Luchino Visconti〜ルキノ・ビスコンティ〜
1906年11月2日イタリアで最も古い家柄であるモドローネ公爵ジュゼッペ・ヴィスコンティの三男として生まれる。
1935年,名監督ジャン・ルノワールのもとでサー助監督と衣装を担当。映画の世界へ入る。その後演劇の世界でも舞台装置や衣装を担当し、1939年ルノワールの「ラ・トスカ」の脚色・助監督として携わる。
1941年処女作「郵便配達は二度ベルを鳴らす」制作。当時「赤い公爵」と呼ばれたヴィスコンティは、1944年、「反ファシスト被害者救済委員会」レジスタンス活動の末投獄され銃殺刑を宣告されるも,連合軍によるローマ解放の前日脱出に成功する。監督映画20作品、オペラや芝居の演出・美術監督は80作品。
1976年死去。
「揺れる大地」「若者のすべて」といった初期の作品はイタリアン・ネオレアリスモの秀作と位置付けられている。その後「夏の嵐」「山猫」あたりから、圧倒的な「美術の力」を見せつける作品づくりをしていく。
衣装、建物(「ベニスに死す」のホテルはセットで改めて建設されたもの)、調度、植木に至るまでそれらは正確な時代考証を伴う豊かな意匠によって設計されており、これは想像を超える仕事量だった。ちなみに「ベニスに死す」で美術監督をした F. スカルフィオッティは後に「ラストエンペラー」などでも美術を担当している。
主な映画の監督作:
1942年「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
1948年「揺れる大地(海の神話)」
1954年「夏の嵐」(アリダ・ヴァリ主演
1960年「若者のすべて」
出演 アラン・ドロン,レナート・サルバトーリ
1963年「山猫」
出演 バート・ランカスター、アラン・ドロン、クロウディア・カルディナーレ
1969年「地獄に堕ちた勇者ども」
出演 ダーク・ボガード,イングリット・チューリン、ヘルムート・バーガー、
1971年「ベニスに死す」
出演 ダーク・ボガード、シルヴァーナ・マンガーノ,ビョルン・アンドレセン
1972年「ルートヴィヒ」
出演 ヘルムート・バーガー,ロミー・シュナイダー,
1974年「家族の肖像」
出演 バート・ランカスター,シルバーナ・マンガーノ,ヘルムート・バーガー
1976年「イノセント」
出演 ジャンカルロ・ジャンニーニ