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プレーリードッグの救急箱コミュの癌の高度医療(放射線など)治療について

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プレの輸入禁止措置から5年以上たち、日本は5歳以上のプレが多くなりました。稀少になってしまったプレを長生きさせようと、飼い主さんたちの努力により、正しい飼い方(餌やケージなど)が浸透し、飼育環境が改善された結果、最近はプレの宿命病と言われるオダントーマより(もちろん、まだまだ難病ですが)、ヒトや犬猫でも死亡原因のトップである「癌」にかかる率が高くなっています。
プレの癌の特徴は、?5歳以上の高齢の子が中心、?プレの場合は肝臓を中心としたその周辺部位に腫瘍ができる、が多かったのですが、最近は口腔内舌や顎、喉などにできる「上皮扁平癌」が多くみられるのが特徴です。
肝臓系は、長年の住環境を含めた食生活、ウィルス、遺伝、などが原因にあるのではないか、といわれていますが、口の中にできる癌の原因は不明です。肝臓同様、長年の食生活にあるのかもしれませんし、奥歯で咀嚼をする草食動物ですから、虫歯などで(プレは奥歯の虫歯が多いです)奥歯が磨り減る、または、なくなったことによる、食事時の摩擦や刺激も一因かもしれません。

初期〜中期であれば内臓も口腔内も外科手術による除去は可能ですが、腫瘍ができた場所、年齢や他の疾病が併発、末期の癌など、外科的措置ができないことも多々あります。
その対処措置として、内臓系は、ステロイド、抗生剤、などで炎症を抑え、インターフェロンで免疫をあげ、その後は免疫パックなどの漢方投与により、完治しないものの、進行を止める・進行が遅くなるなど、ある程度の改善が見られる場合もあります。
しかし、「上皮扁平癌」など口腔内の癌の場合、進行が非常に早く、また進行とあわせて食事ができなくなる、という重大な問題が生じますので、早急に何らかの措置をとる必要があります。
内臓同様にステロイド、抗生剤、インターフェロンなども投与しますが、改善が難しい場合、最先端の医療は「放射線治療」になります。

これは、犬猫などの小動物ではポピュラーですが、エキゾ類や体の小さいゲッシ類などは、どれくらい照射する必要があるのか、具体的な副作用など、臨床データが少なく、また金銭的にもかかるため、主治医に相談されても勧められないケースもあります。
が、現在何件かのエキゾ専門医は有効とし、私が知る範囲で4−5匹のプレが現在も治療を行っており、副作用や金銭的問題がゼロなわけではないものの、治療開始後1年近くたちましたが、頑張って生きて闘っています。

ただし「放射線治療」はどこの病院でも行えるものではなく、基本的に獣医学部のある大学附属の病院施設、または腫瘍科などを設置している高度医療センターでしか行えません。(MRIやCTスキャンも動物医療では高度医療の部類に入りますが、大学併設の動物病院や医療センターでなくともできる施設はある)
更に、高度医療が行えても、プレなどのエキゾ類は「診療」しない「経験がない」とする施設も多く、その場合は病院としてもリスクが高いので、受け入れてもらえません。

日本国内で、現時点で確実に経験があり、治療が可能な病院は以下の3つになります。

?東京大学動物医療センター
http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/vmc/

?岐阜大学動物病院
http://www1.gifu-u.ac.jp/~vethsptl/

?日本動物高度医療センター(川崎)
http://www.jarmec.jp/

です。??関しては初診の場合、かかりつけ獣医師の紹介状が必要なことと、大学附属病院のため、通常、日・祭日の診療ができません。

?の東京大学動物医療センターは、ここの指導医でもある三輪先生が、ご自分のクリニックを開いておりますので、最初にこちらに行かれるほうがいいと思います。
●みわエキゾチック動物病院
http://www.sepia.dti.ne.jp/miwa.exotic.ah/

診療に必要な放射線の回数や価格は、症状により異なりますが、?岐阜大学の例ですと、7回1セットで、1回(セットではありません)\10,000前後(麻酔代込み)で、これにレントゲンや血液検査、場合によってはCTスキャンなど事前の検査費がかかりますので、最低で10万〜15万は必要かと思います。
?東京大学の金額はわかりませんが、岐阜大より若干高いくらいではないかと考えます。
?の日本動物高度医療センターは昨年9月にオープンした国内初の動物高度医療専門病院であり、技術・機材ともに日本最高と言われていますが、大学附属病院ではありませんので、診療費は大学病院でかかる2倍以上の覚悟がいるかと考えます。ただし、緊急も対応可能ですし、土日も可能ですから、金銭的余裕があるが時間が限られている方向きかもしれません。

また、東京都内のエキゾを専門にみるK'Sペットクリニック(http://www.geocities.jp/nqc34740/)、田園調布動物病院(http://www5f.biglobe.ne.jp/~dec-ah/)が放射線治療で紹介する病院も、上記のいずれかになります。

他では、
?岩手大学動物病院
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~hospital/
はエキゾ科があり放射線機材もあります。
?北里大学動物病院(青森)
http://www.vmas.kitasato-u.ac.jp/hospital/site2/
も、エキゾの臨床経験はあり定評もありますが、放射線治療は場合によっては上記の岩手大学で行います。

また、東京の
●麻布獣医大学附属動物病院
は施設・機材はありますが「エキゾ」そのものを診療しません。
●日本獣医生命科学大学動物医療センター
は、施設・機材はあり、木曜日にエキゾを診ますが、プレに対してCTや放射線を行った臨床経験がなく、麻酔をかける場合でさえ、こちらのエキゾ専門医になる相模原エキゾチックペットクリニックのツルノ先生にお願いするようなので、できれば上記3つの病院施設で、とのことでした。

放射線治療は、新しい方法で確かに臨床データは少ないです。が、手術ができず余命が少ないといわれたプレちゃんたちと飼い主さんには一筋の光であり、今も頑張っています。どんな治療も黎明期はデータが少なく、手探り状態です。大学病院という性格からも、それを臨床用の動物実験のように感じられる飼い主さんもいらっしゃるでしょうし、選択するのは飼い主さんです。でも、こうやって勇気をもってトライした方々がいるから、新しい扉が開かれるのであり、そのことには感謝せずにはいられません。
なお、副作用として、上半身の場合、失明(現在のところありませんが)・皮膚の損傷(穴が開くなど)・吐き気・脱毛などがが起こる場合がありますが、どのような治療を選択しても、一長一短がありますので、まず、主治医の専門医に相談をして、しっかりインフォームドコンセントを行ったうえで検討してください。



*医療体験の飼い主さん、情報公開の許諾ありがとうございます!

コメント(2)

補足です。
山口大学、大阪市立大学も放射線治療設備と技術医師がいますが、プレ対して可能かどうかはわからないので、直接問い合わせてください。

次に放射線によるがん治療についての知識です

以下の内容は、犬・猫などの一般的な小動物の見解であり、癌治療について書かれている一般小動物病院のHPより抜粋・拝借させていただきました。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
放射線を照射することにより癌細胞が増殖するために必要な遺伝子を直接・間接的に破壊して死滅させる方法です。放射性同位体を患部内に埋め込んだり、全身に投与することもあります。

利点
●化学療法よりも腫瘍細胞致死効果が高い 各治療方法の効果腫瘍周囲の健康組織の機能を損なうことなく保てる(外科療法では断脚や腎臓摘出すればその機能や働きを失うが放射線療法では残すことができる)手術不可能な部位でも治療が可能(脳・心臓・鼻腔など)

欠点
●頻回の全身麻酔が必要
放射線治療は活発に増殖する細胞に多く効果を発揮し、増殖が不活発なものには効果が低くなります。そのため周囲正常組織の中でも細胞分裂が活発なものは多く障害を受けてその副作用が早期(治療期間中)に発現し、分裂不活発な組織には遅く発生(数ヶ月〜数年後)することになります。しかし、各正常組織は障害
を受けても一定の時間をかけて元に修復できる能力があるため、早期に副作用が発現する組織(細胞分裂が活発)ではそれだけ修復速度も速く回復可能であり、それほど深刻ではありません。しかし遅く発生する部位(細胞分裂が不活発)の副作用に関しては、回復も遅くなるために障害もそれだけ重く、それゆえ遅発性
の副作用は出さないことが重要です。正常組織では、それぞれ合計でどれくらいの放射線量を浴びると障害が出るかが分かっていますので、腫瘍への総線量はその周囲にある正常組織の遅発性障害が発現しない限度までに制限されます。また、一回で少量の放射線を照射するよりも大量の照射の方が遅発性障害を起こす確立がはるかに高くなりますし、一定の間隔をあけて頻回照射することにより障害を受けた正常組織は修復しても癌細胞は修復できない(つまり死滅して減る)という効果が得られます。このことから、放射線治療は一定の総線量を少ない線量に分割して、一定期間をあけながら頻回照射することが求められます。放射線は狙った部位のみにきちんと照射しないといけませんから、ペットが動いてはいけません。そこで治療ごとに全身麻酔をかけて行うことになります。治療回数は治療目的や部位により異なりますが9分割(週3×3週)、15分割(週5回×3週)、30分割(1日2回で週5回×3週)などどれをとっても頻回必要になっています。
*この照射量は犬・猫の大きさ・体重が基準です。

●装置・人員が必要
特別な治療用装置やそれを設置できる専用施設、療用の放射線装置を扱うには資格と技術を持ったエキスパートも当然必要になります。放射線発生装置ひとつを取っても色々な種類があり、その効果も異なっていますから腫瘍によっては特定の装置しか有効でない場合もあり、どの種類の装置でも利用できるわけで
はありません。さらに現在日本では放射線装置を所有しているのは大学関係がほとんどでその数にしてもわずかです。九州内では利用できる施設が今のところありません(現在、「九州動物がんセンター」ができました)。
●コストが高い

以上のような理由から、かなり治療費用がかかるということが言えます。

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