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◆手でさわる絵本を子どもたちに届けたい。

 ◇ぬくもり、伝えて20年−−福島の図書ボランティア、200冊以上

 ◇フェルト、服の切れ端を縫い付け…立体的に

 福島市立図書館(福島市松木町)の図書ボランティアが、既製の絵本をもとに点字付きの布製絵本「手でさわる絵本」を20年間、こつこつと作り続けている。立体的でぬくもりの感じられる絵本は、すでに200冊以上。視覚障害者にとどまらず、多くの人に愛されている。

 製作しているのは「図書ボランティアの会」=中西郁子代表(64)=の絵本班メンバー16人。中西代表が「目の見えない子どもが楽しめる絵本を作りたい」と仲間を募り、東京在住時に見たことのある布製絵本を参考にして87年から本作りを始めた。

 障害者向けに忠実に再現するという条件で毎回、出版社と著者から1冊ずつ複製の許可をとっている。固い布の土台の上にフェルトや洋服の切れ端などで人間や動物、風景などを、物語をつづった点字シールとともに縫いつける。弱視の人向けにはっきりした色にしたり、ときには竹の皮を使うなど触ってわかるよう工夫している。

 本の土台など材料の一部は市立図書館から提供を受けるが、あとは絵本班メンバーの自前だ。7年間製作に携わる斎藤喜久子さん(69)は、絵本作家、かこさとしさんの「ゆきのひのおはなし」など3冊を完成させた。「許可をもらったり、布を探したり、縫い始めるまでに時間がかかるが、縫い始めると夢中。子どもの喜んだ顔を思い浮かべながら作っています」と話す。

 福島県盲人協会会津若松支部副会長を務める栗原作衛さん(53)は先天性の全盲。昨年10月、福島市制100周年を記念した「200冊展」を訪れ、生まれて初めて「さわる絵本」の「シンデレラ」に触れたという。

 「絵本といっても小さいころに読んだのは点字で文字だけ。視覚障害者にとって指は目。今回、説明を聞きながら立体的な『顔』や『洋服』に触ってみると、想像が膨らみ、以前読んだときとは違う世界が描けた」と話す。そして「さわる絵本が増えれば、友達や親子のコミュニケーションはもっと増える」と増冊に期待する。

 市立図書館の児童室にある「さわる絵本」はだれでも自由に読むことができるが、貸し出しは福島市内の盲学校や学校など団体が中心。中西代表は「目の不自由な子どもだけでなく、病気の子どもなど、どんな子でも楽しめるユニバーサル絵本として、貸出先をもっと増やしていきたい。全国の他団体とも協力したい」と話す。【有田浩子】

毎日新聞 2008年1月17日 東京朝刊

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