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泡蟹文庫コミュの詩的空間。

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詩文も書くのが好きとか言いながら、作品を載せるトピを作っていないことに、
今頃気づきました。いや、基本怠け者で申し訳ない。
別段どうこうするというわけではありませんが、一応、作品を載せる事を試みてみます。

詩を作り始めたのは小学生からですが、書き溜め始めたのは高校生からなので、
作品自体は特に多くもありません。ある程度載せられるものだけ載せてみます。
コメント欄の限界が2000字程度なので、
一ページ1600字で、長くてもそれに収まるように書いている私の詩文は
一応すべて載せられますが、全部載せるのは面d――コメント欄の無駄と思うので、
それなりに配慮して載せてみようと思います。ではでは。

コメント(33)

    〜白状・薄情〜

あの子は助けを求めた
 誰も手を出さなかった――

一番近くにいた僕でさえも
手を出さなかった――


「誰かが助けるだろう――」
その気持ちのせいで
    〜君の瞳〜

君の瞳は
海の色
世界中の涙を
集めたような瞳――

だからいつも
笑顔なんだ
痛みを知っているから
理解もできる

君の瞳は
海の色

藍より深い
海の色
    〜忘れがちなもの〜

私を忘れないで――
私は貴方の中にいます

私を忘れないで――
いつかの思い出と共に

私を忘れないで――
絶対必要とは言いませんから

私を忘れないで――
私の名前は、
「ぬくもり」です
    〜選択〜

眼前に壁がある
本能は
これを避ける――
知能は
 これを越える――

本能は
獣であり
知能は
  人である

貴方はどちらの魂か
    〜思いこみ〜

それは――

僕には
とても無理で――
とてつもなく難解で――
途方もなく不可能で――
愚かだった

運命には逆らえない

本当にそうか?
    〜行方〜

君は何処にいるの?

よく笑った喫茶店にも
よく歩いた並木道にも
よく座ったあのベンチにも

君は
いなかった――

あの日から
僕は君を
探し続けたんだ

――会えないと知っていたのに――

僕は今でも探している
君との思い出を握りしめて――
    〜どこへ〜

道が
果てしなく広がっていき
大地となった

何があるか分からない
でも僕は進む
一歩がなきゃ
何もないままだから
    〜夏の夜〜

それは
 カエル達の合唱
それは
 食べ残しのスイカ
それは
 ブタの蚊取りせんこう
それは
 星達のささやき


そして
 水を含んだ草の薫り
そして
 土埃にまみれたシャツ
そして
 風とたわむれる鈴音
そして
 火薬と色のついた夜空


全て夢と化すこの世界――
    〜蒲公英〜

或る日
僕の前に
現れた

それは
あまりにも突然に――


嬉しいときは
笑顔をくれた

怒ったときは
慰謝(いしゃ)をくれた

哀しいときは
落涙をくれた

楽しいときは
悪戯をくれた


或る日
僕の前から
消えた

それは
あまりにも突然に――


残ったのは
ひと握りの
――たんぽぽ

そうか
君が――

ふと笑みがこぼれた
    〜空を見上げて〜

どうしようもないこの世界で
僕は涙を流し続ける――


いつでも会えると思っていた

いつでも見えると思っていた

いつでも笑えると思っていた

いつでも救えると思っていた


何故気づかなかったのか?
世界は永遠ではないことを

君と逢えなくなった
どうしようもないこの世界で
僕は涙を流し続ける――
    〜暗くて静かな場所〜

雪が舞っていた

星は出ていない

暗闇で僕は一人たたずんで
涙をこぼした

――こぼれ落ちた涙はビー玉と化し地面を彩った――

静かだった――
聞こえるのは涙の落ちる音色だけ

両手を広げて空を仰ぐと
心地よい風が僕の中を吹き抜けた
    〜今日の天気〜

晴れの日が好き
心の温かさを感じるから

曇りの日が好き
心の闇を包んでくれるから

雨の日が好き
心の痛みを流してくれるから

雪の日が好き
心のきれいな頃を思い出すから

今日は何色の天気かなぁ
    〜ある夏の午後〜

――暑い
ジーク、ジーク
セミの鳴き声が近い
重たい体を起こすと
下がったばかりの熱と
関節のけだるさが頭をもたげた
飲み物を欲して異様に重たいドアを開ける
ひんやりとした空気と共にやる気のない雲が吐き出された
ポチャン――
コップにできた海へ氷山を二・三浮かべる
入れ物も汗をかくのかしらとぼんやり考えていたら
焦げ臭い香りが鼻をついた
そういえば今日は先祖を迎える日だったな
いや、送る日だったか……
もうどうでも良くなってしまった時間軸に
甘美な思いを馳せつつまぶたを閉じた
    〜思い出の未来〜

蒼い天井を雲がゆったりと流れていく
時間も同じくゆったりと流れていく
一陣の風が吹き抜け
草がいくらか舞い
木々は葉を揺らせた

ヴェールに似た
優しい陽光に身を委ねていると
遠くから声が聞こえる
目を開けてしまうと
この心地よさが失われてしまう気がして
気づかないフリをした

やがて現れた人影は
息を切らせながら
喜んでいるようにも
咎めているようにも
聞こえる声で優しく言った
「ここにいたの。さぁ帰ろう。」

――生きることにこれほど素直になれたことがあっただろうか――
    〜八禁〜

汝 人を憎むなかれ
人を憎む事
其れ即ち己の未熟さ故の事

汝 人を脅すなかれ
人を脅す事
其れ即ち己の小心さ故の事


汝 人をさげすむなかれ
人をさげすむ事
其れ即ち己の不遜さ故の事

汝 人を虐めるなかれ
人を虐める事
其れ即ち己の弱小さ故の事


汝 人をあてにするなかれ
人をあてにする事
其れ即ち己の愚鈍さ故の事

汝 人をあざ笑うなかれ
人をあざ笑う事
其れ即ち己の浅薄さ故の事


汝 人を誘惑するなかれ
人を誘惑する事
其れ即ち己の卑賤さ故の事

汝 人を糾弾するなかれ
人を糾弾する事
其れ即ち己の狭量さ故の事


――以上八禁 心に銘ずる
    〜ワラキアの悪夢〜

その城は闇に包まれた森に鎮座する
日の光は入ることなく
永遠の闇を約束された城内
時折とどろく雷鳴が
玉座に座る城主を照らす

彼の名は――
ドラクロア・ヴラド・ツェペシュ
ルーマニアの串刺し王
悪評高い彼は
後に下僕を従え闇を統べる
    〜オレンジの街〜

夕闇に染まる町を眺めた
ここからはこの街がよく見える
いくつもの線路を並べた駅
やけに駐車場の広い図書館
まがり角にあるカレー屋……
扇状にオレンジの薄布をかぶせた街は
豆腐屋の笛が寂しく響いていた
    〜猫の調べ〜

あ。
猫が鳴いている……
お腹を空かせているのだろうか
相手を探しているのだろうか
それとも
空を見上げてついた溜息だろうか――

空模様は
帰りに雨が降りそうだった
    〜夏香〜

耳を澄ませばあの音色
暑さを彩る過去の英雄
せせらぎを耳にして
鮮やかな鳴き声を追う
遊び疲れたお昼過ぎ
縁側で一休みする時
鼻を突く香りは
渦を仕込んだ豚の口
突然の閃光も
落涙の前触れ
急な雨宿りの後に
しずくへ映った七色の半円
しだいに訪れる闇と
微光のダンス
遠くでは笛や太鼓の音が
風に乗って楽しげな音楽を躍らせていた
    〜偽心(ぎしん)〜

何を格好つけていたのだろう
何を求めていたのだろう
ただそのままを綴れば良いのではないか
心の赴くままに
己を導くままに
ただ正直に
それ以外に何ができる?
    〜論〜

悪――
心に亜するもの
亜とは類似の意であり
心に類似はするものの
異なるものとしての存在となる
では、悪と何が決めうるのだろうか
規則だとある人は言う
では規則は何を以て規則となるか
良識とある人は答ふる
では良識はいかにして生成されるか
知識の集積によるとある人は返答す
では知識の集積により悪は排斥できうるか
大勢が賛同する中、不足と叫ぶ声あり
実績を以て知恵と成さねば、知は時として悪となると
感嘆の声と共に意は決した
    〜落としたの?〜

昨日
笑顔を拾った

特に変わったものではないけれど
落とした人は悲しそうな表情で
必死に探し回っていた

なぜだか急に寂しくなって
そっと元の場所に返しておいたら
落とし主が見つけたとたん
顔に張り付いた

何気ないものかもしれないけど
きっと大切なものなんだなぁ
    〜最弱〜

僕はどうしようもなく弱い
ただ単に何もかもが弱い

それなのに僕は――

少しでも強く見せようとして
弱い部分が表に出ないよう必死で覆い隠した
少しでも弱さを見せまいとして
強い部分が表で光るように必死で飾り付けて

自分が弱いなんて知られたくないから

だけど本当は
ずっと心の内でおびえていた
ばれたらどうしようと言い訳を必死で考えていた
ばれないようにしようと必死で取り繕っていた
ばれているんじゃないかと必死で目を凝らした

……でも、弱いままじゃどうしようもない……
    〜童話〜

転がる。
転がり続ける石。
転がって。転がって。ぶつかって。
ぶつかって。ぶつかって。丸くなって。
丸くなって。丸くなって。転がって。
コロコロ。コロコロ。コロコロ。コロコロ。
ずっとずぅっと転がって。
着いたところは――。
丸くて小さな粒たちのたくさんいる
きれいなきれいな砂浜でした。
    〜ライトニング・ライブラリィ(電撃文庫)〜

あれ、何で寝てるんだ?
ええっと塾に遅れてて
公園の中を横切って
そしたら声が叫んでて
興味本位で近づいて
少女が何かに挑んでて
思わず声が漏れちゃって
少女が僕に気がついて
「バカ、来るな!」って叫んでて
何かが体を刺してきて
赤い血いっぱい噴き出して
意識がうっすら遠のいて
――って、うわぁ!
    〜浮遊〜

雲にまたがり
風に乗り
この世の果てまで飛んで行け
本当は陣地なんて無い
本当は城壁なんて要らない
本当は境界なんて存在しない
あるのはただ自然と人の和だけで
どこに行ってもにこやかに挨拶
ただそれだけでいい。
必要以上を望んじゃいけない
向上心は大切だからって
他人から奪っちゃいけない
「夢の見すぎ」と言われるかもしれない。
でもみんなが協力すればできるんじゃないかなぁ。
    〜待ち遠しい〜

雲が山にかかる時
空蝉は天へと上り
命の続く限り恋歌を唱え
来るべき暑さを彩る
ヒマワリはめいいっぱいに花開き
呼応した緑は深緑に染まる
川のせせらぎには魚と笑い声があふれ
のんびりした私鉄は終点を告げる
最近増えた動物の被害に悩まされながらも
無農薬の自家製栽培が行われる
風は乾いて心地よく
雲はただ青い空にのびるだけ
やってきたなぁ。この季節。
    〜過去の世界〜

雫にぬれた鉄塔とお地蔵様
コケが生えた石の階段
うっそうと茂る杉の林
ところどころ色が剥げた鳥居
雑草の生えた石畳
陽だまりを作る巨大な神木
黒ずんだ拝殿と賽銭箱

古い世界も悪くないかもしれない……
    〜落涙の非日常〜

涙が
止まらない――

悲しさだろうか
悔しさだろうか
それとも――

あぁそうか
美しさ。
これ以上に涙の理由が似合うものも無いな
    〜足跡〜

思えばずっと歩いてきたんだなぁ
生まれてから今まで一歩一歩踏みしめて

赤ん坊のころは立てもしないからただ泣いていて
それでも母さんは僕の事をしっかりと見守っていて

幼稚園のころはただ歩くだけが精一杯で
時折転んでしまうけど必ず支えてくれる父さんや母さんがいて

小学生のころは一人で歩けても前は見ていなくて
壁にぶつからないよう先生や父さんや母さんが気を遣ってくれたりして

中学生のころは前を見て歩いてはいるけど周りを気にしてなくて
道は一つじゃないって先輩や先生や父さんや母さんが教えてくれたりして
――でもちょっと反抗してみたりして

高校生のころは周りを気にして歩くけどまだまだ視野が狭くって
世界はもっと広いって友人や先輩や先生や父さんや母さんに学んだりして

大学生のころは視野は広がったけどまだまだマナーやルールを知らなくて
人との距離を賢人や友人や先輩や先生や父さんや母さんから覚えたりして

きっとこれからも
一歩一歩進むたびに
一つ一つ何かを知っていくのかもしれない
    〜強弱の狭間に〜

君は弱い?
弱さを自覚しているなら、きっと強くなれるよ。
君は強い?
強さを自覚しているなら、きっと大切なものを守れるよ。

強さも弱さも紙一重。その人の思い方しだい。
ただ――
他人を傷つけるだけの力は、弱さでしかない
   〜道化師〜

僕は道化師
だから涙は流せない

僕は道化師
人の為に歌い
人の為に踊り
人の為におどける

そしていつか
狂って死ぬ

僕は道化師
だから涙は流せない
だから涙は流させない

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