現役店長が送るパチ＆スロ情報コミュの接客

今回は非常にメッセージを頂く事が多い『接客』に関して紹介致します。

難しい問題ですが、シンプルなお題に対し今まで紹介しなかったのは、接客に対してのプロや本、セミナー、教育制度等、様々なお手本とする物があるので個人的に避けておりました。

その為、今回紹介する内容には今まで以上に私の独断と偏見が入り、尚且つＰ店に特化した物を紹介しますので、ご了承ください。

さて、別トピでも紹介した『ＥＳ（従業員満足）以上のＣＳ（顧客満足）はありえない』の法則がある通り、まずは店舗で働くスタッフの環境を改善します。※この件に関しての詳細は別トピを参照にして下さい。

次に行うのは頭や心の勉強です。接客というのはただ決められた形、例えばお辞儀の仕方・笑顔の作り方の様な外見的なものではなく、内面から磨かれてこそ本当の接客になると考えています。

具体的にどんな事を伝えるかと言うと、頭の部分では接客をする事がなぜ必要なのか？という事です。

細かい所は色々ありますが、良い接客をすれば客が増える→会社の業績が上がる→自分の評価も上がる。という図式を理解させ徹底します。

次に心の部分『プロ意識』と『人間性』です。

プロ意識は特に説明しなくとも問題無いと思いますが、要は自分達がこの仕事（接客）をする事で給料を貰い、生活している。という事をはっきりと認識させます。こうする事で仕事に対する責任感と義務感が生まれます。

よく耳にするこの言葉ですが、実際にプロ意識を植え付けるのは非常に難しいものがあります。その理由としては以前にも挙げた事がある『望んでやっている仕事ではない』気持ちがある為です。

プロ意識は仕事をする上で非常に重要なものです。どれだけ仕事に打ち込めているかのバロメーターでもあります。プロ意識を持てない人間は絶対に出世しませんし、成功しません。

何事にもそうだと思いますが、自分の行う事に真剣に取り組み、努力しないと成功はつかめません。

次に『人間性』です。一見接客とは無関係のようにも思えますが、私はこの『人間性』が接客をする上で最も重要だと考えます。

一言に人間性と言っても、その中にはコミュニケーション能力や礼儀、言葉づかい、協調性、思いやり等等・・・様々な物があります。

細かい説明は省き、何がポイントかというと接客とは他人に奉仕する事ですので、『他人に何かをしてあげよう、喜んでもらおう』という自然な内面を持ち合わせていないと本当の接客は出来ないと考えています。

お辞儀や歩き方等は出来たとしても、接客だけで人を呼び、感動を与えるのは並大抵のことではありません。しかし、それが出来てこそ確固たるお客様との信頼関係が築けるのです。

もちろんこの人間性は元々持ち合わせている性格があるので、それを変化させるのは非常に困難です。ですから最初に行う事は良い接客をする事での満足感、充実感、昂揚感を与えます。

単純に「これだけやれば、こんなに良い事があるんだよ」というのを実感させるのです。その為にも最初の研修はとても重要です。いかにお客様から『ありがとう』と言ってもらえるかがポイントです。

人に褒められて、お礼を言われて嫌な気持ちになる人はいませんから、これが充分な仕事に対する動機に繋がります。

ここまでの『プロ意識』『人間性』を磨くと同時にお辞儀や姿勢、笑顔等の外見的な事も教育していかねばなりません。

どんなに優れた人間性を持っても外見が不潔でだらしなかったり、まともな敬語を使えなかったら相手からは絶対によく思われません。

人間というのは第一印象を重んじます。そしてそれは最初に出会ってから数秒で決まるといわれています。人間見た目だけで判断してはいけない。と良く言いますが、実際の所は判断されてしまいます。

更に少し会っただけ、話しただけで何が解る？という人がいますが、残念ながら解ります。ある程度の人生経験を積み、特に管理職のような人を見る仕事をしていると、少し話しただけでその人がどんな考えの持ち主なのかというのは容易に解るものです。

その為、身だしなみというのはとても重要になります。

言葉使い・歩き方も同様です。

では、Ｐ店ではどんな接客をするとお客様からの受けがいいでしょうか？ホテルのような型にはまったような接客か？すし屋等飲食店のような威勢のいい接客か？

私はこの中間だと考えています。一般的な大衆娯楽を抜け出す事はまずありえないだろうし、日常的な遊技施設という感覚が強いと考えるからです。

ホテルというのは仕事で利用するのは別として、プライベートで訪れる場合は特別な場合が多いです。家族や恋人との旅行のように日頃の生活の中で訪れるものとは少し違います。

その為、非日常的な演出・接客が求められ、提供しています。

又、威勢の良い接客はＰ店の騒音のような中では効果がありませんし、１人の従業員が対応する人数が多く、出入も激しい為、このような接客をするのは不可能です。

Ｐ店のお客様というのは常連客が非常に多く存在します。つまり日頃の日常の中に存在する生活の一部になっている場合があるんですね。そんな中でお堅い接客ばかりしていてはお客様は不満を持ってしまいます。

なぜなら人は誰しも『特別な存在』になりたがるからです。つまり遊技客は従業員から『常連客』と認めてもらう事に優越感を求めているのです。

例えば、よく行く飲み屋さんで『いらっしゃい！今日は早いね。とりあえずいつもので良い？』なんて聞かれたら皆さんは嬉しくないでしょうか？自分の事を覚えてもらえる、気にかけてくれていると感じる事に不快感を覚える事は絶対にありません。

都市部の駅前店等では例外もありますが、話し掛けれるお客様というのは非常に重要であり、同時に『話し掛ける事が出来る従業員』というのもとても重要で、接客のスキルに長けていると判断出来ます。

もちろんこの行為には境界線が必要です。常連客も度が過ぎると大変な事になります。あくまでもお客様＞従業員という関係を崩してはいけません。又、あまり常連客ばかりを大事にしていると、他のお客様に不快感を与えてしまいます。

次に接客に対して自己満足にならないよう注意が必要です。

Ｐ店ではどこに行ってもこの傾向が目立ちます。各店が行っている決められた接客スタイルがあるので、どこが？という指定は難しいのですが、例えばランプで呼ばれたとして、島内に入り、通路でお客様とすれ違う際、お辞儀と進む方向へ手を指し示す。という行為が決められているとします。

しかし、ランプを押して従業員を呼んでいるお客様にしてみれば、『途中のお辞儀などはいいからさっさと来い！』と感じるに違いありません。

ディズニーランドではこんな話があります。ディズニーランドでは来場者が地面にこぼしたジュースを拭く際、しゃがんで手で雑巾がけをするのではなく、なんと足で雑巾掛けをするそうです。

これだけを読んだ人は『足で拭くなんて見た目が悪い』と思うでしょう。ところがディズニーランドの考えでは『ディズニーランドに来ているゲスト（お客様）は色々なアトラクションの場所を探したり、ショップを見たりしているので、視線は常に上の方を向いている。その状況でキャスト（従業員）がしゃがんで雑巾掛けをしていたら、キャストに気付かずにゲストが躓いて転んで怪我をしてしまうかもしれない』と考えているそうです。

これこそが『自己満足』と『お客様本意』の違いだと思います。本当にお客様が求めているもの、お客様が喜ぶものを提供するのは非常に難しいです。

出玉は当然限りがあるし、一般スタッフにはどうする事も出来ません。その中でどうすればお客様に喜んで頂けるか？それを常に考えて実践する事、実践しようとする気持ち・心が本当の接客ではないでしょうか。