・レネは、現在の廃墟の映像に、生々しい虐殺の記録映像をモンタージュし、過去と未来を結ぶ画期的ドキュメントを創造した。32分

●ヒロシマ モナムール (二十四時間の情事) Hiroshima, mon Amour M・デュラスの脚本を映画化した、レネの長編第一作。反戦映画のロケに来たフランス人女優と日本人技師の出会いを通じ、戦争の記憶を静かに甦えらせた傑作。主演岡田英次。91分

●ミュリエル Muriel, ou le Temps d'un Retrour ドーバー海峡に面した小さな港町。未亡人エレーヌは養子ベルナールと静かに暮らしているが、2人には悲痛な過去の記憶があった…。“時間と記憶”をテーマにしたレネの代表作。主演D・セイリグ。117分

●冒険者たち Les Aventuriers ロベール・アリンコが2人の男と1人の女の三角形の友情を謳い上げた不巧の冒険活劇。主演アラン・ドロン、リノ・バンチュラ、ジョアンナ・シムカス。音楽フランソワ・ド・ルーベ。113分

●若者のすべて Rocco e i Suoi Fratelli ヴィスコンティが、南部から都会へ移住してきた家族の崩壊を、リアルに、劇的に見つめた傑作。主演アラン・ドロン。180分

●甘い生活 La Dolce Vita 20世紀のバビロンと呼ぶにふさわしいローマの混沌とした退廃を、イマジネーション豊かに描いたフェリーニのカンヌグランプリ作品。173分

●魂のジュリエッタ Giulietta Degli Spiriti フェリーニが愛妻ジュリエッタ・マシーナを主演に織り上げた、華麗な絵巻物のような幻想譚。緻密な色彩と美術が鮮烈。136分

●殺し La Commare Secca 師パゾリーニが書いた「羅生門」を思わせる犯罪劇を、リアルな中に気品ある詩情を漂わせ映画化した、ベルトルッチの第一作。92分

●赤い砂漠 Il Desrto Rosso アントニオーニ初のカラー作品で、映画史上屈指の美しい色彩を用いて、荒涼たる心的風景を映し出した傑作。主演モニカ・ヴィッティ。117分
■イラン映画の巨匠 モフセン・マフマルバフ
□2000年

「サイクリスト」89年
「パンと植木鉢」96年イラン・フランス合作78分
「ギャベ」96年イラン・フランス合作73分

■イラン映画の巨匠 モフセン・マフマルバフ監督に会う

 作品を跳び越えて、一人の芸術家の思考、感性が自らの身に突き刺さるそんな経験をしたことがあるだろうか。モフセン・マフマルバフ監督は、そんな経験をさせてくれる稀有な作家の一人だ。それゆえ「いったい彼は何者なのか」と存在そのものが気になる。

 マフマルバブ監督は、日本ではまだそう知られていないが、イランではもっとも人気が高く、大衆の圧倒的支持を得ている映画監督であり、「イランのスタインベック」と称される作家でもある。代表映画「サイクリスト」(89)は、「全イラン人が見た」といわれるほど、イランで最大の動員数を誇るという。

 マフマルバフ監督はいう。
「映画というものは、みんなが抱くいろいろな感情、たとえば愛する、悲しい、うれしい、そんな感情を描いて、いま一度見ている人たちに味わってもらう役割をしている。芸術家は、個人的なものを表すものではなく、みんなが同じように感じることを表すものです。
 イランのある詩人がこういっています。『わたくしは互いの痛みだ。叫ぶのなら、お互いの痛みを叫びなさい』と」。
 
 だが、その一方で、監督はわたしたちとまったく違ったまなざしで「世界」を見つめ、感じ取っている。

「人間はみんなクリエィティブなんですよ。確かに僕は、子どものころから芝居の脚本を書いたりした。でも、泥で家を創る子だっている。みんなそれぞれがいろいろなものを生み出しているんです。ただ、芸術家は、その創るものが美しいから目立つだけです。
 蝶も、花から花へ動くとき、一つのものを創っているんです。すべてのものが動くとき、何かを創り出しているんです」。

 監督の目には、ものが動くときすべて何かが生まれ、世の中がクリエィティブに華やぐ。なんと密度の濃い豊かな世界。だからこそ作品は、マフマルバフ監督ならではの、どこかトリッキーで天才的な構成となる。観る者が常に能動的に思考し続けながら観ざるを得ず、常に裏切られ続け、驚かされてしまう作品だ。そして、その根底に深い愛情があるから惹�世咥舛�れてしまう。

 監督は、イランの詩人の愛の詩を紹介してくれた。
「ある作家が乾いた砂漠にいた。すると愛の雨が降ってきて、作家の足は泥(愛)の中に埋まった」。作家は、厳しい現実の中でも愛の雨を降らせるのである。マフマルバフ監督は、これからも未知なる驚きに満ちた愛の雨を降らし続けてくれるだろう。(文・石井里津子)
■邪悪にして挑発的なるフェスティヴァル
(三百人劇場5周年記念フェスティバル)
□?年

■上映作品

ゴダール 『ヒア&ゼア』『ワン・プラス・ワン』『勝手にしやがれ』
ルイ・マル 『鬼火』
ヴィスコンティ 『家族の肖像』
ルノワール 『素晴しき放浪者』『大いなる幻影』
メルヴィル 『恐るべき子供たち』
ドライヤー 『奇跡』
ブレッソン 『白夜』
ヴァルダ 『歌う女・歌わない女』
ベルトルッチ 『暗殺のオペラ』
ヤンチョー 『密告の砦』
オーソン・ウェルズのフェイク
■イギリス映画 ケン・ローチ

■リフ・ラフ
□1993年12月25日(土)〜

1991年/イギリス/カラー/ヨーロピアンヴィスタ/94分

◆スティーブは刑務所から出所してきたばかりのグラスゴーの青年。ロンドンに出てきた彼は建設現場の仕事を見つけるが、そこはイギリス中から職を求めてやってきた労働者たちの掃き溜めであった。ひたむきに今を生きる若者たちの青春群像を鮮烈に描きだした本作はカンヌやロカルノで熱狂的な絶賛を博し、1991年のヨーロッパ映画大賞を見事受賞。海外でのケン・ローチの評価を決定的なものにしたローチの記念碑的作品。

★1991年ヨーロッパ映画祭グランプリ
★1991年カンヌ国際映画祭批評家連盟賞

監督:ケン・ローチ 製作:サリー・ヒビン 脚本:ビル・ジェシー 撮影:バリー・アクロイド 音楽:スチュワート・コープランド 出演:ロバート・カーライル/エマー・マッコート/リッキー・トムリンソン


■レイニング・ストーンズ
□1994年1月22日(土)〜

1993年/イギリス/カラー/ヨーロピアンヴィスタ/90分

◆失業中のボブは、まもなく7才になる一人娘コリーンの聖餐式の白いドレスを買うために奔走する。しかし生活していくことさえ困窮しているボブにとって、ドレスはあまりにも高価な買い物だった。友人の神父はボブに見栄をはることはないと諭すが、ボブは耳を貸さず、やがて思いもよらぬ罪を犯してしまう。90年代をサバイヴする人々の祈りと希望をリアルでユーモア溢れる会話と痛烈なエピソードで綴ったローチ映画の真骨頂。

★993年カンヌ国際映画祭審査員賞
■イラン映画 アボルファズル・ジャリリ特集
□2001年12/26(水)〜2002年1/27(日)

映画の中でジャリリ監督は困難な状況にいる子どもたちを見守り続けてきました。その監督の意思に賛同し、“国境なきアーティストたち”がコソヴォや東ティモールをはじめとした世界の子どもたちに描いてもらった絵を、上映期間中、三百人劇場にて展示致します。あわせて、ジャリリ監督直筆のカリグラフも展示致します。

■上映作品

「トゥルー・ストーリー」
1996年/カラー/35?ル/スタンダード/125分
[出演]サマド・ハニ/アボルファズル・ジャリリ

「スプリング------春へ」
1985年/カラー/35?ル/ヴィスタ/86分
[出演]メヒディ・アサディ/ヘダヤトラトラ・ナビド

「かさぶた」
1987年/カラー/35?ル/スタンダード/87分
[出演]メヒディ・アサディ/アスガル・ゴルモハマッデ

「7本のキャンドル」
1994年/カラー/35?ル/スタンダード/83分
[出演]ゼイナブ・バルバンディ/ホセイン・サキ

「ぼくは歩いてゆく」
1987年/カラー/35?ル/スタンダード/87分
[出演]メヒディ・アサディ/アスガル・ゴルモハマッデ

「ダンス・オブ・ダスト」
1998年/カラー/35?ル/スタンダード/75分
[出演]マームード・ホスラヴィ/リムラ・ラーヒ

「キシュ島の物語」
1999年/カラー/35?ル/ヨーロピアン・ヴィスタ/75分
オムニバス形式の全3話。第2話『指輪』がジャリリの監督作品

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