ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

映画を診る「シネマ特診外来」コミュの「菊花の香り」韓国の青春映画

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【日本で絶滅した学生生活  底に共通する徴兵制】

『菊花の香り』は韓国版『世界の中心で、愛をさけぶ』という評判の純愛一直線作品。強い主張が多い韓国映画としては、しみじみとした味わいがある。初恋死別ものだが、主役の俳優たちの伸びやかな個性が魅力的だ。

前半は韓国大学生活の描写の面白さに、後半は社会人としての普通の生活描写を興味深く見た。

例えばソウルにも神田古書店街のようなところがあるらしく、主人公たちが歴史部というのだろうか、古書を読み解きながら自国の歴史を討論するシーンなどは、いまや日本においては絶滅した学生生活のスケッチだ。

そういえば未公開の韓国青春映画の佳作『マドレーヌ』(DVDあり)の主人公は、閉店間際の美容院にやってきてカットを頼んだことからヒロインと知り合う。

作家志望の彼がなぜそのような時間に駆けつけてきたのかというと「徴兵を終えて、本を百冊読んだら髪をすぐに切ろうと思っていた」からである。
 
この『菊花の香り』でも主人公の青年は結婚してしまった年上の女性を忘れられず、徴兵に応じて厳しい訓練の合間にも彼女を思い出すばかりだ。

日本と韓国の若者の決定的に違う最大の事項は、この徴兵制であろう。全体は一九六〇年代の東宝青春映画を彷彿(ほうふつ)とさせるテイストの作品だが、底に全ての若い男性に共通する体験としての軍隊生活というものがあるために、似かよった部分があっても相寄るものではない。

 結婚した主人公たちが、妊娠を喜んだのもつかのま間病気がわかる。ここからの映画は愚直なまでにストレートに彼らを追う。

果たして出産は病気の進行に間に合うのか?もちろんこれはホメ言葉であるが、『チルソクの夏』のようなベタな作品ではある。

ヒロインの診察を終えて病院の玄関まで親友の産婦人科女医が送って出てくるシーン。そこで女医は同僚の内科医よりヒロインが重病であることを告げられる。そこになぜ内科医がいたかというと喫煙のためである。

先日見た韓国映画『浮気な家族』では病棟の病室の隣に白い壁かと思ったら、ガラス張りの温室みたいなコーナーで患者さんたちがプカプカしていたために白い壁に見えたのだが、本作の病院では分煙ではダメらしく屋外に喫煙コーナーが設置されている。

平成十七年を目標に、日本でも厚生労働省は全国の病院において分煙や屋外での区別なく全敷地内での禁煙を指示してきているから、愛煙家にはおちおち入院もしていられない国になりつつある。
(内科医)(毎週月曜日掲載

コメント(2)

タバコといえば「空中庭園」では、大楠道代が病室で吸って、おまけに吸殻を放り投げてました。

韓国の映画・ドラマには多かれ少なかれ、必ず徴兵制が取り上げられますよね。

「菊花の香り〜世界で一番愛された人」恋愛映画は好きですが、死別ものは苦手です。でも、副題通りでした。韓国ドラマでよく“女は愛するより、愛される人と結婚した方が幸せよ”というセリフをききます。
空中庭園の大楠道代は強制退院扱いですね。

病院は治りたい治して欲しいという患者さんと医師が同じ方向を見て過ごす場所であるべきで、患者さんには治してくれなくても構わないという自由はあるんです。

しっかり対話すれば、そんな正論を筵旗のように押し出す機会はそうはありませんがね。

でも、あんな女傑会ってみたいですね。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

映画を診る「シネマ特診外来」 更新情報

映画を診る「シネマ特診外来」のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング