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岡山 賢人塾コミュの秋山真之

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秋山真之と正岡子規との会話

「かきがら」について・・・・
マイミクさんから・・・・ 

私は海上自衛隊出身艦船勤務11年 秋山兄弟のお話 知り 感謝している一人です。
今 民主党に政権交代して 今後の日本がどうなるのか 見つめている 一人です。
適度に天下りをやめる必要もある。

今 お世話になっている会社にしても 
私を含め かきがら が いっぱい ぶらさがって います。

かきがら は 船の速力を制限します。

船に かきがら は 不要です。 

しかし かきがら は 使いようで 
粉末にして畑の肥やしににも薬にもまります。 すべて活かしようなんだと私は感じます。


===============


真之は、訪米中からかもいつづけてきたことを、子規に話した。

「どうせ、あしの思うことは海軍のことじゃが。
それとおもいあわせながらいま升サンの書きものをよんでいて、
きもにこたえるものがあった。

升サンは、俳句と短歌というものの既成概念を
ひっくりかえそうとしている。
あしも、それを考えている」

 「海軍をひっくり」
 「いやで概念をじゃな。
たとえば軍艦というものはいちど遠洋航海に出て帰ってくると
船底にかきがらがいっぱいくっついて船あしがうんとおちる。

人問もおなじで、経験は必要じゃが、
経験によってふえる知恵とお同じ分量だけのかきがらが頭につく。

知恵だけ採ってかきがらを捨てるということは
人間にとって大切なことじゃが、
老人になればなるほどこれができぬ」
 (なにを言いだすのか)

 と、子規は見当がつかぬままに、うれしそうに頷いている。
 「人間だけではない。国も古びる、海軍も古びる、
かきがらだらけになる。

目本の海軍は列強の海軍にくらべると、お話にならぬほどに若いが、
それでも建設されて三十年でありその問、近代戦を一度経験し、
その大経験のおかげで智恵もついたが、しかしかきがらもついた」

「そげなものか」
 「山本権兵衛という海軍省の大番頭は、
かきがらというものを知っている。

日清戦争をはじめるにあたって、
戊辰以来の元勲的な海軍幹部のほとんどを首切ってしまった。
この大整理はかきがら落としじゃ。

正規の海軍兵学校出の士官をそろえて黄海へ押し出した。
おかけで日本海軍の船あしは機敏で、
かきがらの清国艦隊をどんどん沈めた」

 「なるほど」
「かきがらは人事だけではない。
あしは作戦屋で軍政には興味をもたぬけん、人事のことは言わぬ。
あしのいいたいのは、作戦じゃ。
作戦のもとになる海軍軍人のあたまじゃ。

「古いのか」
「古今集ほど古くはなくても、すぐふるくなる。
もう海軍とはこう、艦隊とはこう、作戦とはこう、
という固定概念がついている。

おもろしいのは固定概念そのものではなく、
固定概念がついていることも知らず平気で
司令室や艦長室のやわらかいイスにどっかとすわりこんでいることじゃ」

 真之は、アメリカ海軍の話をした。
「アメリカ海軍は、素人じゃと思うた」
 と、いった。
 「日本のほうが玄人か」
 「世界一の玄人であるイギリス海軍に学んだため、
当然ながら玄人じゃ。

あしの玄人の目でアメリカ海軍をみると、
やることなすことがじつに素人くさい。

しかし、おそろしさはその素人ということじゃ」
 素人というのは知恵が浅いかわりに、固定概念がないから、
必要で合理的だとかもうことはどしどし採用して実行する。

ある意味ではスペイソ海軍のほうが玄人であったが、
その玄人が、カリブ海で素人のために沈められてしまった、
と真之はいう。

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