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阮的台語歌コミュのシンガポールの歌台

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 歌台に行ってきました。しかし、シンガポールに来て5ヶ月近くになるのにこれが初めての歌台というのには自分でも驚きです。『881 歌え!パパイヤ』という映画を観て、シンガポールへ行きたい、行って歌台を観たいと思ってから何年か経ち、シンガポールに仕事で行くことになってこれで毎晩歌台を見に行けると思っていたのに、いざ来てみると仕事が忙しくてそれどころではありませんでした。

 そもそも歌台って何? という方が多いと思いますが、ヒトコトで言うと歌謡ショー。詳しくはこの論文をご覧ください。

https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/dl/publications/no_1202/AA1202-05_Fushiki.pdf
シンガポールの歌台―イメージの連鎖からたちあがる問題系としての現象―

 こんなにまとまった論文はこれしか見たことがありません。詳しすぎてよっぽど興味がないと途中で嫌になると思いますので、簡単に言うと、もともとは宗教的な行事で、お盆に地獄の釜の蓋が開いて霊が帰ってくるという日本と同じ考え方なのですが、その霊を迎えるための儀式として歌謡ショーや演劇をやっていたものが、いまはほとんど宗教色はなくなって歌謡ショーが残ったということでしょうか。お盆だけでなく一年中やっています。いまは。私も大好きな映画『881 歌え!パパイヤ』でブームになって、オーチャードで開催されたり、ネット配信されたりといまやシンガポールを代表する文化的行事なっているようです。

http://yaplog.jp/carodiario/monthly/201303/  映画 『881 歌え!パパイヤ』について / 2013年03月02日(土)

 この週末久しぶりに丸々休める休日ができたので行くことにしました。

 ちょうどこの3連休のうちの土曜日にあるのが以前のオフィスのすぐとなりの三巴旺天后宮というところだったのでそれにしました。金曜の夜の天福宮もよさそうだったのですが、仕事が終わらずあきらめました。

 だいたい6時半ごろ現地に到着するとテーブルや椅子のセッティングをしているところで、もうすでに座って待っているヒトもいました。半分より前はテーブル席で食事ができるところです。グループで予約するようなシステムになっているということだったので、私は一人で後ろの無料席に座ります。一応システムを確認しておこうと思って一人のおじさんに訊いてみると、ただでどこにでも座ったら良いとのこと。自分の後ろにもっと近づいて椅子を置けばよいと勧めてくれました。また、お供えの饅頭を貰ってきたらよいと教えてくれました。こういう風に基本親切なヒトが多いです、シンガポールも。このあと結局このおじさんはほかの友人たちと別の場所で観るといって自分の場所を私に譲ってくれました。



 マイクテストやリハっぽいことをやり始めてだいたい7時過ぎに時間通りでもなく、そんなに遅れたという感じでもなく始まりました。司会の李佩芬は出てこずに、初っ端のヒトが自分で曲を紹介して歌いました。サリーの瀟灑走一回。


 トップバッターが3曲歌った後で李佩芬が登場。本日の歌台の紹介とご挨拶。トップバッターは可哀想でした。

 次の鄭暁慧というヒトもとてもうまい。バンドもようつべで観たのよりずいぶん上手いし、安っぽいシンセじゃない。全体的にペラペラの音を想像していたのにけっこうちゃんとしています。

 司会はもっと淡々と歌手と曲を紹介するだけかと思っていたらけっこういろいろとしゃべります。李佩芬もしゃべるしゃべる。そしてそのしゃべりもうまい。歌手とのかけあいで笑いを取っています。そして基本的にはマンダリンで話していますが、途中から福建語に変わってまた戻る。笑いの部分は福建語というパターンが多いのでなかなかついていくのが苦しいところはありますが、そこは雰囲気で楽しめます。




 例えば、謝温という歌手はイングリッシュネームを訊かれて「そのまま福建語の読みがそれです。」と答えます。
 すなわち「セブン」すると「じゃ彼女は衣麗文?」と訊き返して爆笑。(でも福建読みでも謝は「シャ」のはずですけどね??)

 今度は謝温が「じゃあなたは名前を「りーくいふん」に変えたらどう?」とやり返します。

 おそらく「りーくいふん」というのは「離開婚」。結婚から遠ざかるという意味なのか離婚の意味なのかわかりませんがどちらにしてもなんとなく一緒に笑いました。

 てな感じで、方言を駆使してとにかく歌謡ショーだけでなくお笑いの要素も加味して観客を楽しませるようです。


 客層は予想通り年齢層は高いです。若者はいませんでした。ただ、私と同年代はけっこういました。つまりシンガポールと同年代の50歳ぐらいはけっこういました。日本の演歌のように若者が聴かなくなって歌台も廃れていくのか、若者もトシを取ってくると歌台に行くようになるのか。私は後者であってほしいと思います。

 歌は福建語とマンダリンと両方ありますが人気はやはり福建語でした。福建語の歌はいわゆるド演歌が多い。マンダリンの歌はポップスからロックといろいろあります。最後の歌手が用意してきたラストの曲は「吻別」というマンダリンの歌でしたが、司会者が観客に三択で選ばせて福建語の歌を歌わせていました。

 出演した歌手は全員一人3曲ずつと決まっているようでした。謝温という歌手と李宝恩という歌手はつきあっているようでそれを司会者からさんざん冷やかされてただけでなく、モニターも使って冷やかされていましたが、謝温に続いて出てきたその李宝恩とはデュエットまでしていました。割と男女関係のオープンな歌台界のようです。

 この李宝恩も小さい体で声量のある上手い歌手で、都はるみの「好きになったひと」を歌っていました。最初は出だしの部分がどうやら日本語らしいとわかりましたが、2番では一応すべて日本語でした。イントロを聴いてよさそな曲だと思って動画を撮りました。このコはけっこう好きになりました。
https://youtu.be/ja55YIPsru0 李宝恩の動画 

 あと双子の姉妹の閃亮姐妹。『881 歌え!パパイヤ』の木瓜姐妹から歌台好きになった私としてはシスターズはたまらんのです。しかもリリーズ以来(?)の双子で、福建語で歌う。このタイプがやはり歌台にはたくさんほしいですね。ドリアンシスターズでもイイ。




 全体的にマンダリンと福建語とは半々ぐらいでしょうか。ド演歌が好きなのですが、それ以外の曲が多いですね。あとは映画のなかで「泰諾(テクノ)」とよばれていた2拍子の単調なリズムを機械的に刻むヤツ。

 あと珍しいところでは潮州語の地方劇の長い歌を歌っている歌手(王惠枚)もいました。何かこの曲で賞をもらったみたいですが、もちろんそのヒトのオリジナルではないのに何で賞をという気もします。客の反応を観ていても、もうひとつどうなのかよくわかりませんでした。やはりべたべたの福建歌謡が一番反応が良かったような気がします。



 出演歌手の総数は10組でした。順番に高美, 郑晓慧,刘丽芝, 闪亮姐妹, 婷婷, 谢温, 李宝恩, 承泽, 王惠枚,谢伟娜。

 私の一番好きな李佩芬は司会ということで1曲歌ったたげでした。ラストの曲は一緒に歌いましたが、そのほかは他の歌手の茶々を入れるぐらいでした。やはり彼女がもっとたくさん歌う歌台に行きたいと思いました。理想は劉玲玲と王雷が司会で彼女は出演歌手というのに行くことです。

 あと気になる収支ですが、宗教的な要素や福祉的な要素がないとすれば(いえ、もちろん場所柄宗教的要素はありまくりですが、お寺がそれを負担しているとは思えないので。)、少なくとも興業的に赤字にはなっていないはずですが、収入はどこにあるのでしょうか。前半分の席は食事のできる席なのでその部分の収入はありますが、今回のはビュッフェ方式でそんなに高くない価格設定のような気がします。食事席にはたぶん50人もいなかったと思うので1万円/人取っていたとしても50万円未満。場所代、バンドと出演者のギャラを考えてもかなり苦しいと思います。歌手のギャラはなくて紅包(舞台下から客が渡すおひねりみたいなもの)だけが収入なのでしょうか。それにしても知りたい紅包の相場。いくらぐらい包むものなんでしょうね。今度は私もあげてみたい。

 近所の騒音に対する規制があって22:30までということでしたが、もう少し遅くまでやっていたように思います。トリという概念はないらしく、みんなお年寄りなので帰りの時間があるようで三々五々に帰っていくため、最後の歌手の歌う頃にはガラガラになっていました。




 しかし、こんな楽しいイベントが無料で楽しめるのですから、シンガポールは良いところです。お盆の頃が楽しみです。ホントは日本人10人集めてテーブル一つ借り切って紅包も渡しーの、リクエストもしーので楽しみたいところです。


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