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L'Arc-en-Ciel曲を小説に・・☆コミュのL'Arc-en-Ciel曲を小説に〜リレー小説〜

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L'Arc-en-Ciel曲の中からある曲をピックアップしてそれを皆さんでリレー方式に小説を書いてきましょう☆
初めに書いた人が小説の題材の曲を選んでください☆
途中話が終わってしまったら曲チェンジでよろしくです

コメント(23)

まずは書き易そうな曲から始めてみましょうぴかぴか(新しい)


【the Fourth Avenue Cafe】


車とケーブルカーの走る音に、街を行く人々の賑やかな声が彩りを添える。

移り行く街並に取り残されたように、僕は静かにコーヒーカップを見つめて溜め息。

彼女とよく来たこの喫茶店であの頃と同じように君を待つ。

いつもの席から窓越しに映る、路の向こうの宝石屋。

君とお揃いで買った指輪を、君と僕が一緒にはめることはもう無いだろうけれど、この想いと一緒に、今も捨てきれずにいる……

別れてから一年、君は僕の想いを知るはずもないだろけれど。

日本から遠く離れたこのロンドンで、同じ日本人の君に出会えたことはこの上ない運命だと信じるに十分だった。

でも心のどこかで、途切れない気持ちなんて初めから信じてなかったのかもしれない。


『相談があるの』


君からの電話の本当の意味なんて、分かっていても気付かない振りして、起こるはずもないことを期待してしまう。


『もう一度やり直したい』


そう言ってくれるのを……
初めて君と出会ったのは陽の暖かさが心地よい4月だった。


僕は大学生という身分でありながら一人ロンドンへ旅行をすることを決め、
バイト代で稼いだ有り金全てをそのロンドン旅行へとつぎ込んだ。



どうして一人でロンドンへ旅行することになったかなんて理由は至極簡単。



「全てが嫌になったから」



親からかけられる将来への期待とプレッシャー、
友人共は就職活動、女、酒だのと騒ぎ立てて楽しくもない時間を共有することが馬鹿らしくなった。
だから日本を飛び出した。
失恋なんていうのも理由のひとつだったかもしれない。
好意を持っていた人がいつの間にか友達と....なんてことはいくらでもあった。


とにかく日常から飛び出したくて、僕の心はいつだって遥か異国の地をさまよっていた。
ロンドンでの日々は新鮮だった。

見たこともない形の建物。見たこともない食べ物。見たこともない動物。見たこともない服。

長期滞在者として割引してもらった安いホテルで、僕は真っ白になった心に色を塗り込むかのように暮らしていた。

好きな本を読み。

好きな時間に散歩して。

星が綺麗な夜は、一人でいつまでも眺めていた。



そんな日々の中、冴えないバンドのギターをやっていたせいか、時々噴水のある公園で静かにアコギを弾いていた僕は、麗らかな風に吹かれるのに生きる意味を見出だせそうになっていた。



よく犬を連れてそこを散歩する君の、長い黒髪と花のような笑顔に一目で魅かれたからだ。



いつか話し掛けよう……

そう思って、それからは毎日その公園でギターを弾き続けた。



優しい季節の始まりだった。
彼女と親しくなるまでそれほど時間はかからなかった


或いは遠い異国の地が僕の心の中に微かな寂しさを呼び起こしていたせいかもしれない


そう思わずにはいられない程僕は圧倒的なまでに恋に落ちていった

ロンドンの4番街には古い小さな喫茶店があり、僕らはいつもそこで待ち合わせた


彼女はいつもミルクティーを頼み、僕は決まってブレンドを頼んだ
まるで決められたことのように
カスミと会う時間が増えていく中で僕は、フトあることに気づいた


「カスミ・・・・どうかした?」


いつものように喫茶店でお茶をしながらたわいもない会話をし

時間を共有してきた僕らだったが


その日のカスミはいつも以上に何処か上の空で真向かいにある小さな宝石店を眺めていた。


カスミの視線が気になった僕だったがその先に居たのは
宝石店の前で仲睦まじくリングを購入したカップルの姿。
それ以外さほど目立ったものなんてないはずなんだけど・・。


そして視線を宝石店から再びカスミに戻しもう一度カスミを呼びかけた

「・・・?・・何?」

ずれたテンポではあったが僕の質問に気づいた様子のカスミに
僕は違和感を感じながらも

「なんでもないよ。」

と呟き笑みを浮かべ目の前に置かれているコーヒーを飲み干した。
その姿にカスミは変なのっと小さく笑った。



その時に気づいていればよかった。

そうすれば僕は恋の痛みを知らずにいたのに・・。

そして君を傷つけずにすんだのに・・・。









君が僕を愛さずに別の誰かを愛していることを・・・。
今思えば……

カスミと会う日は、決まって二人が出会った公園で待ち合わせ。

そして街を廻ったり、映画を見たり、花の雨が降るレンガ造りの路を手をつないで歩いたり……

そして、いつもの喫茶店へ。

「the Fourth Avenue Cafe」という名前のこざっぱりしたきれい目のお店だ。

生まれた地を遠く離れて、日本人からしてみたら映画の中にいるかのような錯覚に陥る街並みのこのロンドン……

そんな空間にあてられて……

もしかしたら僕らはただ自分の理想や願いに溺れ、相手では無く自分の中の作り出した幻想を愛していたのかもしれない。

しかし、日本に居場所を見出だせなかった僕はそれでも良かった。

でも君は違った。

いつからだろう?

君がしきりに、日本にいた頃の事を話し出すようになったのは?



僕は気付かないふりをしていた。

君の瞳が見ているものが空の向こうにあると気付いてからも、その横顔すら僕には素敵だった。
楽しかったクリスマスパーティーのこと
海でやった花火のこと
みんなが空港まで見送りにきてくれたこと

楽しそうに語る君の横で僕はまったく別のことを考えていたよ。


話し終わった君の少し赤らんだ頬に、触れることは一生できないんじゃないかって
彼女と並んで歩く時、いつも僕の右手の指先は君の左手に絡みたくて落ち着かなくなる。


気がつくと、いつも体が君の方へと寄ってしまう。


意識しているわけじゃないのに、体が勝手に求めている。


もしその指先が受け入れられるとしたなら、何を代償に払ってもかまわないと思うほど・・・・・・


けれど知っている。


その願いが叶ったら、きっとその先を求めてしまうであろう事を


どうして大好きな人との狂おしい時間をこんなにも求めてしまうのだろう。


それが叶わないということは、どうしてこんなにも胸を締め付けてしまうのだろう?




僕の積もり行く想いとは裏腹に、君の心は僕からゆっくりと、それでも確かに離れて行くのを感じていた。


歳は同じでも僕よりも長くロンドンに住んでいる彼女だから、それだけ夢から覚めるのが僕より早かっただけなのかもしれない。




今でも忘れない、君が今までで1番僕の見たくない笑顔を見せた日。



いつものように君はミルクティー、僕はブレンド。



でもその日は、始めから決まっていたその違いが、とても寂しい運命のように思えた。
言葉を模索している僕を知ってか知らずか・・・、彼女はいつものミルクティーを両手で持って語り始める。

「後悔したくないって思って・・・ここに着たけど。やっぱり今後悔してるの」

彼女の言葉は矛盾しているような正しいような・・・それでも僕はその気持ちが少し分かるような気がして、ただ耳を傾けた。


「あなたと一緒に居たから・・・・・・私は変わった」

「・・・カスミ?」

「私と同じ日本人のあなたと一緒に居て。
あなたと話をしたり、あなたと一緒に居れば居るだけ・・・ここは自分には合わない世界なのかなって・・・」


ついには僕から目を逸らし下に俯いてしまう彼女。

「だから・・・昔に戻りたいの。日本に・・・居た時のように」



「もう此処じゃ・・・暮らしていけない」
静かに涙を流すカスミの姿に僕は不謹慎にも美しいと思ってしまった。


僕はきっと前々からカスミが僕との関係をやめたいという思いにうすうすながら気づいていたのかもしれない・・。

だからこうして彼女の言葉を聞いた今冷静な頭で理解が出来ていたんだとおもう。

二人の間に沈黙が続く・・・。



「・・・・。」

「ゴメン・・。本当にごめんなさい・・」

何度も涙声で
小さく謝る彼女に僕はただただ言葉がでず
涙を流すカスミの姿を見つめる事しか出来なかった。





僕の方こそゴメン・・。

カスミにこんなツライ思いをさせて・・・ホントゴメン。

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